現代神話──とある夏の日の契約──   作:PRD2

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まさか続くとは……


03

 物心付いた時、私には前世の記憶があった。

 どこにでもいる普通の──普通の基準なんて私には分からないけど、間違いなく断言できる程に『わたし』の人生は普通で平凡だった。

 少し大人しいだけの幼稚園児。

 ちょっぴり真面目な小学生。

 平均より上程度の成績の中学生。

 そこそこ背伸びして入学した高校生。

 第二志望の私立大に進んだ大学生。

 中堅程度の化粧品会社勤めになったOL。

 ──全部『わたし』だ。

 不幸ではなかった。

 どちらかと言えば満たされていた。

 高校は公立だったけど、大学は私立大に入れさせてくれる位の金銭的余裕が親にはあった。友達は数人いたし、中には気の置けない親友もいた。ちょっとオタクに傾倒してたけど、体育で悪い成績は点けられたことはなかったし、イジめられることも少なかった。仕事が辛い時もあったし友達にブラックだと愚痴ったことはあったけど、小言は言うけど仕事を教えるのだけは上手い先輩とか、あんまり笑わないけど私をよく手伝ってくれた後輩もいた。彼氏も……最後にはフラレちゃったけど、いた。

 自分が選ばれた存在なんて思えないけど、居なくて良い存在ではないんじゃないかなぁ……そうだと良いなぁ、なんて思えるくらいの人生。

 それを平凡だって思わない人はいると思う。

 もっと贅沢な暮らしが普通だと笑う人も、もっと貧しい暮らしこそが平凡だと怒る人もいるだろう。

 けれど、ふとした瞬間に考えてしまった。

 

 適当な小説を開いて、モブキャラの設定を想像したとき──そこにいるのは『わたし』なんじゃないかって。

 

 だから転生した『わたし』は、或いは前世を知った私は感激した。

 ──西暦2200年。

 心が踊った。胸が高鳴った。

 三歳にして流暢に日本語を話す子供に母は喜び、父親は胡座の上で新聞を読ませてくれた。そして日付の所を読み、次に何となくその左を──現代人なら読み飛ばす西暦の表記を読んだ私のテンションの上がりようは筆舌に尽くしがたいほどだった。

 魔法は発展途上ながらも科学と共に研究されているし、超能力も存在しているらしいし、獣人だとか亜人類だとかいう人類とは違う特徴を持つ人達もいて、更には生まれつき変わった特性を持っている子供は『祝福』だとか『呪い』だと呼ばれて治療法も試行錯誤されているし、古代遺産(オーパーツ)と呼ばれる存在が世界で注目され、終いには神様なんて存在が確認されているという。

 まるで異世界に迷い混んだみたいだった。

 子供が夢に抱くような世界がそこにはあった。

 だから。

 だから。

 ──『わたし』/私も特別なんだ。

 ──いや、特別に()()()()()

 そう思ってしまったのは当然だった。

 転生者、或いは前世の記憶保持者だろうか。

 呼び方はどちらでも本質は変わらない。とにかく前世ではもうテレビのネタにもならないような存在が私で、そしてそれはきっと誰かに自慢できるような存在になった世界にいて。

 調子に乗らない訳がなかった。

 興奮しない理由がなかった。

 家族にも内緒にして、きっといつか心から信じられる人にそれを明かして、それを契機に少しずつ周りの人に認められて、最後にはきっと笑って自慢できるような──そんな未来を夢見たりした。

 だから。

 ──だけど。

 

 結局その秘密を、生前に話すことはなかった。

 

 最初は、上手くいった。

 誰よりも早く話せるようになった。

 誰よりも早く体を自由に動かせるようになった。

 誰よりも早く平仮名が書けるようになった。

 誰よりも早くかけ算ができた。誰よりも早く習い事が上達した。誰よりも落ち着いた行動がとれた。誰よりも集中して本が読めた。誰よりも綺麗な似顔絵が書けた。誰よりもテストの点が良かった。誰よりも優秀な成績で中学校に入って、誰よりも最初のテストが良くできて、誰よりも古文の覚えが良くて誰よりも数学が早く覚えられて誰よりも理科の点数が良くて………………。

 その辺りまで、私は特別だった。

 きっと外を歩く大人達も、もうずっと昔の事だからなぁ、なんて言いながらも、何だかんだ言って覚えているような簡単な知識──いや『常識』を自慢のようにひけらかせたのは、大体その辺り。

 そこから私の立場は、少しずつ後退した。

 私より点数を上回る人が増えた──それは周りが頑張ったから。

 私より物知りな同級生が増えた──それはきっとその子の特徴なんだ。

 私よりクラスを引っ張れる子ができた──ああ、なんて頼もしいカリスマだ。

 私より。

 私より。

 私より。

 

 ──私よりスゴい人が、いっぱい。

 

