IS-転生性転物語-   作:ケヴィス

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やっと更新できました。遅くなってしまって申し訳ありません。


第六話 【トランザム VS オフェンスモード2】

「このぉ!!」

 

 鈴は衝撃砲《龍咆》を俺は《GNランチャー》を『シスクード』に向けて撃つが動きが速くて当たらない。

 

「なんなのよ。あの機動性は!?」

 

 その理由はおそらく『オフェンスモード1』だからだろう。

 

 シスクードは『通常』と『オフェンスモード1』と『オフェンスモード2』の三段階の機動性がある。

 

 『通常』状態でも機動性は高い。『オフェンスモード1』は高機動型となって、そのスピードはおそらく『NTーD』を発動したユニコーンに匹敵するだろう。

 

 そして『オフェンスモード2』は、

 

 ブルーディスティニーとイフリートの『EXAM』

 

 F91の『M.E.P.E』

 

 GNドライブの『TRANSーAM』

 

 などの歴代ガンダムシリーズの最大稼働システム(M.E.P.Eは質量を持った残像を生み出すのだから正確には違う)の一つだ。

 

 そして『オフェンスモード2』事態に時間制限はない。あるとすれば推進剤とパイロットがそのあまりの高速稼働に身体がもたないということだけだ。

 

 『オフェンスモード2』を完全に扱えるのは言葉通りの強化人間は愚か、ニュータイプですら極僅かしかいない。

 

 もし『シスクード』が無人機なら実質時間制限がないことになる。

 

 

 ――スキャン終了。所属不明機に生体反応、無し――

 

 

 スキャンが終了し、シスクードは無人機であることが解った。

 

 だが、状況はあまりよくない。無人機ということは、『オフェンスモード2』になったら向こうは時間制限無しで全力を出せる。

 

 それに対して俺の『TRANSーAM』には時間制限がある。

 

(どうする。トランザムで奇襲を……。いや、それとも『シスクード』が完全開放してから……駄目だ。それじゃ遅い)

 

『颯! 援護しなさい!』

 

 鈴は《双天牙月》を構え、俺に言ってきた。

 

『援護って何するつもり!?』

 

『そんなの決まってんでしょ! 接近戦に持ち込むのよ!』

 

 おそらく鈴は『シスクード』をスピードタイプのISと判断したんだろう。スピードタイプは機動性が高い反面パワーがあまりない。

 

 だから『甲龍』のパワーなら捉えることが出来れば圧倒できると考えたんだろう。

 

『無謀過ぎる! 相手はあの速度なんだよ!』

 

『あたしは代表候補生よ! 捉えてみせるわ!』

 

 鈴はおそらく最大スピードで『シスクード』に突っ込む。

 

(あぁもう、どうにでもなれ!!)

 

 鈴に向けて《Iフィールド・ランチャー》のロングレンジビームライフルを向けていた『シスクード』に《GNランチャー》を撃って鈴を援護する。

 

「このぉっ!」

 

 鈴が《双天牙月》で斬りかかる。『シスクード』が左手にビームサーベルを持って反撃しようとするが、俺が《GNランチャー》で反撃を阻止して鈴が追撃。

 

 これを数回繰り返していた。

 

「もらった!!」

 

 鈴の《双天牙月》が『シスクード』を捉えた。

 

 

 ブンッ!!

 

 

 しかし、そこに『シスクード』はおらず、鈴の降り下ろされた《双天牙月》は空を裂いた。

 

「…………えっ?」

 

 この攻撃は入ったと鈴は思っただろう。だからこそ鈴は呆気に取られてしまった。

 

「鈴!!」

 

 俺の声に鈴はハッと我に帰る。俺は鈴の背後に回っていたシスクードに《GNランチャー》を撃つが、最大稼働状態である『オフェンスモード2』を捉えることは出来ない。

 

(もう迷ってる時間はない!)

 

 俺は覚悟を決める。

 

「スローネ、トランザム!」

 

 

 ――TRANS-AM――

 

 

 シスクードのリミッター全開放『オフェンスモード2』に対抗するため、スローネの高濃度圧縮粒子全面開放システム『トランザム』を発動し、スローネが赤く発光する。

 

(トランザム限界時間は三分、それまでに決める!!)

 

 俺はシスクードを見る。シスクードは何もせずに俺を見下ろす。

 

「いくぞ、スローネ!!」

 

 俺が動いたのと同時にシスクードも動いた。

 

 

 バチィイインッ!!

