東方歪界譚   作:鈴華

45 / 52
多対1の描写って難しいですね。
というわけで殺女戦スタートです。

では本編どうぞ。


Ep,EX-2 始まる遊戯

霊夢たちが駆けつけると月を背に空に浮くひとりの少女がいた。

 

「アンタが呪利殺女?」

「そーだけど、おねーちゃんたちは?」

「アンタを倒しにきたんだぜ。」

「へー。」

 

外見は10歳前後といったところだろうか。全体的に黒い服装をしている。黒い髪だが、毛先に行くほど紅く染まっており、それをツインテールに結っている。

 

「ところでさー、ここどこ?霙知らない?突然逃げ出すから、遊びの途中なんだよー。」

 

どうやら、霙を追っているうちに何も知らずにここへきたようだ。

 

「ここは幻想郷よ。霙は―」

「幻想郷!?」

 

すると、殺女の顔が不満から打って変わって輝きだした。

 

「へー、ここが幻想郷なんだ!すごいなー!じゃあ、おねーちゃんたちがあやめと遊んでくれるんだね!」

 

まるで無邪気な子供だ。しかし、言っていることが不穏である。

 

「そうね。遊んであげるわ。でも、アンタの遊びはこれで終わりよ。」

「終わらないよ?壊さなければいいだけだもん。」

 

霊夢たちはそれぞれスペルカードを取り出した。

 

「霙と弾幕ごっこの途中だったしね。おねーちゃんたちで続きをしてあげる。」

 

殺女は一発の弾幕を放った。それは鋭い弾幕だった。霊夢の頬をかすめると、そこには刃物で切られたように血が薄く滲んでいた。

 

「ちょっとこれ、ごっこの範疇じゃないわね。」

「そうだな。これは本気で行かないとまずいぜ。」

 

4人は頷くとそれぞれ殺女を包囲するように陣取った。

 

「確か、これって四面楚歌っていうんだっけ?」

「よくご存知ですね。」

「霙に教えてもらったんだー。でも―」

 

殺女は袖で口元を隠し、悪魔のように嗤う。

 

「壊れなければ、どーでもいいけどねぇ。」

 

瞬間、彼女は四方に弾幕を放ちだした。

 

「恋符“マスタースパーク”!」

 

魔理沙は殺女ごと巻き込む形でマスタースパークを放つ。

 

「わあ!?」

 

光の中に消えるも、光の中から飛び出す。

 

「霊符“夢想封印”」

 

そこに待ち伏せしてした靈夢が夢想封印を放つ。それは見事に直撃する。

 

「-と思うじゃん?」

 

煙の中から現れたのは等身大の藁人形だった。

 

「残念♪これはね、人形“藁にもすがる思いは届かず”って言うんだー。」

 

どうやら既にスペルカードを発動していたようだ。殺女は瞬時に咲夜の背後に移動する。

 

「隙だらけだよ、メイドさん!」

「させると思ってるの?幻在“クロックコープス”!」

 

咲夜の時間を操る程度の能力が発動した。弾幕を放つと同時に時が止まり、殺女に向けてナイフを配置する。そして、殺女は数多のナイフに串刺しにされる。

 

「はい、ハズレ~。」

 

―はずだったのだが、それもいつの間にか藁人形に変わっていた。殺女は4人から離れた場所で鼻歌を歌っていた。

 

「ふんふふ~ん♪」

「全く、キリがないわね。」

「やったと思ったら、全部藁人形だろ。」

「どうしたら…。」

「何してるのー?もっとあやめと遊ぼーよー。」

「言われなくても遊んであげるわ。」

 

突如、殺女の目の前に咲夜が現れナイフを放つ。近距離からの攻撃は流石に躱すことはできないと、咲夜は考えたのだが、いつの間にか藁人形にナイフが刺さっているだけだった。

 

「駄目だよ、メイドさん。そんなんじゃ、あやめに勝てないよ?」

「常識に囚われてはいけません!」

 

殺女の背後に回り込んだ早苗が弾幕を放つ。殺女はそれを躱すと弾幕を早苗に放った。

 

「きゃあ!」

「危ないなー、緑のおねーちゃん。」

 

被弾した早苗を魔理沙が受け止める。

 

「咲夜。」

「えぇ。」

 

時間を止めると咲夜は殺女の後ろに回り込み、ナイフを彼女の背中に放った。そして時間を戻す。

 

―ドスッ―

 

「いたあぁ!?このー!」

「くっ!?」

 

