IS-転生性転物語-   作:ケヴィス

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頑張っていきますのでよろしくお願いします。


第二話 【特訓の始まり】 Bパート

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

「……まさかここまでとはな」

 

 放課後、場所は剣道場。今もまたギャラリーは満載、箒は俺の弱さに呆れていた。

 

 手合わせを開始してから十分。俺の一本負け。面具を外した箒の目尻はつり上がっている。

 

「どうしてここまで弱くなっている!? 帰宅部でも素振りなどは出来ただろ!?」

 

「三年間ずっとバイトしてそんな時間無かったからな。竹刀を握ること事態久しぶりだったしな」

 

「もう少しまともに出来ると思ったが鍛え直す! 毎日、放課後三時間、稽古を付ける!!」

 

「え。それはちょっと長いような」

 

「どうやら箒にこてんぱんにぶちのめされたみたいだね」

 

 箒に叱られていたら、颯が剣道場に入ってきた。

 

「颯、どこ行ってたんだ?」

 

 放課後、颯は用事があるとどっかに行った。

 

「訓練機の貸し出し申請出来るかどうか行ってたんだよ」

 

「訓練機?」

 

「そう、少しでもISを動かした良いと思ってね」

 

「それでどうだったんだ?」

 

「全機オーバーホール中だってさ」

 

「……つまり、ISの操縦は専用機待ちってことか」

 

「そういうことになるね」

 

「一夏! さっさと始めるぞ!」

 

 颯と話していたら箒が突然怒鳴ってきた。俺がここまで弱くなってることにそこまで怒ってるのか。

 

 本当は一夏と颯が話していて、箒だけ除け者にされているのに若干腹をたてていた。

 

「一夏、稽古のあとはISの基礎知識だから。稽古だけでへばらないでよ」

 

「織斑くんてさあ」

 

「結構弱い?」

 

「ISほんとに動かせるのかなー」

 

 ひそひそと聞こえるギャラリーの落胆した声。

 

「一夏、今が最低辺なら、あとは上がるだけだよ」

 

「……そうだな」

 

 颯の言う通りだ。もう落ちることはない。ひたすらあがるだけだ。

 

「トレーニングを開始するぞ!」

 

「おう、とことんやってやるよ」

 

 

 

 

     ◇

 

 

 

 

「うぅ……」

 

「一夏、見事にへばってるね」

 

 箒の三時間の稽古が終わって、今は寮のベッドで腹ばいになってダウンしている一夏。

 

「さすがに久しぶりだと体にくるな」

 

「……そのまま動かないでね」

 

 俺は一夏に馬乗りしてマッサージを始めた。

 

「ほんとに颯はうまいよな」

 

「お父さんは、マッサージ師だからね。よく家でも、手伝ってたし」

 

 そう、俺の父さんはマッサージ師で日本代表の現役時代だった千冬さんも常連客でよくきていた。

 

「一夏だって家でバイトしてたじゃん。お父さん驚いてたよ。『飲み込みが早い』って」

 

 一夏のバイトは大体が知り合いとかのところで行われていて、家のマッサージもその一つで行っていた。

 

「もっとも、一夏が上達したら千冬さん、来なくなっちゃったけどね」

 

「それは俺に言われても困るな」

 

 俺は前のめりになって肩付近をマッサージする。

 

「……なあ。颯」

 

「なに?」

 

「……その、背中に胸が当たって――」

 

 

 グリグリグリ。

 

 

 俺は肘を脊髄付近に力を入れて押し付ける。

 

「いでででででで!!!」

 

「せっかく人が善意でしてるのに、そういうことを言うんだ〜。い・ち・か・く〜ん♪」

 

 

 ぐりぐりぐりぐりぐりぐり。

 

 

「いでででででで!!! わ、悪かった!! 悪かった!! 謝るから!!」

 

 そのあとは普通にマッサージをしてからISの基礎知識の勉強をした。

 

 

 

 

 それから対決の日まで、箒の三時間の稽古、そのあとは俺が十分くらい一夏をマッサージしてからのISの基礎知識の勉強が続いた。

 

 

 