 小さい頃には一杯あった“誰よりも”は、いつしか減っていって、“私より”スゴい子は沢山増えて。

 自慢の子供だ、と誉めてくれる父がいた。悪いことをしたら怒ってくれる自慢の父がいた。

 良くできたね、と頭を撫でてくれる母がいた。いつも私に期待してくれる自慢の母がいた。

 でもいつの間にか、父は誉めてくれなくなった──代わりにため息を吐く事が多くなった。

 でもいつの間にか、母は頭を撫でなくなった──代わりに弟を撫でる事が多くなった。

 気のせいだ、気のせいだ、気のせいだ、と。

 誤魔化せていたのは、中学校卒業まで。

 ──高校の入学式。

 初めて式の最後までパイプ椅子から舞台を見上げて、仕事の都合で両親が来てくれなくて、周りの皆が親と写真を撮る中──一人で校門から出ていく時だった。

 

 周りが頑張ったんじゃない。

()()()()()()()()()()()()、気付いた。

 

 だから私は初めて、心の底から焦った。

 今まであった『特別』がなくなって焦った。

 当然の権利だと思ってた『一番』はずっと遠くになった。

 何よりも──両親は私に期待しなくなった。

 テストの点数を聞いてくることも、習い事の出来を聞いてくることも、学校での生活の調子を聞いてくることも無くなった。溜め息と小言は増えて、失望した目が私に向けられた。

 だから、努力した。

 勉強も運動も習い事も頑張った、努力した。今までのように一番になろうとした。

 けれど、私はどこまでいっても普通だった。

 私が努力しても、周りだって努力する。

 私が死ぬほど勉強しても、才能のある子はほどほどの勉強で何とかなる。

 運動は頑張っても、長年努力していた人が実を結ぶのは当然だった。

 芸事も習い事なんて、それこそセンスが無い人は有る人には叶わない。

 ……努力に意味がないことはない。努力して、全力をかけて、運が良ければ私でも百点満点を採ることだってあった。

 称賛の声をあげる先生から答案用紙を受け取り、私が大手を振って両親に百点満点のそれを見せた時──二人は揃えて声を出した。

 

『そっか。じゃあ他のテストはどうだった?』

 

 怒られることはなかった。

 でも誉められることも無くなった。

 一つの『一番』じゃなくて、全ての『一番』を望まれた……いや、その時にはもう、何も期待されてなかったのかも知れないけれど。

 

 結局の所、ハードルを上げすぎたんだ。

 私がさも当然の如く、自分が特別だと吹聴したせいで、二人は私に対する期待を上げ過ぎた。

 その落差が、酷かっただけの話。

 その隔たりが大きくて、その分失望も多かったから──きっと関心が無くなった。

 

 せめて私は、私のことを見て欲しいと思った。

 期待して欲しいけれど、それが無理なら『普通』に話がしたかった。間違ったことには『普通』に叱ってくれて、『普通』に楽しく食卓を囲んで話をして、『普通』に百点の喜びを分かち合えるような──そんな家族になりたかった。

 何度も何度も気を引いた。

 些細なことでもいいから反応が欲しかった。

 でも──大した成果はなくて。

 私の百点より、弟の八十点を誉める二人が居て。

 悪いことをしても、適当に小言を言うだけの二人が居て。

 ──前世の事を言えば、見てくれるかもしれない。

 そう何度も考えて──信じてもらえずに、流される光景を考えただけで手が震えて、話せなかった。

 だから。

 ……だから。

 

 自分が死んだことに気付いた時、本当は期待した。

 二人の反応に期待した。

 どんな反応をしてくれるのか期待した。

 ──父は泣いた。

 ──母も泣いた。

 そこにはきっと、子供を失った親の当然と言うべき光景が映っていた。

 だから、私はふと思った。

 思ってしまった。

 

()()()()()()()()()、って。

 

 その思考に、愕然とした。

 私の死を悼んでくれる二人に対して、失望してしまった私に怖気が立った。

 普通だ、平凡だ、と考えた事実に寒気がした。

 自分の死が“誰よりも”特別な物で、劇的な何かがあるのではないかと、()()()()()()()期待していたことに吐き気がした。

 

 確かに私は『普通』ではなくなった。

 確かに『一番』にもなった。

 私は『最低』の人間になった。

 

 それが、私の後悔。

 十二年続いた──生き(死に)地獄。

 

 

 

 

 

 

 歩いて十分もした所にあった文房具屋さんで、スケッチブックと黒い太字の油性ペンを買った僕は、お姉さんの道案内に従ってお姉さんの実家へと歩いた。夏の強い日差しを日陰を通りながらゆっくり歩き、目的地に着いたときには僕は大粒の汗を流していた。

 お姉さんの実家は、僕のお爺ちゃんの家とは比べ物にならないほど大きかった。生け垣に囲まれたそれは、まさに豪邸だった。綺麗に並んだ瓦屋根をツヤのある木の柱が支え、切り揃えられた芝が庭を埋め尽くしていた。昔、家族で行った温泉旅館のような日本家屋がそこにはあった。

