「さっきより痛くないけど、艤装が……」
先程の拳を受けたとき、右側の主砲の艤装でカバーした影響で凹んでおり少し動きがぎこちない
左の主砲は先程避けるときに殴られており、こちらも凹んでおりこちらも同じようだ
しかも先程から、殴られて居るため全身を強打しており身体が痛みに悲鳴を上げている
「ガァ!!」
叢雲が考えているとケルベロスは既にすく側まで迫っており次は爪を立て引き裂こうとしてくる
「休ませてもくれないみたいね!!」
ケルベロスの爪を何とか避けその腕に乗ると、頭目掛けて走っていく
「ガァ!!」
走ってくる叢雲目掛け肩の主砲を構えるが叢雲はそれよりも早く肩の主砲に乗ると主砲が放たれその振動で体制を崩す
「しまった!!」
ケルベロスはその瞬間を逃さずに叢雲を捕まえ海面へと叩き付ける
「がはっ!」
叩き付けられた衝撃に耐えきれず、叢雲は声を漏らしながらケルベロスを見上げると既に拳を構えていた
殴られる瞬間叢雲は主砲二門をケルベロスの顔目掛けて砲撃するのだがケルベロスは止まらずに叢雲は殴り付けられる
「ぐぅ!」
「ガァ!!!」
それからはケルベロスに一方的に殴られ続け服の艤装が剥がれ始めていく
(このままだと不味い)
咄嗟に叢雲は、持っている艤装を拳に突き刺し何とか抜け出すが次の瞬間ケルベロスの片手に捕まってしまう
「くっ…そぉ!!」
「ガァァァ!!!」
ケルベロスは捕まえた叢雲の頭に食べようとするかの如く口を開くとそこには別の主砲が喉から伸びており叢雲の頭をしっかりと捉える
「叢雲!!」
その様子に気付いた古鷹は、援護に向かおうとするが戦艦棲姫の主砲を脚に直撃してしまい海面に転んでしまう
「オ前ノ相手ハ私ダ!!」
戦艦棲姫は、海上を走り古鷹に近付こうとするが瞬間目の前に雷撃が走ってくるのを確認し急停止をすると雷撃は外れてしまう
「外した…!」
大井が、何とか撃った雷撃を交わされ主砲を構え応戦しようとする
「マダ動ケタノカ
雑魚メ!!」
戦艦棲姫は、古鷹から大井へと標的を変え走り出すとそれを止めるべく古鷹も大急ぎで大井へと向かう
「貴女の相手は私です!!」
古鷹が、戦艦棲姫に近付いた瞬間戦艦棲姫は振り返り左手の主砲を古鷹の腹部へと押し当てる
「ヤハリ来ルト思ッタワ
コノ距離ナラ避ケラレマイ!!」
「!!」
古鷹が行動を起こす前に戦艦棲姫は主砲を撃ち古鷹の腹部をゼロ距離で砲撃し吹き飛ばされてしまう
「古鷹さん!!!」
吹き飛ばされた海上を転がり古鷹はお腹を抑えながら、フラフラと立ち上がるが被弾した所は真っ赤に焼け焦げ服が円形状に焼け落ちており鈍い痛みが刺激する
「ヤット当タッタカ
コイツハヤハリオ荷物ミタイダナァ?」
戦艦棲姫は、再び大井へと向き直り主砲をゆっくりと構える
「良くも!古鷹さんを!!」
大井は一人で、戦艦棲姫へと主砲を撃ち応戦するが見事に外れてしまい悠々と近付き大井を蹴り飛ばす
「がはっ!」
蹴飛ばされた海上を転がり大井は咳き込んでしまい戦艦棲姫はそのまま大井の髪を掴み持ち上げる
「ヤハリ弱イナ?オ前ハ
二人トハ大違イダ」
その言葉に大井は睨み付けるが戦艦棲姫は口元を吊り上げ笑いながら大井を再び海面へと叩き付ける
「大井……さん!!」
古鷹は主砲を構え戦艦棲姫を撃とうとするが、大井を踏みつけながら戦艦棲姫は主砲を下に向ける
「オォット?オ前良イノカコイツガドウナッテモ?」
下に向けた主砲の先端を大井の頭にぐりぐりと当てながら古鷹を向いていると古鷹は現状を理解し主砲を下ろしてしまう
「良イ子ネェ?黙ッテソコデ見テイナサイ?
ケルベロス!!ソイツヲ木ッ端微塵二吹キ飛バシナサイ!!」
古鷹と大井はその言葉に思いだし、ケルベロスを見るとケルベロスの手に捕まっている叢雲は苦しそうにしながら何とか逃げようとする
「しまった!!叢く…」
「動クナッテ分カラナイノォ!?」
古鷹が振り返り移動しようとした瞬間戦艦棲姫からの背後からの主砲を当てられそのまま崩れるように倒れ込んでしまう
「がっはぁ!」
「古鷹さん!!」
「アハハハ!!!コレデオ前達ハ終ワリヨ!!
ケルベロスヤレェ!!」
「この!このぉ!!」
ケルベロスは、口の主砲を叢雲の頭を狙いを定めると撃つ準備をし、叢雲は何とか逃げようと主砲を撃つが効果はない
絶対絶命、そう思い叢雲達は目を瞑り攻撃されるのを待つ
「そうは行きませんよ!!!」
瞬間沖縄の方角から聞こえた声と同時にケルベロスの頭に複数の砲弾が命中し、衝撃の影響で頭を反らしてしまい叢雲への砲弾が空へと放たれる
次回
救援
阿武隈さんの活躍はこれからです!