 

 そして月曜。セシリアとの対決の日。

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

 第三アリーナ・Aピットは沈黙に包まれていた。原因は一夏の専用機がまだ来ていないからだ。

 

 一夏は臍上丈の半袖インナーシャツとスパッツ、俺は女性用はスクール水着のようなレオタードと膝上サポーターとなっているISスーツを着ている。

 

「お、織斑くん織斑くん織斑くんっ!」

 

 一夏を三回呼んで本気で転びそうな足取りの駆け足でやってきた山田先生。

 

 それに対して千冬さんは落ち着いた様子で歩いて来る。

 

「来ました! 織斑くんの専用IS!」

 

「……え?」

 

「織斑、城戸、すぐに準備をしろ。アリーナを使用出来る時間は限られているからな。織斑、お前はぶっつけ本番でものにしろ」

 

「解りました」

 

「……はい?」

 

「この程度の障害、男子たるもの軽く乗り越えてみせろ。一夏」

 

「え? え? なん――」

 

「「「早く!」」」

 

 山田先生、千冬さん、箒の三人の声が重なって一夏の言葉を遮る。

 

 ごごんっ、と鈍い音がして、ピット搬入口が開く。斜めに噛み合うタイプの防壁扉は、重い駆動音を驚かせながらゆっくりとその向こう側を晒していく。

 

 

 

 ――そこに、『白』が、いた。

 

「これが織斑くんの専用IS『白式』です!」

 

 白。真っ白。眩しいほどの純白を纏ったISが、その装甲を解放して操縦者を待っていた。

 

「体を動かせ。すぐに装着しろ。時間がないからフォーマットとフィッティングは実戦でやれ」

 

「よろしくな。白式(相棒)

 

 一夏は白式に触れ、そう呟いた。

 

「背中を預けるように、ああそうだ。座る感じでいい。後はシステムが最適化をする」

 

 一夏は千冬さんに言われた通りにする。そして白式の開いていた装甲が一夏の体に合わせて閉じる。

 

「城戸、お前も準備しろ」

 

「解りました」

 

 俺は左腕を肩と水平になるように上げる。

 

「『スローネ』エクスタミネート!」

 

 俺の左手首に着いている朱色のチェーンブレスレットが光る。

 

 光りが消えると俺は朱色のIS『スローネ』を纏っている。

 

 ――戦闘待機状態のISを感知。操縦者セシリア・オルコット。ISネーム『ブルー・ティアーズ』。戦闘タイプ中距離射撃型。特殊装備有り――。

 

 スローネからブルー・ティアーズの情報が流れてくる。

 

「……颯、お前のISって……」

 

「一夏、今はこの戦いに集中するよ」

 

「……ああ」

 

「ISのハイパーセンサーは問題なく動いているな。一夏、気分は悪くないか?」

 

 千冬さんが『一夏』って呼んだことは心配しているな。

 

「大丈夫、千冬姉。いける」

 

「そうか」

 

 ほっとしたような声をする千冬さん。

 

「箒」

 

「な、なんだ?」

 

「行ってくる」

 

「あ……ああ。勝ってこい」

 

「行くよ。一夏」

 

「おう」

 

 一夏は解放されたゲートからカタパルトを使って飛び出す。

 

「GNシステム、リポーズ解除」

 

 俺がそう言ったら背中のGNドライブが回転を初め、赤いGN粒子を放出して浮き上がる。そして更に出力を上げて、ゲートから飛び立つ。

 

 

 STORY 02 END

 




   無駄な豆知識


エクシア(語源エクスシア)→能天使(古典ギリシア語、単数形)

キュリオス→子主天使(古典ギリシア語、単数形)

デュナメス(語源デュナミス)→力天使(古典ギリシア語、単数形)

ヴァーチェ(語源ヴァーチャー(慣用))→力天使(英語、単数形)

ケルディム(語源ケルビム)→智天使(古典ギリシア語、複数形)

セラフィム→父熾天使(英語、複数形)

ドミニオン→子主天使(英語、単数形)

アルケー→聖霊権天使(古典ギリシア語、単数形)
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