恐れを知るものは、無限の空を目指す   作:めんつゆ

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皆様、お久しぶりになります。
おそスト・・・再起動です。


 第14話 「ハル、きゃんぷにいく」

 

          □          □

 

 暗いガラクタだらけの室内に、一人の少女が座っていた。まだあどけなさを残しつつも、同年代の男から見たら、美しさに見ほれるほど完成されていた彼女の瞳は空中を激しく動き回り虚空の情報を眺める。

空中に投影された数々の情報が、乱舞するその手によって入力、整理されていく・・・

ふと、彼女の手が止まり・・・一言だけつぶやいた。

 

「できた」

 

その一言で彼女の周りに輝いていたいくつもの空間投影ディスプレイが一瞬で消え、部屋には彼女と、ガラクタ、そして・・・いくつものケーブルに拘束されるようにつながれた“白い鎧”のみが残り、ディスプレイがなくなったからか一気にがらんどうになった錯覚を受ける。

だが、そんな感傷など気にも留めずに彼女は恍惚の表情を浮かべ・・・

 

「お待たせ、××ちゃん・・・これで、やっと・・・」

 

白い鎧をいとおしそうに撫でた。

 

「君を、迎えに行けるよ」

 

そうつぶやくと、部屋の外からどこかを叩く音がする。

 

「おい、束!いい加減、出てこい!朝だぞ!」

 

どうやら、私の友達が来たようだ。あの子にも見せようこの・・・

“世界を変える力”を

 

「うん、ちーちゃん!いまあっけるねー!」

 

そういって私は鍵をかけたドアに向かって駆け出していく

その後ろ姿をセンサー越しに、それは見ていた。

         □           □

 

 日本のいいところと言ったら何があるだろう?飯がうまいこと?・・・これもある、最近気づいたことだが、俺はどうやら食道楽であるらしい、そのため最近父さんの料理のレパートリーが・・・話が脱線した。

日本のいいところ・・・それは四季があることだ。四季は日本人の心情形成に深い影響を与えた。わびさびなんかがその最たるものだ。

でも、なんで俺はこんなことを考えているのだろう・・・

答えは単純だ・・・俺がなーちゃんと出会ってからもう、半年もたっているから、感傷に浸っているのだ。そんなことを考えていると、運転席の父がテンション高めな声で

 

「ハル!もうすぐ、つくぞぉ!!」

 

 とおっしゃる、正直に言おう、かなり、憂鬱だ・・・

いま、俺は父さんが俺に相談もせず、勝手に申し込んだ「こどもキャンプ」に来ている。

だが、今日で精神年齢25歳になる俺がこどもキャンプって・・・

 

「父さん・・・やっぱりキャンセルの電話入れて帰らないか?」

「ダメだよ、ハル!君は確かに今日で精神年齢25歳になった。だが、来年から小学校に行くんだろう?」

「う・・・」

「小学校は義務教育だから、幼稚園みたいにやめることはできないよ」

「でも、友達くらい自力で・・・「はい、ダウトー。そういって友達ができたことがあったかい?」

 

ぐぅの音も出ない。これが、俺が自分の誕生日である七月三十一日に、こんな山奥くんだりまで来ている理由だ。

たしかに、俺には友達と呼べる存在はいない、でも、だからって無理やり友達を作らせようとしてうまくいくものだろうか・・・・否、断じて否だ。

 

「今度は大丈夫さ!」

「その根拠を述べよ」

「俺が、頑張るからさ☆」

 

 どうだ!この言い訳でぎゃふんといわしてやる。友達なんて、俺が本気になれば十人や百人くらいすぐにできるさ!・・・きっと、メイビー・・・

 

「じゃあ今日頑張っても問題ないよね!」

「・・・ぎゃふん!」

 

 そうこうしているうちに一面森だった風景が開いていき、ログハウスが立ち並んだキャンプ場についた、ついてしまった。

 

          ◆           ◆

 

 ・・・ではまずはみんなで、お昼のカレーを作りましょ~う!と引率の大人がにこやかに話している・・・父さんは、誰か女性と話しているみたいだ。ちなみに俺は班決めの時点でつまづいて・・・現在絶賛一人ぼっちだ・・・しょうがないじゃないか!こういうイベントに参加する子供って、既にグループを作っている子供ばっかりなんだから!

