IS-転生性転物語-   作:ケヴィス

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更新が遅くなってしまいました。文才皆無の作者ですが、頑張っていきます。

応援してくれている皆さま。閲覧してくれる皆さまが楽しんでいただければ幸いです。


第四話 【転校生は中国代表候補生で幼なじみ】 Aパート

 四月下旬、IS学園入学して初のIS実習。当初俺の完治は五月上旬だったが、昨日完治した。

 

 予定より約一週間早く完治したら、千冬さんから「お前は化け物か」と言われた。俺は人間を辞めてはいない。

 

 それとセシリアは見事に一夏のハーレムメンバーの一人となった。更に言うとセシリアと箒は既に互いに名前で呼び会うようになっていたのは少し驚いた。

 

「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、オルコット、城戸。試しに飛んでみせろ」

 

「はい」

 

「解りましたわ」

 

 俺とセシリアはほぼ同時に返事をして、セシリアは『ブルー・ティアーズ』を、俺は『スローネ』 を展開する。

 

 通常ISは一度フィッティングすれば、ずっと操縦者の体にアクセサリーの形状で待機する。俺は左手首の朱色のチェーンブレスレット、セシリアは左耳の青いイヤーカフス。そして一夏は右腕の白いガントレットと、一夏だけ完全に防具となっている。

 

「えっと、あれ……?」

 

 一夏だけが展開出来ずにいた。

 

「早くしろ。熟練したIS操縦者は展開まで一秒とかからないぞ」

 

 一夏は右腕の白いガントレットを左手で掴む。一夏曰くそれが一番集中出来るらしい。

 

「来い、白式!」

 

 一夏が叫ぶ。刹那、右手首から全身に薄い膜が広がっていく。約0.7秒の展開時間。 

 

 一夏とセシリアはPICで浮かんでいる。しかし、『スローネ』にPICはないため、俺は浮かばずに立っている。

 

「GNシステム、リポーズ解除」

 

 俺はつぶやいて背中のGNドライブからGN粒子を放出して地面から数センチ浮き上がる。

 

「よし、飛べ」

 

「「はい!」」

 

 返事をしてセシリアは上昇する。俺もGNドライブの出力を上げて上昇する。俺とセシリアは上昇を一旦止め下にいる一夏を見る。出力が安定しないのか一夏の上昇速度は遅い。

 

 一夏が上がって来るのを見たら、俺とセシリアはまた上昇と飛行を続ける。

 

「遅い! スペックでは白式はもっと速く飛べるだろ!」

 

 一夏がオープン・チャネルで千冬さんから怒られていた。

 

 俺は出力を落として一夏と並走する。

 

「大丈夫? 一夏」

 

「『自分の前方に角錐を展開させるイメージ』って言われてもなあ」

 

「一夏さん、以前申し上げたようにイメージは所詮イメージ。自分がやりやすい方法を模索する方が建設的でしてよ」

 

 気付くとセシリアが俺とは反対側で一夏の隣を飛んでいた。

 

「セシリアの言う通りだよ。無理に教科書通りにする必要は無いよ」

 

「そう言われてもなぁ。大体、空を飛ぶ感覚自体がまだあやふやなんだ。自分のやりやすいイメージって言われてもな」

 

「昨日の放課後の特訓の時も結構危なっかしく飛んでたしね」

 

 こればかりは本人のイメージによるものだから、試行錯誤して身につけるしかないだろう。

 

「それになんで浮いてるんだ、これ」

 

「説明しても構いませんが、長いですわよ? 反重力力翼と流動波干渉の話になりますもの」

 

「一夏にも解るように説明するなら、二時間以上は覚悟した方がいいよ」

 

「解った。説明はしてくれなくていい」

 

「そう、残念ですわ。ふふっ」

 

 すぐさま断った一夏を見てセシリアは楽しそうに微笑む。その表情は嫌味でも皮肉でもなく、本当に単純に楽しいという笑顔。

 

「一夏さん、よろしければまた放課後に指導してさしあげますわ。そのときは二人きりで――」

 

「織斑、オルコット、城戸、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から十センチだ」

 

「…了解です」

 

