もう一度、皆と繋がる決闘者   作:タニイム

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前回の話の別視点です。
ヒロインサイドからお届けします。
それでは、どうぞ!


ランチタイムと転生者:ガールズサイド

-咲姫Side-

「もしもし麗華?うん、私、咲姫。」

〈咲姫さん?そろそろ出かけようと思っていたところなのですが、どうしたのですか?〉

「今日みんなでお昼食べる約束してたじゃない?じつは、お昼誘われてさ、友達と一緒に食べるって言ったらそれでもいいって言われて。」

〈なるほど……ならご一緒させていただきますね。他のみんなにも伝えておきます。……()()はどうしますか?〉

「一応用意しといて。見たことないデッキ使う人だったし、何かわかるかも。」

〈デュエルを見たんですね?……わかりました。それも伝えておきます。待ち合わせ場所はいつものところでいいんですか?〉

「あー、うん。とりあえずはいつものところで、みんなで集まってからは相手次第かな?」

〈なら、咲姫さんは準備を急いでください。では、また後で。〉

さてと、どのデッキを持って行こうかしら?

彼、カッコよかったな……って!こんなこと考えてる場合じゃないわね。いつもの()()も引っ張りだして、と。

これでよし。忘れ物も、ない。さ、行きましょうか。

 

-咲姫Sideout-

 

-麗華Side-

ふぅ、咲姫さんらしいですね。さて、琴音と菜美子にメールして、と。べつに必要な物もなさそうですし、そろそろ出かけますか。にしても、咲姫さんが見たことのないデッキ、ですか。どんなデッキなのか気になりますね。単に見かけない使い方のデッキ、程度なら見たことあるデッキに近いものになりますし、まさか()()()()()

いや、まさかそんなことはないでしょう。私達が出会っただけでも奇跡に近いんですし。そろそろ本当に出かけましょう。

 

-麗華Side out-

 

-咲姫Side-

「みんなーおまたせー」

「琴音も来たみたいですね。では、詳しく聞かせてもらいましょうか?」

「ええ、といっても午前中にカードショップでパックを買ったらレアカードが当たって、不良に絡まれてたところを別の人がレアカードを当てて、そのまま不良もその人に絡みに行ったってだけなんだけどね?」

「「「ダウト」」」

「うぐっ、まあそのあとはその人と不良がアンティして、その人が勝って、リアルファイトがちょっとあって、パックをせしめとってただけよ?」

「大事なところを意図的に隠さないでください。咲姫さんのいう、見たことのないデッキとはどんなデッキだったんですか?」

「けっこう華やかで、なんで回ってるのかわからないデッキだったわね。ただ、既存のカードは一切使われてなかったし、最終的には攻撃力4000台のレベル4モンスターが5体並んで、かなり壮観だったわ。」

「あくまで確実に通すつもりみたいですね。まあいいです。それで?その人とはどこで食事をご一緒するんですか?」

「……その人の家よ。全部片付いたあと、少し話してて、時間を聞いたらそのままお昼一緒にどうですかって。」

「なるほど。とりあえずいつまで待てばいいんですか?」

「あっ、今から連絡するわね。」

「まだだったんですか……」

〈はい、双遊です。〉

「双遊君?私、咲姫だよ。」

〈友達と合流できた?迎えに行こうか?〉

「……おねがいしようかな?」

〈オッケー。どこにする?さっきのカードショップの近くで待ち合わせでいい?〉

「西公園って、わかるかな?」

〈あそこね、じゃあまたあとで。〉

「よろしくねー。」

「何もわざわざここまで呼びつけなくても……」

「よ、呼びつけてないわよ!向こうが来てくれるって言ってくれてるんだから、別にいいじゃない。」

「そういえば、その人ってどんな人?」

「どんなって……優しくて、面白い人、かな。」

「うーん。イマイチ分かんねぇな。ま、あってみればわかるか。」

「それもそうだね。」

 

「おーい。」

ん?あれ?

「あ、双遊君!ありがと~。」

「初めまして、丘中1年の逆山双遊です、よろしく。」

「改めて、私は丘中1年の騎ヶ崎咲姫よ。よろしくね。」

「初めまして!丘中1年の友永琴音だよ!よろしくね!」

「私は丘中1年の勇気麗華です。よろしくおねがいします。」

「私は丘中1年の狩原菜美子だ。よろしくな。」

「みなさんよろしくおねがいしますね。……説明、終わってます?」

「アナタに連絡した時には終わってるわよ。」

「ならよかった。じゃあ行きましょうか。」

「「「「ええ(うん)(ああ)」」」」

 

「着いたよ。」

「ここが……」

けっこう遠かったのね……

「さぁ、入って入って。お昼温め直すから、ちょっとまっててね。」

「「「「おじゃましまーす。」」」」

「……あ、洗面所ならそこの廊下の突き当たりにあるからね。」

「ありがとう。お借りするわね。」

ジャーキュイッ

カチャカチャ……カタッ

「準備できたよー」

「いい匂いね。」

「美味しそー!」

「急いで作ったから、そこまで凝った物は出来て無いんだけどね……」

「さ、食べようか。」

「「「「「いただきます。」」」」」

「美味しい!凄いね!」

「お、美味しい……負けた……」

本当に悔しいわね……

「本当に美味いな!」

「美味しいですね。そういえば、ご両親はどちらに?」

ちょっと麗華!?何急に変なこと聞いてるのよ!?

