「あら、お客さん?」
「違うよ、異変を解決しに来たんだぁ」
あの桜…。なるほど、死の宣告かぁ。まためんどくさいことを…。
”死の宣告”
終了時に9999ダメージの攻撃を伴う呪い(hex)をかける
まぁ、私にとって9999のダメージなんて今更怖くもないんだけど…。
魔理沙ちゃん達が来る前に何とかしないとまずいかな。
「そう。…ところで妖夢はどうしたの?あの子には門番をするよう言っておいたのだけれど…」
「殺したよ」
「……は?」
「だから、殺したよ?そのうち這い上がってくるんじゃない?」
「何を……言って……」
「…?」
いや、1回殺しただけなんだけど…。え、もしかしてこの世界だと這い上がってこれないの?
街の子供たちだって、三日もすれば這い上がってるのに…。
「…もしかして、この世界って死んだら生き返れないの?」
「当たり前…じゃない…。何で…、何で殺したのよ!」
「いや、ごめんね?…まさか這い上がってこれないとは思ってなかったよ」
しょうがない、復活の魔法を使うか…。
”復活”
死亡したペット、街の住人を1人復活させる
「……さない」
「ん?」
「許さない…!よくも妖夢を!」
何かキレてるんだけど?死ぬことなんてもう慣れちゃったから何とも思わないんだよなぁ。
「……死ね ”華霊 バタフライディルージョン”!」
空を舞うアゲハ蝶。死者の使い、深く根付いた死の具現化。自機狙いの蝶弾が、まるで本物の蝶のように空を舞う。
「悪いけど、速攻で終わらせてもらうよ。魔理沙ちゃんたちに死の宣告が使われたら、洒落にならないからね」
☆祝福された古なる杖 『黄昏の終焉』 (1d23)(20) [15,0]
「”グラビティ” ”ナイトメア” ”幻影の光線”」
”ナイトメア”
神経・幻惑耐性を一時的に低下させる呪い(hex)
”幻影の光線”
幻惑属性の貫通ボルト
「何…これ…、う、動けない…! あっ……」
悪いけど、少し”混乱”しててもらうよ。
”混乱”
ひどい頭痛に襲われ、まともに移動することすらできなくなる。
「私の目的はあの桜だからね。アレはダメだ。這い上がれないならなおさらね」
「くっ…待て…!」
「待たないよ」
なるほど、西行妖ね…。
”奇跡が起きなければ殺されるだろう”
私の3倍も強いとはね…。まだこんなものが在ったんだ…。
それでも、私には勝てないけどね。
「見せてあげるよ!廃人の生き様、戦い方を!」
”聖なる盾”
一時的に術者のPVを増加し、恐怖を無効化する祝福
”元素保護”
術者の火炎・冷気・電撃に対する耐性を強化する祝福
”加速”
術者の速度を一時的に増加させる祝福
”英雄”
一時的に術者の筋力と器用を強化し、恐怖と混乱を無効化する祝福
”ホーリーヴェイル”
呪い(hex)に対する抵抗力を上げる祝福
”契約”
一定確率で致死ダメージを相当量のHP回復に置き換える祝福
☆永遠なる大剣 『愛情の星屑』(4d18+30)
それはエーテルで作られている
それは装備している間、エーテル病の進行を早める
それは酸では傷つかない
それは炎では燃えない
それは生きている[Lv:100 EXP:0%]
それは武器として扱うことができる (4d18 貫通0%)
それは攻撃修正に0を加え、ダメージを30増加させる
それは速度を5上げる
それは耐久を4下げる
それは使用者の生き血を吸う[*****+]
それは地獄属性の追加ダメージを与える[*****+]
それは完全貫通攻撃の機会を増やす [*****+]
それは魔法の威力を高める [*****+]
エーテル
レム・イドの後期に発見された、木々より抽出される新エネルギー。有害な細菌メシェーラを抑制する効果を持ち、私たちメシェーラ菌と共生関係にある種族に死をもたらす毒素。
エーテル病
具体的には、凶暴化、飲料水への異常な依存、身体部位の増殖や膨大化、脳機能の縮小など、
甚大な被害の多い症状が現れ病状が悪化すれば確実な死が待っている、治療法の確立されていない不治の病。
私がまだ廃人になる前…。盗賊に襲われ、収めるための税金も奪われ、死に続けるせいで資金も底をつき、税金滞納のせいで犯罪者扱いされまともに街に入れなくなったら頃。
潜っていたネフィアで偶々見つけた生きた武器。数えきれないほどの時間、私の血を吸い続け、時に私を殺し、時に私をエーテル病にし、相手の血すらも吸い続けた魔剣。
……これが負けるとは思えないけどね。
「っと、ほかの装備品も近接特化に変えておかないとね。……それじゃあ、行くよ」
速度5桁
初心者が2桁。熟練の冒険者ですら3桁が限界だろう。しかしその上…。幾多の時間をささげた廃人は4桁に到達する。
素で4桁。その速度は時間すらも置き去りにする。魔法、エンチャントetc. 様々な効果を付けて5桁に到達した物を認識することは、たとえ神であろうと不可能だろう。
「指輪の効果でスタミナは吸収できるんだ…。後は根競べだ!」
*****
どれだけの時間がたっただろうか。それは1秒?10秒?それとも1分だろうか。周りからの認識ではその程度だが、彼女にとってはその数千倍。いや、数万倍の体感時間だろう。
体のいたるところから血を流しつつもそれを気にせず、ただひたすらに枝を切る。……やがて彼女の血で地上が染まった頃。西行妖はその体から枝を全て失っていた。
「はぁ…、はぁっ……。これで終わり…だよ…」
彼女は自分の血の海の中で意識を手放した。
いかがでしたでしょうか?
妖夢好きの方、申し訳ない。次回でちゃんと蘇生するので許して…。
速度の基準がわからない方へ 参考までに…
幻想郷最速である、射命丸文の速度が約500です。