すると、ナイフが殺女に刺さった。藁人形を身代わりにすることなくにだ。咲夜は殺女の仕返しの弾幕をなんとか回避し後退した。

 

「やっぱりね。」

「何がだぜ?」

「早苗の弾幕が当たった時、藁人形を身代わりにしなかったでしょ?多分視野に入ってないと身代わりにできないんじゃないかって思ったのよ。」

「うぅ…、正解だよ。」

 

殺女は涙目になりながらも背中に刺さったナイフを引き抜く。

 

「こんなに早くバレると思わなかったなぁ。じゃあ、次だよ!滅符“矛盾は矛盾に矛盾する”!」

 

すると、殺女からどす黒い妖気のようなものが漏れ出した。それは彼女を包み込み、黒い球体となった。

 

「いっくよー!」

 

殺女はそのまま霊夢たちに突撃してきた。その軌跡にはいくつもの弾幕があり、4人の動きを制限する。

 

「まずはそこのメイドさんだー!」

 

最初に殺女は目をつけたのは咲夜だった。ナイフを刺された仕返しが目的だろう。

 

「幻幽“ジャック・ザ・ルドビレ”!」

 

咲夜から放たれる大きな弾幕。時間を止めてナイフもばら蒔いた。しかし、殺女はそれを無視して突っ込んできた。そして殺女に当たって弾幕は全てはじかれた。

 

「無駄だよ!」

「ならこれだぜ!黒魔“イベントホライゾン”!」

 

別方向にいた魔理沙から魔法陣が飛び出し、そこから色鮮やかな星弾幕が放たれた。だが、それも殺女にあたるたびに弾かれてしまう。

 

「邪魔しないで!」

「うおっ!?彗星“ブレイジングスター”!」

 

咲夜から魔理沙に狙いを変えると猛スピードで突っ込んできた。しかし、魔理沙は殺女とほぼ同じスピードで逃げる。

 

「逃げてちゃつまらないよ!」

「今回は逃げてるんじゃないぜ!」

 

魔理沙がいきなり進行方向を変えた。するとそこには霊夢と早苗が待ち構えていた。

 

「早苗!」

「はい!秘術“一子相伝の弾幕”!」

「神技“八方鬼縛陣”!」

 

早苗は何重もの弾幕を星のように並べ、それを周りにばらまいていく。霊夢は黄色と赤の御札を周りにばらまくと自分を中心に弾幕を放った。2つのスペルカードによって密度はさらに濃さを増している。

 

「アハハハッ!」

 

しかし、殺女はそれをものともせず直進してくる。案の定、弾幕は全て弾かれていく。そして、狙われたのは―

 

「しまっt―」

「早苗、避けなさい!」

 

早苗に向かう殺女。霊夢は早苗を突き飛ばすことに成功するが―

 

「霊夢!」

 

その時、黒い球体が殺女を弾き飛ばした。

 

「うわっ!?」

「……。」

「誰よ…?」

 

黒い闇が晴れるとそこには長い金髪に黒い服を着て、赤いネクタイを付けている女性が立っていた。

 

「紫に封印を解かれたと思ったら、いきなり助けにいけってどういう神経してんのかしらね。」

「おねーさんだーれ?」

「ルーミア。全ての闇を統べる妖怪よ。」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「これで大丈夫だろ。」

 

「ありがとうございます。」

 

「言っておくが、そのスペカには俺の力が入ってんだぞ。どうなるか、わかってるのか?」

 

「心配してくれるのですか?」

 

「―ッ!いいからさっさと行ってこい!」

 

「ふふ。それでは……さよなら。」

 

「……………。」

 

「いいのですか?」

 

「白蓮か。何がだ?」

 

「本当は心配なのでしょう?あのスペカは発動すれば結果はどうあれ彼女は消えます。」

 

「わかってる。俺がそうしたからな。」

 

「行ってあげたらどうでしょうか?結果が悪い方になってしまうならば、せめてその過程だけでも―」

 

「あーもう!わかったわかった!行けばいいんだろ!クソッ!」

 

「……全く、昔から素直ではないのは変わりませんね。」

 




来ました、EXルーミアです!
「ルーミアよ。」
いやぁ、やっと出せたよ。
「そうね。ところで最後出しちゃったわね。」
えぇ、そうですね。ご察しのとおり、“彼”です。
「次回はどうなるのかしら?」
未定ですねぇ。少なくともまだ戦闘は続きます。
「そう、なら私はさきに行くわね。」
はーい、お疲れ様でーす。
では皆さん。間違い等がありましたらご指摘のほどよろしくお願いします。感想も待っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。