三が日にはもう一本と特別編を上げますので許してください
「大輔、じゃあな~~」
「おう、じゃあな~~」
放課後を告げるチャイムが鳴り、俺は友人たちに挨拶をしながら教室を早足に出た。いつもなら友人たちと駄弁ったりして時間をつぶすんだが今日は違う……………今日は三年間待ちに待った大人気推理小説の続編の販売日なのだ!!
続編が刊行される情報をつかんでから買えるかどうかうきうきしながら待っていたがついにこの日が来た。
心なしかいつもより早足になってるし、表情筋もゆるくなっているような気もするが気にしない。人の波を縫い行きつけの本屋を目指す。
いつもは30分くらいかかる道のりも25分くらいでついたような気がした。道中のその勢いのまま本屋の売り場を目指す。
話題の新刊ということもあってか特設コーナーが組まれていて、とても見つけやすかった。あのキャラたちのその後を想像しながら、新刊に手を伸ばす……すると、自分と逆のほうから出てきた手とぶつかった。
「あ、すいません。うっかりしてました……」
「いえ、私こそ……」
「「あれ?」」
ぶつかってしまった相手に謝ろうと顔を向けると、その相手は園田の先輩であり、同じμ‘sのメンバーである絢瀬さんだった。
「大輔君もこれ買いに来たの?」
「はい、絢瀬さんも……って、聞かなくてもわかりますね。」
「ふうね」
レジまで、ふたりで今までのシリーズについての話をしたわけだが、如何せんこのシリーズを読んでいる人がいないだけにとても楽しくしゃべることができた。
「では、この辺で…。」
絢瀬さんもこの小説を早く見たいだろうということで俺はそう切り出した。しかし、絢瀬さんは少し悩んでいるようなしぐさをしたが、俺に笑いながらこう告げた。
「少し、お話したいから喫茶店にでもどう?」
いわれるがままに絢瀬さんのおすすめの喫茶店を訪れた俺と絢瀬さんは男性の店員に促され、空いている席に着いた。俺はテーブルに置かれた水を一口飲み、一息ついた。
「いい雰囲気のお店ですね。ここ」
「そう思う?私もここでよくテスト勉強しててね」
同じく水を飲みながら、俺に微笑みながらそう告げた。
「ここは、ケーキとコーヒーのセットがおいしいわよ」
「あ、ほんとですか。じゃあ、それにしようかな」
「かしこまりました」
絢瀬さんのおすすめのケーキセットを注文し、ひと段落していると絢瀬さんが俺を見ながらこう切り出した。
「そういえば、最近海未とはどう?」
俺はその質問にびっくりし、喉に水を詰まらせた。
「ゲホゲホ、突然なんですか。」
「他意はないのよ、他意は。ただ海未がすごい生き生きしてるから」
絢瀬さはほほえみながらそう言ったが、俺はむせながらこう返した。
「いや、ただの友達ですよ何言ってるんですか。」
それを聞いた絢瀬さんは目を細めながら俺にこう告げた
「いいのよ、わかっているのから」
俺は一瞬ヒヤッとしたが、ため息をつきながら観念することにした……女の勘って怖い。
「………人気急上昇中のアイドルですよ。俺なんかじゃ釣り合いがとれないと思います」
「海未はそんなこと思ってないと思うけど、むしろ部活中もあなたの話ばっかりよ?」
「へっ?」
自分の発言に嫌気がさし、下を向いていたが絢瀬さんの発言で頭が真っ白になった。
「そういう真面目なところ惹かれたのね。海未は……私も好きだけど」
真っ白になっている頭を何とか再起動させた俺は顔が急激に赤くなっているのを感じた……そんなに俺のこと言ってたのか。
「だから、そんな風に自分のこと卑下するのもよくないと思うわよ。私たちだってあなたのこといい人だと思っているんだから」
「そうですね……」
こんな俺のことを好きな人がいることに目がしらが厚くなっているのを感じた。すると、絢瀬さんはそんな俺を見てこんな提案をした。
「じゃあ、μ‘sのμ‘sの合宿に来てみない?」
……おれ、μ‘sのファンに殺されるかもしんない。
近いうちに新作を出したいと思いますがモチベーションによるので期待せずに待っててください。