ガールズ&ガンダム   作:プラウドクラッド

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前回の続きになりますが冒頭は月から始まります

戦場の絆で数年間最強機体の座に君臨していたイフリートと白ザクがついに下方修正を受ける事にかなりぶったまげました。とはいえまだ全然使えそうな気がしなくもないので楽しみです

bgmはガンダムooより【invasion】でよろしくお願いします


9話 ネティクス(後)

月面都市フォン・ブラウン 島田家別邸───愛里寿の叔父、島田衛は都市の中心部に位置するこの屋敷でただ一人暮らしていた。時折愛里寿や他の面々を屋敷の地下に存在する()()()()()()()()に連れて行く為に招き入れる事はあったが、それ以外の理由で他人を屋敷に入れる事は殆どなかった

 

 

「久しぶりに連絡が来たと思ったらそんな事だったのかい?心配しなくとも君は彼女達の母親なのだから僕の許しなんて必要ないさ。好きに来ればいいものを」

 

 

自室の椅子に座りながら衛は机に内蔵された端末で通話をしていた。モニターには愛里寿の母親、島田千代の姿が映っていた

 

 

『·····ただ貴方には本当に迷惑をかけてしまったからもう愛里寿達に会わせてくれないと思って·····ごめんなさい』

 

「そんな風に思われていたとは心外だね。彼女達も君が会いにくるというなら必ず喜んでくれるはずだし僕自身君には昔から感謝しているからね」

 

 

衛はかなり衰弱している様に見える千代に優しく微笑みながら応えた

 

 

『··········愛里寿は元気にしてる?レビンとトレノも仲良くなってくれたかしら·····?』

 

「どうやら兄妹皆で一緒に出掛けた様でね。随分前にスパルタンを持ち出して月から出て行ったよ。最近はモビル道の方もよく頑張ってくれているみたいだよ」

 

『そう·····よかったわ·······近いうちに必ず行くからまた連絡するわ。それじゃあ··········』

 

 

そこでモニターの映像が消え千代との通話が終了した。衛は椅子から立ち上がりバルコニーに出てフォン・ブラウンの都市を眺めた

 

 

(感謝しているよ島田千代。君は母親としては愚かだったが道化としてはこの上ない存在だったよ。)

 

 

天井の太陽光照明に照らされ現在昼間を迎えていた月面都市。数千万人もの人々が生活していた為町はかなりの活気に溢れていた·····が町を歩く人々の瞳には光が宿っていなかった

 

 

(結局どんな世界であろうと人類は争いを止められずいずれ滅びの道を進む、だからこそ僕のようなより上位種の存在によって管理され支配を受けなければならない·········

 刹那・F・セイエイ、君に敗れこんな世界に生まれ落ちた時はかなり屈辱だったが、今度こそ下等な人類共の頂点に立ち僕の存在意義を不動の物にしてみせる·····)

 

 

 衛は虚ろな目で町を行き来する人々とフォン・ブラウンの街にいくつかそびえ立つ怪しげな電波塔を眺め邪悪な笑みを浮かべた。

 

 

「そうさ、人類を導くのは·····このリボンズ・アルマークだ·····!」

 

 

 島田衛─────リボンズ・アルマークはほくそ笑みながらそう呟き再び部屋へ戻って行った。

 

彼はかつて平和な世界を築くためにに人類を変革へと導くよう造られた人造人間であったが、自分よりも能力の低い人類の為に尽くさなければならない事を認める事ができず己のエゴのまま自身の手で世界を掌握しようとした。

しかしリボンズはガンダムマイスター【刹那・F・セイエイ】との最終決戦で敗北し彼が築き上げた歪んだ世界と共にその魂は完全に葬られたかに思われた··········が邪悪なる天使の魂は記憶を残したまま別の世界に新しく舞い降り、誤ちを省みることなく再び自身の野望を果たす為動き出していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大洗女子学園一行は訓練用の宙域に到着すると早速MSを艦から発進させ宇宙空間での移動訓練から始めようとしていた。元々宇宙空間でのMSの操作経験があったみほとカエサルは難なく行動する事ができていたが、他の皆は姿勢制御もまともに行えず水中で溺れているかのようにジタバタしていた

