八八艦隊召喚   作:スパイス

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 この小説をご覧になってくださる読者の皆様、ありがとうございます!
 今回は「エジェイ攻防戦」をお届けするはずでしたが、話が膨らんでしまったために含めることが出来ませんでした。
 大変申し訳ございません!

 今回の話は作品の都合上、残酷なシーンが多々あります。
 苦手な方はご注意ください。


第六話 反撃開始

 中央暦1639年 5月21日

 クワ・トイネ公国 国境近くの草原

 

 

「もう少しだ! もう少しで味方の陣地に着くぞ!」

 

 200名ほどの集団の先頭にいるエルフがそう言うと、村人達は疲労の色を滲ませながらも頷いて、足を前へと進めていく。

 彼らは公国軍の陣地を目指して自主疎開をしている難民の集団で、元はギムから東へ20kmほど離れた小さな村の住民たちであった。外との交流が少ないために、政府が出した強制疎開命令が十分に伝達されていなかったのだ。

 運よく他の地域から疎開してきた人々から開戦の報を聞き、村人全員で疎開を開始したものの、他より疎開が遅れてしまったことに変わりはなく、村人達は「無事疎開できるだろうか」と不安な日々を過ごしていた。またロウリア軍の遊撃部隊が付近で出没しているという情報を耳にすると、その不安は一層大きくなる一方であった。

 また集団で固まって行動していることが祟ったのか、進行速度はとても遅く、まだ村から10km程しか離れることができていない。

 

(あと25km程だ……そこまで行けば公国軍の基地がある。それまで妹だけでも守らなくちゃ……)

 

 集団の真ん中で妹の手を引いている少年パルンは、そう心の中で改めて誓った。

 しかし、敵は彼らを見過ごしてはくれなかった。

 

「まずい! ロウリアの騎馬部隊だ!!」

 

 集団の最後尾にいた若いエルフが叫ぶと、村人達はたちまち悲鳴を上げて逃げ始めた。

 しかし、走ったところで騎馬から逃れることなど到底無理であり、死の足音は着実に迫ってきた。

 

__________

 

 

 ロウリア王国ホーク騎士団に所属する、第15騎馬隊隊長の”赤目のショーヴ”は、久しぶりの獲物に舌なめずりをしていた。

 彼の部隊はギムの攻略戦に参加していたものの、ギムでは住民たちが全員疎開してしまっていたために戦利品にありつくことができず、またこれまでの任務でも戦利品を見つけられなかったため、配下の部下たちの間には不満が溜まっていた。そのため、ショーヴは反抗的な部下を何人か「処分」することにより、自身の鬱憤を晴らすと同時に部隊の規律を保っていたが、それにも限度がある。

 そろそろ手ごろな獲物と遭遇しないと、部下が反乱を起こすかもしれん――そんな焦慮を抱いていたところに今回の難民発見の報である。ショーヴは神に感謝したい気持ちだった。

 

「よし野郎ども! 久しぶりの獲物だ!! 思う存分狩りまくれ!!」

「「「「ひゃっはぁぁぁーーーーーっ!!!!」」」」

 

 彼らは下品な歓声を上げながら、難民たちの群れへと向かってゆく。

 ものの五分もすれば追いつけるし、その後は「お楽しみ」の時間を過ごすだけだ。

 彼らはそのことだけを考え、騎馬を駆ってゆく。

 周囲や上空を、ろくに見ようともせずに。

 

__________

 

 

 パルンは妹のアーシャとの手を引いて、懸命に走った。

 

「アーシャ、絶対に離れるなよ! お兄ちゃんが守るからな!!」

「うん」

 

 パルンは気丈に振舞うものの、内心は恐怖でいっぱいであった。

 何しろ相手は平気で自分たちを殺そうとするロウリア軍である。捕まったら最後、自分も妹も嬲られた上で殺されるのは確実だ。

 どうして自分たちがこんな目に遭うのだ、何もしていないじゃないか――そんな気持ちを抱いたとき、ふと死んだ母親が夜に聞かせてくれた話を思い出した。

 