「……お姉さん、スゴいお嬢様だったんですね」

「別に……空き部屋が沢山あるだけの、空っぽな家よ」

 そうですか、と小さく返事をしながらお姉さんを見る。家を出る時には吹っ切れていたように見えたお姉さんの顔は、今では緊張しているように顔をしかめています。

「大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫だし、いけるいける。め、メッチャ文句言ってやるから見ててよね……」

「声が震えてますよ」

「武者震いだもん」

「足も震えてますよ」

「幽霊震いだもん」

 どうやら幽霊は興奮すると足が震えるものらしい。

 幽霊なのに足があるのも、不思議な事だけど。

 お姉さんはただでさえ白い顔を、更に色を薄くするように青い顔になっていた。見上げたお姉さんの顔は、今にも泣き出しそうだった。

 まだお姉さんと知り合ってから二日だけど、分かったことがある。きっとお姉さんは僕が今まで会った誰よりも感情が豊で、そして怖がりだ。

 僕はお姉さんの震える手を、そっと握った。僕に気付いたお姉さんが不安そうな顔のまま僕を見た。

「大丈夫ですよ」

「……な、何が?」

「何でもです。何があってもです」

 きっとお姉さんは色んなことを考えている。

 文句を言ってやりたいのも嘘じゃないと思うけど、それ以外にも沢山の事を考えてる。昔の事とか、今の事。自分が死んだ時の事、自分が死んだ後の事。それ以外とも沢山の──後悔の事。

 僕にはそれは分からない。お姉さんが一番したい事も、一番話したい事も分からない。

 それでも。

「僕は、ずっと側にいますよ」

 結局、この場において僕は部外者だから、僕に出来ることは、隣にいることだけ。

 ならそれを、僕は最後までやり通す。

 それは僕が、お姉さんに両親と話す事を提案していた時から、決意したことだから。

 お姉さんは僕の言葉を聞いて、困惑したような、驚いたような顔をして──次に今にも泣き出しそうになって。

「……ありがと」

 それを堪えるように笑うと、小さく言った。

 僕はそれを見て笑うと、門に付けられたインターホンを押す。

 暫くして返ってきた上品そうな声に、僕はこう返した。

「神楽屋幸子さんですか? 娘さんを──神楽屋恵子さんをお連れしました」

 

 

 僕たちが通されたのは居間の一つだった。

 畳が敷かれた、あまり大きくない部屋だった。真ん中に四角いちゃぶ台があって、壁側には古そうな薄型テレビが置かれていた。少し空いてる襖から外に庭が見え、壁には時計やカレンダーが掛けられていたり、テレビの置かれた台にはリモコンが置かれたりと、生活感に溢れていた。

 お姉さんが、とても懐かしそうな顔をしていたのが印象的だった。

 ちゃぶ台の向こう側には口を固く結んだ男性──お姉さんの父親である神楽屋忠通さんが座っていた。

 そしてここに案内してくれたのはお姉さんのお母さん──幸子さんだった。

 門を通された僕たちは最初、不審な顔をした彼女と顔を合わせた。それから僕は死んだはずのお姉さんと話せる事を、そして彼女から話したい事があると

 最初は、悪戯か何かだと思っていたと思う。いきなり死んだ人と話せる子供が現れたら中々信用なんか出来ないに決まってる。

 だから、僕は既にお姉さんから色々話を聞いていた。

 幸子さんは甘いものが好きだったこと、華道でいくつも表彰を受けていること、慌てると指で髪をいじる癖があったり、昔は料理が下手で結婚する前に猛勉強したり、プロポーズに部屋に敷き詰められたバラの花を贈られたことを得意げに話していたこと。

 忠通さんは釣りが好きだったこと、いつも小難しい事を喋っていたこと、毎朝欠かさずコーヒーを飲んで新聞を開いていたこと、他人にも自分にも厳しかったこと、お母さんとは高校で出会ったこと、タバコを吸うのを結婚するときに止めたこと。

 幸子さんは驚いた顔をして家の中に戻って行って、中へと通されたのがこれまでの経緯だった。

 

 ──部屋の中に通された僕は、まず忠通さんの方を向く。そして礼をしながら、

「初めまして忠通さん、千歳鈴蘭です。まずは急な訪問に応じて下さりありがとうございます」

「……座りたまえ」

「はい。失礼します」

 僕は忠通さんの言葉に従って、彼の対面の座布団に正座した。険しい顔をする彼の顔を、僕は静かに見返した。

「え、ちょ、スズ君?」

「ほら、お姉さんも。僕の隣に座って下さい」

「いや、それは分かってるけど……ちょ、ちょっと急展開過ぎない? もうちょっと順序とか……」

「何かしておきたい事とか、ありましたか?」

「そういう訳じゃない、けど……」

 お姉さんはそう言って何かを渋るよう顔をしていたけど、少し考えて諦めたのか唸りながらゆっくりと僕の隣に座った。

 もしかしたらお姉さんの中では、ご両親と話すまでのシミュレーションを何度もしていたのかもしれない。話すまでの経過……僕らが出会った経緯だとか、もしくは世間話だとかを挟んでから本題に進みたかったのだろうか。

