IS-転生性転物語-   作:ケヴィス

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 長く放置して申し訳ありません。不規則ですが、少しずつ更新していきます。



第十一話 【学年別タッグトーナメント】 Bパート

「「「「…………」」」」

 

 フィールドで対峙する俺たち四人。

 

『簪、私はラウラの相手をする。だから簪は箒をお願い』

 

『うん、解った』

 

 プライベート・チャネルで短く会話する俺と簪。

 

『試合――開始!!』

 

 試合開始と同時にGNドライブの出力を最大にして、ラウラに突っ込む。バスターソードは両手持ちして上段で構える。

 

「ふん……」

 

 ラウラが右手を突き出す。タイミングはもう完全に解っている。

 

 しかし、今回はわざとAICを受ける。

 

 AICを受けたことで腕や足、体が全く動かなくなる。

 

「開幕直後の先制攻撃か。解りやすいな」

 

「だろうね。私もAICを使ってくるのを解りきってた」

 

「その減らず口、二度とたたけないように完膚なきまでにたたきのめしてくれる」

 

 ガキン! と巨大なリボルバーの回転音が轟き、スローネのハイパーセンサーが警告を発する。

 

 ――敵ISの大型レール(カノン)の安全装置解除を確認、初弾装填――警告! ロックオンを確認――警告!――。

 

「随分解りやすいね」

 

「貴様にはどうすることも出来まい」

 

「それはどうかな?」

 

「ふん、減らず口を――」

 

 ラウラが言い切る前に、俺の『後ろ』から六基のファングが俺の周りに展開。そしてラウラに対して一斉射撃を行う。

 

「ちっ……!」

 

 ラウラの回避行動は遅れ、数発受けてから回避した。

 

 そう、俺が焦らなかったのは仕込みがすでに終わっていたからだ。

 

 突っ込むのと同時に両腰バインダーを後ろ内側に向け、ラウラから見えないようにファングを射出。そしてAICをわざと受けてラウラをその場にいさせる。

 

 あとはラウラがロックオンをするのを待つだけだった。『AIC』と『ロックオン』。

 

 ただでさえAICでかなり集中力がいる。そこでロックオンもすれば周りを見ることなんてまず出来ない。

 

「意表をついたんだけど、たった数発……か」

 

 やっぱそう易々とはいかないか。先制攻撃としては十分だったけどな。

 

 俺は六基のファングをバインダーに収納してバスターソードを構える。

 

「勝負は始まったばかり。まだまだこれからだよ」

 

「……のぞむところだ」

 

 ラウラも両腕のプラズマ刃を展開して構える。

 

 

     ◇

 

 

 ドゴンッ!! ドゴンッ!! ドゴンッ!!

 

 

 颯とラウラが戦っている間、当然箒と簪も戦っていた。簪は打鉄弐式の荷電粒子砲二門で箒に向けて撃っていた。

 

(……強い。私が近接戦しか出来ないと考えての射撃を中心とした攻撃……)

 

 箒はスケートのように地面を滑るように簪の荷電粒子砲を避けていた。

 

 箒は最初、アサルトライフル《焔備(ほむらび)》で反撃をしようとしたが、射撃訓練を全く行っていなかった箒は、焼け石に水と判断して回避に専念することにした。

 

(……私が勝てる可能性は限りなく低いな……)

 

 箒は自然と刀を握る手に力が入り、箒は簪に突っ込む。

 

 簪は箒が突っ込んで来て、荷電粒子砲のトリガーを引いた。

 

(――だが!)

 

 箒は速度を落とさず、僅かに上昇して荷電粒子砲を避ける――が、完全には避けきれず掠めて僅かにシールド・エネルギーが減ったが、箒は気にもとめずに次弾が撃たれる前にさらに加速して間合いを詰めて切り掛かる。

 

 簪は荷電粒子砲から手を放して、薙刀の《夢現(ゆめうつつ)》を呼び出し(コール)して柄を使って受け流し、箒はここぞとばかりに連撃し、近接戦が始まった。

 

(負けるつもりは――ない!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ガギンッ! ガギンッ! ガギンッ! ガギンッ!

 

 

 ドイツの代表候補生、ラウラと無名の専用機持ち、颯の戦いは互いに一歩も引かずに激突していた。

 

 プラズマ刃とGNバスターソードの近接戦、距離が空けば大口径レールカノンとGNハンドガンの射撃戦と、颯は代表候補生と互角の戦いを繰り広げる。

 

(私は負けない! 負けられない!)

 

 ラウラが負けられない理由、それはラウラの生い立ちにあった。

 

 ラウラは自然に生まれたのでは無く、遺伝子強化で生まれた。その時はつけられたのは、名前ではなく記号――遺伝子強化試験体C-○○三七。

 

 それからラウラは最強の軍人となるため、生まれ、育てられ、鍛えられた。

 

 性能面において、最高レベルを記録し続けた。そう、彼女は優秀『だった』。

 

 世界最強の兵器――ISが現れるまでは……。

 

 その適合性向上のために行われた処置『ヴォーダン・オージェ』によって異変が生まれた。

 

『ヴォーダン・オージェ』――擬似ハイパーセンサーとも呼ぶべきそれは、脳への視覚信号伝達の爆発的な速度向上と、超高速戦闘状況下における導体反射の強化を目的とした、肉眼へのナノマシン移植処置のこと。そしてこの処置を施した目を『越界の瞳(ヴォーダン・オージェ)』と呼ぶ。

 

 危険性はまったくない。理論の上では、不適合も起きない――はず、だった。

 

 しかし、この処置でラウラの左目は金色へと変質し、常に稼動状態のままカットできない制御不能へと陥った。

 

 その『事故』でラウラは部隊の中でIS訓練に後れを取ることとなった。

 

 そしてトップの座から転落したラウラを待っていたのは、『出来損ない』の烙印だった。

 

 闇からより深い闇へと、止まることなく転げ落ちていった。

 

 そんな時ラウラに、初めて目にした光。

 

(私は……もう『出来損ない』ではない! あの人……教官に教えもらったのだ!)

 

 ラウラが目にした光、それは織斑千冬であった。

 

 ラウラは千冬の教えを忠実に実行するだけで、IS専門へと変わった部隊の中で再び最強の座にラウラは君臨した。

 

 (そうだ。私は強くなければならない。あの人――教官のように)

 

 ラウラは千冬のその強さに。その凛々しさに。その堂々とした様に。自らを信じる姿に、焦がれた。

 

(勝たなければ私には何の価値もない。勝たなければまた『出来損ない』の烙印を押される!)

 

 ラウラと颯は正面からぶつかって鍔ぜり合いとなる。

 

(勝つ以外のことは許されないのだ!)

 

 ラウラは颯を弾いて距離を取ってから六つのワイヤーブレードを放つ。

 

「そう何度も!」

 

 颯はGNバスターソードで全てのワイヤーを切って、使用不能にする。

 

「今度はこっちの番! ファング!」

 

 バインダーの八基のファングを射出、ファングはラウラを囲うように展開、そしてラウラに時間差で一斉射撃で粒子ビームを放つ。

 

「チッ………!」

 

 ラウラは全方位からのビームを紙一重で避けながら大口径レールカノンでファングを撃ち落とそうとするが、ファングは弾を避けて当たらない。

 

 それどころか、粒子ビームがレールカノンに当たって轟音とともに爆散する。

 

 




 ガンダムブレイカー3をプレイしてるから更新が何時になってしまうのか不明です。
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