 

 

「きゃあああああああ!!!何これ超ヤバいじゃん梓助けてー!!!」

 

「そんな事言われても私もどうすればいいかわかんないよー!」

 

「おいカエサル話が違うぞ!モビル道は忍道と精通してるって言ってたのに!」

 

「あー、そんな事言ってたっけ··········」

 

『おまえら無闇にレバーを動かすなー!さっき教えた通り姿勢制御はAMBACと各部スラスターを駆使して何とかできるからとりあえず一回落ち着けー!』

 

 

ロックオンはホワイトベースのブリッジからパニックになっている生徒達を見かねて声を上げた

 

 

「いやー皆大変そうだねー。でも初めての宇宙なんだし上手くいかなくてもしゃーないよね」

 

「やっぱ予め宇宙空間でのシュミレーションをやらせるべきだったかな·····?俺ん時の初めての宇宙は機体ごと外へ投げ捨てられたからこんなもんだと思ってたが··········」

 

「··········ダメじゃんニールちゃん·····悪い歴史をそのまま受け継いじゃあたしらも同じ目に会うじゃんか」

 

「いやー誤算だったなーハハハ··········けどあいつらには経験者の西住とカエサルがいるし大丈夫だろ!ほら、段々皆落ち着いてきたぞ!」

 

 

みほとカエサルが指導をしていたため少しずつ落ち着きを取り戻してきた初心者達の機体は溺れていた状況からしっかりと静止浮遊できるまでに至っていた

 

 

「ふぅ·····みほさんありがとうございます。おかげでようやく落ち着けました」

 

「せっかく新しい機体を貰えたのに何にもできなくなると思ってハラハラしました〜」

 

「皆覚えるの早くて凄いよ。私なんて初めて宇宙に出た時怖くて他の人の機体にしがみついてたから·····」

 

「しかしまだそう遅い時間ではないはずなのに周りが暗いせいで目が覚めてくるな·····」

 

 

そんなたわいない話ができるくらいまで華達は落ち着きを取り戻していたが沙織は頬を膨らませてその会話を聞いていた

 

 

「何だかズルいなー!私だけ仲間はずれにされてる気分になっちゃう!」

 

「まぁまぁ武部ちゃん。オペレーターさんも大事な仕事なんだからそんな事言わないの。ニールちゃんも制服似合ってるって言ってるよ?」

 

「え!ヤダ教官さんったら!でもありがとー!」

 

「あぁ····そうだなよく似合ってるぜ··········てか角谷はなんでノーマルスーツ着てここにいんだよ?まーた訓練サボるつもりか?」

 

 

他のブリッジのクルーと同様のノーマルスーツを着て艦長席で干し芋を食べながらくつろいでいた杏を見てロックオンは若干呆れながら質問した

 

 

「そりゃGブルで宇宙に出たって仕方ないじゃん?だから今日はここで皆を見守る事にしたんだー」

「確かにそれもそうだな·····それでいいのかなぁ·····」

 

「教官殿、どの機体も準備が完了している様なので訓練を開始してもよろしいかと」

 

「おっとそういやそうだった。よーし皆今から俺の言う通りの隊列を組んで進んでくれよー!訓練開始だ!」

 

 

しかしその時、ホワイトベースのレーダーに機影が4機補足されレーダー手の優季が声を上げた

 

 

「教官さん!あっちの方から何かが4つ凄い速さでこっちに近づいてくるんですけど·····」

 

「何?·····なんだこれどこのMSだ?ここの訓練場には俺達しか来ないって聞いてたんだが·····」

 

「えっと··········映像出せます!」

 

 

沙織がブリッジのモニターに艦の光学カメラで撮影された映像を出すとそこには4機のガンダムがこちらに向かってスラスターを吹かして接近してきていた。

 

4機のガンダムのうち2機はガンダム4号機とガンダム5号機。1機はシールドを両腕とバックパックから伸びるサブアームに保持され計4枚のシールドを持ちながらも多種多様な武装を装備しており、先頭を駆っていたガンダムはライフルなどの主兵装を装備していないものの背中に巨大なブースターパックの様な物を背負っていた

