永琳の秘書となって生活をして早くも4年がたった。秘書としての役割は薬の調合の手伝いや薬草取りなどであり、そこまで難しい仕事ではなかった。永琳に頼んで料理をやらしてもらったおかげで料理の腕も上がり、この都市の料理店顔負けの腕前になった。そんな毎日を過ごしていると、永琳が大事な話があるから聞きなさい、と言ってきた。
譲 「永琳?大事な話ってなんだい?」
永琳 「今私達はこの都市を捨て、月に移住する計画を建てているのよ。」
月へ移住か...何故、このいい都市を捨て移住するのだろうか。
譲 「なんでそんな計画を建てているんだい?」
永琳 「それはね、私達の体に穢れが溜まってきたのよ。」
譲 「穢れか...」
なるほど、だから妖怪がいない月に行くのか...
永琳 「それでねあなたにも月に来てもらいたいの。」
譲 「それはダメだろ...」
穢れは、妖怪によるものだから妖怪である僕が行ってはならない。
永琳 「それなら大丈夫よ。私が何とかするから。」
譲 「そういえば薬を作ることが出来るな。」
永琳 「えぇ、だから譲は安心していいわよ。」
永琳には『薬を作る程度の能力』がある。だから、穢れを消す薬なんか簡単に作れるだろう。
譲 「分かったよ。いつ行くんだい?」
永琳 「来週には、行くわよ。」
来週か...結構早いな。この都市では楽しい思い出が沢山ある。月に移住しても一生忘れることはないだろう。
ー1週間後ー
1週間は早いな...もう移住する日になってしまった。
永琳 「ロケットの準備は大丈夫ね。後は人を乗せるだけね。」
永琳がロケットの準備をし終わり、都市に住んでいた人達を乗せていく。ロケットは合計5つあり、今では3つ分のロケットに人が乗った。今の所は順調だったと思っていた。だが、
「緊急事態発生!緊急事態発生!妖怪達が都市に向かって接近中!直ちにロケットに乗り発射してください!」
順調にいっていたら、妖怪達が攻めてきたようだ。永琳は、都市の人達をロケットを乗せていき、ロケットを4つ月に向け発射した。これで後は、僕達だけだろう。永琳が、先にロケットに乗る。
永琳 「譲!妖怪が攻めているから早く乗りなさい!」
後は僕が乗ればいい。だがロケットが発射するのには、4分かかる。ロケットに乗れたとしても妖怪に攻撃されておしまいだろう。よし!ここは人肌脱ぐか!妖怪だけど。
譲 「永琳...僕は月に行くことは出来ない。」
永琳 「えっ...どうして...」
譲 「このままではロケットが発射するまでに妖怪に攻撃される!だから、僕がロケットの発射時間を稼ぐ!」
永琳 「嫌よ!あなたも行かないと!」
譲 「永琳!...出会いがあると必ず別れが来る!それが今だ!...大丈夫!僕は妖怪だ!きっとまたどこかで会えるよ。」
永琳 「そう...よね...譲!また...会いましょうね!」ポロポロ
永琳は涙を流している。僕は、反対に笑顔を作る。
譲 「また会おう!」二力
ロケットの扉が閉まり、4分のカウントダウンのアナウンスが流れる。
「ロケット発射まで後4分」
全速力で都市の外を目指し走る。
ー全速力で移動中ー
この数は凄いな...でもやるしかない!
妖怪 「なんだお前!」
妖怪が僕に向かって何者かを聞いてくる。
譲 「お前達を殺すものだ!」
妖怪 「はん!この数を相手にお前は何が出来る!!」
一斉に妖怪達が攻撃してくる。
譲 「遅い!」ザシュッ シュパッ シュ
妖怪達に一太刀ずつ入れていき確実に殺していく。しかし、
譲 「くっ!流石に数が多いい!」
圧倒的に相手の数の方が多いい。
譲 「だけど、諦めない!」
妖力で大量の密度の高い弾幕を作る。相当の妖力を使うが1発で妖怪を3匹殺せる程の威力をもっている。これを妖怪達にぶつけて行く。
譲 「えい!」
妖怪 「ぎゃああああ」どごぉ
「ロケット発射まで後2分!」
後2分か...これなら行ける!
譲 「はぁぁ」スパッ
後もう少しで発射する!絶対にここは通さない!と、思いながらどんどん妖怪達を切っていく。そして、
「ロケットが発射します!」
永琳や大樹などを乗せたロケットが発射した。
譲 「よかった...」
心のそこから安心していると、
大樹 「ワン!」
なんと、大樹はロケットには乗っておらず僕のすぐ近くにいた。
譲 「ダメじゃないか大樹!こんな所にいたら!」
とりあえず、大樹を叱っておく。そんなやり取りをしていたら妖怪達が、
妖怪 「なんだあれ...」
妖怪達が空を見ている。つられて空を見上げてみる。なんと、そこには
譲 「あれは...まさか!」
核が都市に落ちようとしている。
譲 「まずい!」
とっさに、大樹を抱え『空間を操る程度の能力』を使い衝撃が来ない空間を作る。爆発する前に空間を作ることができた。そして、核が爆発し目の前が真っ白になった。
譲 「よかった...守れ...た」
大樹を守ることが出来た。死にはしないが妖力を全て使ったため倒れてしまう。そして、だんだん意識が遠くなって行った。
? 「譲様!大...です...」
意識が遠のいていく中、聞き取りずらいが声が聞こえる。しかし、声の正体は分からず意識を落とした。
これで第一章は終わりです!