 それならちょっと悪い事をしたかもしれない。

 ただ、忠通さんも幸子さんも、そういう顔には見えなかった。

 御託はどうでも良い──そんな真剣な顔をしていたから、少し僕もそれに流されてしまったのだろう。

 真剣な顔だからと言って、それに僕らも合わせる必要も無かった。結局のところ、お姉さんが伝えたい事を伝えられればそれで良いから。

「娘は……恵子はそこにいるんですね?」

 幸子さんが僕の隣の方を見て聞いてきた。

 彼女の真剣な目に、お姉さんは身を竦めた。

「はい、いますよ」

「そうですか……なら──」

「あ、すみません。先にお姉さんから話すのでその後でお願いします」

 僕のその言葉に、幸子さんは眉を潜めた。お姉さんも驚いたような、怖がるような顔でこちらを向き、

「す、スズ君、私は後でも……」

「いえ、お姉さんが先です。それはちょっと譲れません」

「で、でも心の準備とか」

「じゃあお姉さんが言いたい事を整理するまで待って貰いましょう」

 横暴だ、お姉さんがそう言いたげな顔でこちらを見た。僕も自分で言っていてそう思う。

 横暴だと思うし、遠慮がないと思う。人の家にズカズカと入り込んで、礼儀も知らずにそんな事を言えば、怒られてもしょうがないだろう。

 でもそこは譲れない。

 そこだけは譲れない。

 きっと幸子さんはお姉さんに言いたい事が沢山あると思う。自殺した経緯だとか、それ以前の事だとか、それこそお姉さんが幸子さんに言いたい事と同じくらいに、聞きたいことがあるに違いない。

 でもそれを聞いたら、お姉さんは自分の言いたいことが言えなくなるだろう。

 何故家を出ていったのか。何故自殺しようとしたのか。

 何故、何故、何故、何故。

 ──それらの言葉は、必ずお姉さんを責め立てる。

 だから、こちらが先。

 その特権は、勇気を出したお姉さんが獲得するべきだ。

「確かに、恵子が先に話すべきだ」

「あなた……」

「話をしに来たのはあちらだ。ならば私達が先に用件を聞くべきだ」

 忠通さんの言葉に、幸子さんは渋々納得したようだった。そして小さく頷く彼女に、僕は感謝を述べてから背負ったリュックからスケッチブックとペンを取り出す。ここに来る前に文房具屋で買っていたものだ。

「恵子さんは話せないので、一時的に僕の体を使ってもらって筆談をしたいと思います……僕は基本的に口を挟みませんので、ゆっくりどうぞ」

 僕の肩幅くらいある大きなスケッチブックの包装を剥ぐと、僕はお姉さんの方を向いた。

「…………スズ君」

 か細い声だった。

 親に助けを求める子猫のように。

 あるいは捨てられた子供のように。

 お姉さんの不安が、空気を通して僕に伝わるようだった。無い筈のお姉さんの心臓が、心許ない鼓動を刻むのを僕は確かに感じた。

 僕は、何も言わなかった。

 お姉さんをの目を真っ直ぐ見つめて、ただ頷いた。

 僕はただ横にいるだけだ。彼女の隣で、彼女を支えて背中を押すだけ。

 そこから歩むのは、彼女の意思だ。

 ──吐き気が喉を這いずった。

 ──小さな手が喉元をかきむしるように。

 お姉さんは不安そうな顔のまま、僕の肩に触れた。

 右隣に座った彼女の左手から、ゆっくりと冷たいナニカが体を流れた。それはゆっくりと僕の両手まで伸びると、リールを巻くように少しずつ(たわ)みを無くして張り積める意図()となる。

 ゆっくりと、両手が動いた。

 僕の左手がビクビクと怖がるようにペンを取り、ゆっくりと白いページに言葉を記す。

 やがて書き終えたのか、両手がスケッチブックをひっくり返して、目の前の二人へと向けた。

 

 

 

 

『最近調子はどうですか?』

 

 初めは、そんな言葉だった。

 要領を得ないその言葉に対面の二人は困惑したような顔になって──すると慌てたように僕の両手がそのページに言葉を付け足した。

 

『最近お母さんの体の調子はどうですか? ちょっとやつれていたので』

 

 予想通りの言葉ではなかったのだろう。

 拍子抜けしたような顔をした幸子さんは左手で軽く髪を弄りながら、

「えぇ、そうね……気にするほどのことでも無いわよ。もう私も、いい年だもの」

 

 ペンが走った。

 

