ダイヤのエース Plus Ultra   作:奇述師

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 この作品を読んでくださる皆さん、更新が遅くなり申し訳ありません。

 今まで原作にほとんど忠実に沿っていましたが、そろそろ脱線し始めます。


VS稲城実業:出陣

 4

 

 成宮鳴の立ち上がりを上手く捕まえ青道が1点リード、試合は硬直したまま序盤が終わろうとしていた。

 

 稲城実業は依然として降谷暁の球を捉え切れてはいない。彼の全力投球の賜物ではあるが、9回は絶対に持たないペースでの力投が稲城実業の攻撃力をねじ伏せていた。

 

 3回が終わり、降谷が投じた球数は56球。9つのアウトのうち三振で6つ奪うもそう簡単にはアウトにならない、ファウルで粘りただでは転ばない気概で向かった結果は順当だった。

 

 一方で成宮鳴は着々と調子を上げていく。4回表4番結城を2打席連続の三振で切り伏せた。

 

 驚くべきは投球の巧さ。甲子園を賭けた戦いであるのに抜いた投球で青道打線を難なく抑え込む、球数を減らし試合全体の流れを見据えての投球。悪く言えば4番の結城哲也以外に対しては手を抜いている、だがその上で簡単に抑え込む非常にレベルの高い投球を難なくこなしていた。

 

 果たして青道高校レベルの相手に対し、このような投球ができる投手がどのくらいいるのだろうか。

 

 間違いなく言えることは、成宮鳴の投手としての力は高校生の中でも頭一つ抜けている。何より恐ろしいのがまだ2年生だという事。

 

 一方で派手に見える降谷の投球で球場は盛り上がるが、野球をある程度知っているのもなら偽りの雰囲気に惑わされず、敏感に流れの変化を読み取っていた。

 

 4回裏、2巡目に入った稲城実業打線はようやく牙をむき始める。充分三振を取られたもののここまでただで、というわけではない。

 

 じわじわと効いてくる毒を孕ませた作戦がようやく効果を発揮する。

 

 ―さぁて、どこまで持つかな? 

 

 マウンドの熱さを降谷と同様に知っている成宮鳴はほくそ笑む。

 

 もともと制球が良くないタイプ、ある程度神経を使いながらの全力投球は確実に体を蝕んでいる。

 

 4回裏のトップバッターに対し遂に出塁を許した。瞬足が一番の武器である神谷カルロスは青道が最も出したくないランナーの1人であり、それをフォアボールで出すという嫌な予感のする出し方。

 

『稲実ここはバントを選択、2番白河くんが堅実に転がしました。初回の青道とは対照的に堅実な策を取りました。そして俊足のランナー神谷くんを2塁に置きクリーンナップを迎えます』

 

 3番吉沢は初球から迷いなくバットを振り切った、サード増子のファインプレーで2アウト2塁とするもセットポジションになってから明らかに球威が落ちたのは誰が見てもあきらかだ。

 

『4番キャッチャー原田君』

 

 ―バットは短く持ったまま、2塁に俊足のカルロス。2アウトだし歩かせるのは問題ない、厳しく攻めるぞ……長打もあり右打ちも出来る、稲実で警戒しないといけないバッターだ

 

 御幸は強く気持ちを持て、と胸を叩いてジェスチャーで伝える。

 

 1巡目のストレート主体の投球とは異なり、初球から変化球で入るピッチング。

 

 原田のバットは空を切るが、そのスイングに迷いは見えない。

 

 厳しくコーナーを突くことも、緩急でタイミングを狂わすことも出来ない。技術で翻弄することは元より考えていない、構えたミットはすべてインコース。徹底的に近めを攻め3球で2ストライク1ボールへ追い込んだ。

 

 ウイニングショットを変化球にするか、ストレートにするか絞りにくい嫌らしさが前面に出た良いリード、御幸の想定通りに事は進んでいた。

 

