艦隊これくしょん ー誰ガ為ノ戦争カー   作:霧雨鴉

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鎮守府近海防衛戦 三

 

その声を聞いた二人は飛び上がる様な反応を見せる

 

 

「ちょ、ちょっと司令官!!

嘘だってば!!お願いだからピーマンの肉詰めは辞めてよ!!」

 

 

「そうですよ提督!!

そ、そんな怒らないでください!!」

 

 

二人がおろおろしながら、佐渡に謝罪をしていると佐渡は微笑みながら一言言う

 

 

『嫌なら、帰ってきて、きちんと俺に直接謝れよ?

早くしないと、作り始めちゃうぞ?』

 

 

佐渡は、海図を見ながら二人に話しかける

違和感を感じながら

 

 

「…仕方無いわね!!

やってやろうじゃないの!!」

 

 

「えぇ!早く終わらせて帰りましょう!!」

 

 

二人は、速度を上げながら、走らせて行く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、佐渡は海図とこの前の襲撃と今回の襲撃を考えていた

 

 

「……何故、こんな短期間にこんなに来るんだ? 」

 

 

インカムを外し、叢雲が付けているスカウターを右目に付け、電源を入れると、叢雲が見ている景色がスカウターから見えてくる

 

 

「よし、正常だな」

 

 

佐渡は、スカウターの確認が済むと、海図を再び見直し、今回とこの前の比較をする

 

 

「今回、現れたのはここ……

前回、襲撃がされたのはわかる……

だが、なぁ……」

 

 

海図と同時に島の地図を取り出し、確認をしながら、警報装置の履歴を見る

 

 

「前回の襲撃は、警報がなってなかった……

つまり、奴等はこの一番遠い海岸から陸路を使ったってことか?

嫌でも、攻撃を受けたのは海に面した側だった……

そもそも、陸路を奴等は長時間移動出来る…?

いやそれよりも、警報の事を知っていた……

陸路なら警報がならないと言うことも……」

 

 

佐渡は、そこまで考えるとコーヒーを入れ、飲みながら、廊下に出て島の陸側を見る

 

 

島は廃墟となっており、確かに隠れて動くには最適だ

 

 

「……なら、今回の襲撃は何が目的なんだ…」

 

 

佐渡が考えていると、携帯の電話が不意になりだす

着信主は、大淀

 

 

「はいはい、大淀さん、こちらメガネセンター」

 

 

 

佐渡は携帯を取り電話に出ると、大淀さんは慌てた様子で声を荒げる

 

 

 

 

 

 

『佐渡さん!!そちらに《流された》艦娘は無事に着きましたか!?』

 

 

 

大淀からの会話に佐渡は、思考を停止する

 

 

え?大淀さん何て言った?

流された艦娘?

 

…流された艦娘……深海棲艦襲撃……

 

 

 

佐渡は、大声を出しながら大淀の電話に出る

 

 

「大淀さん!!!その艦娘は!!まさかっ!!」

 

 

『そのまさかです!!!』

 

 

「クソッ!!!」

 

 

佐渡は、携帯を握りしめ、提督室に走って戻り、インカムを耳に付ける

スカウターの映像にはただの海原しか見えない

 

 

「緊急伝達!!!!

その深海棲艦は、艦娘を襲っている可能性有り!!!

急いでその子を保護しろ!!!」

 

 


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