 

 

 俺は右手のGNビームサーベルでシスクードのビームサーベルと鍔迫り合いになる。左手で突きを放つがあっさり回避されて距離を取って《Iフィールド・ランチャー》を撃ってきた。しかし、俺もトランザム状態だから当たりはしない。

 

 俺とシスクードはフィールドの中を縦横無尽に高速で動いている。そんな状態で互いに攻撃を当てるのは至難だ。

 

(このままじゃ何も出来ずに限界時間になっちまう……)

 

 なら、戦闘スタイルを変えるだけだ!!

 

「スローネ、モード『ツヴァイ』!!」

 

 光に包まれ、晴れたらアインからツヴァイに変わった。

 

「数で攻める。ファング!!」

 

 両腰のバインダーからファングを全八基を射出する。トランザムでの全方位攻撃、『普通』なら目で追うことすらままならない。

 

 だが相手が普通じゃない。『オフェンスモード2』で同等の機動性を持つシスクード、しかも無人機だ。

 

(当たらねぇ!!)

 

 八基のファングをトランザムでフル稼働していても当たらない。

 

 それどころが……。

 

 

 ドガァンッ!!

 

 

 一基のファングがシスクードの撃った《Iフィールド・ランチャー》のビームを受けて爆散する。

 

「回避するならいざしれず、撃ち落とすかよ」

 

 

 ドガァンッ!!

 

 

 シスクードによってまたファングが一基撃ち落とされた。

 

 俺は両手のGNビームサーベルを肩に戻して、GNハンドガンを撃つがすんなりと回避される。もちろんそんなあっさり当たるなんて思ってない。

 

 だが動きを多少制限出来れば近付くことは出来る。

 

(いける!!)

 

 近付くことができた。GNバスターソードで斬りかかるがビームサーベルで防がれる。

 

 シスクードはバスターソードを弾いて、ビームを撃ってきて、回避しながらハンドガンで迎撃する。

 

 それからは同様に鍔迫り合いになったり、互いに撃ち合うを繰り返す。

 

 

 

 ――TRANS-AM、残り時間七十秒――

 

 

(ヤバイ、トランザムの限界時間が……)

 

 もう残り時間は半分もない。しかもファングは半数も撃ち落とされた。

 

 そしてどうするか悩んでいる時間もあまりない。策をすぐに考えなければならない。

 

(そんなすぐに出てきたら苦労しねーけどな)

 

 内心毒づきながらシスクードの戦闘を続けるがいよいよをもってヤバイ。

 

 

 ――TRANS-AM、残り時間四十秒――

 

 

(トランザムの残り時間が……!)

 

 状況は確実に良くない方にいっている。そこへ予想だにしないことが起きた。

 

 

 

 アリーナの遮断シールドが消失した。

 

 

 

「な、遮断シールドが……!?」

 

 俺はシスクードから完全に目を離して周りを見る。

 

(千冬さんが遮断シールドを無くす筈がない。だとしたら、その犯人は……)

 

 俺はシスクードを見る。シスクードはただただ空中で静止して何もせずにいた。

 

 そしてまたしても予想だにしないことが起きた。

 

 

 

 シスクードがIS学園から去っていった。

 

 

 

「…………」

 

 シスクードの突然の撤退に唖然とした。

 

 ビーー!! ビーー!! とアラートが鳴って我に帰ると目の前にディスプレイが表示される。

 

 

 ――TRANS-AM、残り時間二十秒――

 

 

 トランザムの限界時間が迫っていた。

 

 俺はトランザムを解除する。粒子を殆んど使いきってしまったため、フェイズシフト装甲も維持出来ずにフェイズシフトがダウンする。

 

 しかし、ダウンしても元々スローネの装甲は朱色だからダウンしても装甲の色は変わらない。

 

 俺と鈴はゆっくり降下して地面に着地する。とりあえず戦いは終わったけど…………。

 

 ポンッ。と肩を叩かれた。首だけを振り向くと千冬がいた。

 

「さて、これから事情聴取の始まりだ」

 

 もちろん凰、お前もだ。と千冬さんが言って鈴が怯えた。

 

 まだまだ『今日』は終わりそうに無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ〜、疲れた〜」

 

 時刻は夜の七時半手前、場所は大浴場。俺と鈴の事情聴取は学食の終わる時間ギリギリまで行われて、夕食をとっとと食べて今大浴場の風呂に入って疲れを取っている。

 