 セシリアが二人っきりで訓練をしようと誘おうとしていたら千冬さんからの指示がきた。セシリアは若干残念な顔をしたがそこは代表候補生、すぐに切り替えた。

 

「それではお先に」

 

 言って、すぐさまセシリアは地上に向かう。ぐんぐん小さくなっていく姿。そして、なんなく完全停止した。

 

「うまいもんだなぁ」

 

「さすが代表候補生だね。――それじゃ私も先に行くね」

 

 俺もすぐに地上に向けて急降下。そして地表が近くなってきて、GNドライブの出力を一旦下げて体を起こしてから地上に向けて出力を上げての逆噴射、目標十センチで完全停止に成功した。

 

「ねぇ、セシリア」

 

「なんですの?」

 

「今までの訓練で一夏に何を教えた?」

 

「基本動作と基本飛行。あとは模擬戦を少々ですわね」

 

「それじゃ、完全停止の切り替えのタイミングは?」

 

「………」

 

 どうやらセシリアはそこはまだ教えてなかったようだ。原作でも教えてなかったからそうだろうとは思っていた。

 

 そして何が言いたいのかと言うと……。

 

「織斑、あとはお前だけだ。さっさと降りて来い」

 

 一夏は千冬さんに急かされて勢いよく急降下してきた。

 

「「いち――」」

 

 

 ズドォォンッ!!!

 

 

「「…………」」

 

 これである。

 

 教えていなかったことで、一夏が全速力のノーブレーキによって地上に勢いよく激突。グラウンドに巨大な穴が出来た。

 

「馬鹿者。誰が地上に激突しろと言った。グラウンドに穴を開けてどうする」

 

「……すみません」

 

 一夏は姿勢制御をして上昇、地面から離れた。ISのシールドバリアーのおかげで白式には汚れは一つもない。

 

「情けないぞ、一夏」

 

 腕を組み、目尻をつり上げている箒。

 

「大体だな一夏、お前というやつは昔から――」

 

 箒の小言が始まったかと思ったら、それを遮るように一夏の前に影が現れた。

 

「大丈夫ですか、一夏さん? お怪我はなくて?」

 

「あ、ああ。大丈夫だけど……」

 

「そう。それは何よりですわ」

 

 うふふと、また微笑むセシリア。せめて箒もこれくらいの優しさがあってもいいだろ。

 

「ホントにゴメン、私とセシリアも教えてなかったこと、ついさっき思い出して」

 

 俺は両掌を合わせて一夏に謝った。

 

「いや、大丈夫だったからいいって……」

 

 一夏は少し困惑気味に答えた。

 

「……ISを装備していて怪我などするわけがないだろう……」

 

「あら、箒さん。他人を気遣うのは当然のこと。それがISを装備していても、ですわ。常識でしてよ?」

 

 うん、セシリアが正しい。ホントに箒もそれくらいの優しさがあったほうがいい。

 

「お前が言うか。この猫かぶりめ」

 

「鬼の皮をかぶっているよりマシですわ」

 

 バチバチッ。ふたりの視線がぶつかって火花を散らした。

 

「おい、馬鹿者ども。邪魔だ。端っこでやっていろ」

 

 箒とセシリアの頭をぐいいっと押しのけて、千冬さんが一夏の前に立つ。

 

「織斑、武装を展開しろ。それくらいは自在に出来るようになっただろう」

 

「は、はあ」

 

「返事は『はい』だ」

 

「は、はいっ」

 

「よし。でははじめろ」

 

 言われて、一夏は横を向く。一夏は右手を突き出して意識を集中する。すると右手のひらから光が放出されて形となり、一夏の右手には《雪片弐型》が握られていた。

 

「遅い。0.5秒で出せるようになれ。それに目をつぶるのもやめろ。敵の前で目をつぶるなど、的になるだけだ」

 

「は、はい」

 

 褒めもしないどころか、けなすか。千冬さんらしいけど。

 

「セシリア、武装を展開しろ」

 

「はい」

 

 左手を肩の高さまで上げ、真横に腕を突き出す。一夏のように光の奔流を放出することはなく、一瞬爆発的に光っただけだ。それだけで、その手には狙撃銃《スターライトmkⅢ》が握られていた。

 