『お父さんはお仕事大丈夫ですか? 今日はお休みでしたか?』

「そうだな……休みではない。このあとに予定はあったが、少し無理を言って時間を伸ばして貰った」

 

 ペンが走った。

 

『それは、良かったのですか?』

「どうせ集まる連中は顔馴染みばかりだ、そこまで狭量ではない」

 

 ペンが走った。

 震えていた手が、少しずつ滑らかな文字を書き記す。

 

『頼通は、弟は元気ですか?』 

「ええ、あまり自分の部屋から出たがらないけど……今時珍しいくらいに素直で真面目なのが、昔のお父さんそっくりで……」

『本当に? 虫ばっかり捕まえていませんか?』

「虫取りなんてとっくに止めたわよ……あの子も、もう高校生ですもの」

「……たまに釣りには行ってるがな」

「それはあなたが教えたからじゃないですか」

「まあな。なにせこんな田舎じゃ、それくらいしか娯楽がない。泡波の家に持ってけば、捌いてくれるしな」

『あの魚屋のおじさん、まだ頑張ってるんですね』

「いや、今はもう息子さんが継いだよ。四年も前にな」

「漁には付いていってるって話だけれど……もう五十も半ばなのに、元気な人ですよ」

 

『私の行ってた学校はどうなってますか? 生徒いなくなってたりしてません?』

「なんとか、というところですね。この辺りも子供の数は減っていますから……ただ、最近は獣人系の人が移り込むこともありますから」

『それは珍しいですね。私の居たときはクラスに一人いたら大騒ぎしてたのに』

「時代の流れ、だろうな。こんな田舎も、彼らには魅力的に映るのかもしれん」

「今ではクラスに四、五人はいますよ……もっとも、クラスの数は減りましたが」

 

『病気になったり、していませんか?』

「幸いなことに、大きな怪我も病気もなくここまで生きてこれたのが、私の自慢だよ」

「体は昔からずっと丈夫だもの。気にしなくても大丈夫よ……お父さんはたまにタバコ吸ってるけど」

『また始めたんですか? 折角止めたのに』

「……良いだろう、少しくらいなら。一日に三本位なら誤差だ」

『「体に悪いですよ」』

「……はぁ、全くその通りだな」

 

『紗枝さん以外にも、お手伝いが増えましたね』

「紗枝さんももう良い年だ。流石に一人で家事を任せるわけにはいかない」

「まさかこんなに長い付き合いになるとは、思いもしませんでしたよ。貴方が生まれた年からの付き合いですもの」

「二年くらい前に息子さんが独り立ちしてからは、ゆっくりする様に言ったんだがな……まったくこの辺りの年寄りは、誰も彼もが元気が有り余ってるらしい」

 

 ペンは走る。

 彼は、彼女は元気か、と。

 あそこはどうなったか、変わった事はあるのか。元気でいるのか、病気になったりしてないからなど、お姉さんが聞いていたのはそう言った身近な事ばかりだった。深刻な事もなく、劇的な事もなく──世間話の四方山話が続いていた。

 十二年の隔たりを、少しずつ埋めるように。

 不器用でも、口下手でも、懸命に何かを手繰るように。

 そこに二人への憎しみの声はなく、怒りの気持ちも欠片もなかった。文句を言ってやると言った彼女の指先が、怨嗟と怒気を書き殴ることは決してなかった。

 

『私は    

 

 やがて、ペンが止まった。

 その二文字を書いてから、滑らかに動いていた手は動かなくなった。

 感じるのは、震えと、怯え。

 少し前と同じように、躊躇うように手が震えていた。

 

『私は    

 

 ゆっくりと、手が動く。

 震えた手で、冷たい手で、心を綴る。

 

『私は ずっと見ていました』

 

 目の前の二人は、何も言わなかった。

 娘が勇気を振り絞ったのを、ただ見守っていた。

 

『本当は、全部知ってました』

『母さんが学校評議員を辞めちゃったのも、知ってました。私が死んでから、周りから馬鹿にされてたのも、知ってました』

『お父さんが、三年くらい前にやっと議員に戻れたのも、知ってました。私のせいでまたタバコを吸い始めたのも知ってました』

『頼通も最初は周りから浮いてたのも知ってました。頼通が私よりずっと努力家で、勉強好きで、良い子なのも知ってました』

『紗枝さんが二人を元気付けるために、色々と世話を焼いていたのも知ってました』

『学校が来年で閉校することも』

『魚屋のおじさんが足を怪我したことも』

『同級生のみんなが結婚したり就職してるのも』

『お父さんが新聞読みたがらなくなったのも』

『お母さんが毎日お墓参りに来てくれることも』

『みんながんばって生きてるのも』

『ぜんぶしってました』

 

『私は なにもしていなかったから』

 

