「何!?」
三人は揃ってケルベロスへと向くと先程まで動きをやめていたケルベロスは口を開き唾液を垂らしながらキレイな歯をカチンカチンとならし、こちらを睨み付けており今すぐにでもこちらに突っ込んで来そうだ
「くそ!!古鷹!大井!
戦艦棲姫をお願い!私は…」
「ガァァァァァァァァァ!!!!!!」
そう言い叢雲が軽く動いた瞬間に、辺り一体に響き渡るような程の大声でケルベロスが叫び思わず三人は耳を塞ぐ
「っ!うるさいわね……」
『叢雲!!前を見ろ!!来るぞ!!!』
叢雲はかろうじて前を見るとすぐ目の前までケルベロスは突っ込んで来ておりこちらに口を開きながら爪で引き裂こうとしてくる
「いつの間に!!しかもさっきより速い!」
叢雲は逆に懐に入り込み艤装を腹に突き刺すが、先程より固くなっており刺さらず弾かれてしまいならばと刃の部分を使い流すように切ると股下から潜り抜ける
「さっきより固い!!嘘でしょ!」
「ガルァ!!!」
潜り抜けた瞬間、ケルベロスも気付き直ぐ様振り向き叢雲へと両拳を振り上げラッシュの様に殴り付ける
何とか寸前で交わしては居るが先程よりも速く一撃だけ避けきれずに腰の艤装に当たり体制を崩してしまいふらつく
「しまっ!」
「グラァ!!」
それをケルベロスは逃がさずに、体制を崩した叢雲に対し拳を腹部へと当てそのまま吹き飛ばす
「がはっ!ゲホッゲホ……」
「ガァ!!」
ケルベロスの一撃をもろに受けてしまい、かなりの距離を吹き飛ばされて苦しさのあまりむせているがケルベロスの猛攻は止まずに再び叢雲へと突っ込んでいく
「叢雲!今援護を……」
「オ前ノ相手ハ私ヨ!!」
叢雲の援護に走ろうとする古鷹に向け戦艦棲姫は近付き砲撃をし動きを止める
「手ノ内ヲ晒スノハイケナインダケ……
アリガトウネ、コノコードハ私デハ切ル勇気ガナクテネ!!
奴ハ完全自立型ノ特別性ナノヨ
私ノ最後ノ奥ノ手ダケド仕方ナイワ
アンタタチヲココデ沈メテカラユックリ沖縄ヲ落トサセテ貰ウワヨ?」
「なら!貴女を倒して叢雲を助けさせて貰います!!」
「舐メラレタモノネ、沈メテアゲルワ!!」
古鷹と大井は戦艦棲姫へ艤装を構え砲撃戦へと移り叢雲は単艦でケルベロスと対峙する
戦力は圧倒的に不利でありながらも、何とか応戦しようとしているが
「速すぎる!!」
ケルベロスは先程より遥かに速くなり、しかも叢雲が撃っても一切怯まずにこちらを攻撃してきており対応のしようがなかった
『叢雲!右ストレートからの左ジャブから連続で来るぞ!!』
佐渡のサポートがあるとしても身体が追い付かず次ももろに受けてしまいそうになり咄嗟に艤装でカバーするにもやはり衝撃は大きく吹き飛ばされ身体を海面に叩き付けられる
次回
劣勢
艤装の自立型の元ネタは島風の連装砲ちゃん達です
これ、自立型にしたけどヤバくね?とは思ってます()