更新はかなり不規則で、文才がありませんが、これからも『転生性転物語』と『インフィニット・ブレイド』をよろしくお願いいたします。
「織斑くんクラス代表決定おめでとう!」
「「「「おめでと〜!」」」」
ぱん、ぱんぱーん。クラッカーが乱射される。
今は夕食後の自由時間。場所は寮の食堂、一組のメンバーは全員揃っていた。各自飲み物を手にやいのやいのと盛り上がっている。
「……………」
俺はセシリアと箒に挟まれて座っている一夏を見たら、困惑気味な顔をしていた。ちなみに俺は箒の隣に座ってオレンジジュースを飲んでる。
「いやー、これでクラス対抗戦も盛り上がるねぇ」
「ほんとほんと」
「ラッキーだったよねー。同じクラスになれて」
「ほんとほんと」
さっきからあいづちを打っている女子は間違いなく二組の女子なんだけど、というか周りをよく見てみたら三組と四組の女子も紛れていた。
「人気者だな、一夏」
「……本当にそう思うか?」
「ふん」
(……やれやれ)
箒は鼻を鳴らしてお茶を飲む。ホントに素直じゃねーな。
「はいはーい、新聞部でーす。話題の新入生、織斑一夏君に特別インタビューをしに来ました〜!」
オーと一同が盛り上がる。
「あ、私は二年の
そう言って一夏に名刺を渡した。
「ではではずばり織斑君! クラス代表になった感想を、どうぞ!」
ボイスレコーダーをずずいっと一夏に向け、無邪気な子供のように瞳を輝かせている。
「えーと……まあ、なんというか、頑張ります」
「えー。もっといいコメント頂戴よ〜。『俺に触るとヤケドするぜ』とか!」
「えらく前時代的な台詞ですね」
「自分、不器用ですから」
「うわ、前時代的!」
「……あなたは何を求めてるんですか」
「そりゃもちろんカッコイイのだよ。まあ適当に捏造しつおくから」
情報発信者の独断と偏見で誤った情報が野に放たれる。
「ああ、セシリアちゃんと颯ちゃんもコメント頂戴」
「わたくし、こういったコメントはあまり好きではありませんが、仕方ないですわね」
とかなんとか言いつつ満更でもない顔をしてる。
「コホン。ではまず、どうしてわたくしがクラス代表を辞退したかというと、それはつまり――」
「ああ、長そうだからいいや。写真だけ頂戴」
「さ、最後まで聞きなさい!」
「いいよ、適当に捏造しておくから」
だから捏造やめろよ。それとも新聞部では捏造が流行ってるのか。
「よし、織斑君に惚れたからってことにしよう」
「なっ、な、ななっ……!?」
大正解。ボッと赤くなるセシリア。
「何を馬鹿なことを」
「え、そうかなー?」
「そ、そうですわ! 何をもって馬鹿としているのかしら!?」
なんで俺が怒られてるんだ? って顔をする一夏。
ホント一夏の唐変木っぷりには驚かされる。解っててわざと違うことを言っているのではないかと思える。
「それじゃあ次は颯ちゃんコメント頂戴」
「何を聞きたいんですか?」
漠然とコメントと言われても何を言えばいいのか解らん。
「それじゃあ、颯ちゃんが代表候補生でもないのになぜ専用機持ちなのかとISの背中から出てるあの赤く光る粒子が何なのか知りたいな」
よりによってそれか。しかも周りの女子と一夏も知りたそうな顔をする。
「なんでそれなんですか?」
「それはみんな知りたがってるから。織斑君に取材に行く時に整備科の殆どの人が織斑君の次に颯ちゃんのISを知りたがってるよ」
さすがはこの世界に存在しないGN粒子は気になるか。まぁ教えてもどうしようもないけどな。
神様がISのコアをいじったからGN粒子を内部で作ってるはずだ。だとしたら俺の『スローネ』のコアだけになる。
「……秘匿義務があるので言えません」
「えー……でもまぁ、義務じゃ仕方ないか。んじゃ最後に三人並んでね。写真撮るから」
「えっ?」
喜色を含んで弾んでいる声を出すセシリア。
「注目の専用機持ちだからねー。あ。握手とかしてるといいかもね」
「そ、そうですか……。そう、ですわね」
セシリアはモジモジしながら一夏をチラチラと見る。『チャンス到来、ただし安く見られないように気をつけなくては』的な雰囲気。
「あの、撮った写真は当然いただけますわよね?」
「そりゃもちろん」
「でしたら今すぐ着替えて――」
「時間かかるからダメ。はい三人とも前に出て、並んで」
「…………」
「? なんだよ?」
「何でもない」
箒が何か用でもあったのかと思ったのか一夏は問いとけた。
俺は箒の耳元でつぶやく。
「箒、写真撮る瞬間に一夏の隣空けておくから。写りたかったら来てね」
「…………」
コクリッと箒は小さく頷いた。
(普段からこれくらい素直になれればねえ)
