突然の発言に叢雲が驚いているとカナが続ける
「嫌ね、椿と始原からいつも外の世界……人間達の世界を聞いていてね少しばかり興味を持ってたのよ
エアから聞くのは釈だし、直接行くのは恐いし?だからお前に聞きたいの」
「い、嫌待ってくれる?あんたが恐い??
何言って…」
叢雲が唖然としているとカナに肩を再び掴まれる
「だ、だって!恐いじゃない!!
私!知ってる事と言えば!ドレス島の事、深海棲艦の事位、武器の扱い方位しか知らないのよ!?
未知よ!未知!!人間社会とか、食べ物とか、どんな風景とか知らないのよ!!!
どんな兵器があるとか!私が倒せないものがあったら恐いじゃない!?
それに誘拐?とか!拷問?とかも監禁とか実験とかあるんでしょ!?
恐い恐い!!」
叢雲は直接カナと対峙したからこそ分かるのだがあの鬼気迫る姿と化け物染みた力、戦闘力を誇る壊滅種の姫がそんな事に恐れを抱いていることに少しの親近感が湧いてしまい笑みが溢れる
「何を馬鹿にしてるのかしらぁ?」
その笑みを見られカナは馬鹿にされていると勘違いし頬をつねる
「痛い痛い!違う違う!
やっぱりあんたも私達と変わらないなと思ってね」
「む、それは不服ね
私はお前達強いんだぞ?」
「そうじゃなくてよ
あんたも私と同じで恐いものがあるのねと思ってね」
「……お前にもあるの?恐いもの?」
カナの質問に叢雲は頷くと側に座る
「あるわよ、いくらでも
強くても恐いものは無くならないものだもの」
「分かるわその気持ち
力ではどうにも出来ないのよねぇ」
「そうそう、全く全部解決出来れば良いのにねぇ」
「その通りね全く
さてと、それじゃあんたに世界を教えてもらおうかしら?」
「良いわよ、何から聞きたい?」
「そうねー……それじゃ遊園地とかーーー」
それからカナは叢雲から日本や世界にある食べ物や景色や楽しみや遊び
様々な事をカナに話していく
その話を聞きながらカナは楽しそうに質問したり聞き入っていた
「へぇ……人間って何でも作るのね?
それに遊園…地?だっけかそれも面白そうね」
「楽しいわよ、お金は掛かるけどね」
そんな雑談をしている最中カナは太平洋のある方角を見つめる
「……始原もそれを知ったからなのかな…」
「………ねぇ、カナ
私に貴女を託してくれない?」
「は?お前何を言ってるの?」
突然の叢雲から言われる言葉に困惑していると立ち上がり手を差し出す
「私が……嫌、
だからその時までここに居て欲しいの」
「……それは出来ない、私は深海側で姫だ
お前達に従うことは」
「違う、私は深海の姫である
今、ここに生きている
あの時飛行場姫としての貴女は役目を終えた
私に倒され撃沈し敗北した」
「ッ!!……」
現実を言われると苦虫を噛み潰したような顔をするカナに叢雲は無理矢理手を取る
「貴女は確かに強い姫よ、でもそれでも貴女は負けてしまった
私も……敗北は知ってる
だからこそ、貴女はもう姫としての役割を背負わなくても良いんじゃない?」
「……どういう意味?」
「貴女はもう姫じゃない
姫じゃないなら貴女は深海棲艦じゃない
それならここに居ても良いわよね?」
「……そんなの」
「屁理屈じゃないわ、私は貴女を倒した
嫌、倒してしまった
貴女がずっと守っていた物を奪って
だから責任を果たしたいの」
そう言うと叢雲はカナを引っ張りあげ真っ直ぐ瞳を見ながら話す
「貴女の全てを私に……私達に預けてほしい
必ずこの戦争を終わらせドレス島を手にいれ貴女に返却する
そして貴女が毎日笑って楽しく暮らせる様にする
だから私を信じて」
「……………無理だ、私は」
「無理じゃない、私の実力を貴女は知ってるでしょ?
必ずやり遂げて見せる、貴女を幸せにしてみせる
どんな奴からも絶対に守る
だから、だから、私を信じて
もし裏切られたりしたら貴女にこの命を差し出すわ
それが私が貴女を倒した責任よ」
叢雲の真っ直ぐ気持ちと瞳を直視出来ずカナは目を反らそうとするが手に力を込める
「む、無理!無理無理!!!」
「お願いだから!!」
「だ、だって私!守られた事とか無いし!お前達人間を信じるなんて出来るわけ無いし!
そもそも!私の存在価値なんて力と姫であることぐらいしか」
「そんなことない!私は貴女と言う人が必要なの!!!
お願い!!」
叢雲の純粋な目を見ているとカナは他の深海棲艦達に向けられていた目を思い出す
「わ、私は!陸上形最強の姫なのよ!
なのに!何であんた恐れないのよ!!恐怖しないのよ!怯えないのよ!
そんな目で私を見ないでよ!!」
「私は貴女を恐れない!だってあの時貴女は泣いてたから!!!!」
「っ!!!」
カナは逃げようとするがそれを捕まえる
「貴女は化物何かじゃない!!化物は泣かない!
苦しまない!
だから!貴女は違う!!!」
叢雲が力の限り抱き締めるとカナはその身体を抱き締めようとするが頭を降り放そうとするが
「私が!私が何からも守って見せる!!
全てを捨てでも!!だから!一緒に居て欲しいの!!
お願い!カナ!!」
その言葉にカナは聞き覚えがあった
その言葉を懐かしく思った
たった一人だけそう言った少女が
カナに名前を与えたか弱い少女に
『ねぇ、飛行場姫さん
私は貴女がどんなに強くても弱くても構わない
私と一緒に居て欲しいの
貴女を守って見せるから弱い私が力の限りね』
………
本当に私の心を掻き乱すわね…
必死に頼んでいる叢雲の頭を撫でると深くため息を付く
「……分かった」
「……え?」
「だから、分かったわ
ここに居る、小笠原に居させて貰おうかな」
「…良いの?カナあんた……」
「しつこい、これ以上言うなら気持ちを切り替えようかしら?」
「ほ、本当なのね!良し!良し!」
叢雲はカナから離れるとガッツポーズを取っておりその姿を見たカナは深くため息を付く
(……似てるなぁ…本当にコイツは
あの
「じゃ、じゃあ!行きましょうか!カナ!!
皆にその事話さないと!!」
「ちょ、あんまり引っ張らないでくれる!?」
渋々、小笠原に残ることを決意したカナを引っ張る叢雲の姿はまるではしゃぐ少女の様な姿をしておりその姿をみて更にため息を吐く
(あーあ、始原を裏切っちゃうけど……
長い旅行とでも言って誤魔化そうかな
……やっぱり駄目な気もするんだけどなぁ…)
少しの罪悪感に悩まされながら彼女は歩んでいく
次回
決意
渋々だがカナが小笠原に残る意思表示をする
そして叢雲はカナとの戦いにて自らの決意を全員に話す
お久しぶりです……
いやー……今回は仕事ではなくてですね?
普通にゲームにはまってました(殴
すいません!今度から早めに投稿しますので!!