報告を受けた唐澤は佐渡へと向くが佐渡は頭を横にふり否定する
「瑞鶴、もう少し耐えてくれ
もう少しで長門達が到着する」
『りょ、了解!!』
ここは変わり瑞鶴が緊急報告をする少し前の多良間島砂浜
ここでは激戦が繰り広げられていた
空母達は砂浜から艦載機を飛ばし、海上では重巡達が奮闘していた
数少ない戦力では、ある程度の迎撃しか出来ず戦艦達の到着を待っていた
「何なのよ!!こいつら!!」
だが、しかし深海棲艦の連携により優勢とは言えなかった一番硬い戦艦を前に後ろから駆逐艦や重巡を置きゆっくりと進軍してきていた
「だけどさ、まだゆっくりなのが良いよな
何とか抑えられてるからさ……
まだかねぇ、妙高は!!」
「彼女達が来る前にはもう少し片付けて置きたいですよね!!」
隼鷹は、艦載機を飛ばしながら愚痴を溢していると隣に居る赤城に言われてしまう
「むぅ……夜戦なら得意だからこんなやつら余裕なのに!!」
「川内!無駄口叩かないの!この夜戦バカ!」
川内はむくれながら、敵ル級に対し砲撃していると隣居る高雄に言われてしまうがそんなこと気にしていないらしい
「素敵なパーティーしましょう!!」
「夕立!油断は駄目だよ!!」
夕立と時雨コンビは若干この状況を楽しみながら応戦していた
「ほらほら!!こっちにもいるでちよ!!」
「沈みなさい!!」
海中では、伊58と伊168が魚雷を発射しル級に直撃させるがやはり効果的なダメージにはなっていない
そんな戦場を見ながら瑞鶴は考えていた
(戦艦棲姫は宮古島、でも何でこいつらこんなに連携が取れているの?可笑しい……)
そう思うと瑞鶴は、真上に向けて弓を引く
「おい!瑞鶴!どこに撃つつもりだよ!!」
「この深海棲艦達の親玉を探すのよ!!
恐らくそいつはどっかでこいつらを見てるはず!!」
弓を放つと空高く三つの艦載機が飛んでいき飛べる限界まで高度を上げていく
だが、ル級が間を開けるとツ級達がそれを撃墜しようと顔を出すだがその瞬間を逃がさなかった
「今です皆さん!!
ツ級が顔を出しました!!一斉に叩きましょう!!」
綾波が指示を出すと海上に居る艦娘達が一斉にツ級へと向き直る
「うふふ、やっと顔を出したわねぇ~?」
「もー!アイドルが居るのに隠れてるのは良くないぞ!!」
「顔を出したわね!!潰してやるわ!!」
「先程から良くもやってくれましたね!!」
全艦娘は一斉に主砲をツ級に構えると、赤城が合図を出す
「全艦隊!!一斉射!!」
「「「「「撃てぇ!!!」」」」」
全艦娘からの一斉砲撃が撃たれると慌ててル級は自分の身を守ろうと盾の中に隠れるが肝心のツ級を隠すのを忘れてしまう
それに気付いたツ級も隠れようとするが既に遅く
砲弾は頭を貫通し穴からは血液が吹き出し、忌々しく撃っていた両手の高角砲は砲弾に当たり空へと千切れ吹き飛ばされていく
そして、胴体を貫きそのまま爆発を起こし、ル級達の連携が崩れてしまう
「ーー!!!」
突然の事に驚きを隠せずル級の一体が指示を出すが
辺りには、水柱が上がり近くにはツ級の物であった艤装の残骸が浮遊しており、他のル級達にも被害が出ており、盾を壊されている者もいれば腕が吹き飛びそこから血を出している者も居る
最早、連携は取れないほどの損害である
「やったぁ!!!」
「やりました!!」
「ざまぁみなさい!!」
「バカめと言って差し上げますわ!!」
「皆さんお見事です!!
ですが油断しないでください!」
ツ級撃破と深海棲艦の連携を崩壊させた事に喜ぶ一同であったが劣勢なことには変わらず再び艤装を構える
だが、これで制空権は有利へと運ぶ事であり空母達は密かに喜んでいた