『相手投手の特徴も、成宮の相棒としてここがどういう場面かも充分頭に入っているな……ならば監督として一言だけ言っておこう、この場面キャプテンでもキャッチャーでもなく4番打者として打席に入れ』

 

 不意に甘いコースに飛んできたボール、ストレートかスプリットか迷ったまま振り始める。

 

 スプリットと知覚するときに判断するのでは遅すぎる。一瞬の思考時間、反射とよく似た刹那の時間、浮かんだのは国友監督の言葉だった。

 

『4番打者としてあの投手と勝負してこい』

 

 その言葉が僅かな迷いをかき消し、思い切りに油を注ぎスイングに力を宿した。

 

 グラウンダーの当たりが降谷の左を抜けた。

 

 セカンドの小湊亮介のミットは僅かに届かない。

 

「抜けたー!!!」

 

「走れカルロス!!」

 

 2アウトと後がないカウント、ボールが前に飛んだ瞬間からカルロスは快足を飛ばしホームへと突き進み、センターの伊佐敷が前に突っ込みそのままホームへ返球するも、神谷カルロスは颯爽とホームベースを通過した。

 

『体勢を崩しながらも執念でセンター前へ! 稲城実業高校初めてのヒットは主砲のタイムリー!』

 

「まだ1点だ気にするな」「2アウトバッター集中」と味方からの声援が降谷に投げかけられる。

 

 点差は1-1と同点ではあるが、成宮鳴によるテンポの良い投球から生まれたリズムにより、流れは稲城実業に傾きつつあった。

 

 2アウトで先ほどタイムリーを打った原田を1塁において打者は5番成宮、ファールで粘りフェンス直撃のタイムリーを放つも暴走気味に狙った3塁で刺され4回裏の稲城実業の攻撃は終了した。

 

 あっという間に同点、そして追加点を奪われイニングが終わる。起伏の激しい球場の空気がはさながらジェットコースターのようだ。

 

 そして降谷の球数は4回終わって68球、成宮を3塁で刺せたのは良かったが、それでも青道に分が悪い。

 

 片岡鉄心は決断を迫られていた。出来れば5回まで投げてほしかった降谷に限界が見え始め継投を本格的に考えなければいけなくなったためだ。

 

 現状ブルペンで準備をしているのは背番号18の山元虹稀とエースナンバーを背負う丹波光一郎。顎の骨を骨折しここまで状態を上げた丹波光一郎ではあるが、状態は万全とは程遠く、どうしても不安が残ってしまう。

 

 1イニング、もしくは2イニング持てば問題はないのだが。

 

 背番号18を背負う山元虹稀には先日も言ったように、マウンドに一度上げたら下すつもりは本当になかった。入学してからたった4ヶ月で急激な成長を続け、最も期待している……エースに相応しいと感じるようになってしまった投手だからだ。

 

 指揮官として冷静な判断を下さなければならない、個人的な思いを抑えて客観的に、冷静に次の1手を考える。

 

 1-2と点差は離され、成宮鳴相手にこれ以上の失点は出来ることなら避けたい。そして、彼を相手にとれる点数はそれほど多くはない。

 

 5回表の攻撃、逆転され試合が動いた次の攻撃は降谷のツーベースヒットから8番白洲の送りバントで3塁に進ませる。9番倉持がショート深くに打球を転がすもショート白河の好守に阻まれ3アウト。

 

 降谷は打撃では申し分のない活躍をしており、ベンチに下げるのはもったいない。かといって守備のことを考えればセンターの伊佐敷はもちろん、ライト白洲、レフト雨宮のどちらとも安定性という点では程遠い。

 

 5回裏、稲城実業の攻撃に入る合間に片岡鉄心は腹を括った。

 

 

 

「山崎…………山元を呼んでくれ」

 

 

 

 5

 

『青道高校選手の交代をお知らせします。ピッチャー降谷くんに代わりまして山元くんが入ります。7番ピッチャー山元くん』

 

 今大会降谷と並び注目を集める1年生投手がマウンドへと向かった。背中を押す声援は信頼と期待が入り混じったものだが、グラウンドの熱さに混じって消える。

 

