譲 「ん?あれ村じゃないか?」
大樹 「え?どこですか?」
譲 「ほら、あそこ」
大樹 「.......見えませんが」
譲 「だから、30km先にあるだろ!」
大樹 「見えるわけないじゃないですか!?」
流石僕の従者、鋭いツッコミだ。これは将来お笑い芸人も夢じゃないな。まぁそんなことは置いておこう。愛刀を作った後、旅を再開してから約3年ぐらいたった。その3年で大樹は自身の愛刀を『紅蓮』と名ずけ、刀を使った特訓をメインに鍛えていった。今では僕の十分の三ぐらいに強くなっただろう。主人としてこれほど喜ばしいことはない。
譲 「.....とりあえず、村まで走るぞ!」ダッ
大樹 「ちょっと待っt...って早!?」Σ(゚д゚;)
━━━狐と犬移動中━━━
譲 「よし!着いた!」
大樹 「......」(´Д`)ハァ…ハァ…ツカレタ…
大樹がへばっているが無視しておこう。しかし、なかなか大きい村だな......とりあえず入ってみるか。
譲 「大樹、変化で耳と尻尾隠しておいて。これから村の中に入るから。」ボフン
大樹 「分かり...まし..た。」ボフン
ふむ...なかなか人も多いし、活気に溢れているな。ここなら、暮らしても良さそうだな。
村人 「お前達、見ない顔だな。外から来たのか?」
と、そんな事を考えていたら近くにいた村の人に話しかけられた。
譲 「はい、私達は旅をしている者で、この村を見つける事が出来たので立ち寄ることにしたのです。」
村人 「なるほど、ならばあそこにある神社に行って見なさい。いい事があると思うよ。」
ここの神社か...御参りでもするか。
譲 「ご親切に教えてくださりありがとうございます。大樹、行こうか。」
大樹 「はい!」
━━━狐と犬移動中━━━
譲 「おお!これは立派な神社だな!」
今目の前には、綺麗で華やかな製飾がされている神社がある。
大樹 「譲様!この神社は洩矢神社と言うらしいですよ。」
洩矢神社か...いい名前の神社だな。
譲 「それじゃ早速、御参りをするから...はい、お賽銭。」
大樹 「お賽銭ですか?」
譲 「そういえば、知らないのか...えっと、このお賽銭をあの賽銭箱に入れて、鈴がついた縄をふればいいんだよ。」
大樹 「なるほど!分かりました!」
とりあえず、教えたからお賽銭を入れてみようか。
? 「妖怪が何しにここへ来た!」
譲 「ん?」
お賽銭を入れようとしたら、大きな声を出されたので驚く。声のした方を向くと、蛙の目のような帽子をかぶった金髪の少女が仁王立ちしていた。
譲 「えっと、君は誰だい?」
諏訪子「私はこの村を治めている神の洩矢諏訪子!」
神か...久しぶりに見たな。それに、妖怪だってバレてるのか...
譲 「僕は狐の妖怪の東海譲だよ。こっちは犬の妖怪の東海大樹だ。」
大樹 「よろしくお願いします。」
諏訪子「こちらこそよろしく...って!違う!妖怪がここに何をしに来たんだ!」
譲 「僕達は旅の途中にこの村を見つけて、ここの神社におまいr「問答無用!退治してやる!」話ぐらいは最後まで聞いてよ...」
この子全く人の話聞かないじゃん...妖怪だけども...そんなふざけたことを考えていると、諏訪子が拳を握り潰す。すると、自分の真下の地面が膨れ上がり僕へと襲いかかる...しかし、すぐに自分の愛刀で横に切る。やっぱり、いい切れ味だ。作ったかいがあったな。
諏訪子「大人しく退治されろおおおお!!」
次に岩で大きな拳を作り、殴ろうとする。
譲 「だが断る!!剣技 壱の方『閃光』」
1度刀を納刀し、居合切りをする。岩で作られた拳が一刀両断される。しかし、次の瞬間...
諏訪子「これで終わりだ!」
諏訪子がいつの間にか持っていた、鉄の輪を僕へと投擲する。なるほど、確かにあれを喰らうときついな。喰らえばだけど。
譲 「こっちもそろそろ終わらせよう。」
「かぁぁぁぁぁぁぁぁ」
最初に、両手首を合わせて手を開き、体の前方から腰に持っていく。
「めぇぇぇぇぇぇぇぇ」
次に、腰付近に両手を持っていく。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」
体内の妖力を集中させ、
「めぇぇぇぇぇぇぇぇ」
両手を完全に後ろにもっていき、溜めにより妖力を満ちた状態にする。
「波ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
最後に、両手を諏訪子に向けて一気に放つ。
青い気功波が鉄の輪を呑み込む。
諏訪子「う、嘘......」
譲 「少し眠っててね。」
青い気功波が鉄の輪を呑み込んだあと、諏訪子の所まで飛んでいく。しかし、諏訪子はあまりのショックで反応する事が出来ず、そのまま呑み込まれる。
孫〇空のパクリだけど...まぁいいか。
諏訪子との勝負は僕の勝ちで終わった。
大樹 「私は空気か...」(´・ω・`)