「海外赴任。たまに帰ってくるぐらいだよ。」

「そうでしたか。それはまた、言いづらいことを……」

「別に気にしてないから、どっちかというと、変に気遣われるほうが嫌だったり。」

「なら、この話はもうやめにしましょ。」

「そうですね。早く食べないと、二人に食べ尽くされちゃいます。」

「そんなことしないよ〜」

「さすがに人の分まで食べたりはしないぞ?」

「多分もののたとえだと思うよ?それより、美味しいうちに食べちゃってよ。」

「そうさせてもらうわ。」

 

「「「「ご馳走さまでした」」」」

美味しかったな〜

「お粗末さまでした」

「いや〜美味しかったね〜」

「そういってくれると嬉しいよ。」

「今日はありがとうございます。とくに関係ない私たちまでご馳走になってしまって……」

「たまには大勢で食べたかったし、気にしないで。」

「ねぇ、どうやったらこんなに美味しい料理が作れるようになるの?」

「慣れ、かな。僕は二年ぐらいずっと料理してたし、何を食べるにしても自分で作ることが多かったから。」

「そっか……ごめんね?」

「うーん、そこまで気にしてないんだけどなぁ……」

「そういえば、双遊さんは華やかなデッキを使っているとか。どのようなデッキなのですか?」

「ちょ、ちょっと麗華。あんまり人のデッキを聞くのは良くないわよ?」

「別に、こっちのデッキも教えればいいんじゃないか?私は構わねぇけど……」

「うーん、わたしも構わないよ?」

「ちょっと菜美子、琴音。あんた達まで。」

「両方の折り合いがつくところならいいんじゃない?」

「それはそうだけど……」

「咲姫さん、往生際が悪いですよ?」

「でも、どこまで話すんだ?」

「カテゴリーとか、戦い方とかじゃない?」

「そのあたりなら、デュエルした方がわかりやすくないか?」

「僕のデッキは1ターンが結構長いから、見てるだけだとつらいと思うよ?」

「まだましなほうじゃない?酷いデッキってとことん酷いし。」

インフェルニティとか守護龍ワンキルシリーズとか、ね。

「そうだねー、本当に酷いデッキって、壁とやってろって言われるようなレベルだし。」

「ですね。あそこまで悪用されるカードを見ると可哀想に思えてきます。」

「本当に厄介だよな。ふざけたこと考える奴もいるしよぉ。」

「ねえみんな、()()()って知ってる?」

「「「「えっ!?」」」」

「な、何を言ってるのかしら?」

も、もしかして()も?

「そんな誤魔化し方じゃバレバレだよ?咲姫ちゃん。にしても、()()なんだね?」

「私達は小さい頃から話がよくあって、それでわかったのですけど、あなたはどこで気づいたのですか?」

「確かにそこは気になるなぁ。どの辺りでわかったんだ?」

「まず、僕のデッキの1ターンがそこまで長くないって所、次に()()()()()()って言葉、悪用とか、ふざけたことあたりで確信したかな。」

「「「「あー」」」」

「正直、今の環境って結構緩いよね。まだ主要カードが揃ってないデッキで余裕で勝てるぐらいだし。」

「それは確かに。ライフは8000だけど、本当に穏やかよね。」

「そろそろ本題に入ろっか。僕のデッキはPC(プリンセスコネクト)。今使ってるのは標準型で、二種類のフィールド魔法を展開してそのフィールドに対応したモンスターを展開するデッキだよ。主力モンスターのサーチを永続魔法に頼ってて、フィールドが圧迫されるのと、魔法カードの効果を無効にされるとほぼほぼ積むのが欠点かな?」

ん?今使ってるのは?まあ、後にしようかな?