 まるで暴風のようだった。

 スケッチブックに殴り書いては千切り、書いては千切りを繰り返す。机の上には彼女の荒々しい文字が書かれた紙片が散らばり、重なった紙はそれでも文字を綴った。

 胸が、潰れるように痛む。

 まるで万力で締められるような圧迫感と、針を刺すような鋭い痛みが、ペンが走るたびに胸をつく。心臓の鼓動が聞こえるくらいに大きくなって、まるで胸が裂けてしまいそうだった。

 それでも。

 ──歯を食いしばれ。手を動かすのを妨げるな。

 僕は、ただ側にいるだけ。

 ならせめて、彼女の痛みを知るべきだ。

 

『一人でずっと死んでいたから』

『何か出来ることはないかって考えて、何も出来なかったから』

『そこから頑張るのをやめて、ただ死んでいただけだから』

『みんなが頑張ってるのを周りから眺めてて、いっぱい傷ついてるのを見て、何もしてこなかったから』

『もしかしたら何か出来るかもしれないって思ってるくせに、頑張るのをやめてただ見てただけだから』

『もう何も期待したくなかったから』

『頑張って報われるなんて思えなかったから』

『死人には何も出来ないって思ってたから』

『もし何か出来てしまって、それが原因で不幸になる人が『いや』

『違う』

『私が』

『私が嫌な気持ちになるのが嫌だったんです』

『もし頑張って努力して、それが報われなくて悲しい気持ちになるのが嫌だっただけ』

『私は、ずっと自分の事しか考えていません』

『お父さんの気持ちもお母さんの気持ちも考えてなかった』

『期待されたいのに期待されたくなくて』

『怒ってほしいのに怒ってくれなくて』

『頑張っても結果はダメで』

『それで』

 

 そして。

 動きが、止まる。

 最後の三文字を書き終え、けれど続く言葉は無かった。

 ──ポタリと。

 何かが、スケッチブックを濡らした。

 ふと気付けば、目尻が熱くなって、視界が滲んでいた。それは紙が絵の具を吸うようにじわりと広がって、目に映る物全ての輪郭が混ざり合っていく。ぼやけた視界の中で、目の前の二人が目を見開いてこちらを見ている事だけは分かった。

 

 

「ごめんなさい……」

 

 

 声が、聞こえた。

 すぐ近く──まるで自分の口元から聞こえるほどに。

 滲んだ視界を払うために、あふれる涙を何度も拭う。手の甲で拭ったけれど、流れる涙は止まることが無かった。仕方がないので両手で何度も拭っても、止めどなく流れる涙と滲んだ視界は治らない。

 まるで子供みたいだった。

 怪我をした痛みを、それを晴らすために泣きじゃくる子供を──隣で見ている気分だった。

 おかしな気持ちだ。

 泣いてるのは僕なのに、それを慰めているみたいだ。

 

「期待させてっ、ごめんなさいっ……。

 期待通りのっ、子供じゃなくて、ごめんなさいっ……」

 

 感情が、心の中に流れ込んでくる。

 悲しみや罪悪感や、言葉にならない気持ちが混ざり合ったお姉さんの気持ちが、僕の心に溶け込んでいく。

 

「特別な人間じゃ、なくてっ、ごめんなさいっ……。

 特別にっ、なれない子供で、ごめんなさいっ……」

 

 痛みはなかった。

 けれど、冷たい。

 真冬の寒空の真ん中で、雪を掴むように寒かった。(かじか)んだ手で、震える手で、それでも何かを探すように雪を掻き分けるようだ。

 

「一番になれなくてっ、ごめんなさいっ……。

 一番だって思ってっ、ごめんなさいっ……」

 

 それはきっと、子供にとって当然の権利の筈だ。

 親から愛されて、褒められて、期待されて、将来を良いものにして欲しいと願われる。

 決してそれが間違いなわけがない。

 親から願われる事を──求められる事は、きっと誰だって嬉しい筈だから。ここにいて欲しいと、頑張って欲しいと──自らの存在価値を証明してくれる事は誰だって願ってやまない事だから。

 

「私は、そんなに良い子じゃ無いからっ。お父さんとお母さんが思ってるより、凄い子供なんかじゃないからっ……。

 私……わたしはっ──」

 

 二人の期待に、答えられない娘です──。

 二人の夢を背負うには、弱すぎる子供です──。

 

 

 お姉さんは、特別劣った子供では無かった。

 けれど、特別優れた子供でも無かったらしい。

 お姉さんの両親は優しくて、厳しくて、強くて、誰かから尊敬されるような素晴らしい人達で。

 それが、お姉さんには眩しすぎた。

 二人が大好きで、尊敬してて──いつか二人のようになりたいと夢を見て、それを二人も期待していて。

 それが、重かった。

 そしてそれを重くしたのがお姉さん自身で、自分でも支えきれなくなった。子供が当然のように望む『親からの期待』は、彼女にとっては重圧でだったらしい。

 越えられない壁なんて、きっと迷惑だろう。

 たとえそれが、自分で築き上げた物だとしても。

 ──気付けば目の前の二人の顔には涙が浮かんでいた。

 幸子さんも、忠通さんも、泣いていた。

 泣きながら、声をあげていた。

 そんな事はない。悪いのは私達だった。ダメなのは、気付いてあげれなかった私達だ。お前は自慢の娘だ、と。

 情けなくても、上手く言葉にならなくても、娘を気遣う二人は間違いなく自慢の両親だった。

 なら、それで十分だった。

 それだけで、納得できる。

 その言葉を聞く事が出来たなら、十二年の地獄はきっと無駄じゃ無かったのだと──やっと、肩の荷を下ろせるのだ。

 

