今までは二重人格と気づかせないために「」を使っていましたが、本来二人の会話は精神で行ってます。
かくしてワタクシ時鳥久遠、および半身の時鳥刹那は友人の支取蒼那ことソーナ・シトリーより、町に潜入している堕天使の調査を依頼されたわけですが
【・・・どうしよっか】
【・・・どうするか】
どう動くか悩んでいる。
持っている情報が少ない。
現状把握しているのはは
・町はずれの教会を根城にしていること。
・堕天使は二名いること。まだいる恐れ有
・中身の分からない神器持ちを殺していること。ただしその神器もちは悪魔に転生
ぐらいだろう。
まぁ始めたばかりなんだから少なくても当然なんだけど。そもそもその情報を集めるのが仕事だし。
【いきなり乗り込むか?】
【さすがにそれはねぇ】
手っ取り早いと言えばそうだがあそこが本陣とは限らない。
乗り込むにしてもあそこが本陣であることが確定してからじゃないと。
【なら、とりあえず遠目から教会でも眺めるか】
本陣にしろ、違うかったにしろあそこを拠点としていることを確定させないと。
出入りを確認できればとりあえずは確定できる。
【そうだね。幸い丘の上だし、どっかの屋根の上からのぞけば見えるでしょ】
とりあえずの方向性も決まったし行きましょうか。
◇◆◇
これはどういう事なんだろう。
御誂え向きの建物を見つけ屋根に登って双眼鏡片手に監視していた。
今日明日くらいは監視だろうなぁ。なんて思っていたら、堕天使が4人ほど飛び出してきた。
最初は監視がばれたのかと思った。でも違うみたいだ。
じゃあ何事かと思って堕天使が向っている方を調べてみたら、結界が張られている家があった。
中から悪魔の気配がする。でも、この結界は教会関係者が使うものだ。
幸い私のいる場所から近いし、それにこの辺りで悪魔と言ったら学園の人物になる。
生徒会の悪魔なら知り合いだし、オカルト研究部の悪魔も一方的にだが知っている。
さすがに死なれると目覚めが悪い。
なのでその家に潜入したのだが
まず、怪我をしている兵藤一誠がいた。これはいい。多分この家の主に召喚されたんだろう。
悪魔祓いとシスターが居た。これもいい。兵藤に怪我を負わせた悪魔祓いなんだろう。銃とか持ってるし。シスターの方が結界を張ったのかな。
他のオカルト研究部の部員もいた。こっちも問題ない。兵藤の加勢なんだろう。
当然悪魔祓いとオカルト研究部は睨み合っている。当然だ。悪魔祓いと悪魔なんだ。
問題は兵藤が『アーシア』と叫んでいたことだ。
そしてそれにシスターが反応し、兵藤に微笑んでいることだ。
この二つが全く意味が分からない。
『アーシア』と言うのはシスターの事なんだろう。
でもその名前を求めるように読んでいるんだろうか。
シスターも当然悪魔と敵対関係、でも二人を見るに敵対しているとは思えない。
【どう思う?】
【人間時代の友達だったんじゃないか?】
それなら説明はつくか。
とりあえず、オカ研の皆様は退場した。
本当なら私も退場するべきなんだろうけど、気になることがあるから残ってる。
気になることとはここに来る堕天使達だ。
仲間がピンチだから助けに来る、と言うのは理解できる。
現にオカ研がそうだった。
だけど、今から来る堕天使がそうだとは考えにくい。
そもそもオカ研は悪魔同士で眷属だが、こっちは堕天使とシスター、悪魔祓いだ。
人間を見下してる人外なら見捨てる選択だってあるし、助けるにしてもわざわざ4人も来る必要はない。
ならこの二人、もしくはこの場所に何かあると考えることが出来る。
自分の依頼は情報を集めること。ならここで少しでも情報を集めるとしよう。
ある人から教えてもらった隠密術と神器の併用で隠れるのは得意だ。
同じ部屋にいたというのに、オカ研メンバーと教会コンビに気付かれていないのが証拠。
ばれたらばれたで全力で逃げるだけだし。
【そろそろつく頃だね】
【ちっとは情報が集まればいいがな】
まぁここに来る相手の実力くらいは測れるかな。
【堕天使ご一行、到着だ】
「無事かしら!?アーシア!」
開口一番にシスターの心配か。確かこの堕天使は兵藤の彼女になっていた奴だ。
「フリード、何があったのか説明しなさい」
「こっちは心配してくれませんか。そーですかー」
「早く話せ」
「へいへい。なにいつも通り悪魔召喚するクソな人間を殺したら、ちょうど召喚された悪魔と鉢合わせたんでさー。その悪魔は援軍に回収されて、レイナーレの姉さん達が来たことに気付いてすぐに帰りましたわ」
「アーシアの『
「ちゃーんと命令通り殺さないようにしたじゃないですかー。この悪魔と知り合いっぽいビッチなアーシアちゃんを殺さないように我慢したんですよ?」
【必要なのはシスターの方、それも神器が必要みたいだな】
【みたいだね。名前からして回復系の神器かな】
神器について詳しくないからそれでどんなことが出来るかなんかわからない。
でもその神器を使って儀式を行うらしい。どんな儀式なのやら。
「レイナーレ様どうなさいますかな?」
どうやら兵藤の元カノがこの中のトップのようだ。
「気にする必要はないわ。明日には儀式も終わる。儀式の最中に邪魔されないようにあの学園を見張っておけばいいだけよ」
わーお。明日なんだ儀式。
そして、定番と言うか見下してるね。悪魔のこと。
正直、ここにいるメンバーが相手でもソーナなら問題ない。私だって後れを取らない。
まぁ、あくまで見立てだし、奥の手があったらどうなるか分からないけど。
「では儀式の最中は我らで見張っておきましょう。レイナーレ様はその間に儀式を済ませてください」
「頼むわね。ふふ、明日私は至高の堕天使になれる!上を欺いてまで計画を進めたことが報われうるのよ!」
【・・・この展開、どう思う?】
【・・・正直、ここまで情報を得られるなんて思ってなかった。なんてご都合展開】
ほんとご都合展開。事実は小説より奇なりなんて言うけどこんなことまで起こりうるんだね。
いや、すぐに情報が集まってくれて楽だけどさ。
【とりあえずこれだけ集まればいいかな】
【そうだな。こいつらの単独で動いてるってだけで報告できるな】
なら彼女たちが立ち去るまで待てから帰って報告するだけかな。
依頼は情報収集だけだし、次の行動は依頼主と要相談ってね。
・・・まぁ、自分の町で
それもほぼ無関係の人間を。
町の平和のために動くのもいいかもしれない。
久遠たちのいう「あの人」と「ある人」は別人です。
オカ研、堕天使組が色々やり取りをしている中、久遠はずっと部屋の隅に隠れ続けていました。
感想お待ちしております。
ここまで読んでいただきありがとうございました。