食事の場からここは変わり提督室
カナ、エア、佐渡と対面するように叢雲が座りそれ以外は艤装を構えながらカナを睨み付けていた
「………佐渡提督これはどういうことだ?」
「あー……えっと…な?とりあえずおまえ達は艤装を置いてこい?」
「出来るわけないでしょ!?相手はついこの間戦ってた姫なのよ!!」
「しかも!コイツはただの姫なんかじゃないデース!!
歴戦…いや!壊滅種なんデースよ!!
油断も隙もあったもんじゃないデース!!」
「当然でしょうね、これが普通よ
……で?何でお前は私を警戒しない?叢雲」
長門達が警戒する中、叢雲はただ一人艤装を身に付けておらずソファに座っている
「……別に警戒していない訳ではないわ
ただ、貴女がここに居て司令官や夕張を襲ってない時点で敵ではないと判断しただけ」
「お前を誘き寄せる為にと言ってもか?」
「…それなら私が島に到着する前に撃てば良い
違う?」
叢雲の問答にカナはハッ!と鼻で笑う
「良い洞察力、それでこそお前だよ叢雲」
「誉め言葉として受け取っておくわ」
「と言うことだお前ら艤装を置いてこい」
「だ、だが…アトミラール……」
「良いから、俺を信じろって」
佐渡の言葉に全員が顔を会わせると夕張が立ち上がり何人かの艤装を預かろうとする
「待て、私の艤装は持てないだろう
何人かはここに残り佐渡提督と共に居てくれ
……信じてないわけではない、一応の警戒だ」
長門がそう言うと長門、金剛、夕張、グラーフ、イムヤが出ていき
残りの古鷹、大井、叢雲が提督室に残る
「さてと、そんじゃ話をしよう」
「話をするも何も私は言っただろう
ここを出ていく、これ以上は居られない」
「駄目よ、あんたが一人で生きていけるとは思えないもの」
「お前には関係ないだろエア
別に部下でもないのだから」
「あるわよ!あんたねぇ、私はあんたを友人だと思ってるから!!」
「はいはい、そこストップ」
佐渡がヒートアップする二人を止めていると叢雲がカナに問い掛ける
「ねぇ、何でカナはここにいるの?
貴女あの時……間違いなく沈んだわよね?」
「そこは俺が説明するよ
実はなーーーー」
佐渡はここまでの経緯を説明すると大井は青ざめ古鷹も表情には出さないがこおばっている
だが叢雲だけは納得していた
「成る程ね、なら納得したわ
「待った、どういうことだ叢雲?」
叢雲が話そうとすると大井がその間を割って佐渡に話し出す
「それに関しては私から!実はあの時『白海』の強襲が最後にありましたよね?」
「あぁ、でもそれは叢雲が追い払ったって……」
「それがですね、その白海が太平洋で暴れまわってるんです」
「なんだって?」
その話を聞いて佐渡がカナを見ると深い溜め息を付いている
「……心当たりありそうだな」
「…バッチリね、ねぇその白海って海洋生物の群れよね?」
「え、えぇ…」
「…あの馬鹿……私の言い付けを守れって言ったのに……」
カナは額に手を当てながら深く溜め息をつき佐渡に元凶を説明する
「そいつは、私の部下である姫
まぁ王と言っても女王なんだけどね
恐らく私が負けたことを監視者に聞いて探してるのね……
全く…相変わらず心配性なんだから…」
「となるとカナをドレス島に帰さないと……」
「お馬鹿、それこそ駄目に決まってるでしょうが」
佐渡の発言にエアが遮ると首をかしげる
「は?何でだよ?その海王さんがカナを探しているならここに生きてるって見せてあげないと…」
「あんたねぇ、そもそも彼女はカナが生きてるって確信してるのよ
それをこちらからカナを引き渡すってことは」
「っ!そ、そうか!矛先がこっちに向けられる!!」
「そう言うことよ、だからと言ってこのままにするわけにもいかないでしょうね」
エアもその事に悩んでいるとカナが立ち上がり提督室を出ていこうとする
「カナ待て!お前どこにいくつもりだ!?」
「太平洋、私が行けば恐らく海王は止まる
安心してここの事は言わないし人間達に攻撃もさせない
借りは返す、そう言ったでしょ?」
「駄目よ!今貴女が出ていっても安全と言う保証は!!」
「無いでしょうね、下手したら殺されるかもね」
「だったら!!」
「うるさい!これしか方法が無いんだから私は行くの!!」
カナが出ていこうとするがその扉を叢雲が閉める
「む、叢雲!」
「……何のつもり?艦娘叢雲」
「待って、まだ他に方法はある」
「はぁ?あるわけないでしょ、あれは」
「私が倒す、海王を」
突然の叢雲の発言に辺りが静まり返ってしまい
それを聞いたカナが大きな笑い声を上げる
「アハハハハ!!!本気かお前!!
アレを?倒す?お前が!?」
「そうよ!あんたを倒せたんだからそれぐらい」
と言いかけた叢雲の胸ぐらをカナが片手で掴みあげるとそのまま本棚に叩き付ける
「叢雲!」
「お前!!」
「ちょっとカナ!!」
大井と古鷹が戦闘体制を取ろうとするが叢雲が手を伸ばしそれを止めさせるとカナは叢雲を睨み付ける
「何調子に乗ってやがるんだ艦娘
あの娘を舐めるなよ、海上と連携に関してはお前なんかより遥かに上だ
勝てるわけないだろう?」
「そんなのやってみたいと分からないじゃない
私達は不可能だった貴女を倒したのよ?ゼロでは無いはずよ」
「無理に決まってるでしょ、私一人に対してあれだけやって紛れで勝てた癖にあの軍勢に勝てるわけ無い」
お互いが睨み合っていると佐渡は溜め息をつき立ち上がると二人の頭を軽く殴る
「いた!何するのよ!」
「佐渡、お前!」
「とりあえず落ち着けお前達
カナ、どうしても俺達と居るのは嫌か?」
「嫌、私は始原を裏切れない」
「…そうか、分かった
だったら少しばかり援助はさせてくれ
食料と船、後簡易の艤装を作る」
「いらない、これ以上の施しは受けない」
「そう言わずにさ…せっかくここに流れ着いたんだ
少しばかり」
と佐渡がカナを宥めようとしていると叢雲が叫ぶ
「なら!!私と取引しましょう!!!」
その叫び声にカナと佐渡が驚き顔を向けると叢雲は驚きの取引内容を話し出す
「貴女を!戦争が終わるまでこの鎮守府で雇いたい!!!
その代わり戦争が終わった暁には貴女にドレス島を明け渡す!!!」
「「「「「………はぁ?」」」」」
叢雲の内容にその場に居た全員が呆然としてしまう
次回
頼らない、頼れない
叢雲のとんでもない発言に全員が呆れる中一人その発言に興味を持つ者が居た
強すぎるが故に彼女は知らない
何かカナの話になりつつあると感じている作者ですはい()
でも実際はカナ七割の夕張三割と言う感じで……書いてます…よ?
決して夕張ちゃんを忘れてるわけではないよ?
ある章では彼女の話をやりますからね??