 

 

「オイオイなんだありゃ?G04とG05はともかく他の2機なんて見たことねぇ·········4枚盾と羽付きって言ったところか?」

 

「··········なんか変だね。武部ちゃん、西住ちゃん達にも伝えられる?」

 

「わ、わかりました!皆聞こえる?今私達の方にどこかのMSが4機··········」

 

 

沙織がみほ達MSへ通信しようとした瞬間ガンダム4号機がメガビームランチャーを、4枚盾のガンダムがバックパックに搭載された大型ビーム砲をみほ達が集まっている地点へ向け照準を合わせ発射体制に入った

 

 

「危ない!」

 

「うわぁ!西住殿!?」

 

 

みほはこちらを狙う者の気配に気づき射線上にいた優花里のザクを突き飛ばした。その直後かなり遠方から高出力のビームが2本、みほのガンダムと他のチームメイト分断させるかのように放たれた

 

 

「え!?これは一体何なのですか!?」

 

「なんだ!?一体誰からの攻撃なんだ!?」

 

 

突然の放たれた光線に華とカエサルは驚愕し他の者達も只事ではないと察知し再びパニック状態に陥りそうになっていた

 

 

「西住殿大丈夫ですか!?」

 

「·····!行くな秋山さん!また撃ってくるぞ!」

 

 

みほの方へ行こうとした優花里のザクを麻子は肩を掴んで抑えると、今度は先程よりも遠い位置からビームが放たれみほを他の皆と引き離すように通過して行った

 

 

「キャプテン!西住隊長が離れていきますよ!」

 

「西住隊長ー!無事ですかー!」

 

「私は大丈夫です!皆さん落ち着いた避ける事に専念してください!··········一体何が来てるの·····!?」

 

 

みほ達がビームが放たれた方を見るとこちらへ接近してくる4機のガンダムの姿が見えた

 

 

「あれはガンダム4号機と5号機··········それとフルアーマーガンダムじゃないですか!?」

 

「フルアーマー?あの聖グロリアーナにいたヤツか?」

 

「いや今近づいてきてるフルアーマーガンダムはサンダーボルト版です!まさか実際に作られていたとは··········!」

 

 

 

ホワイトベースのブリッジもこちらに向かっていきなりビームを放たれた為さらに慌ただしくなっていた

 

 

「教官さん!何か本当にヤバくないですか!?」

 

「何なんだあいつら!一体俺達を狙って何がしたいんだ!?」

 

 

ロックオンはブリッジ内に置かれた緊急連絡用の通話機を使ってこの宙域内を取り締まっている小惑星基地へ無線を繋げた

 

 

『こちら資源衛星ガッデス。どうかされましたか?』

 

「こちら大洗女子学園!現在どっかのMSから突然訓練の妨害を受けている!至急自警団を派遣してくれ!」

 

『··········了解です。30分程でそちらに到着すると思います』

 

「30分!?いくら何でも遅すぎるだろ!」

 

 

ロックオンは無線に出た男の声が無気力そうな事もあって思わず声を荒らげた

 

 

『我々も今忙しいので··········別にお互いモビル道の兵器ですし大丈夫でしょう?』

 

「お、オイ!そういう問題じゃないだろ!」

 

『とにかくそちらに応援がいずれ到着すると思いますとでよろしくお願いします。それでは』

 

 

そして向こうの方から通信が切られてしまった

 

 

「クソッ!何なんだアイツら!本当に連盟の職員なのかよ!」

 

「ニールちゃん落ち着いて!大人のニールちゃんが焦ってると皆不安になっちゃうから!」

 

「あぁそうだな落ち着け··········武部、救難信号を上げてくれ!総員第一戦闘配備!ビーハイヴは連装砲で皆を援護してくれ」

 

 

ロックオンは艦内とビーハイヴに向けてアナウンスし沙織はホワイトベースから救難信号弾を撃ち上げた

 

 

「第一戦闘配備··········?何それ?」

 