 ベンチから飛ばされる声には背中を後押しするような声しかなく、1年だから頑張れ等という優しい気持ちは一切ない。

 

 そこにあったのは確かに青道高校をここまで導いてくれた投手に対する期待の表れでもあった。

 

 片岡鉄心も先日の言葉を忘れていないわけではない、そして送り出される前に一言だけ言った「すべての力を出し切ってこい」という言葉は虹稀を後押しするには的確な言葉だった。

 

 自らを鼓舞してマウンドへ走って行った姿に迷いは一切なく、1年生らしい初々しさは消え風格のある佇まいは荒れた試合を落ち着かせる効果が十分あった。

 

『青道高校は投手をここでスイッチ、今大会青道高校の大躍進を支えている2人の1年生投手のうちの1人、背番号18番を背負った山元くんがマウンドに上がります』

 

『降谷くんはランナーが出た途端に打たれ始めましたからね、この暑さもあって相当消耗しているでしょう。この継投は悪くないと思いますよ』

 

 山元虹稀は決勝の舞台だというのにずいぶんと落ち着いていた。確かに集中はしているが、体に余計な力が入っておらず、適度の緊張感で投球練習に臨んでいる。

 

 バックの野手からも緊張をほぐそうと守備練習の合間に「打たせていいぞ」「思い切り投げろ」と激励の言葉を笑って受け止める。

 

 ―球速は130中盤、降谷に比べたら全然遅い。継投するんだったら普通に考えて順番が逆だろ

 

 打順は6番山岡陸から始まる5回裏の攻撃、打席横で投球練習を眺めていた山岡は素直にそう思った。しかし一方で警戒は怠らない。

 

 球速差を考えると速い降谷に対して遅い虹稀を持ってくるのは得策とは言えない。だが、青道高校はあえて虹稀を後ろに持ってきた。ならば間違いなく理由があるはずだ。

 

 そうでなければただの愚策というものだ。甲子園を賭けた戦いで愚策を弄する指揮官がここまで勝ち上がれるわけがない、1-2と逆転し投打ともに稲実を苦しめた降谷を完全にベンチに下げた、その代わりに投入した投手が凡骨であるわけがない。

 

 山元虹稀という投手は球速を生かして打者を打ち取るタイプの投手ではなく、全体的に能力は高いが突出しているのは制球力、そしてキャッチャーの御幸と組み合わさると最大の効果を発揮する。

 

 とはいえ、150km/hを投じる降谷暁の方が稲城実業メンバーは厄介であるという認識には変わりはない。

 

 130km/h中盤の選手などいくらでも攻略してきたし、ちょうどよい球速だ。それに対策してきた丹波と変化球の構成もほとんど同じ、狙うのは時折甘く入るストレートという攻略法は通じないと考えてはいるが、基本方針のカーブは捨てストレート狙いという大まかな戦略に変化はなかった。

 

 投手が変わっての投球練習、ストレートは勿論カーブを織り交ぜて投じ、稲城実業に対して見せつけるように投げていた。

 

 プレイ、と審判からコールがかかり6番山岡は打席に入る。

 

 ―さて、最初の球は……アウトコース、真っ直ぐから入るぞ

 

 だが御幸のサインに対し、虹稀は首を振った。

 

 ―マジよ……じゃあ、カーブか? 

