東方Elona録   作:ネェリ

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終末終了 【弟子ができましたver.final】

「そろそろかな。パチュリーちゃんはどう思う?」

 

「今、何回目だったかしら」

 

「8427回目だね」

 

「…始めてから何日経ったのよ」

 

「今日で丁度一週間だよ」

 

「悪魔ね…。それまで休憩を一度も挟まないなんて」

 

「まぁ、死に続けてるから餓死する心配もないしね。むしろ、妖夢ちゃんの代わりに幽々子ちゃんに料理を作る方が大変だったよ」

 

「…妖夢の状況を説明したの?」

 

「してないよ?修行に集中したいから代わりを頼まれたって伝えたから」

 

「……はぁ」

 

ため息つくと幸運が下がるよ?パチュリーちゃん。

 

 

~1時間後~

 

 

「…あっ、倒した!倒したよ、パチュリーちゃん」

 

「何であなたが一番喜んでるのよ」

 

「弟子の成長を喜ばない師匠は居ないと思うよ?」

 

「弟子の方はあなたのことを師匠じゃなくて鬼とでも思ってるんじゃない?」

 

「いやだなぁ。私ほど優しい師匠もいないと思うよ?」

 

「…早く迎えに行ってあげなさい。あなたの弟子、泣きながらぼーっとしてるんだけど…」

 

「ん、行ってくるねー」

 

約束通り1日休みをあげるかぁ……。

 

 

 

 

*****

 

 

「お疲れ妖夢ちゃん。約束通り、明日は休みにしようね」

 

「……ぁ」

 

「どうかした?」

 

「………」

 

「???」

 

「……ぁ 、ぁっ」

 

「……落ち着いて。ちゃんと約束は守るからさ」

 

「し……しょう…、ししょう……、師匠……っ」

 

「よしよし…。頑張った頑張った。……正直言って途中で諦めると思ってたよ。けど、よく頑張ったね……」

 

「師匠っ…!うぅ……師匠…っ!」

 

「今はゆっくり休みなさい…」

 

ほんと、予想以上だよ。まさか死亡回数が5桁いかないなんてね…。

……ペットにしたくなるじゃないか。

 

 

 

 

*****

 

 

「……師匠」

 

「ん?どうかした?」

 

あれ、妖夢ちゃんまだ居たんだ。せっかくの休みだから遊びに行けばいいのに…。

 

「休みって……何をすればいいのでしょうか…」

 

「……Σ(・□・;)」

 

…そう来たか。確かに今まで休みなんて与えてなかったけどさぁ…。

 

「えっ、…えーっと、あ、ご飯まだだったよね!今から作るからちょっと待っててね!」

 

「………」

 

「おーい、ユキー!」

 

ん?

 

「あれ、魔理沙ちゃん。どうかしたの?」

 

「前から言おうと思ってたんだけどさ、ユキって魔法使いなんだろ?」

 

「まぁ、そうだね」

 

「だったらさ、魔法書とかって持ってないか?」

 

「持ってるよ?」

 

「頼む、貸してくれ!」

 

「どうして?パチュリーちゃんに借りれば…」

 

「それがよぉ、いつも通り借りに行ったらさ、ユキの方が珍しい魔法書を持ってるって言ってさぁ」

 

「なるほど…」

 

う、売りやがった!?パチュリーちゃん、私を身代わりにするとは…。

……いや、これ使えるかも。

 

「ねぇ、妖夢ちゃん。さっき何をすればいいかわからないって言ってたよね?」

 

「え、えぇ、言いましたけど…」

 

「じゃあさ、魔理沙ちゃんと弾幕ごっこしてもらってもいいかな?

魔理沙ちゃん、妖夢ちゃんに弾幕ごっこで勝てたら私の魔法書、タダであげるよ」

 

「マジか!?いいのか?」

 

「いいよ?勝てたらね。妖夢ちゃん、やってもらってもいいかな?」

 

「…わかりました。どうせ暇でしたし、いいですよ」

 

「へへっ、悪いな、付き合ってもらって。それじゃあ、スペルカード、残機ともに三つでいいか?」

 

「それでいいです「待った」…よ」

 

「おいおい、ユキ。今更待ったはなしだぜ?」

 

「違う違う。魔理沙ちゃんはそれでいいよ。ただ、妖夢ちゃん」

 

「……何だろう、嫌な予感が」

 

「妖夢ちゃんは残機、スペルカードともに一つね」

 

「…な、何でですか!?」

 

「…ユキ。それは私を馬鹿にしているのか?スペルカード1ってどうやっても勝ち目ないじゃないか」

 

「さぁ?やってみないとわからないと思うよ?」

 

「……あぁ、そうかよ。後で後悔するなよ!」

 

「頑張ってねー」

 

「し、師匠!」

 

「行くぜっ!スペルカード!”魔符 スターダストレヴァリエ”!」

 

降り注ぐ星々。生まれた多数の弾幕は、星となって堕ちていく。

 