「突然どうしたんだろう·····!?とりあえず危ないみたいなので皆さんノーマルスーツを着てください!」

 

 

ホワイトベースのMSデッキでリュウセイからメカニックの手ほどきを受けていたナカジマと自動車部の面々は状況がよくわからなかったが、緊迫するリュウセイの様子を見て言う通りノーマルスーツを着用した

 

 

「戦闘·····?訓練やるんじゃないんですか?」

 

「あ!レーダーに何か··········MSが4機こっちに近づいてきます!」

 

「つまりあれが敵か··········前進だ!この艦をホワイトベースの横に付けるんだ! 」

 

 

エルヴィンは指示を出すとおりょうはビーハイヴをホワイトベースの側面へ移動させあけびは連装メガ粒子砲の射撃準備に入った

 

 

一方4機のガンダムはみほが他のMS達と分断された事に気づくとさらにスラスターを吹かしてあと少しの距離まで接近した

 

「他のMSは任せる。救難信号も上げられたから急ぐぞ」

 

「了解!冷泉さんのことは任せてね!」

 

「愛里寿ちゃんも気をつけて。相手はあのみほさんだから」

 

「西住みほの事は頼んだぜ。俺達はお友達と仲良く遊んでるからよ」

 

 

先頭の愛里寿が駆る羽付きのガンダム·····ネティクスはホワイトベースの元へ戻ろうとしていたみほのプロトタイプガンダムの前に立ち塞がった。みほは相手を警戒していた為ビームサーベルを2本展開し身構えた

 

 

「貴方達は一体何者ですか!?答えてください!」

 

「···············西住みほさん。私達は貴方を迎えに来ました。私達は貴方の味方です」

 

「え··········?」

 

 

コクピットモニターにネティクスのパイロットが映し出され、そこには見覚えのある少女が映っていた。その子が昨日軌道エレベーター内で見たニュースに出てた奇妙な少女だったのでみほは自分の目を疑った

 

 

 

 

「ガンダム3機こちらに来ます!皆注意して!」

 

「よーし山郷!ミサイル対空砲火用意だ!味方には当てるなよ!」

 

「は、はい!」

 

ホワイトベースは接近してくる3機のガンダムにミサイルとメガ粒子砲を発射し、それに合わせてビーハイヴとMS部隊もガンダムに向けて攻撃を開始した

 

 

「店長が持ってきてくれた新装備ならガンダムだって!」

 

「私も使わせて貰う!」

 

 

優花里の高機動型ザクはザクバズーカをカエサルのザクIs型はラケーテン・バズを構え敵に向けて発射した

しかし優花里達の攻撃は全て回避されてしまい3機のガンダムはプロトタイプガンダムとネティクスの元へは行かせまいと進路上へ立ち塞がってきた

 

 

「あいつら練習試合の時より危ないモン持ってきてやがる。てか本当に俺がやらなきゃいけねぇのか·····?」

 

「そりゃあレビレビはジャンケンに負けましたし!頑張ればさらもさっきの事は忘れてくれるかもしれませんよ?」

 

「···············レビン君よろしくお願いします」

 

「お、オウ!任せとけ!」

 

 

3機のガンダムが一向に攻撃してこないためロックオンは一度桃とあゆみに艦砲射撃を止めさせMS部隊にも中止を呼びかけた。そして沙織の席の通信機を持ちガンダム達のパイロットに繋げようとした

 

 

「そこのMSのパイロット聞こえるか!ここの訓練場は現在俺達大洗女子学園が使用している!どういうつもりか知らないがさっさとここから立ち去ってくれ!さもなければ自警団に通報して逮捕される事になるぞ!」

 

『我々は決して怪しい者ではございません。今日はお宅の生徒さんの西住みほさんと冷泉麻子さんに御用があって来た次第でございます。先程は少しビックリさせようと思っただけでこれ以上攻撃する意思はありませんのでご安心ください』

 

「西住さんと·····私にだと····!?」

 

 

ロックオンの通信に出た男は非常に冷静な声で応答した。皆フルアーマーガンダムのパイロットが男である事に驚いていたが麻子はそれ以上に何故か自分に用があると言った事に疑念を抱いていた