 ――遠い昔、北の大陸に魔王が出現して侵略を開始すると、多くの集落が飲み込まれ、沢山の人々が殺された。

 人間、エルフ、獣人、ドワーフなどの種族は連合軍を組織し、一致団結して戦ったものの、強力な魔王軍の前に敗退を続け、やがては海を渡ってロデニウス大陸に後退した。

 魔王軍も連合軍を追ってロデニウス大陸に侵攻し、やがて連合軍はエルフの聖地「神森」まで追い詰められた。

 エルフの神は我が子同然の種族を守るべく、自分たちの創造主である「太陽神」と「星の神」に祈りを捧げた。

 太陽神と星の神はエルフの神の名前と引き換えにこの願いを聞き入れ、「太陽神の使者」と「星の勇者」をこの世に遣わしてくれた。

 太陽神の使者たちは空を飛ぶ神の船や鋼鉄の地竜に乗って現れ、雷鳴のような強大な魔導で魔族を焼き払った。星の勇者たちも同じような神の船や巨大な鋼鉄の島を使って魔族を討ち滅ぼし、連合軍を助けてくれた。

 主力を失った魔王軍は神森より撤退するも、使者と勇者たちはロデニウス中の魔族を駆逐し、さらに北のフィルアデス大陸にいた魔王軍をも完膚なきまでに殲滅した。

 連合軍の人々は自分たちを助けてくれたお礼に、使者と勇者たちに沢山の財宝を渡そうとしたが、彼らは受け取らずに、神の船に乗って帰っていった――そんなお話だ。

 

(母さんは全部本当の話だって言ってた……なら神様、太陽神様、星の神様! どうかお願いします! 僕たちを助けてください!!)

 パルンは妹の手を引きつつ、必死に祈った。

 しかし、何も起こらない。

 ロウリア軍はもうすぐそこまで迫っている。あと数分もしないうちに虐殺が始まるだろう。

「お願いします、神様!! 勇者様!! 助けてください!!!」

 パルンが天に向かって叫んだ直後――

 

 ロウリア軍の先頭が、轟音と共に消し飛んだ。

 

__________

 

 

「い、一体何が起こったんだぁぁ!!?」

 

 ショーヴは轟音に驚いて後ろ立ちになった馬の手綱を引きつつ、信じられない思いで前方を見た。

 つい先ほどまで先頭にいた部下たちが、文字通り木っ端微塵に吹き飛んだからである。

 慌てて上空を見ると、奇妙な形の物体が「バタバタバタ……」と音を立てて空に浮かんでいるのを発見した。

 物体は黒くて無機的な外観をしており、どう考えてもワイバーンではない。

 

「な、何だありゃあ!!?」

 

 訳が分からずショーヴが喚いた時、「それ」は光を放つと、何かを凄まじい速度でこちらに飛ばしてきた。

 

「光の――槍?」

 

 隊で一番目が良い部下がそう呟いた瞬間――

 

 ズドドーン!!

 

 光の槍は地面に突き刺さるや否や、大爆発を起こして部下達をただの肉片に変えた。

 

「ひ、ひぃぃぃぃぃ!!!」

 

 本能的に「あれには敵わない」と感じたショーヴは、部下を見捨てて直ちに反転する。

 しかし、そのような目立つ行動をする奴を放っておくほど、その物体――攻撃ヘリ『AH-1Sコブラ』の乗員は馬鹿でもお人好しでもない。

 直ちに攻撃手段を『M197 20mmガトリング砲』に切り替え、敵騎馬部隊に撃ち込む。

 

 ヴォオオオオオオォォォン!!!!