(つっても、この疲れの半分近くはトランザムなんだよな)

 

 今日、初めてトランザムを限界ギリギリまで使った。しかし、馴れればこの疲労もなくなるかもな。

 

「随分疲れているようだな」

 

 俺が考え事をしていたら箒に話しかけられた。

 

「箒、珍しいね。大浴場あんまりこないのに」

 

「今日は入りたい気分だったんだ」

 

 箒は俺の隣に座る。すると続々と女子が入ってくる。

 

「あー、篠ノ之さんと城戸さんがいる」

 

「本当だね」

 

「二人がいるのは珍しいね」

 

 一組の女子が次々と入ってくる。

 

「あら、お二人ともいらしたのですね」

 

 セシリアは水着を着て入ってきた。海外では温泉は水着着用の場合が多いらしいからな。

 

「やっぱりおっきいと良いわね〜!」

 

 鈴が元気良く入ってきた。鈴は疲れ知らずだな。

 

「走ったら危ないですわ!」

 

「セシリアったら水着なんてきちゃってかっこつけ〜!」

 

 セシリアが走る鈴を注意するが、鈴はお構いなしで走っている。

 

「ほんと学園は人種のるつぼだよね〜」

 

「色んなタイプの人がいるよね」

 

「うんうん」

 

「小盛り」

 

 皆が鈴を見る。

 

「並盛り!」

 

 セシリアと俺が半々。

 

「大盛り!!」

 

 皆が箒を見る。

 

「胸が小さくて悪かったわね!!」

 

「もがふ!?」

 

 鈴は小盛りと言った女子を湯舟に沈めた。

 

「小さくて何が悪いーー!!」

 

 騒ぐ鈴。疲れてるからマジで静かにしてくれないかな。

 

「何も悪いことなんてないよ! 凰さん!!」

 

「ミニ、ブチ、ショート、松!!」

 

「ほら小さいものを表す単位って響きが可愛いし松も風流だし、一部の人には熱狂的に愛されるし問題ないよ!!」

 

「小さいって強調してるだけじゃないのよ!! 馬鹿にしてんのか! あたしのこと馬鹿にしてんのかーー!!」

 

 お前、泣くなよ。

 

「大事なのはバランスです。人には人にあった大きさと美しさがあるのです」

 

 セシリアは鈴の説得(あるいは説明)を始めた。

 

「鈴さんは身長が低めですし何も気にすることは――」

 

「じゃあ山田先生はどうなのよ!? あたしと身長大して変わんないのにあの胸はどうなのよ!!」

 

 知るかそんなの。

 

「鈴、黙って入るってことを知らないの?」

 

 俺は今、静かに入りたい。だから声を低めにして言う。

 

「「「「!!??」」」」

 

 鈴はもちろん全員の動きが硬直した。

 

「私、疲れてるから静かにして……ね? 鈴」

 

「す、すいませんでしたーー!!」

 

 鈴は土下座して謝った。風呂場で裸の土下座、シュールな気がする。

 

 そこから鈴は黙って湯舟に浸かる。

 

「い、いや〜、それにしても山田先生って本当に大きいよね〜」

 

「本当だよね〜。どうしたらあんなふうになれるのかな?」

 

 空気が悪くなって和ませようと頑張っている。

 

 そりゃあ俺が悪かったけどさ。マジで静かに入りたいんだよ。

 

「山田先生に訊いてみる?」

 

「新聞部に応募した方がいいんじゃない?」

 

「全く……こういう話題になるから共同浴場は苦手なのだ……」

 

「右に同じく」

 

 しかし、今日はかなり疲れた。だから入りにきた。

 

「え〜いいじゃん。大きくて羨ましい〜……」

 

「大きくても良いことなんてないと思うよ?」

 

「そうだぞ。まず肩が凝る」

 

「……………」

 

「下着はやたらと高い」

 

 前に上下の一セットを買おうとしたら七千円越えやがった。

 

「…………」

 

「その上可愛いブラはみんなサイズが小さい」

 

「………」

 

 鈴がどんどん湯舟に沈んでいく。

 

「胸が邪魔して服も一つ上のサイズになる」

 

「……」

 

 鈴が湯舟に沈んだ。

 

「それに――」

 

「凰さん!?」

 

 鈴が沈んでいるのに気付いた一人が鈴を引き上げた。

 

「しっかり! 息して息!!」

 

