「全く!!どんだけ固いのよあれ!!!」
叢雲は主砲を戦艦棲姫に当てようと撃ちながら、叫んでいる
先程から古鷹、大井、叢雲の三人は佐渡のサポートで無傷のまま何とか戦艦棲姫と艤装ケルベロスに対し優勢な立ち位置で戦えていた
叢雲が近接戦をしながら、古鷹、大井が中距離からの援護砲撃
だと言うのに、ケルベロスの異常な程の高い装甲に全く有効打を与えられていなかった
『確かにかなり固いなあれ』
「何とかならないの!?」
『叢雲!!来るぞ!!』
佐渡の指示に、叢雲は前を向くとケルベロスが左手で叢雲を殴ろうとしてきており艤装を使いそれを防ぐがかなり重く傷こそ負わなかったが海上を滑るように飛ばされるがすぐに持ち直し主砲を交互に撃つがまたもやケルベロスがそれを防いでしまう
「固イデショウ?コノ子ハネ特別製デネ
戦艦クラスノ砲撃ジャナイト倒セナイワヨ?」
戦艦棲姫は、ケルベロスの頬を撫でると指示をだし叢雲に砲撃し始める
両肩からの砲撃は、何とか交わした直後
『叢雲!!両手の主砲来るぞ!!飛べ!!』
佐渡の指示を聞きケルベロスを見ると、両手の主砲を構えており、叢雲は艤装を思い切り海に突き刺しその勢いで宙を舞う
その瞬間ケルベロスの砲撃が当たり先程まで居たところに砲撃が当たり水柱が上がる
『古鷹!!叢雲のカバーで奴の右足を狙え!!大井!左足に雷撃!!』
「「了解」」
宙を舞う叢雲をゆっくりとケルベロスは肩の主砲を構え狙いを定める
「飛ンデル最中ハ避ケラレナイワヨネ!!
吹キ飛バシナサイ!!ケルベロス!」
「ガァァァァァ!!」
叢雲は咄嗟に腰の主砲を二門構え戦艦棲姫へと向ける
ケルベロスが撃つ瞬間古鷹の主砲が右足に直撃し体制を崩す
そのおかげで、ケルベロスの砲撃は叢雲の頭と胴体の横を霞めただけで済んだ
「やらせないよ!!」
「コノ邪魔ナ奴ラメ!!」
戦艦棲姫は、古鷹を睨んでいるとお次は先程の大井が撃ってきた雷撃が左足に直撃し今度は左側に体制を崩す
「私の事も忘れてるんじゃないわよ!!」
「クソォ!!」
「ガァァァァァ!!」
ケルベロスは先程から何も出来ずにただ砲撃を受けており苛つきながらも両手の主砲を二人に構えるが
「あんたの相手は私だって言ってるでしょ!!」
主砲を二門構え、戦艦棲姫に向けて砲撃するが直ぐ様気付いたケルベロスがまたもやそれを防いでしまう
「ちぃ!またか!!」
そして、再び戦闘は膠着状態へと持ち込んでしまう
『そうだ、それでいい
無理をして倒す必要はないんだ
俺達の目的は時間稼ぎなんだからな…』
佐渡は、そう言いながら静かにスカウターに映る戦艦棲姫を見ていた