転生して原作キャラと仲良くなりたい!   作:冬月雪乃

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ゴッドイーター2のネタバレみたいな何かがあります。


後日と世界移動体験版

次の日は勢い良く開かれたドアの騒々しい音によって叩き起こされた。

思わず黒鍵を投げてしまったのだが、事故だから仕方ないね?

 

「何かね騒々しい」

「いきなり攻撃するとはひどくありません事!?」

「いきなりドアを蹴破るとはひどくないかね?」

「報復がキツすぎますわ!」

 

闖入者は珍しくセシリアだった。

ちなみに蹴破ったのは黒鍵によって磔にされ、気絶した鈴音だ。

実際蹴破ったのかは知らないが。

 

「さて、何用かね?」

「あ、あの……その……四組の代表候補生に何か差し上げたというのは……」

「お近付きの印に、弓を差し上げたが?」

「あの……私達には……」

「スターライトブレイカーを差し上げたが?」

「あれは要りませんの!」

「まぁ、言わんとすることは分かる。どうせ上の連中が嗅ぎつけて簪から理由を聞いた挙句の結果なのだろう?真似できれば技術を盗めるし、盗めるならばその先に発展出来る。もしかしたらISを使わない世界に戻れるかもしれない、そしたら束一人に振り回される心配は無くなる、と」

「……まぁ、そんな感じですわ……」

 

やはりな。

 

「友人としてなら渡しても構わないがね。セシリアはBT兵器萌え娘だったね?」

「ご、誤解を招く言い方はおやめ下さいな!大好きですけれど!」

「ははは。気にせず行こう。そんなセッシーにはこちら。自分で思考し、自分で行動し、自分で攻撃するBT兵器、フルティングだ」

「セッシー!?……いえ、あの……これは……」

『ちょォゥと待ったぁああ!しーちゃんどういうこと!?私そんなの聞いてないよ!?』

 

束からの叫びが入った。

……どこにスピーカーをいつ仕込んだのだろうか。

 

「何を慌てているのかね、束。フルティングなんぞいくらでも作れるだろうに」

『……例の技術は?』

「ふんだんに」

 

真似できねー!

と束の叫びがぶつん、と激しい音と共に切れた。

 

「落ち着きがなくて可愛いね?」

「い、今のは……」

「束だが?世界的有名人の」

「いえ、もう驚きませんわ。貴女の非常識さには私、もう慣れましたの!」

 

誰に『いえ』と断ったのだろうか。

 

「ではセッシー。風呂場を開けてみたまえ」

「?はい……ーーえ?」

「疲れを糧とする生物だ」

「おつかれ?おつかれ?」

「さむいの」

「すまないね。では閉めるよ」

「ばいばい」

 

やはり癒される……!

 

「驚いたかね?ははは」

「私の慣れなんて無かったんですわ。BT兵器はありがたく頂きます」

「ふふ。上層部に言っておきたまえ。貴様らごときが真似できる技術ではないよ、と」

「……」

 

セッシーは去った。

鈴音は未だに気絶している。

私は見ないふりをしてドアを閉めた。

ーー後日。憤怒の形相で睨まれたので笑顔で応えてみたら怯えられ、箒に怒られた。

中々理不尽だね?

 

「さて。珍しく何もすることがなく、つまり暇だがどうしようか」

 

意味もなく壁を見つめてみる。

……よし、適当に遊びに行こうか。

 

「・ーー世界の壁を越える。対象、正面の壁」

 

壁が淡く光り、人一人が余裕で通れるような門が出来上がる。

 

「予行練習といこうか」

 

私は躊躇いなく、門に飛び込んだ。

光が前方から迫り、覆い尽くし、そして浮遊感を経て落下する感覚を齎す。

目を開けば、そこは赤い風と、白い風が鬩ぎ合う戦場だった。

 

「……よりによって、ゴッドイーター2の世界かね」

 

風が私を嬲るように吹き付ける。

 

「・ーー私は失われない」

 

ギリギリのところで概念防護を行い、捕食を防ぐ。

まさか、最後の場面に飛び込むとは……。

風の正体は終末捕食、と言われる世界を喰らう捕食の風だ。

それを生み出しているのは二人。

女性と男性。

どうやら私というイレギュラーが現れた影響か、女性が押され気味である。

原作だと拮抗していたのだが。

 

「・ーー文字は力となる」

 

描く文字は増幅。

それを女性に投げつける。

しかし、護衛のように周囲に散開していたゴッドイーター達に切り飛ばされる。

だが、それが狙いだ。

女性側で切られた紙に封じられていた増幅の概念が解放される。

赤い風が白い風に拮抗した。

 

『か、彼女は一体……』

「安心したまえ、私はもう帰る」

 

食われたくはないからね。

 

「・ーー自室に戻る」

 

目を閉じて、次に目を開くとIS学園の自室だ。

良かった。

あの世界だけは全力で嫌だ。

 

「ふう、逃げ切った、ね」

 

疲れ切った私はふて寝を決め込んだ。

 

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