そしてセシリアは一夏の手を握る。俺は隣に立つだけにして握手はしない。
「それじゃあ撮るよー。35×51÷24は〜?」
「え? えっと――」
「74.375」
「颯ちゃん正解」
シャッターが切れる前に俺は一夏の隣を離れた。それと同時に箒が一夏の隣に立って、笑顔ではなくやや仏頂面でシャッターが切られた。
「なんで全員入ってるんだ?」
そう一組全員が撮影の瞬間に周りに集結していた。恐るべき行動力だ。
「あ、あなたたちねぇっ!」
「まーまーまー」
「セシリアと颯だけ抜け駆けはないでしょ!」
「クラスの思い出になっていいじゃん」
「ねー」
口々にセシリアを丸め込む。俺は別に構わないから何も言わない。
「う、ぐ……」
苦虫を噛み潰したような顔をしているセシリアを、クラスメイトはにやにやとした顔で眺めていた。
そしてこのパーティーは十時過ぎまで続いた。
「……疲れた」
一夏は消耗しきった顔でベッドに寝転がった。
「大丈夫?」
「女子のエネルギーを侮った」
「マッサージしようか?」
「……頼む」
「ほいほ〜い」
俺はベッドで腹ばいになっている一夏にマッサージを始める。
「颯、訊いてもいいか?」
「答えないかもしれないけど、いいよ」
質問の内容は大体察しがつく。
「今さらかもしれないけど、お前のIS、俺が誘拐された時に助けてくれたISと同じだったよな?」
やっぱりな、顔は隠したけど、ISはさすがにごまかせないよな。
「簡単なことだよ一夏。私が一夏を助けてたんだよ」
「なんで颯が?」
さてどう話そうかな。
「他言無用って約束してくれれば話すよ」
「…解った。約束する」
「放課後、一夏に用事があって家に向かったら誘拐されてるのを見てね。ISで尾行してから、千冬さんに電話した」
一夏を監禁する場所についたあとはISで尾行してから千冬さんに電話したら『誘拐された』って千冬さんに言ったら、千冬さんはモンド・グロッソの決勝戦を棄てて助けに行こうとしてた。
モンド・グロッソより家族を取る千冬さんは凄いと思ったよ本当に。
「それで『私が専用機を持ってる』って言って代わって私が一夏を助けに行ったんだよ」
「中学の時には専用機を持ってたのか!?」
「まぁね。それと千冬さんから『助けられなかった時は、命はないと思え』って言われた時には凄く怖かったよ」
それだけ一夏のことを思ってたんだよな。
スローネの赤いGN粒子は毒性がある。というかオリジナルのGN粒子も高密度状態には毒性がある。だからGNビーム兵器を使わずにその場を鎮圧して一夏を救出した。
「いつから専用機持ってたんだ?」
「それは教えられないよ」
俺が専用機『スローネ』を手に入れたのは小五の時だ。神様から頭の中に直接声が響いて、言われたところに行ったら『スローネ』が鎮座されていた。
「まぁとりあえず、一夏を助けたのは私だよ」
「……ありがとうな」
「いいよ。別に……」
それからもう少し一夏をマッサージして、俺と一夏は寝た。
次の日の朝
「ねえ織斑くん、転校生の噂聞いた?」
一夏が席に着くなりクラスメイトに話しかけられていた。入学からの数週間で、それなりに女子とも話せるようになったようだ。
「転校生? 今の時期に?」
あ〜、一夏がIS学園に入ったからって無理矢理推薦させて転入してきた。
「そう、なんでも中国の代表候補生なんだってさ」
「ふーん」
確定だな。
「あら、わたくしの存在を今更ながらに危ぶんでの転入かしら」
いや違うから、俺と一夏の幼なじみの中国代表候補生はそんなこと気にしてないから。
しかし、今朝もセシリアはまた、腰に手を当てたポーズをしている。
「このクラスに転入してくるわけではないのだろう? 騒ぐほどのことでもあるまい」
さっき自分の席に行ったはずの箒が、気がつけば一夏と俺の席の間に立っていた。
俺の席は一夏の隣だから座っていれば会話は聞こえる。
「どんなやつなんだろうな」
「む……気になるのか?」
「ん? ああ、少しは」
「ふん……」
箒の機嫌が悪くなった。一夏は基本的に素直に答えるから色々と問題があるんだよな。
「今のお前に女子を気にしている余裕があるのか? 来月にはクラス対抗戦があるというのに」
「そう! そうですわ、一夏さん。クラス対抗戦に向けて、より実戦的な訓練をしましょう。ああ、相手ならこのわたくし、セシリア・オルコットが務めさせていただきますわ。なにせ、首席の専用機持ちなのですから」
まあ、専用機持ちなのは訓練では大助かりだな。なんせ、訓練機の申請と許可、整備に丸一日はかかる。だから一夏が手っ取り早く模擬戦をするならセシリアか俺に頼むのが早い。