「……おそい」

 

「何?」

 

「なにこれ……。止まってる?」

 

そりゃあ、終末産ドラゴンたちのブレスと比べたら止まって見えるでしょうよ…。

あの後、ステータス確認したら、回避の数値が800超えてたしなぁ。回避だけならカンストまですぐに行けそうだなぁ。

 

「…っ、馬鹿にしやがって! だったら! スペルカード!”恋符 マスタースパーク”!」

 

束ねられた魔力の本流。本来は肉眼でとらえることができない光の顕在化。顕在化された光が一途に襲い掛かる。

 

「……っ、ブレスはもう見飽きたんですよ!!」

 

うわぁ、切実。一週間以上、ドラゴンたちのブレス見続けたらこうなるのか…。

 

「んなっ…!? ありえない…、私のマスパを避けるなんて」

 

「貰った!」

 

「はい、そこまで」

 

……妖夢ちゃん。ちゃんと強くなってて私はうれしいよ。

 

「魔理沙ちゃんの負けだよ」

 

「待てよ!私はまだ一回しか斬られてな……い」

 

「いや、”3回”斬られてるよ。ほら、ちゃんと3回分の跡が残ってるじゃん」

 

「嘘だろ…」

 

「さてさて、妖夢ちゃん。久しぶりの弾幕ごっこの感想はいかが?」

 

「……なってた」

 

「うん?」

 

「本当に強くなってた…。あはっ、あはははっ、私の一週間は無駄じゃなかったんだ! ……ぐすっ」

 

「お、おぅ」

 

怖!?急に笑い出さないでよ!

 

「…って訳で、ごめんね魔理沙ちゃん。妖夢ちゃんに勝てたら魔法書は譲ってあげるよ」

 

「はぁ、しょうがないか。おい、半人半霊!」

 

「…魂魄妖夢です」

 

「んじゃ妖夢。次は私が勝つからな!覚悟しとけよ!」

 

おぉ、妖夢ちゃんに勝つとはすごいことを宣言するねぇ。

 

「…さて、妖夢ちゃん。妖夢ちゃんはこれからどうしたい?」

 

「どうしたいとは?」

 

「今の弾幕ごっこで分かったと思うけど、妖夢ちゃん、十分強くなったんだよね。だからさ、これで修行を終わりにするか、それともまだ続けるか、選んでいいよ」

 

「修行……」

 

「私は強制はしないからね。……それに、強さってのはあればあるほどいいって訳じゃないんだよ」

 

「それってどういう…」

 

「何でもないよ、何でも……。ただ、強くなりすぎてもいいことがないとだけ言っておくよ。それでどうする?」

 

「……確かに、弾幕が止まって見えるぐらいですし、自惚れじゃないですけど、確かに十分強くなってると思います」

 

「そうだね」

 

「でも、魔理沙さんが私に勝つらしいですからね。もっと強くならないといつか負けちゃうかもしれませんね」

 

「……」

 

「……修行自体は今日で辞めにします」

 

「…そっか」

 

「幽々子様に一週間以上あっていないですからね。

……でも、その、たまにでいいですので、あの部屋を貸していただけないでしょうか? 私も、もっと強くなりたいですから…」

 

「妖夢ちゃん…」

 

「今までお世話になりました……、師匠」

 

うん、これぐらいでいいと思うよ。むしろ辞めて正解だよ。そもそも、諦める前提だったし、”途中で辞める予定”だったからね。

……私みたいな”犠牲者”は二人もいらないからね。

 

「またいつでも貸してあげるよ。妖夢ちゃん」

 

「…ありがとうございます。この装備もお返ししますね」

 

「うん、今までよく頑張ったね、妖夢ちゃん。…これ卒業祝いにプレゼント」

 

「これは…?」

 

「ツインエッジ。身に着けておくと二刀流の腕が上がるネックレスだよ」

 

★ツインエッジ

それは二刀流の技能を上げる [***]

 

 

「ありがとうございます。これ、大事にしますね」

 

「またいつでもおいで。じゃあね、妖夢ちゃん」

 

「はい!師匠、お世話になりました!」

 

 

 

 

これで良かったんだよ。強くなりすぎてもいいことないからね。

私の同類が欲しいなんて思っちゃダメなんだよ……。

誰も話しかけてこなくなるし、みんな怯えた目で見てくるし、店主たちには嫌な顔されるし……。

弱いと生きてすらいけないのに、強くなりすぎても孤独になるんだからさ……。

 

……ほんと、世界って残酷だよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




如何でしたでしょうか?
この小説はあくまでギャグが中心ですので! ご心配なく!

評価・感想お待ちしております

次回予告

師匠のおかげで強くなれた妖夢ちゃん。調子に乗った妖夢ちゃんは、幻想郷中を震撼させるほどの異変を”師匠と一緒に”起こしちゃいました。

どうなる幻想郷? 胃は大丈夫?紫ちゃん…

注 次回からしばらく閑話です。
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