 

 

「どうして麻子が·····?」

 

「男··········!?とにかくおまえらみたいなヤツに西住と冷泉を貸す訳にはいかない!話は全部俺が聞くからとりあえず皆を帰投させてくれ!」

 

『現在西住みほさんとは我々の隊長が話をしております。このまま冷泉さんと話をさせてくれないのであれば少し荒っぽい事になりますので賢明なご判断を·········』

 

「なんだと!てめぇふざけてんのか!」

 

 

しかし通信はそこで切られてしまった。そしてG04とG05が麻子の量産型ガンキャノンに向かって接近しようと動き出したがその2機を華と左衛門佐は独断で狙撃しようとライフルの銃口を構えた

 

 

「私は青い方を狙う。五十鈴さんは赤い方を頼んだぞ。」

 

「了解です。あの人達の好きにはさせません·····!」

 

 

二人は気づかれないようマニュアル射撃で狙撃しようと照準器を覗き狙いを定めた··········がその刹那、4機のガンダムがやってきた方向から再びビームが放たれ華と左衛門佐のスナイパーカスタムとザクスナイパーが持っていたライフルを破壊した

 

 

「きゃあ!!」

 

「狙撃された·····?一体どこから·····」

 

 

左衛門佐はビームが飛んできた方を見渡したが敵スナイパーの姿どころか遮蔽物の様な物もないまっ更な宇宙が広がっていた。しかし今度はカエサルと優花里の機体を狙って敵スナイパーはビームを狙い撃った

 

 

「また狙撃か!秋山さん気をつけろ!」

 

「せっかく私達も反撃しようと思ったのに··········」

 

 

優花里とカエサルはなんとか狙撃を避けようとしたがその際に高機動型ザクはザクバズーカを、ザクIs型は右脚を撃たれ損傷してしまった

 

 

「ありゃ?トレノん突然どうしたのでしょうか?」

 

「私達が攻撃されそうなのを感じて撃ったのでしょう。トレノ君は私達への()()にかなり敏感だから」

 

 

ナオは遠く離れた母艦からビック・ガンを装備したザクで待機していたトレノが狙撃し始めた事を不思議に思ったがさらはその真意に気づいている様だった

 

 

「トレノの野郎!抜け駆けしやがって······!」

 

「··········なんか向こうの皆さんもやる気みたいですしレビレビも行ってきていいですよ?」

 

 

ナオの言う通り大洗女子学園の生徒達はこの窮地から脱出しようと思い団結して仕掛けようとしていた

 

 

「その代わり私達は冷泉さんをスカウトするからちゃんと守ってよね!」

 

「ハナから大人しくしてようなんざ思っちゃいねぇさ。久しぶりにガンダムと戦場(ここ)に来たんだ·····楽しませろよなァ!」

 

 

ナオから許しが出たレビンは飢えた狂犬の様に吠え上がるとスラスターを全開にし単騎でホワイトベースに向かって突撃した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方みほのガンダムと愛里寿のネティクスは互いに攻撃を仕掛けることもなく見合ったまま無線で対話をしていた

 

 

「私を迎えに来たって··········それってどういう事なの?それに私の味方だっていうのもわからないよ!」

 

「私達は貴方と、みほさんと同じニュータイプです。みほさんはこれまで自分がニュータイプである事から辛い目に会う事が沢山あったでしょう。だから私達はみほさんを助けるために今日ここへ来ました」

 

 

自分と同じニュータイプ。信じられない発言を聞きみほは驚きのあまり思わず操縦桿から手を離してしまった。まさか自分と同じニュータイプの子供がいるとは思わなかったので驚きの中少しだけ喜びの感情が湧き上がってきた。··········がしかし目の前のガンダムに乗る少女の他に何者かの気配を感じた。向こうのコクピットには愛里寿一人しか乗ってないはずなのに何故かもう一人、それもかなり懐かしい人物の気配があった

 

 

「··········本当に私の味方なんですか·····?」

 

「はい。だから私達と一緒に来てください」

 

