村雨姫固すぎる……
これ完走出来るかな……
元帥は、席に座っている各々の提督達を見ると机に書類を置き話し出す
「まずは、朝からの唐突な召集に集まって頂き感謝する
遠くから来たものも居るだろう、だがすまない君達の手を借りないと駄目だと感じてな」
「元帥~今度は何があったんですかー?」
そう、軽い感じで話すのは猿橋、机のお茶を啜りながらのんびりとしている
「あぁ、すまない猿橋提督
本題に入ろう」
元帥は、大淀に合図をすると元帥の後ろにある写真が公開されそれを見た提督達はざわざわとざわめきだす
「実は、昨日二四○○に沖縄多良間島の住民から深海棲艦の報告があり、沖縄鎮守府の石澤(いしざわ)大尉がこれを撃破しに艦隊を送り込んだのだが、数が多すぎる、これ以上の戦闘は不利な為撤退
多良間島が深海棲艦によって完全に占拠された
そして、その中にある一体の姫級が確認された
それがこの戦艦棲姫だ
彼女の目的は、恐らくこの本島 日本列島の占拠にある
君達の艦隊で連合艦隊を結成し、これを撃破して貰いたい」
元帥が説明をすると、舞鶴鎮守府提督が手を上げる
「何だね、舞鶴提督 唐澤慎也(からさわしんや)大将?」
唐澤と呼ばれた男は、立ち上がり元帥を向くと発言する
「元帥、貴方は今戦艦棲姫と申しましたね
ですが、その写真いやそいつは本当に戦艦棲姫なのですか?」
その写真とは、明らかにデカイ戦艦棲姫と思われる艤装とその本体、戦艦棲姫がその艤装の肩に乗り歩いている姿である
「すまない、断定が抜けていたな
こいつは沖縄鎮守府の龍驤が何とか艦載機を使い撮ってきて貰った一枚だ
だが、戦艦棲姫に容姿が酷似しているため大本営はこいつを戦艦棲姫と決めたのだ
理解してくれ
そして、この個体は新たな歴戦種の可能性が大幅に高い」
その言葉に更に、会議室の中に居る提督や艦娘達が騒ぎだす
「わーお、とんでもないなありゃ」
「えぇ、何あれ……」
流石に、佐渡も葛城は写真を凝視しながら唖然としている
「静粛に!!」
元帥が机を叩くと、会議室の提督達や艦娘達が一気に静かになる
それを確認した、元帥は再び話し出す
「明日、◯八○○に沖縄に出立する
各々第一艦隊を準備し、大本営に来てもらい海路を使ってもらう
以上だ」
「「「「了解!!」」」」
その言葉と共に全員立ち上がり、元帥に敬礼をする
元帥が立ち去ろうとすると、佐渡に指を指し命令する
「それと、小笠原鎮守府提督 佐渡少尉は私の部屋に来るように」
「マジかよ……」
佐渡は聞こえないように、呟くと元帥が扉を開け外に出ていく
しばらくすると佐渡がため息をつく
「……俺何かしたっけかぁ?」
「ふふふ、ティータイムはまた今度ね
佐渡さん」
「そうなりますねぇ、すみません葛城さん」
佐渡は葛城にお辞儀をすると、叢雲を連れ会議室を出て元帥の執務室に向かう