 こうして、お姉さんの後悔は終わりを告げた。

 喜劇的とは言えない不幸なすれちがいで、悲劇的というには誰もが優しすぎる。そもそも劇的だと言えるほど、珍しいものですらないのだろう。

 家族が喧嘩して、仲直りした。

 ただそこに生死の違いと、十二年の隔たりがあっただけだった。

 

 

 

 二人でお姉さんのご実家の門から出ると、僕は一度息を吐いた。胸の中で燻っていた空気の代わりに、土の香りが喉元を通り抜けるのを感じながら横を見る。

 そこには泣き腫らした顔のお姉さんがいた。目元を赤くして、それを片手で拭い──けれどどこか、憑き物が落ちたような顔で薄く笑っていた。

 僕は何も言わなかった。

 何も言わずに、お姉さんの手を強く握った。

「……何も聞かないの?」

「お姉さん、ご家族には敬語だったんですね」

「そういうことじゃないんだけどなぁ……」

「あとはそうですね……あんなに卑屈になる事ないと思いましたけど──お姉さんがそう思ってたなら、お姉さんは僕が思ってるよりずっと弱かったんですね」

 お姉さんは少し驚いた顔をして──また小さく笑った。

「……優しくしてくれないんだね」

「お姉さんがして欲しいなら幾らでも」

「そっか。でも大丈夫……もう少し、痛がりたい」

 ゆっくりと、お姉さんが歩き出す。心なしか小さくなったセミの声の中を、僕はお姉さんと並んで歩いた。

「ねえ、私がもし死んでなかったら、二人が期待してた大人になれたと思う?」

「成れていたかもしれませんが……なんだか似合わない気がします。僕の知ってるお姉さんは、人前で堂々と胸を張るより、友達の輪の中でワイワイしてそうですから」

「そっか……確かにそうかも。前世から目立ちたがりじゃなかったしなー」

 お姉さんの僕の手を握る力が、何だか弱くなった気がした。

 僕は握る力を強めた。

「……そういえば今日の事も、スズ君に言われて来たって感じがするし……お父さん達二人にもそうだったけど、本当にスズ君は強引だよね」

「姉にも言われます」

「自覚ありかよー」

 お姉さんが僕の手を握る力が、弱くなった。

 僕は握る力を強めた。

「……ねぇスズ君」

「はい。なんでしょう」

「……手、離してくれないんだね」

「…………」

「離してって言ったら、離してくれる?」

「……どうでしょう。ちょっと自分でも分かりません」

「そっかぁ……スズ君が言葉を濁したの、初めて見たかも」

 やっと君の弱ったところが見れたかも、とお姉さんは悪戯っぽく歯を見せて笑いながら言った。

 その姿は何だか儚くて──事実、少しだけ透けて見えた。

 ──お姉さんは地縛霊、らしい。

 そもそも地縛霊という存在が現実にいるのかは分からない。お姉さんは十二年前に既に死んでいるのに、よく分からない存在としてこの場にいるのを、僕らが勝手に地縛霊だと思ってるだけだからだ。もしかしたらお姉さんは妖精や妖怪かもしれないし、そういう生物として転生したのかもしれないし──本当は死んでなんかいなくて、ただ僕にしか見えない存在なのかもしれない。

 けれど。

 海の底のように冷たかったお姉さんの手が、まるで陽だまりのように暖かな物になって、なのに少しずつ触れたお姉さんの感覚が薄くなっていくのを感じて。

 きっとこれが──『成仏』する、という事なのだろう、と。僕と、きっとお姉さんも確信しているのだ。

「私ね、今ちょっと迷ってるんだ」

 海からの潮風がどこからか吹いて来て、周りの木々がざわざわと音を立てた。それはお姉さんの烏のように黒い髪の毛を揺らしながら、けれどお姉さんはそれを気にする事もなく、ただ遠い空を見つめている。

「この十二年間、死んでから今までで一番晴れやかな気分なんだ。素直に風が気持ち良いって感じて、太陽に胸を張れて──うん、満足してるの。私はいつも自分のことしか考えてなかったけど、でもやっぱり後ろめたい気持ちはどこかにあったからさ……それも二人と話せて、マシになった……いや、ちゃんと自分が悪かったんだって、納得出来たから」