 

 2回、3回と首を振る。稲城実業が把握しているのはストレートとカーブ、もしかすると小さなスライダー、もしくはカットボールがあってもおかしくはないという認識程度。

 

 ようやくサインが決まり代名詞でもあるワインドアップを大きな動作で行う。

 

 ―首を何度も振った、選んだ球種がこれとはな……面白い作戦だけど、吉と出るか凶とでるか

 

 ドン、と際立つ音が鳴ると一拍置いて「ストライク」と審判が判断を下す。

 

 初球アウトローにストレートが突き刺さった。

 

 首を振ることにより山岡の意識が変化球に大きく割かれてしまった、そして惚れ惚れするようなアウトローへ直球が飛んできては捉えることは難しい。加えて、虹稀の球質が空振りさせることもなく、見送らせてストライクを獲得したのだ。

 

 ―ボールの威圧感は降谷よりかはない、けど低めなのに伸びてくる

 

 まだ様子見の段階ではあるが、この時点で稲城実業は山元虹稀は予想以上にクレバーな投手だと認識を改めなければならなかった。

 

 御幸の要求に素直に従う事が出来れば一筋縄ではいかない、それでも十分凄いとは思っていたものの付け入るスキは充分にあると考えていた。ただ要求を素直に飲む、自己主張をしない投手ならばこの異様な空気でどこか綻びが生じる、その時が息の根を止める時だと想定していた。

 

 だが、実際に初球から自ら仕掛ける、考えて事を起こす。結果的に1球で山岡が心理的に追い込まれたとなると、予想以上の苦戦を強いられる可能性も考えられる。

 

 成宮鳴がピッチングでリズムを作ったように、もしかすると全く同じことをやられることがないとは言い切れないのだから。

 

 真っ直ぐ2球であっという間に追い込み、3球目は僅かに外れる外角の球に食らいつくもファーストの結城がファールゾーンで捕球し容易く1アウト。

 

 7番平井翼に対しても外角を執拗に外角を攻め、最後は外角寄りのカーブにタイミングを狂わされピッチャーゴロに打ち取られた。

 

 明確に行われる外角中心の攻め、ストレートとカーブの2択でコースはほぼほぼ限定されているのにも関わらず抑えられているのは初見ならではのアドバンテージが虹稀にあるからではあるが、御幸と虹稀は先を見据えていくつかの伏線を張っている。

 

 試合の残りイニングはこの回を含めて5イニング、仮に1回打者4人で平均的に終わるとすると20打者、約2巡程しか回らない。

 

 そのため、1巡目は小細工なしで抑えれれば、というのが山元-御幸バッテリーの基本方針だ。

 

 5回の裏、稲城実業の攻撃で見せつけたいのは外角中心の攻めをしますよと言うアピール。

 

 御幸のことをよく知る稲城実業のメンバーなら疑ってくるだろうが、それでこそ意味がある。まずは徹底した外角攻めで稲実の下位打線を抑え込み、外角を打とうと踏み込んだ時、厳しく内角攻めを行う布石だ。

 

 さらに先のことを見据えた話で行くと、虹稀が自ら判断し、プレートの幅を大きく使ったピッチングで投げる球に角度を付ける。

 

 薬師戦で投げ合った真田から学んだ技術ではあるが、糸を引くような伸びのある綺麗なストレートに左右の角度が付けば厄介であるのは間違いない。

 

 そして2巡目を見据え、ひたすらストライクゾーンを広げる作業を行う。

 

 テンポの良いピッチング、ほとんど真っ直ぐとカーブであれば審判も球筋が見やすく、出来ることであればボール1/4個でも広くなれば最後の秘策が十分に使えるというもの。

 

 明川戦で楊舜臣も行っていた手法ではあるが、虹稀と御幸が用いれば稲城実業相手でも決定打になり得る武器となる。

 

 あとは、1年生投手を盛り立てようと打線がどこまでついてきてくれるかが勝敗の鍵を握っていた。予定ではこれから1点も取られるつもりはないが、何が起こるかわからない。何よりまだ1点差で負けているとなると点数を入れなければ勝ち目はない。

 

 成宮鳴相手に青道打線がどこまで食いつけるか、山元虹稀も点数を取られる気は更々なく、それを実行できるだけの十分な実力と相棒と戦っているのだ。

 

 決勝の舞台だというのに、スイッチして投げてきた虹稀は余裕を見せながら投げている。

 

 あくまでそう見せているだけであって心の中は集中と緊張でいっぱいいっぱいではあるが、その態度を見せることが大事だと経験からわかっていた。

 

