長門率いる艦隊は、辺りを警戒しながら多良間島付近の海域へと到着していた
辺りは昼間だと言うのに静かだ
普段ならうみねこやらの声がするのだが今は長門達に当たる波の音が少し聞こえるくらいだ
長門はインカムを押すと、多良間島付近に居る艦隊と連絡を取る
「全艦隊の空母達
索敵はどうだ?」
『こちら榛名連合艦隊 祥鳳
飛鷹共に付近に敵深海棲艦の影はなし』
『こちら妙高連合艦隊 瑞鶴
こっちも深海棲艦の敵影無しです
島の中も見てみますか?』
『こちら神通連合艦隊 飛龍
こちらは島の入り口に何体かの深海棲艦を確認
彼女達、艤装をしているけど陸上に居るわ
もしかしたら、島に潜伏しているのかも?』
「ありがとう、各員指示があるまで待て」
長門は全員の報告を聞くと、回線を唐澤へと切り替え指示を仰ぐ
『提督、奴等は既に多良間島を寝床にしてるみたいだがどうする?』
唐澤は、元帥を見ると元帥はコクンと頷き唐澤も理解したように長門へ指示をマイク越しに出す
「……戦艦及び各々の旗艦で多良間島に上陸
奴等を根絶やしに、そして奥に居るだろう姫を潰せ
多少家や物が壊れても構わん、勝利の為だ」
『了解』
唐澤が指示をだした後、会議室では勝利を確信して何人かの提督が安堵の溜め息をつく
ある程度の山場は終わり、後は陸上戦闘だが数が数であり確実に勝てると確信していた
元帥も隣の大淀を見ながら、安心してお茶を飲む
ただ一人、佐渡だけは表情を曇らせて居ているのを除いては
「どうした?佐渡そんな顔して」
「いやですね、どう考えても可笑しくないですか?」
その言葉を聞いた、各提督は佐渡に目を向ける
「はぁ?可笑しい?どこかだよ?
元帥の作戦が上手くいってる証拠だろ?」
「だから、それが可笑しいんですよ」
すると、唐澤大将は立ち上がり佐渡の前に立つ
「それはなんだ貴様元帥の作戦が上手くいかないと思ってたのか?」
「いえ、違います
『安易に事が運び過ぎているんです』」
「だから!それは作戦が上手く行ってる証拠だろうが!!いい加減ぬかすな!!」
白鳥が怒号を飛ばしているが、唐澤は表情を変えずに座っている佐渡を見下ろす
「唐澤大将、現在撃破した艦隊はいくつですか?」
「……榛名連合艦隊が二つ
妙高連合が二つ
神通連合が二つだ」
「少なくないですか?三方向に別れてるのにも関わらず」
その言葉に、唐澤は確かにとも思いながら長門からの報告を受けている艦隊メンバーを確認する
「だが、いくつかの敵艦隊には戦艦や空母何体か居た
量より質を取ったのだろう
違うか?」
「それもそうですか……」
佐渡は、それを受け下がってしまうがやはり考え込んでしまうが猿渡が頭を軽く叩き励ます
「気のせいだって、じゃああれか?
向こうに俺達の作戦がバレていて
陸上に上がった奴等を一網打尽にする為に今回わざとやられているふりをしてるとでも言うのか?
あいつらにそんな知恵は無いって
それにどうやってうちらを攻撃するんだよ」
そう言うと猿渡は笑っており、葛城も「大丈夫ですよ」と佐渡を励ます
佐渡は(本当にそうなのか?)と疑問に思いながらも長門達の報告を待つ