ちなみに、クラス対抗戦とは読んでそのまま、クラス代表同士によるリーグマッチだ。本格的なIS学習が始まる前のスタート時点での実力指標を作るためにやるらしい。
また、クラス単位での交流およびクラスの団結のためのイベントだそうだ。
やる気を出させるために、一位クラスには優勝賞品として学食デザートの半年フリーパスが配られる。
「まあ、やれるだけやってみるか」
「やれるだけでは困りますわ! 一夏には勝っていただきませんと!」
「そうだぞ。男たるものそのような弱気でどうする」
「男なんだから『出るからには優勝』くらいは言ってよね」
セシリア、箒、俺の順で言う。
話しをしているうちに一夏の周りに女子が集まってきた。もはやいつものパターンとかしてきた。
「織斑くん、頑張ってねー」
「フリーパスのためにもね!」
「今のところ専用機を持ってるクラス代表って一組と四組だけだから、余裕だよ」
「――その情報、古いよ」
どうやら来たみたいだな。
「二組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝出来ないから」
腕を組み、片膝を立ててドアにもたれていたのは――
「鈴……? お前、鈴か?」
「そうよ。中国代表候補生、凰 鈴音。今日は宣戦布告に来たってわけ」
ふっと小さく笑いを漏らし、トレードマークのツインテールが軽く左右に揺れた。
「鈴、何格好付けてるんだ? すげえ似合わないぞ」
「んなっ……!? なんてこと言うのよ、アンタは!」
「久しぶりだね。鈴」
「なんで颯がここにいんのよ!?」
「久しぶりにあった幼なじみに対して第一声がそれって酷くない? それと鈴、後ろ気をつけてね」
「は?」
バシンッ! 鈴の頭に痛烈な出席簿打撃が入った。――鬼教官こと織斑千冬さん登場である。
「もうSHRの時間だ。教室に戻れ」
「ち、千冬さん……」
「学校では織斑先生と呼べ。さっさと戻れ、そして入り口を塞ぐな。邪魔だ」
「す、すみません……」
すごすごとドアからどく鈴。その態度は100%千冬さんにビビっている。
俺も千冬さんは苦手だけど。
「またあとで来るからね! 逃げないでよ、一夏!」
そう言い残して二組へ向かって猛ダッシュする鈴。
(……これから授業なのにどうやって逃げろつーんだよ。鈴)
鈴の言葉に内心俺はツッコミを入れた。
「っていうかアイツ、IS操縦者だったのか。初めて知った」
「しかも代表候補生の専用機持ちね」
俺は知ってたけど、しかし一夏が素直に思ったことを口に出したのがまずかった。
「……一夏、今のは誰だ? 知り合いか? えらく親しそうだったな?」
「い、一夏さん!? あの子とはどういう関係で――」
そのほか、クラスメイトから一夏にのみ質問集中砲火となった。そして当然――
バシンバシンバシンバシン!
「席に着け、馬鹿ども」
千冬さんの出席簿が火を噴いた。
教育者としてやりすぎると体罰で訴えられますよ。もっとも鬼以上の存在である千冬さんを訴えることをする勇者なんているわ――
ゴスッ!
俺の頭部に痛烈な出席簿打撃。しかも平面じゃなくて角が俺の頭にめり込んだ。
あ、あたまがわれる。
「今、余計なことを考えていただろう」
その読心術辞めてくれ。心にもプライベートを持たせてくれ。
「考えてませんよ。――っていうかなんで私だけ角なんですか」
「……なんとなくだ」
なんとなくで角で叩くな! 目茶苦茶痛いんだぞ!
「SHRを始めるぞ。さっさと席に着け」
そして、今日もISの学習が始まる。
ケヴィス「どうも、作者のケヴィスです。今回からですが、後書きの場を『スペシャル呟きルーム』略して『俺の部屋』にさせてもらおうと思います」
颯「略称になってねーよ」
ケヴィス「そしてアシスタントは本作のオリ主の颯です。まず最初に、この作品での三番目の幼なじみである鈴の登場です」
颯「原作は二番目だけどな」
ケヴィス「ちなみに幼なじみの順番は、一番 颯、二番 箒、三番 鈴、となっています」
颯「原作でも言えることだが、なんで一夏の幼なじみは女子しかいないんだろうな」
ケヴィス「まあ、こういう作品は大体そんなもんだよ。そして鈴の登場によりまた颯による一夏ハーレムズ弄りが加速する予定です」
颯「俺はもうSキャラ扱いだな」
ケヴィス「そして話は変わりますが、別投稿サイトでこの作品を投稿したときに『オリ主が性転換で読む気がなくなった』とコメントがあった時はマジでへこみました」
颯「本当にあったなそんなこと……」
ケヴィス「今回はこれくらいで、それでは皆様―――」
ケヴィス・颯「また次回会いましょう!!」