父さん、少しはフォローしてよ・・・そんな視線を父さんに送ると、その視線に気づいたのか・・・こっちを見て楽しそうにサムズアップをした。

助けを求めた結果がこれだよ!

・・・まさに外道・・・

ちくしょう、今に見てろ、やればできるっていうとこを見せてやる!

 

 

 それはそうとしてどうするか・・・もうすでに出来上がっているグループに入っても「何こいつ」と除外されるだけだろう・・・ならば、俺と同じぼっちを探そう!

そうして、全体を注意深く眺めると・・・いた!

集団の端っこにポツンと立っているポニーテールの女の子がいる。

表情は硬く、どこか周りを威嚇するような感覚を受けた・・・あれじゃあ誰も話しかけられないだろう。

だが、覚悟を決めた俺にはそんなこと関係ないね、俺が声をかける!

その子に近寄っていき、俺は

 

「へい!彼女、一人?俺と一緒にカレー作らない?」

 

 ・・・今気づいた、おれ、すごくバカっぽいこと言ってる。しかもこれじゃまるでチャラ男じゃん・・・しかし、急に声をかけられた少女は、声をかけてもらっただけでうれしかったのか、顔を赤くしてほほをほころばせた

 

「本当か!?

 

しかし、一瞬だけほころばせた頬は、また一瞬で元の威圧するような仏頂面に戻り

 

・・・いや、お前がどーしても言うなら組んでやってもいいぞ」

 

 なるほど、この年頃の子供らしく、素直になれないタイプか。こういう時は、あの子の意をくんで・・・

 

「お願いだよ。俺友達とか作るの苦手で・・・一緒にグループを組んでもらえないか?」

 

 少女は、満面の笑みを浮かべて

 

「いいだろう、私の名前は篠ノ之箒という。お前は?」

 

 早っ!

 いや箒ちゃん・・・さすがにもうちょっと、警戒するとか・・・自分は嫌だけど、アピールとか・・・しないの?そんなんじゃ、大人になってから悪い男に引っかかるぞ。そんな、素直のか素直じゃないんだかイマイチわからない、彼女の将来に一抹の不安を覚えつつ俺も自己紹介をした。

 

「俺の名前は、加藤陽。年は今日で5歳だ。箒ちゃんって呼んでもいい?」

「ああ別に・・・お前が呼びたいなら好きにするといい」

 

 そういって恥ずかしいのかぷいっと横を向く箒ちゃん俺は構わず話を進めた。

 

「じゃあ、二人だけじゃあ、なんだし他にあぶれてる子を探しに行こうか」

「あ、ああ、わかった」

 

 そういって俺は再び周りを眺めた。するとさっきはグループの陰に隠れて見えなかったが一人だけ、さびしそうに集団を眺めている少年を見かけた。

よし、彼も引き込もう!

 

「箒ちゃん、あっちにまだグループ組んでなさそうな子がいるよ。行ってみようよ」

「え・・・?私とお前だけでよくないか?」

 

箒ちゃんはさっきからすると、少しは和らげていた表情を再びこわばらせ、俺の提案を拒否した。

 

「でも、箒ちゃん。もし、箒ちゃんが一人で誰からも誘われなかったら、さびしくない?」

「それは・・・そうだな」

「だから、もし彼が組む人がいればそれでいいし、聞くだけでも彼に聞いてみようよ?」

「う、ん」

 

俺は、箒ちゃんを連れだって一人に少年のところに赴き、威勢よく問いかける。

 

「ねぇ、君ひとり?よかったら俺たちのグループに入らないか?」

 

その子は振り向き、俺の眼をまっすぐ見て・・・

 

「いいのか!実は俺、誰も組んでくれなくって・・・俺の名前は、織斑一夏!よろしくな!」

 

 これが、のちに俺とともに世間を騒がすこととなる、織斑一夏という男との出会いだった。

 

 

 




 いかがだったでしょうか・・・第14話!
ついにISキャラが出て来れましたね~ここまでが長かった・・・
でももう少しでオリジンも終わり!ついに物語が動き始めます!
実は某同盟メンバーを使っての外伝なんかも考えていたり・・・
需要あります?
・・・それよりもささっとオリジン終わらせろって・・・?
そのとオリでございます。

 などという小話話終わりにして、読者の皆様、突然の休止申し訳ありませんでした。これからも完結目指して頑張っていくつもりです。
誤字・脱字の指摘や感想など、お待ちしております。
では
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