八雲紫会議   作:王者スライム

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第三の幻想郷を書こうとしたけど上手くまとまらなかったから会議の方を投稿。けど、会議はしてない模様。


八雲紫会議 その4

「みんな集まってないけど議題だけ先に決めておこうかしら。議題は──」

「ちょっと待ってくれるかしら?」

「……ゆかりん?どうしたの?」

 

第六紫の議題を決めようとしたところをゆかりんが止める……ゆかりんが何かを止めてまで発言するのは珍しいわね。一体、何があったのかしら?

 

「第六紫と第七紫……あなた達にとあるゲームをして貰いたいのよ。まだみんな集まってるわけじゃないし」

「ゲーム?どういう物なの?」

「私達にさせようとするところには突っ込まないのね」

「そんなの私はまとめ役だから頼んだらやってくれそうって言うのとその隣の数字の紫に任せようと思っただけでしょ?」

「その通りよ……第六紫は賢いわね。羨ましいわ」

 

……私はついでか。まあ、特に声を荒げて怒るようなことでも無いから特に何も言わないけど。ゲームって一体何なのかしらね。

 

「元々は私のところで異変が起こった時用に作ったゲームなのだけど……」

「全く異変が起こらないから使われなかったと」 

「そう!このままだと腐ったままになってしまうのよね……他の人がやっているところを見たかったのに」

「ああ、それで私達に頼んだって訳ね」

「うん……で、やってくれるかしら?」

 

第六紫と目を合わせる。断る理由もないし……ゆかりんの作ったゲームってちょっと気になるわね。やろうかしら。

 

「分かったわ。その頼み受けるわ」

「私もまとめ役として受けようかしら」

「ありがとう、第六紫と第七紫。じゃあ、これを持ってくれるかしら」

 

そう言われて、小さな青い石を渡される。どうやら第六紫も渡されたようだ。これの石がゲームに何か関係あるのかしら。

 

「ちょっと待ちなさい……そこの二人がそのとあるゲームをやっている間、私達は何をするのよ」

「……私と観戦ね」

「第六紫!第七紫!ゲーム内容は分かんないけど盛り上がらないゲームはやらないようにね!」 

「ポップコーンまで持って……第十紫はノリノリね」

 

第十紫準備速すぎじゃないかしら……って周り見たら第三紫も、第九紫もジュースとかお菓子とか持ってるわね。境界を操る能力って本当に便利ね。

 

「そうだ、ただゲームをやるだけじゃつまらないから負けた方には何か罰ゲームをつけていいんじゃ無いかしら」

「えっ……ちょっと待ってゆか──」

「それはいい考えね。じゃあ、負けた方に黒歴史でも晒してもらったらどうかしら?」

「……そんな横暴が認められるわけな──」

「よし、それにしましょう」

「ちょっとゆかりんっ!?」

 

なんか関係無いところで罰ゲームが決定したのだけど……覚悟を決める必要がありそうね。

 

「そろそろ、ゲームのやり方を教えてくれないかしら」

「ああ、そうね。とは言っても、その石を合わせるだけよ。後は、出てくる者が教えてくれるわ」

「……出てくる者って?」

「とりあえず合わせた方が速いわ」

 

そう急かされ、石を合わせる。すると石がいきなり光り輝く。そして、光りが消えたかと思うと私達の目の前に八雲紫が立っていた……どういうことよ。  

 

「お二人共始めまして、司会役のドッペルゲンガーよ。早速だけどルールを説明して良いかしら?」

 

現れた八雲紫がそう言う……いや、八雲紫ではなくてドッペルゲンガーと言うべきか。これ、どうやって出現したのかしら……いや、それより先にルールを聞くべきね。

 

「ええ、聞くわ」

「聞かして貰うわね」

「では、説明していくわ。今回やるゲームは呼び出せ妖精よ」 

「……呼び出せ妖精?」

 

一体何なのよそのゲームは……いや、まあ今から説明してくれるんでしょうけどこんなにタイトルから推測できないゲーム無いでしょ……。

 

「ルールは簡単よ。ここに十四枚のカードがあるんだけど……そのうち十三枚は白紙。そして一枚だけ妖精の絵が書かれてあるわ」

 

そう言ってドッペルゲンガーは妖精の絵が描かれたカードを見せてくる。そして他の十三枚のカードの中に混ぜてシャッフルしたあと、いつの間にか用意されていた机に並べていく。裏は全て同じでどれが妖精のカードか分からなくなった。

 

「このカードを一枚ずつ引いて貰うわ。そして、妖精を引いたら妖精宣言ができるの」

「ルールの説明途中で知らない用語を出される気持ちが分かった気がするわ」

「妖精宣言をしたとき、その時自分が持っていたカードをポイントとして獲得できるの。勿論、相手の持っていたカードはポイントにはならないわ。これでラウンドを終了する」

「最終的にそのポイントを多く持っていた方が勝ちということかしら?」

「ええ、その通りよ」

 

