私は生徒会の手伝いをして、帰りにスーパーによってから、とあるマンションにある一室の前に着いた。表札には『
別に今からこの家に泥棒に入るわけじゃない。
ポケットから鍵を取り出し扉を開ける。ここは自分の家だ。
「ただいまー」
返事が返ってくるわけじゃないがつい言ってしまう。
私は台所に向かい、晩御飯の用意をする。献立は野菜炒めと味噌汁、それに白いご飯。
学生だとこんな感じだろう。私は家庭的なスキルが高いわけじゃない。
お湯を沸かして、野菜とお肉、豆腐を切る。
「しまった。お味噌切れてる・・・」
どうしよう。気分的に味噌汁は外せない・・・!
今から買いに行こうかな。でも面倒でもある。
そういえば、カップの味噌汁あったっけ。あれで代用しよう。
その後は順調に調理でき、晩御飯が完成した。
さて、そろそろあいつを起こそう。
「ご飯できたよ。いるでしょ?」
「ん?飯できたのか?」
そうして起きてきたのは、同じ血を流す半身の刹那だ。
「野菜炒めに味噌汁・・・俺は朝パスタを頼んだんだが・・・」
「そうだっけ?ゴメン、忘れてた」
「おい」
そういって椅子に座る。
「「いただきます」」
食事を開始する。
「ん?味噌変えたのか?明らかに味が違うんだが」
「味噌切れてるの忘れてて。カップので代用した」
「なるほど。理解した」
そんな会話をして食事が終わる。
「明日こそパスタを頼むぞ」
「そんなに食べたいなら刹那が買いに行けばいいじゃない」
「台所事情は久遠の担当だろう」
そんな会話をしていると携帯が鳴った。
「この音は・・・」
「あの人か・・・」
何の用だろう・・・。あの人からの電話ってちょっと疲れるんだよね・・・
「はい。もしもし」
「―――――?――――――!」
ああ、今日もテンション高いなぁ。
「今日は何?無駄話なら会った時にしてほしいんだけど。電話代がもったいないから」
「――――!――――?」
!!・・・どうやら今日はおしゃべりってわけじゃないみたい。
「詳細はをお願いします」
「―――――!――――――!」
「了解しました。確認します。内容ははぐれ悪魔バイサーの討伐でいいですね?」
「――。――――――。――――」
確認も終了したしすぐに切る。いい人なんだけどなんというか・・・鬱陶しい。
「聞いてた?」
「もちろん」
よし、それじゃ切り替えていこうかな。
◇◆◇
俺がやってきたのは町はずれの廃屋。ここに今回の目標が居る。
「討伐だし俺が行くか?」
「うん、お願いね」
即答。最初から任せる気だったようだ。まぁ、基本役割は討伐なら俺、捕縛なら久遠と分担されてる。
中に入ると、血の匂いが濃くなった。こりゃ、力に飲まれて、無差別に殺しをやってる相手か。討伐で依頼されるのもわかる。
「ケタケタケタケタ」
奥から不気味な声が聞こえた。
「獲物の匂いだ。今度の獲物はどんな味がするんだ」
うわぁ。まさしく化物だ。転生悪魔のはずだが、元の種族が分からん。四本足に二本の腕って。
まぁ、悪魔は姿をある程度変えれる。そして、この手のはぐれはその醜悪さからそれにふさわしい体に変貌する。
仮にこれが元人間の悪魔だったとしてももう戻れないだろうな。戻す気もないが。
「貴方がバイサーですか?」
丁寧な口調で話す。仕事モード的なものだ。
「そうだが獲物がようでもあるのか?」
「はい。貴方を討伐に参りました」
「わけのわからない仮面をかぶったガキが何を。戯言を言う前に喰らってやるわ!!」
バイサーの言う通り今は自作の仮面をかぶっている。配管工ゲームのトラウマ仮面を参考に作ったものだ。出来が良くて気に入っている。
「交渉決裂だね」
「今の会話の何処に交渉要素があったんだ」
久遠と話す。殺しに来たと宣言しただけだ。
それに、成立したら相手は死ぬことになるんだ。決裂に決まっている。
バイサーは持っていた槍を投げてきた。
それを躱す。止まって見えるほどの遅さだ。弾幕にでもなってない限り千本来ようが避けれる。
そして、両手に握ったナイフを後足に向かって投げる。
逃げられると面倒だからまず動きをそがないと。
バイサーはナイフの機動を見ることが出来なかったようで、無防備な足に直撃する。
「くっ!」
うん。威力無いな。刺さり切ってない。まぁ、自称人間の俺の投擲、しかもただのナイフじゃこんなもんだ。むしろ弾かれなかっただけマシだ。
と言うわけで、瞬時にバイサーに近づき、中途半端に刺さっているナイフに蹴りを入れて押し込む。
「うがあぁぁぁぁ!」
そしてナイフを回収。リサイクルって大切だよね。
「チビがぁぁぁ!!」
バイサーは前足を使って俺を踏みつぶしに来た。と言うか、お前の巨体からすると人間サイズは軒並みチビなんだが。
まぁ、これも遅いので簡単に躱せる。
そして、バイサーの足を踏み台にして、相手の顔にまで近づくと、腰にある片刃の剣を抜き、一閃。
上半身が縦に割れ、そのまま崩れ落ちた。
そして、消滅していった。
「お疲れ様」
「ああ。疲れてないがな。あれなら最初っからぶった切ればよかった」
ナイフを投げた意味がない。
「投げナイフの実践訓練と言うことで」
「遠距離攻撃手段どうにかしたいな」
「銃でも使う?私はマシンガンやガトリングがいいなぁ」
「弾幕でも張る気かおい。それに俺は狙撃銃がいいんだが」
「剣を使う意味がなくなるよ」
「まぁ、弾の仕入れとか面倒だし当分はナイフかね」
「再利用が可能だからね」
そんなことをしゃべってると廃屋の入口から声がかかる。
「あなた、何者かしら?」
・・・喋ってないでさっさと帰ればよかった。
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