整備室からの帰り道、ツインテール中華小娘を発見した。
どうやら一夏と共に過ごすため、合法的な立ち退き要求を行うようだ。
私は無言で追跡し、ドアに耳をゆっくりと押し当てた。
「ーー?ーーだから」
一夏の難聴主人公具合もどうにか……あぁ、みんなにいっそ・ーー思いは通じるをかけて一夏に告らせるか?
いやいや、それは面白くない。
「やはり、ここは怪我しないうちに……」
離れようとしたらドアが付いてきた。
正確には向こう側から勢い良く開いたのだが。
「やぁ一夏。女がいる部屋に女を連れ込んだ挙句泣かせて帰すとは中々鬼畜だね?」
「え、あ、いや、ちが」
慌てているが、私は中華小娘を追うことにする。
「まぁ、私に任せろ。元気にするから」
「お前が言うと元気の概念が分からなくなりそうな位別の方向で元気にしそうだな」
ちょっと何を言ってるか分からないね。
しかし、どうやら期待されているようだからとりあえず私が一夏にされたことを報告しておこう。
「ははは。一夏。後でケーキをくれてやる」
超カロリーのお手軽デブエット食だがね。
「さんきゅー」
言質は取った。
受け取らなかったら泣いたフリでもしておけば良いだろう。
今は、中華小娘だ。
「さて、泣かせておいて放置とはなかなか。外道の素質があるな」
ふむ。
追いかけ始めると、すぐに追いついた。
なんというか、うむ。
「そこな中華小娘。えっと、一夏が大好きで大好きでたまらなくって毎日がエブリディ滾りまくりな凰鈴ーーむぐ!」
「ちょちょちょちょっと!何てこと大声でさけんでるのよ!」
「元気出たようだね。鈍感一夏に回りくどい告白は意味ないぞ」
「なんで知ってるのよ」
「ははは」
笑ったら追求してこなくなった。
いい事だ。
「あぁ、自己紹介が遅れた。私は七海詩織。篠ノ之束似の美少女だ」
「本当似てるわよね。胸で分かったけど」
「おっと、手が滑った」
修道服からナイフが数十本落ちた。
鈴音は引きつった笑顔を貼り付けている。
「君は?」
「凰鈴音、二組のクラス代表で、中国の代表候補生よ。ついでだし、あんた勝負しなさい!」
「なぜ」
「一夏が言ってたのよ。七海詩織ってやつがイギリスの代表候補生にトラウマ残すくらいエグい圧勝の仕方したって」
ふむ。
余計な事を言ってくれたね?
あとでお話だ。
「まぁ、構わないが」
「じゃあ、私が適当に申請しとくから、よろしく」
どっかのバカのせいで凰鈴音とも戦う羽目になったのである。
この調子ならラウラもシャルも戦う勢いだ。
まぁ、突っかかってくるなら押し並べて優しく叩き潰すが。
「ふむ。となれば、期待に答えてゼロ距離お話ビームをせねばなるまいね」
とんだマゾだな美鈴。
違った鈴音だ。
「さて、そろそろ就寝といこう」
ついでに一夏の部屋に忍び込み、寝ていた一夏の口にファットケーキを一口食わせた。
枕元には、ジョン・A・アブラギッターのファットケーキ、ゆっくり味わっていってね!というメッセージカードを置いたから、誰が食わせたか分かるはずだ。
鍵?
・ーードアは開くものである
で一発だった。
……新しい概念創ると疲労感凄いね。
改造されてなかったら新しい概念一つ創るだけで一週間は寝込む。
「蘇生だけは絶対に作らないがね」