……かなり運が関わるゲームね。あんまり頭脳を使わないなら、第六紫に勝てるかしら。

 

「勿論、ルールはそれだけじゃあないんでしょ?」

「ええ。妖精を引いたとしても妖精宣言をしなくても良いの。その場合にはそのまま残りのカードを引いて貰うわ」

「……それ先に妖精カードを引いた方が勝たないかしら」

「いいえ、このゲームには妖精宣言以外に、誘拐宣言があるわ」

 

誘拐宣言……なにその犯罪臭のする宣言。第三紫なら何か思いついてそうね。

 

「この宣言をしたとき相手の持っているカードを見るわ。そして妖精がいたなら相手の持っている妖精以外のカードを貰ってそのラウンドを終了するわ。逆に持っていなかった場合、自分のカードを相手に上げてそのラウンドを終了するってわけね」

「……何故妖精カードは渡さないの?」

「ああ、言い忘れていたわ。妖精カードだけはマイナス一ポイントなの。つまり一枚目から妖精カードを引いて妖精宣言をしても負けるだけってことね」

 

つまり、ポイントを手に入れるためには最低でも妖精カードと二枚の普通のカードが要るってことね……。

 

「宣言できるのは自分がカードを引いた後、能力は使えないようになっているからそこら辺は気をつけて。あと、イカサマは基本的に駄目だからイカサマを見つけたらゲーム中に言ってちょうだい。今回は五ラウンドでやるわ」

 

とりあえずまとめると勝つためにはポイントが必要で、ポイントを多く手に入れるためには妖精を持ちながら粘るか、妖精を持っている状態で誘拐宣言をされないように速めに終わらすか……そもそも妖精を回収できなきゃ相手を疑う必要もあるってことね。

 

簡単なルールだけど考えなきゃいけないところはありそうね……まあ、いいわ。とりあえずやって見ればどんなゲームだって分かってくるわよ。

 

「じゃあ、お互い椅子に座って」

 

よく見れば机だけではなく椅子も用意されている。本当にいつの間に……いや、いいわ。とりあえず座って早く始めましょう。私が座ると、第六紫も向かい側に座った。

 

「じゃあゲームをスタートするわよ……先行は八雲紫からね」

 

ドッペルゲンガーが第六紫を指差しながら言う……こういう時に同姓同名って辛いわよね。だから、第~紫なんて呼び方にすることになったんだけど。

 

「じゃあ引かせて貰うわ」

 

そして八雲紫が十四枚の中から一枚引く。このゲームは後半になってから動き出すゲームだから前半はあまり考えずにやっていこ「妖精宣言をするわ」……えっ?  

 

「妖精宣言を了解。一ラウンド目を終了し、八雲紫はマイナス一ポイントを獲得するわ」

 

……えっ?いや、ちょっと待って?一枚しか引いてないのに妖精宣言?……は?

 

「二ラウンド目を開始。ポイントが少ない方からスタートよ」

「じゃあまた私ね……おっと妖精宣言よ」

「妖精宣言を了解。二ラウンド目を終了し、八雲紫はマイナス一ポイントを獲得するわ」

「ちょっと待ちなさい!第六紫!」

 

なんで一枚目から妖精を引いてしかも妖精宣言をするのかしら──というより、しれっと二連続で妖精カード引いてるけど百九十六分の一でしょ!?

 

「どうしたのかしら?」

「あなた一体何を考えているのよ……ルール聞いてた?」

「あら、ルール的には問題は無かった筈よ」

「ええ、そうね。ルール的には問題は無かったわ。けど、勝利を求めてるとは思えない……ハンデのつもりかしらね?」

 

もしも、妖精カードから貰えるポイントがマイナスでなければ第六紫の戦略も悪くないのかもしれない。だが、事実妖精カードから貰えるポイントはマイナスだ。一枚から妖精カードを引いて妖精宣言をしたとしてもマイナスポイントが貯まるだけで勝利には繋がらない筈だ。

 

「いいえ、ハンデのつもりなんて無いわ。私は勝つつもりでやってるもの」

「……本当かしらね?」

「まあ、見てなさい。ゲームはここからだから」

 

そう言って第六紫はカードを一枚引く。宣言をしないところを見ると妖精カードは引いていないようね……まあ、宣言をしてないだけの可能性もあるわけだけどらさすがに一枚目からまた妖精カードを引くことはさすがに無いでしょう。

 