 柔らかに微笑んだお姉さんの横顔が木漏れ日に照らされてきらきらと輝いて──今すぐにでも光に包まれて消え入りそうな、そんな笑顔だった。

 ──喉を、小さな手が掻き毟るのを感じる。

 ──背筋を冷たい刃がなぞるような心地がして、パキパキという骨を鳴らす音が延髄に響く。耳をつんざくような金切り声が、まるで遠くから聞こえる風鈴のように身を震わせた。

「ねぇスズ君──スズ君はどうして、私に付き合ってくれてたの?」

 お姉さんの静かな声に、僕は意識を戻した。軽く顔を下げ、僕を見下ろすお姉さんの目が、僕の目を覗き込んだ。

「どうしてか、ですか?」

「うん。最初は、フィクションのヒーローみたいにお節介とか、善意で私に付き合ってくれたりしてるのかなー、って思ってたんだけど……なんか、違うなって」

「そうですね。僕は多分、そこまで良い子じゃないですから」

「自分で言っちゃうか……スズ君らしいけど。

 じゃあさ、どうして私に……それこそ成仏させるみたいに付き合ってたのかなって。昨日私と友達になった所までは納得できるけど、流石に今日のは強引すぎたし」

 そういえば……そうかもしれない。

 たとえ不思議に慣れたこの世界の人間だとしても、他人の事情にここまで深入りするのはおかしい。いや、そもそも家族の問題に他人が関わるのも、あんまり褒められた事ではないだろうし。

 だから、多分そろそろ潮時なんだろう。

「まあ、その辺のネタばらしは、もうちょっと先に出来ませんか? お姉さんの事情が終わって、僕もやっと本題に入れそうですから」

「……私もう、手を離されたらすぐ消えちゃいそうなんだけど」

「そこは気合で頑張って下さい」

「やだ、この子強引すぎ……まあ、気になるから頑張るけどね。

 ──なぁに? スズ君?」

 お姉さんが茶化すように言う。

 ……少し、息を吐く。

 正直な話、僕はお姉さんに対して何かがしたいから一緒にいたわけではなかった。最初は純粋に興味から彼女に話しかけて、友達になって──少しずつ僕の中で何かの歯車が動き出したかのように、もしくはパズルのピースがはめ込まれるように、それが浮き上がってきただけだった。

 気持ちの変化……とは、ちょっと違う。

 どちらかと言えば、元に戻る──思い出しているような感じだ。

 きっとこの感覚は、お姉ちゃんにしか共感して貰えないだろう。それは僕たちが『何』であるかの根源に関わっていて、誰にでも分かる物でもないのだろう。

 

「では、お姉さん。

 ──契約をしませんか?」

 

 だから、始めよう。

 夏の終わりは、すぐそこだ。

 




千歳鈴蘭
主人公の男の子。人の背中を押すのが得意。
謎が多い系のショタ、一応ファンタジーなので。

神楽屋恵子
ヒロインの女の子。御年は死後も合わせると二十八くらい?
誰もが子供の頃にする『努力』をブレイクスルーした結果。作者の考える転生者なんていう存在の『欠陥』。
当たり前のことを子供は全力で学ぶ故に、悩まず挫けない者はいつか必ず失敗する。それが一般人なら尚更である。
……ある意味この世界で最も『人間らしい』かもしれない。

転生者
この世界でもちょっと珍しい存在。前世、あるいは現在の自分ではない過去の存在の記憶を引き継ぐ者の総称。過去の自分の記憶を引き継いで新しい命を賜ったのか、もしくは新しい命が過去の記憶を知ってしまったのか、それは本人にすら分からない。その区別は本人が『どちらが本当の自分』なのかを重視するかによって変わるだろう。
不思議なことにこの転生者が持つ過去の記憶は必ず旧世界、つまりは西暦2020年以前の物であるらしい(そもそも転生者である事を証明する事は難しいので、真偽は明らかではないが)。

獣人
いわゆる『人間』以外の人類(この説明の仕方すると差別だとか言われたり)、その内で生活圏が主に陸上の者に使われる。なんとなく毛が生えてる系は獣人と呼ばれる事が多いが、鱗が生えてたり翼が生えてたりゴブリンだったりエルフだったりにはあんまり使わないかな?
新世界が始まった(と定義される)西暦2120年頃は様々な生活圏が奇跡的に(あるいは意図的に?)重なっていなかったらしいが、徐々に境界が曖昧になり、ちょこちょこいざこざがあっても何となく交わって現在は生活圏が重なっている。
そのうちこの設定説明する話し書くかも。


ここまで読んで頂き誠にありがとうございます。
この作品も次回で完結となります。ただ、多分と言うか絶対に超展開みたいになるので、暖かい目で見てやって下さいください。
思いついちゃったから仕方ない……伏線もちょこっと張ってるので許せサスケェ……。
そのうち更新するので、のんびり待っててくれれば幸いです。
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