「次は私ね。私のデッキはFate/よ。モンスターの大半が儀式モンスターで、魔術カウンターというカウンターを儀式召喚のコストに出来るのが特徴ね。」

「次は私だねー!私のデッキはPM(ポケットモンスター)!特定の条件を満たした下級モンスターを通常召喚出来ない上級モンスターに成長させて戦うのが特徴だよ!」

「次は私ですね。私のデッキはDQ(ドラゴンクエスト)です。主に三つのパターンに別れていて、動き出しは遅い物の上級モンスターを複数展開出来るM’s(モンスターズ)、相手フィールドにM’s(モンスターズ)がいると特殊召喚出来るMt(メイト)Mt(メイト)M’s(モンスターズ)が複合された融合テーマのBR(バトルロード)の三種類のサブテーマがあります。」

「最後は私だな!私のデッキはMH(モンスターハンター)。装備を変えて戦うハンターと、多彩な能力を持つモンスター達が特徴のデッキだな!」

「「「「ところで、()使()()()()()()ってどういう事(ですか)?」」」」

皆同じこと考えたみたいね。

「あー、うん、それは……皆のデッキって表も裏も一纏めに出来るじゃない?僕のデッキはその辺りが違っててさ。まだ表の主要カードも揃ってないのに、表でも使える裏のカードとかもあるらしくて、完全に戦えるのはいつになることやら……」

PC(プリンセスコネクト)ねぇ……カードの枚数としては一番少ない気がするけど……」

確か、私や琴音、麗華みたいにキャラが多いわけでも、菜美子みたいに別の方面でカードが増える要素があるわけでもなかったはず。

「だからこそ汎用性の高いカードも少なくなるんだよ。多分表の戦い方は今のままで固定される気がするし。いや?ソルの塔があるんだし、ソルオーブにミネルヴァと何かがあれば特殊勝利も……」

「「「「特殊勝利!?ナニソレコワイ」」」」

あのデュエルで使ってたけど、ソルの塔って確か万能ターン1サーチよね?それ自体が特殊勝利のパーツになっちゃダメでしょ。

「いや、皆のデッキにもいくつかありそうなんだけど……」

「いやいや、あのデッキで特殊勝利はダメでしょ。それ一つに絞ればエグゾディアも目じゃないわよ?」

「多分そうすると回らない。()()()()()()って知ってるよね?」

「原作で度々出てたやつよね?」

「モンスター全部がそれなんだよなぁ。」

「「「「あー。」」」」

「わかるでしょ?その為の専用構築しようとしたら、40枚から60枚では絶対に回らないと思う。確実にモンスターばっかり。それも、AS(アストルムスタイル)の。出来るとして表のデッキのおまけになるかな?」

「おまけに採用出来るならましじゃないの?」

「そうかもしれないけど、まだ可能性の段階だし。とりあえず今はなんとも言えないよ。」

あ、まだ特殊勝利はないのか。よかった。

……やっぱり早くデュエルしてみたいわね。

「それもそうね。さて、お互いのデッキをもっと知るためにデュエルでもしましょうか。」

「明日も休みだし、多少遅くなっても大丈夫だとは思うけど、その辺りはしっかりね?」

えっ?もうそんな時間?……まだまだ時間はありそうだけど……

「あ、そっか。それなら一旦家に帰って泊まる準備をしてくるわね?」

「ゑ?どこをどう繋げたらそういう結論になるの?」

「泊まることにすれば遅くなっても問題ないでしょ?」

「不純異性交友。年頃の男女が一つ屋根の下で寝るだけで問題になるんだけど?」

ふぇっ?そ、そんなことを?でも……

「そんなの、合意の上なら問題ないんじゃない?」

「はぁ、とりあえず夕飯の買い出しとかもあるから、すぐにはデュエルできないよ?」

あら?あっさり折れたわね。それじゃあ取りに戻りましょうか。

「「「「お邪魔しました〜」」」」

「はやっ!?」

「すぐに支度してくるから、よろしくね?」

 

うーん……どうしよう?もうちょっと可愛いパジャマにしようかな?どっちも持っていけばいいわね。うん。……そろそろいきましょうか。あ、そういえば、ショップで手に入れたパック確認してないわね。彼の家で確認しましょうか。さて、行きましょう。

 

「あら、ちょうどよかったみたいですね。皆さん同じタイミングとは。」

「ほんとだね!さ、いこいこ!」

「おう!そうだな!」

「そうね。いきましょうか。」

 

着いたわね。いくわよ!

「「「「お邪魔しま〜す」」」」

「はやっ!?ちゃんと説得できてるのかな……」

「さあ、早くデュエルしましょう!」

「……先に夕飯にしない?」

ゆ、夕飯?もうできてるの?たしかに少し早いくらいの時間だけど、先にいただきましょうか。

……もっと豪華になってる……こんなの、勝てる筈がないわよ……




前回と似たような話になってしまい、申し訳ありません。オリジナルカード祭りの開幕のためにオリカを誠意制作中です。次回開始時には彼らの夕飯は終わってます。多分パック剥いたり、リ・コントラクトユニバースしたりするんじゃないでしょうか。(すっとぼけ)
オリカの効果は地味に改善作業を加えているのでよければご確認ください。この話が投稿される頃には新しいデッキがいくつか生まれてると信じたいです。

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