第1話 山城 ケン
崩壊した街
ー逃げてー
母親の声がする。
ー助けてー
妹の声がする。
景色が変わる。
図書館で本を読む自分が見える。
ーボーダーに入らないか?ー
実力派エリートが話しかけてくる。
見慣れた、ボーダーのラウンジ
ーB級に上がったら、一緒にチーム組もうぜー
友達だったやつの声が聞こえる。
見慣れた空き地。
1つのゲートが開く。
ーじゃあなー
1人の人間がゲートをくぐって行く。
嫌だ。
また、置いて行かれる?
お母さんも
妹も
あいつも…。
目の前が暗くなる。
影に飲み込まれる。
手を伸ばす。
誰も掴んでくれない。
1人は嫌だ。
影の中でもがく。
もう、1人にはなりたくない。
いくら願っても救いの手は差し伸べられない。
諦めよう。
ーそんな時、誰かが名前を呼んだ気がした。
「山城くん、山城くん……」
名前を呼ばれ、意識を取り戻す。
椅子に座りながら寝てしまっていたらしい。
机の上に置いたメガネを手に取りかける。
また、同じ夢を見た。
最近、同じ夢ばかり見ている。
いや、最近ではない。 もうずっとだ。
「大丈夫?苦しそうだったけど?」
問い掛けてきたのは、三上歌歩。
A級3位風間隊のオペレーターだ。
「あぁ、大丈夫だ。もう着く?」
意識を取り戻し三上に聞く。
「あと20分くらいかな?風間さんがいい加減あの寝坊助を起こして来いって」
三上が笑いながら答える。
「そうか、ありがとう。それにしても久しぶりだな、地球。」
俺たちは今、遠征部隊として派遣された帰りである。
遠征は無事に成功し、新しいトリガーも持ち帰りことができた。
「そうだねー。帰ったら何したい?」
柔らかな笑顔で三上が聞いてくる。
「しばらくはゆっくりしたいけど…」
「けど?何があるの?」
不思議そうに聞き返してくる。
「ちょっと面倒なことに巻き込まれそうかなぁ…。」
「何それ。サイドエフェクト?」
高いトリオン能力を持つ俺はサイドエフェクトを持っている。
その名を「強化直感」
人より少し直感が鋭いだけ。
つまり、迅さんの「未来視」の下位互換と言える。
「人ごとじゃないぞ、三上。」
「えっ、私も?」
三上が驚いた様子で聞き返す。
「そうだ。というか、この遠征艇にいる人全員が関係してる。」
そう言って三上との会話を切り上げる。
遠征から帰っても、まだまだゆっくりはできそうにない。
できることなら、サイドエフェクトの予感が外れるといいなと考える山城ケンだった。
山城 ケン
高校2年生。B級のソロ隊員。
○誕生日
8月3日
○ポジション
攻撃手
○隊服
黒を基調とした、ジャージタイプ。
○パラメーター
トリオン 9
攻撃 9
防御・援護 11
機動 5
技術 9
射程 2
指揮 7
特殊戦術 5
トータル 57
○トリガーセット
・メイントリガー
孤月
旋空
シールド
Free trigger
・サブトリガー
メテオラ
Free trigger
シールド
バックワーム
○好きなもの
エクレア
ヨーグルト
読書
○FAMILY
妹と、母親。
第一次侵攻で妹と母親を失くし現在はアパートで一人暮らし。
○サイドエフェクト
強化直感
第1話です。
今回は前書き無しでいきなり始めましたが今後は書いてみようかと思っています。
今回は、みかみかとの会話が多かったですが、別に彼女がヒロインと決まったわけではありません。
ヒロイン誰にしよ……。