 

 ガトリング砲は的確にその任務を果たし、敵を小間切れにしてゆく。

 そしてその矛先は例外なく、指揮官のショーヴにも向けられた。

 

「く、くそぉぉぉ!! 助けてくれぇぇぇ!! がっ――」

 

 ショーヴは体に強烈な打撃の感触を感じた瞬間、意識を永遠に閉ざした。

 

__________

 

 

「お、お頭が……」

 

 運よく最後尾にいた部下たちは、自分たちの隊長が正体不明の攻撃で、血しぶきと共に肉片に変わるのを見てしまったため、たちまち戦意が萎えてしまった。

 ただ心の中にあるのは「逃げなければ全滅する」との恐怖心のみ。

 元々彼らは盗賊や山賊の出身であり、引き上げ時も心得ていたのだ。

 

「ひ、引け、引けーーーっ!! 撤退だぁぁぁ!!!」

 

 撤退より「逃亡」の方が正しいと思えるような感じで、騎馬隊の残りが反転しようとしたとき――

 

「おい、何か変な音が聞こえないか?」

 

 一人がそう言って西の方角を指すと、草原の中から土ぼこりを上げて「何か」が次々と出現した。

 彼らはそれを見ると、たちまち顔色を失った。

 何故なら、見たこともない「鉄の化け物」が猛スピードでこちらに向かってきていたからだ。それも一体二体どころか、何十体もである。

 しかも、それらには川底の泥の様な服を着た連中が乗っており、短い槍の様なものを持っている。

 どう見ても味方ではない。

 

「て、敵だ!!」

「うろたえるな!! あんな短い槍では馬上の俺たちを突き刺すことは出来ない!! 一点突破すれば勝機があるぞ!!」

「「「おおおおっ!!!」」」

 

 一人が恐怖を払うように大声で鼓舞すると、全員が応じて新たな敵に突撃してゆく。

 どうせ蛮族だ、こちらが本気を見せれば混乱するだろう――彼らの思い込みは、最悪の形で裏切られた。

 彼らは鉄の化物から素早く降りると、こちらに向かって槍を構えてきた。

 

「何のつもりだ、一体――」

 

 騎馬部隊の一人が呟いた瞬間、「バン!」という音が敵から聞こえてきた。

 その音が一回ではなく何回も続けて響いた途端、騎馬兵達は何が起こったのかも分からず、もんどりうったかのように次々と倒れていった。

 

__________

 

 

 パルンを含む村人たちは、信じられない思いで一部始終を見つめていた。

 まず、空飛ぶ船の様な物体が光の槍を発射して、ロウリア軍騎馬部隊の三分の二を殲滅したのみならず、後方から出現した鉄の化物やそれを操る連中が、見たこともない魔導を使って残りの敵を倒したからだ。

 村人達が「自分たちも殺されるのでは」と恐怖におののく中、東の空から空飛ぶ船が多数出現して、中から緑色の服を着た人間が次々と降りてきた。また西からも鉄の怪物とそれに乗る人間たちが現れる。

 彼らは村人たちに向かって「怪我はありませんか?」と口々に問いかけるが、難民たちの中で応じるものは無く、ただ固まって震えていた。

 しかしパルンを含む何人かの村人たちは、彼らの着ている服や兜、そして彼らが乗ってきた船や怪物に「赤い丸」や「星の印」が描かれているのを発見した。

 

(――! 太陽の印が描かれている! 本当に神様が使者様や勇者様を遣わしてくださったんだ!!)

 

 パルンは意を決し、彼らの方に歩み寄った。

 

「助けてくれてありがとうございます! あなたたちは太陽神の使者様と星の勇者様ですか?」

 

 パルンの問いかけを聞いて、難民たちの輸送について話し合っていた緑の服と土埃色の服の男達――自衛隊員と帝国陸軍兵たちは、揃って首を傾げた。

 しかし子供の言う事であり、時間が差し迫っている中で説明するのも面倒くさいと感じた彼らは、頷いて答えた。

 

「うん、そうだ。我々は君たちを助けに来たんだ」

「ああ、もう心配はいらない。安心していいよ」

 

 そう自衛隊員と帝国陸軍兵が言うと、エルフたちの間にどよめきが走った。

 