「でも私はもうニュータイプの力は使えないし·····」

 

「それは()()()()()()()()()()()()がオールドタイプを嫌うばかりに自分の心の奥底に閉じこもってしまったからです。でも私達なら本当の貴方を取り戻させる事ができます。だから私と一緒に来てください」

 

 

愛里寿はハッキリとした口調でみほに向かって発言しネティクスの手を取るようにとこちらへ差し出してきた。だがみほは半信半疑のまま愛里寿の言葉のまま着いて行くことを選ぼうとした

 

 

『みぽりん大丈夫!?何か変な事されてない!?』

 

 

ホワイトベースの沙織から通信が入りみほは我に返った。ホワイトベースの方を見ると他の皆がネティクス以外の3機と交戦状態に入っているのが見えみほは助けに向かおうとした。しかしそんなみほを許さず愛里寿のネティクスは進路を塞いだ

 

 

「どいてください!皆が襲われてるから助けないと!」

 

「貴方はあそこにいるべきではない。私達と一緒に来るべきです。それが貴方にとって一番幸せになれる道です」

 

「あそこには私と··········こんな私と友達になってくれた人達がいるんです!だから·····貴方達とは行きません!」

 

「··········そうですか。残念です···············本当に残念です」

 

 

突如ネティクスはみほのガンダムを思い切り蹴り飛ばした。みほは後方に吹っ飛ばされたものの体制を立て直しネティクスの方を向き直した

 

 

「ならば力尽くでも連れていく。覚悟しろ」

 

 

ネティクスは右手にビームサーベルを展開するとこちらへ斬りかかってきた。みほのガンダムも両手に持ったサーベルで斬りかかり2機のガンダムはサーベルを互いに切り結ぶと激しい鍔迫り合いを始めた

 

 

「力尽くって··········どういう事ですか!貴方達は本当に何者なんですか!?」

 

「貴様にそれを説明する必要も謂れもない。」

 

 

2機は鍔迫り合いからサーベルの打ち合いに変わり宙域を大きく動きながら斬りあっていた。みほは2本のサーベルをネティクスの左側からなぎ払おうとした、ネティクスはサーベルを左に持ち変え半身になってこれをいなした。

愛里寿はみほのガンダムから距離を取ると右腕から内蔵されていたビームランチャーを展開しみほに向かって撃ち込んだ。みほはこれを避けつつ再び愛里寿の機体に斬りかかろうと接近した

 

 

「··········行け」

 

 

愛里寿がそう言うとネティクスの背部にある2基のブースターパックの様な物が突然射出され予測不能な動きでみほに迫ってきた

 

 

「これって·····オールレンジ攻撃!?」

 

 

ネティクスの背部に有線式で繋がれていた【ビット】はみほのガンダムの周りに取り付くと高出力のビームを放ってきた

みほはこれを避けるために回避行動を取ったせいでネティクスのビームランチャーから放たれたビームを避けれず左脚を撃ち抜かれた

 

 

「うわあっ!機体のバランスが!」

 

 

みほは危険だと思い退避しようとスラスターを全開で吹かしたが愛里寿のネティクスは逃亡を許さず再びビットをこちらへ射出しながら追いかけてきた

 

 

「西住みほ··········おまえは必ず手に入れる··········今日、ここで··········!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホワイトベースの方では先程レビンのフルアーマーガンダムが突撃して来たため全員でこれを落とそうと奮闘していた。しかし無慈悲にもフルアーマーガンダムは4枚のシールドでマシンガン等を防ぎながら突撃してきた

 

 

「きゃあああ!やられたー!」

 

「あや!ってうわあぁぁ!」

 

「ヘッ、まぁ始めたばかりの寄せ集めだしこんなモンか··········ってオイオイ不意打ちは許さねぇぜ」

 

「···············!」

 

 

レビンは梓とあやのジム・ライトアーマーを撃破しつつ背後から斬りかかろうとした紗希のライトアーマーの腹部にビームサーベルを突き刺した

 

 

「いくぞ河西!根性だ!」

 

「ハイ!私達の力を見せつけましょう!」

 