「さすがだな、代表候補生。ただし、そのポーズはやめろ。横に向かって銃身を展開させて誰を撃つ気だ。正面に展開出来るようにしろ」

 

「で、ですがこれはわたくしのイメージをまとめるために必要な――」

 

「直せ。いいな」

 

「――、……はい」

 

 反論の余地は大いにあるような顔をしていたセシリアだったが、そこは千冬さん、一睨みで話が終わる。

 

「城戸、武装を展開しろ」

 

「じつは私の武装は全て展開されてます」

 

 右肩に懸架される巨大な実体剣のGNバスターソード。

 

 両肩に一つずつ付いているGNビームサーベル。

 

 左腕下部に固定装備されている小型ビーム砲のGNハンドガン。

 

 そしては両腰バインダーに八基のGNファングを搭載している。

 

 もっともセシリアとの決闘の時はGNバスターソードは使う気は無かったから収納(クローズ)していた。

 

「そうか、ならばいい。――と時間だな。今日の授業はここまでだ。織斑、グラウンドを片付けておけよ」

 

「はい」

 

 千冬さんと山田先生が離れたのを確認してから一夏に近寄る。

 

「一夏、手伝うよ。教えなかった私も同罪だし」

 

「わたくしもお手伝いいたしますわ」

 

「いや、俺がやったことだから自分で埋めるさ」

 

「その通りだ。これは一夏の自業自得、一人でやらせるべきだ」

 

 俺とセシリアが手伝おうとしたら、箒がまた優しさのないことを言ってきた。

 

 本当にもう少し優しさがあったほうがいいぞ。箒さん。

 

「あら、クラスメイトが困っていたら手助けをするのは当然ですわ。これも常識でしてよ? それにしても箒さんは随分と常識が欠落しておりますわね」

 

「ほお、私に喧嘩を売っているのか」

 

「事実を申し上げているだけですわ」

 

 そしてまた、二人の間で睨み合いの火花を散らす。

 

「一夏、別に無理しなくてもいいんだよ?」

 

 二人の睨み合いを無視して俺は一夏に問う。

 

「男として女に手伝ってもらうのは気が引けるんだ。それに颯は昨日退院して病み上がりだろ」

 

「大丈夫、大丈夫。完治してるから」

 

「いや、俺一人でやるさ。それと出来れば放課後に急降下と完全停止を教えてくれ」

 

「あー、ごめん。今日は自主練したいからセシリアと箒に頼んで」

 

「そうか解った」

 

 俺は睨み合っていた箒とセシリアをダブルチョップで沈め、引きずって教室へと戻って、結局一夏一人でグラウンドを直した。

 

 

 

     ◇

 

 

 

「ふぅん、ここがそうなんだ……」

 

 IS学園の正面ゲート前に、小柄な体に不釣り合いなボストンバッグを持った少女が立っていた。左右それぞれを高い位置で結んである。肩にかかるかかからないかくらいの髪は、金色の留め金がよく似合う艶やかな黒色をしていた。

 

「ここにいるのね。待ってなさいよ一夏」

 

 

 同時刻、第二アリーナ。

 

「一夏の教官は私がする!! セシリア、お前は必要ない!!」

 

「一夏さんはわたくしと箒さんに教えてほしいとおっしゃったのですよ!! それにあなたの説明では一夏さんには到底理解できませんわ!! それになんですの!! 『ずばーっとやってから、がきんっ! どかんっ! という感じ』というのは!! あれでは解りませんわ!!」

 

「お前だって『防御の時は右半身を斜め上前方へ五度傾けて、回避の時は後方へ二十度反転』とあんなので解るはずがないだろう!!」

 

(………俺はどっちも全然解んねーよ)

 

 

 同じく同時刻、第六アリーナ。

 

 

「一分間に的に当たったのは97個、その内100点が56個、80点が31個、60点が10個……か。二週間もベッドの上じゃ鈍るとは思ってたけど、ここまでとは………」

 

 自主練していた颯は二週間を甘く見ていた。




自分でやっていてふと感じました。

『颯なんかSっぽくなっちゃった』

別段意識していなかったのですが、リリカルでマジカルな同名の子狸みたいな感じになって、一夏ハーレム達をいじり倒すでしょうね。
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