「た、太陽神の使者様と星の勇者様だと!?」

「確かに、太陽の印が服や船に描かれている!」

「あの土色の服を着た者達の兜にも、星の印が付いているぞ!」

「神様、感謝いたします!!」

 

 村人達は彼らに歩み寄り、ひれ伏して口々に感謝を伝える。

 それを見て顔を若干引きつらせながら、自衛隊員と陸軍兵士たちは村人たちに告げた。

 

「あ、あの。とりあえず乗って下さいませんか?」

 

 

 自衛隊と帝国陸軍の間で話し合いが持たれた結果、結局全ての村人をヘリで輸送することは無理であると判断されたため、残りの村人は帝国陸軍捜索連隊が乗ってきた軽装甲車やトラックに分乗することになった。

 

「小隊長殿、敵兵の遺体は如何なさいますか?」

 

 部下に尋ねられた小隊長は、少し考えてから言った。

 

「適当で良いと思う。こいつらはパルチザンみたいだしな。連中の重要書類や日記があったら回収し、認識票があったら自分の所に持ってきてくれ。後は穴を掘って埋めておけば良いだろう。少なくともカラスに喰われるよりはマシだ」

「了解しました。軽戦車に排土板を着けておきます」

 

 やがて排土板を装着した軽戦車が二両、あちこちに散らばる敵兵の死体を、まるで物の様に集めては穴の中へと落としてゆく作業を開始する。

 死者への敬意など微塵も感じないその「作業」に、小隊長はゆっくりと顔を背けた。

 

「嫌だねぇ……戦争っていうのは……」

 

__________

 

 

 中央暦1639年(西暦1942年) 5月25日午前6時

 ロウリア王国南部 クイラとの国境沿い

 

 

「あーあ……暇だなぁ……」

 

 クイラ王国との国境守備を担当する、ロウリア軍第62国境守備隊の兵士ダージは、重い瞼をこすりながら東の方角を見据えていた。

 戦闘が行われているクワ・トイネ戦線と比較して、クイラ側の国境は平穏そのものである。

 というのも、そもそも貧国であるクイラ王国はロウリア王国と比較して満足な戦力を揃えておらず、クワ・トイネが陥落してから侵攻しても問題ないとロウリア軍の上層部は考えており、また仮にクイラが逆侵攻を企てたとしても、国境守備隊だけで十分に守り切れると現地の部隊が楽観的に判断していたこともあって、この地域に駐屯している兵士たちは緊張など全く持っていなかった。

 また、優秀な兵士をクワ・トイネへの侵攻作戦に振り向けていることも手伝って、守備隊兵士の質は劣悪なものとなっており、国境の向こう側で何が起きているのか全く察知出来ないでいた。

 

「あと一時間で交代かぁ……やっと眠れるぞ」

 

 ダージがそう言って、あくびをしたその時

 

 ドロドロ……ゴロゴロ……

 

 東の方角から稲妻のような閃光と、雷鳴のような音が立て続けに聞こえてきた。

 

「ん……? 雷か?」

 

 ダージは目を細めて、監視塔から東の空を見る。

 (もし雷雨になったら、ずぶ濡れになるな)彼がそこまで考えた瞬間――

 

 ドカーン!! ダダーン!! ドドーン!!!

 

 何かが破裂したような凄まじい爆発音と共に、監視塔がグラグラと揺れ、周囲の地面が吹き飛んだ。

 

「な、何だぁ!? 地震か!!?」

 

 ダージが狼狽する間にも爆発音は間断なく轟き、周囲に被害を及ぼしてゆく。

 ふとダージが空を見上げると、高空から異形の物体が「グオオォォォ……」と音を轟かせながらこちらに向かってくるのが見えた。

 数はざっと百は下らないだろうか。

 

「まさか……敵!?」

 

 ダージが呆然と呟いた時、ようやく「敵来襲」の警報が鳴り渡った。

 しかし、訓練通りに配備につける兵士はほとんどいない。予期せぬ敵と見たことのない攻撃に、大多数の兵士は武器も持たずに右往左往するか、頭を抱えて震えているかのどちらかであった。