私も一枚引く……妖精カードでは無い。まあ、そんな簡単に妖精カードを引けるわけないのだから当たり前ね。このままゲームは続くんでしょう……けど、第六紫が三枚目を引いた時第六紫は動いた。

 

「妖精宣言をするわ」

「妖精宣言を了解。三ラウンドを終了し、八雲紫に一ポイントを追加するわ」

 

……ますます訳が分からないわね。第六紫は何を考えているの?今一ポイントを獲得してもまだマイナス一ポイント残るのだから、妖精カードを引いたならせめてもう一枚引いてから妖精宣言すれば良いのに……誘拐宣言を警戒したとしてももう少し勝負に出るべきじゃあ無いかしら。

 

そして今度の四ラウンド。またもや、動いたのは三枚目を引いた第六紫だったわ。

 

「妖精宣言をするわね」

「妖精宣言を了解。四ラウンドを終了し、八雲紫に一ポイントを追加するわ」

「第六紫……あなたどれが妖精カードか分かってるわね?」

「……さあ?何の事かしらね」

「はぐらかしても無駄よ。第六紫、あなたは最初の二回目は一発で、後の二回も少なくとも三回目で妖精カードを引いている事になるわ。もしかしてこれを全て運がよかったですませるつもりかしら?」

 

次のラウンドは最終ラウンドだというのに、私達お互いのポイントは無い。それは第六紫がそうなるように仕組んだからに決まってるわ。

 

「一応、妖精カードと他のカードを見させて貰うわね。ドッペルゲンガーさん」

「ええ、どうぞ」

 

許可も貰ったから妖精カードと真っ白のカードを手に取り裏を見比べる……変わりはないわね。なら、一体どうやって第六紫は妖精カードを……。

 

「ほら、カードにも仕組みは無いでしょう?」

「……カードに仕組みは無くてもあなたが妖精カードがどれか分かってるのは確定よ」

「あら、酷い言いがかりね」

「それぐらいのことをやってるのよ?」

 

て言うか、このままだと本当にヤバいのよね……もしも私が一発目から妖精カードを引いてしまった場合、第六紫がカードを引いて誘拐宣言をするだけで負けるし、第六紫が三枚目のカードを引く時に妖精カードを引いて妖精宣言をすれば私は負ける。 

 

本当に第六紫が妖精カードがどこにあるか理解してなければ私は勝てないのではない……黒歴史を発表するのは嫌なのだけど。

 

「最終ラウンド。先行は八雲紫からよ」

 

私を指差しながらドッペルゲンガーが言う……やっぱりややこしいわね。て言うか、これで勝負が決まると言っても過言では無いわ。さあ、ここで本気を出すわよ!

 

「少し待ちなさい第七紫」

 

一番右のカードを取ろうとした私に第六紫が待ったをかける。

 

「そのカードは妖精カードよ?」

「……どういうことよ?」

「言葉の通り、それは妖精カードって言ってるのよ」

 

……訳が分からなくなってきたわ。何故、それを第六紫は教えようとしているの?理解できない恐怖……今私に襲いかかってるのはそれだった。何か言い返さないと……。

 

「それは妖精カードの位置が分かることを認めたという事かしら?」

「ええ、そういうことよ。方法は教えないけどね」

「……信じれないわね」

「信じれなくて結構よ。そしたらあなたが負けるだけだけど」

 

……主導権を握られてるというのは辛いわね。まあ、もしこのカードが妖精カードじゃなかったとしても他はまだ十三枚あるんだから大丈夫でしょう。そう思いその隣のカードに手をつける。

 

「それ、妖精カードよ」

「……」

 

もしかしてこれ……。更に隣のカードに手をつける。

 

「それ、妖精カードよ」

 

もうひとつ隣のカードに手をつける。

 

「それ、妖精カードよ」

「ふざけてるのかしら?」

「ええ、ふざけてるわ」

 

……厄介過ぎないかしらこの紫。もういいわ。最初の自分の勘を信じましょう。そう思い一番右のカードを手に取り捲る……それは妖精カードだった。えっ?

 

思わず第六紫の方を見る。第六紫はただ笑顔でこちらを見ている……ええ、もう一度言いましょう。厄介過ぎないかしらこの紫。

 

 

 

 

 

結論から言いましょう、このゲームで私は負け黒歴史を第六紫に晒しましたわ……ちょっと数百年ぐらい眠ってくるわね。




なんか上手くオチがつきませんでした……会議してないから仕方ない、仕方ない。

ゆかりん……別名第五紫。八雲紫の中でもぽんこつであり普段から何か考え事をする癖が無い。他の幻想郷を見習って今回のゲームを考案するが平和過ぎて誰も使わず忘れ去られたらしい。

ちなみにこのゲームの元ネタはアクマのゲーム。
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