運命ってとにかく残酷な物語だよね   作:カナリア姫

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プロローグ

ああ…また終わった。皆と約束したのにまた同じ結末を選んでしまった…。

 

皆死んで逝った。どんな風に死んでしまったのかなんて覚えて無い。病気?それともこの戦いの中で?それすら覚えて無いんだ…。でも死に際に未来を掴み取ってくれと言っていたのははっきりと覚えている。

 

(結局、何も変える事すら出来ずに僕はまた此処に立っている。)

 

何度も見た光景…、目の前にスイッチがありそして上空には遥か彼方まで見える僕達の敵…。

これを押さなければ世界が無くなるらしい…。やったことが無いから解らないが…。

 

この最悪な運命を皆で抜け出す為に必死になって戦ったのに、最期は何時も僕独りになってしまう…。一番弱くて一番臆病な僕だけが。

こんな世界壊して無くしてしまっても良いかななんて思っても結局皆と居たい僕はスイッチ(僕達はリセットと呼んでいる)に手を伸ばす。

 

 

(次こそ…次こそは勝ち取ってみせるから…、皆ごめん…。もう一回リセットを押させて)

 

前の時も確か同じ事を思いながらリセットを押した事を思い出しながらリセットに指を置く。

 

これでまた皆と会える…。

         これで本当に良いの?

 

相反する二つの声が僕の中で鬩ぎ合う。

弱い僕は結論を出せずにそこで動きを止める。

何時も同じ…。そして、上空からの大きな音に驚いてリセットから一旦離れて部屋の隅に逃げ込む。これも同じ。

こんな時に考えるのはいつでも頼もしかった兄や姉、幼くもしっかりとした弟や妹、そして家族であり親友でもあったあの人達の事だった。

 

外の方から銃声らしき音が聴こえてきた。もう時間は残されていない。早く決めてしまわなければ結末を自分で選ぶ事さえ出来なくなる。

どちらにせよ最悪な事には違いは無いが、だったら自分の納得出来る結末を選びたい。

そこからの僕はとにかく速かった。見付かってしまっても殺される前にリセットを押せば良い。そうすればまた皆と戦える。手にすることが出来なかった未来は次に手にすれば良い。

音が発ってしまうのを無視して僕はリセットに向かう。音に気付いたあいつ等がドアの前まで来てこっちを見ている。

 

僕はリセットに指を置き後ろを見て静かに笑った。

あいつ等が何か言っているが聞こえないし解らない。

 

(サヨウナラ…)

 

心の中でこの最悪な世界に別れを告げる。

そうして、自分の指に力を込めリセットを押した。

 

 

 

瞬間周りが急激に明るくなる。

この光の中に居るとなんだか眠くなってくる。意識が此処にあることを拒む様な感じ。勝手に僕の中から無くなっていく。

それに逆らわずに僕は目を閉じた…。

 

 

 

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