 

「と、とにかく上官に――」

 

 ダージが上空の敵騎のことを報告しようとした時、監視塔の至近に爆弾が命中して、監視塔はついに倒壊し始めた。

 

「うわわわーーーーっ!!!」

 

 ダージは監視塔が傾いた拍子に体を柱に打ちつけ、気を失った。

 

__________

 

 

「ふむ、予定通りだな」

 

 そう腕時計をみて呟いたのは、今回の作戦で先鋒を任されているアメリカ軍第2軍の司令官、ジョージ・パットン少将だった。

 彼は今、自分の指揮戦車である「M3中戦車」から顔を出し、部隊の様子を見ていた。どの兵士の顔も緊張に染まっているが、臆病そうな表情をしている兵士は一人もいない。

 中には「狩りの時間だぜ!」と不敵な笑みを浮かべている兵士もおり、パットンは満足だった。

 少し離れた後方では、砲兵部隊が「M1 75mm榴弾砲」や「M2A1 105mm榴弾砲」、「M1 4.5インチカノン砲」などの重砲が、次々と砲弾をロウリア王国に撃ち込んでいた。

 

 今回のロウリア王国侵攻作戦「スレッジハンマー(大鎚)作戦」には、機甲師団三個と歩兵師団十二個の陸上戦力が参加しており、それぞれ北部、中部、南部に展開していた。

 この作戦の目的は、ロウリア王国南部に展開している敵戦力を分断して包囲し、これを殲滅することで南部地域を完全に掌握することにある。特にパットン率いる第2軍は中部の担当であり、ロウリア軍の主力を南北に分断して捕捉、撃滅することが求められていた。

 また作戦に参加する師団は全てハーフトラックや通常のトラック、スカウトカーなどで自動車化されており、日本帝国陸軍の師団とは違って、機動力に関しても折り紙つきである。そもそも米陸軍の師団は、歩兵師団であっても戦車大隊と対戦車駆逐大隊各一個を編成内に持っているため、機甲戦力においても帝国陸軍を凌駕していた。

 またクイラ王国領内に建設した飛行場からは、最新鋭爆撃機である「B-17」「B-25」や、「A-20」などの攻撃機が夜明けとともに離陸し、護衛の戦闘機と共にロウリア軍を攻撃することになっていた。

 

「いかがですかな観戦武官殿、我が軍の力は?」

「……正直に申し上げて『常識外』であると思っています。ロウリア軍でさえ少数保有するのが精いっぱいの大砲を、あなた方は何十門と並べて敵に撃ち込んでいる。その上『飛行機』で敵を爆撃し、行動を抑えたうえで間髪入れずに攻撃を仕掛ける手際の良さ、高度な連携を可能とする通信能力の高さ、全てが我が軍にとって常識外です。この力が我々に向けられたらと思うと、身震いすらしますよ」

 

 そうパットンに向かって言ったのは、クイラ王国軍より派遣されたコルムという若いドワーフであった。この男はクイラの外交担当であるメツサルの息子で、今回の作戦ではアメリカとクイラの間における連絡役と相談役を請け負っている。

 

「まあ、この戦術は我々が作り上げたものではないんですよ。元々はドイツという国の軍隊が作り上げた『電撃戦』戦術を、我が軍向けに少し練り直しただけものです」

「それでも凄いですよ。でも、この準備砲撃はいつまで続くんです?」

「あと三、四時間は続きますよ。その間、コーヒーを飲みながら武器の話でもいかがです? 私は昔サーベルを設計したこともありましてね、あなたの腰にある短刀にとても興味がある」

 

 戦争と葉巻をこよなく愛するこの将軍は、コルムの腰にある短刀を見ながらそう言った。

 コルムも断る理由が無いので、それに応じて戦車から降りた。

 

 砲撃と爆撃は、まだ終わる気配を見せなかった……




 いかがでしたでしょうか?
 次こそ「エジェイ攻防戦」をお届けします。

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