 稲実の選手は当然いい顔はしない、頭に血が上るのは当たり前で変に力が入ってしまえば虹稀の思う壺だ。成宮鳴のように見下した投球はまだできないが、1年相手にいいようにやられているという印象を植え付けることが出来れば後々良い方に作用する。

 

 順当に8番の梵勝美を三振で打ち取り、勢いづいた稲城実業の推進力を打ち消した。

 

 大きな流れは稲城実業にあるのは変わりがない、しかし山元虹稀が精一杯のピッチングで僅かに流れを手繰り寄せる。

 

 ―想定通り、けど……思った以上に熱いな

 

 10球程度しか投げていないものの、アンダーシャツには結構な量の汗が染みていた。

 

 この試合で登板させてもらえる意味、重さは覚悟していたが深遠で待ち構える異様な雰囲気が疲労をより促進させているのかもしれない。

 

 しかしそれは降谷や虹稀だけではない、成宮鳴も同じこと。

 

「……ナイスピッチ」

 

「おお、ありがとう。あとは任せろ」

 

 降谷から差し出される水で薄めたポカリを受け取ると、すぐに飲み干し1番の雨宮瑠偉に対し、ベンチの一番前から声援を送る。

 

 とにかく、早く追いついて、そして点を取らなければ勝てない。本人が気づいていないうちに焦る気持ちが体をグラウンドへ向かわせていた。

 

「山元、はやる気持ちはわかるが今は影で休んでおけ。これからもっと熱くなるぞ」

 

 片岡鉄心が虹稀に休むように誘導する。気持ちだけで十分とはこのことだろう、今はとにかく休むことが何より大切だった。

 

 マウンドの熱さは投手にとって脅威でしかないのだから。

 

「ほら山元! 氷で首を冷やし、タオルで風を送ってやるから早くこっちに!」

 

 ベンチの一番奥かで虹稀を迎えたのは氷を持った小湊春市とタオルを持った沢村が待ち構えている。

 

「ほら、ボスも言ってるぞ」と沢村に半ば引き摺られるように後方へ連れていかれた。

 

 沢村の意味の解らない激励は御幸の一声によって収まり黙々とタオルを仰ぎ続け、風を送り続けた。

 

 虹稀は感謝の念を表すと思考を切り替える。

 

 自分が任されているのは3年間の思いが募った決勝のマウンド、結果を出すために今はリカバリーに努めなければこの先どう影響してくるかわからない。

 

 2・3度大きく息を吸い、呼吸を整えた。

 

「はっきり言って、今までで最高だ。低めの球も手元で伸びてくるし、カーブの曲がりも申し分ない」

 

「あざっす……一也さんから見て、1巡目なら2つだけで抑えられそうですか?」

 

「多分な、ただスコアリングポジションにランナー出たらカットボールは使おうと思う。上位打線にはプレートを使って幅を出しても構わない」

 

「わかりました」

 

「先は長いぞ、休めるときに休んでおいて損はない。お前の応援がないくらいでみんな打てなくなったりしねぇよ」

 

 成宮鳴の恐ろしさは御幸が良く知っている、気休めかもしれないがこれからグラウンドが最も熱くなる時間帯を迎えることになる。

 

 その暑さの中では流石にパフォーマンスが落ちる、それは互いに同条件ではあるものの途中登板の虹稀の方が影響は大きく受けない、と考えた。

 

 とにかく今は我慢の時間、もう一度流れは青道に来るはずだ。その時を信じて耐えしのぐ。

 

 夏の太陽は容赦なくグラウンドを照らしている。

 

 充満する熱さは温度か熱気かわからない。

 

 準優勝は敗者だ、そんな言葉があるようにこの舞台で勝つのと敗けるのでは意味が違い過ぎた。

 

 この試合の結末がどうなるか誰にもわからない。

 

 だが、少なくとも、誰かの勝利の女神は彼が勝利することを微塵も疑う事はしなかった。

 

 

 

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