 

典子と忍のボールはフルアーマーガンダムの照準を撹乱させるため不規則に周りを飛び回った

 

 

「ほぉー棺桶の癖に面白いじゃねぇか。けど相手が悪かったな!」

 

 

レビンのフルアーマーガンダムは全身のミサイルベイを展開し大量の小型ミサイルを2機のボールへ向けて一斉に放った

 

 

「そんな!いくら何でもズルすぎるー!」

 

 

典子と忍のボールは大量のミサイルを避けきれず敢え無く撃墜されてしまった

 

 

「くっ、早くあのガンダムを落とさなければ·····」

 

「冷泉さーん!貴方の相手は私達ですよ!」

 

 

すると麻子の機体の目の前にG04とG05が現れた

 

 

「その声···············確か島田ナオさんだったな!それじゃそっちの機体にはさらさんが··········」

 

「いかにも!覚えていてくれてありがとうございます〜!」

 

「麻子さん!離れてください!」

 

 

華のスナイパーカスタムが新装備のハンドビームガンを左衛門佐のザクスナイパーがバルカン砲をG05に向けて撃ったがG04がこれを庇うようにシールドで防いだ

 

 

「さら、少し頼めますか?」

 

「うん。任せて」

 

 

さらのG04は接近してくる華と左衛門佐の機体を制圧するため動き始めた

 

 

「あんた達一体どういうつもりだ!私と西住さんに用があるだけなら何でこんなことをする!?」

 

「本当はもっと穏便に行きたかったのですがそれも難しそうなので勢いだけで連れて行くことにしました。みほさんと麻子さん、貴方をね」

 

「連れて行く·····?私と西住さんをだと··········?」

 

「麻子さん··········本当の自分の事を知りたくないですか?そしてお父さんとお母さんの事も··········」

 

 

 

 

 

 

 

 

「左舷メガ粒子砲損傷!ビーハイヴの方も敵スナイパーに武装がどんどん壊されてるみたいです!」

 

「な、何だとお!?ええい相手はたかがMS数機だぞ!」

 

ホワイトベースのブリッジ内もどんどん悪くなっていく戦況に皆焦りを覚えていた

 

 

「現在4枚盾のガンダムにはゆかりんとカエサルさんが戦闘中!みぽりんは今だ羽付きと戦闘中です!」

 

「角谷!おまえのGブル借りるけどいいよな!?」

 

 

少し席を外していたロックオンがパイロットスーツに着替えてブリッジに戻ってきた

 

 

「ニールちゃん!出撃するの!?」

 

「ああ!あんなのしかないが誰か助けに来るまで時間を稼がにゃならんだろ!だから頼む!」

 

「··········わかった!その代わりあまり無理しないでね!」

 

「なーに心配すんな!アイツら全員落として帰ってきてやるよ!」

 

そう言い残しロックオンはブリッジを出てMSデッキに向かった

 

MSデッキでリュウセイがGブルイージーの調整を終えていた為いつでも発進できるようになっていた

 

「教官さん!わかってると思いますがGブルは地表上を動く為の兵器なので宇宙空間じゃただの的になるかもしれません!敵スナイパーもいるので砲撃の際はホワイトベースの影から行ってください!」

 

「了解!行こうぜハロ!」

 

「リョーカイ!リョーカイ!」

 

 

ロックオンとハロはGブルイージーのコクピットに乗り込むとMSデッキのハッチが開かれた

 

 

「ロックオン・ストラトス、目標を狙い撃つ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みほと麻子を狙い突如襲来した島田ファミリー。彼女達の圧倒的力の前にみほ達は為す術もなく制圧されていくしかないのか··········

 

次回 ガールズ&ガンダム『激突宙域』

 

海賊と騎士、2つの炎が暗き宇宙に光を灯す

 




読んでいただきありがとうございました

リボンズはロックオンやサーシェスと違ってガンダムooの世界そのままの記憶を持って転生してきたという感じでございます。愛里寿の叔父になった経緯は後々話に出していこうと思います

初めての宇宙編はもうちょっと続くと思います

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