「衛生兵! 衛生兵〜!!」

 

 鈴が溺れるという事件が起きて今日が終わった。

 

 

 

     ◇

 

 

 

 学園の地下五十メートル。そこにはレベル四権限を持つ関係者しか入れない、隠された空間だった。

 

「…………」

 

 室内は薄暗く、ディスプレイの光で照らされた千冬の顔は、ひどく冷たいものだった。

 

「織斑先生?」

 

 ディスプレイに割り込みでウインドウが開く。ドアのカメラから送られてきたそれには、ブック型端末を持った真耶が映っていた。

 

「どうぞ」

 

 許可をもらってドアが開くと、真耶はいつもよりも幾分きびきびとした動作で入室した。

 

「あのISの解析結果が出ましたよ」

 

 あのISとはシスクードがフィールドに捨てたゴーレムのことだった。

 

「ああ。どうだった?」

 

「はい。あれは――無人機です」

 

 世界中で開発が進むISの、そのまだ完成していない技術。遠隔操作(リモート・コントロール)独立稼動(スタンド・アローン)。そのどちらか、あるいは両方の技術があの謎のISに使われている。その事実は、すぐさま学園関係者全員に箝口令が敷かれるほどだった。

 

「どのような方法で動いていたかは不明です。機能中枢が焼き切れていました。修復も、おそらく無理かと」

 

「コアはどうだった?」

 

「……それが、登録されていないコアでした」

 

「そうか」

 

 やはりな、と続ける。どこか確信じみた発言をする千冬に、真耶は怪訝そうな顔をする。

 

「何か心当たりがあるんですか?」

 

「いや、ない。今はまだ――な」

 

「そうですか。……それと城戸さんのISのことですが……」

 

 千冬はディスプレイの映像を一時停止する。それは『トランザム』をし、赤く発光している場面だった。

 

「まず機動性ですが、高速機動装備と同等……いえ、それ以上ですね」

 

 真耶もディスプレイを見て、報告する。

 

 千冬はディスプレイの映像の一時停止を辞め、映像を再生する。

 

「これほどの高速戦闘をしたのにも係わらず、骨折などの人体に影響がないと言うのが……」

 

 通常、高速戦闘では小回りは利かない。正確には小回りが出来ないのだ。いくらISに操縦者保護機能があると言っても、高速機動状態ではそうはいかない。

 

 トップスピードの状態で急激な軌道変更は体に多大な負担を与え、骨折や意識のブラックアウトの可能性がある。

 

 そんな戦闘をすれば当然教師はすぐに颯の検査を行ったが、骨折やひびなどの人体の損傷は無く、あったとすれば過度なGによる疲労だけだった。

 

「城戸さんのISの操縦者保護機能は通常よりも強く作られているのでしょうか?」

 

「さあな。それは解らない。それとこの状態を城戸はなんと言っていた?」

 

 千冬はトランザムのことを気にかけていた。

 

「城戸さんは『秘匿義務がある』と言って話してくれませんでした」

 

「やはり言わなかったか。――ならば凰はなんと言っていた」

 

 千冬は颯が素直に言うとは思っておらず近くにいた鈴なら何か知っていると考えていた。

 

「はい。凰さんに訊いたら城戸さんは『トランザム』と言っていたと……」

 

 颯は鈴が聞いていたのを解っていて、敢えて何も言わなかった。

 

「それと城戸さんがあの白いISを『シスクード』と言っていたと凰さんが言っていました。」

 

「トランザムとシスクード……か」

 

 千冬はシスクードとスローネの戦闘を見る。千冬の顔は教師ではなく、戦士の顔に近かった。

 

 かつて世界最高位の座にあった、伝説の操縦者。その現役時代を思わせる鋭い瞳は、ただただ映像を見つめ続けた。

 

 

 STORY 06 END




ケヴィス「俺の部屋の時間が来ました」

颯「やっと更新したな」

ケヴィス「誠に申し訳ない」

颯「とりあえず質問を返すか」

ケヴィス「了解」

颯「『何で対ビームコーティングして無いだろう甲龍の青竜刀でGNビームサーベルと鍔迫り合いが出来るんだろうか?』」

ケヴィス「白式の雪片弐型のエネルギー刀と鍔迫り合いになったから有りかなと…………」

颯「質問は以上だな」




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ケヴィス「描きました。これが私の全力全開です。……ではまた次回お会いしましょう」

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