兵藤達と共に教会近くにある茂みに身をひそめる。
「あそこのどこかにアーシアが居るはずなんだ」
「だろうね。少なくともこの感覚から堕天使が居るのは間違いないよ」
私には分からないけど、悪魔である三人には共通の嫌悪感が漂っているみたいだ。
「おそらく地下でしょう。そこから力が漂ってきています」
「・・・わかるんですか?」
「はい。あなた方は教会そのものから発せられる嫌悪感でそういった感覚が鈍っているでしょうが、自分は人間ですので問題なく力を感じることが出来ます」
「そうなると地下への入口は聖堂だろうね。この手の輩は聖堂の地下に場所を作って神に背く儀式を行うから」
「では、まず聖堂に向かいましょうか。それとも直接地下の空間まで道を作りますか?」
「それはちょっと出来ないかな。見ての通り僕は剣士だから」
「・・・私も無理です。出来なくは無いですが時間がかかる上に落盤するかもしれません」
目的に救出が無ければ落盤させて一掃してほしかったけど仕方ないか。
「君はどうなんだい?」
「自分も無理ですね。搭城小猫と同じように不可能ではありませんが周囲へ被害がでますので」
もともと筋力と言ったモノはスポーツ選手よりちょっと上くらいで人外たちと比べると非力だ。
神器を使えばその限りではないが落盤では済まない。
【もっともやるとなった時に働くのは俺だがな】
刹那うるさい。
「それじゃ聖堂から行こう」
方針も決まったところで
「行動を開始しましょうか。と言いたいのですがそうもいかない見たいです」
私は空を見上げる。
そこには黒い翼を生やした男が居た。
「ふん。念のため急いで戻ってきたが居るのは下級悪魔3人とオマケか。やはり問題はなさそうだな」
「お前は!」
「久しいな。はぐれもどきの下級悪魔よ。あの時は邪魔が入ったが今宵は心置きなく貴様を消せる
」
この堕天使と兵藤は顔見知りみたいだ。シスターと悪魔らしくない変わった知り合いが多いね。
「お知り合いですか?」
「悪魔になってすぐの時にはぐれって事で殺しに来たんだ。部長が来てくれなかったらマジで死んでた」
ああ、そういえばソーナが呆れてたっけ。数日、何の説明もせずにいたって。
「それはお気の毒に。とりあえずここは自分が引き受けましょう」
「いいのかい?」
「構いません。くどく言っているように自分の目的は殲滅です。今回の主犯格である堕天使は逃がす気は無く、殺れるタイミングで確実に殺ります。ですのでこのタイミングを逃す気はありません」
「たかが人間風情が私を殺すというか」
「はい。そう言っています」
「力量の違いが判らないようだな?人間」
わかってないのはこの堕天使の方だろう。
測るにこの前狩ったはぐれと大差がないと思う。
最もあれとこれを戦わせた場合、相性の差でこれが勝つだろうけど。
【せめてこいつ呼ばわりしてやれよ】
【実力の方は否定しないんだね】
【そこは事実だろ】
ここで問答をしても意味がないから三人を催促しよう。
「そういうわけですので行ってください。自分を監視するという名目で残るのであれば手出し無用でお願いしますが」
急造のコンビだと連携が取れないから残るのなら手を出さないでほしい。
「いや、こっちも戦力に余裕がないからみんなで行かせてもらうよ」
「・・・やられないでください。聞きたいことが色々ありますから」
「スマン任せた!」
三人は私に声をかけて教会の入り口に走って行った。
当然これが、自陣に入っていく敵を見逃すはずもなく
「ふん!」
私の後ろにいる三人に向けて光の槍を投げる。
「やらせません」
手をかざし投げられた槍を空中に
三人は無事教会内に入って行った。
堕天使は三人に興味が失せたようにこっちを見ている。
「ほう?貴様も神器所有者か?この町の神器を持つ人間は調べ上げたはずなんだが、もらしがあったか。それも覚醒済みと来た」
「それはあなた方の過失じゃありません。見つからないように隠していました。現にグレモリーにもつい最近まで存在を知られていませんでしたから」
【あれは見つかったわけじゃないし、運が無かっただけだろ】
【そうだね。それに知られてるって意味じゃ表の管理者にばれてるし】
【ソーナは別だろ。ばれてる処の話じゃない】
「それより、簡単に逃がしてよかったのですか?」
「教会には儀式の護衛のために居る神父共がいるし、中にいるレイナーレ様だけでも十分だろう」
「ではどうして貴方だけこちらに戻ったんでしょうか?確かリアス・グレモリーと姫島朱乃と交戦中だったと思ったのですが?」
「薄汚い鼠がこそこそとここに近づいているのに気付いてな。私が駆除に来ただけだ」
【・・・質問してる私が言うのもあれだけどほんとよくしゃべるなぁ。もしかして嘘だったり?】
【こんなに高慢で俺たちを見下した奴がそんなことできると思えない。それが出来る奴ならばとっくに策を討たれてるだろ?情報が簡単にもらえるラッキーってことで】
こっちの会話(考え)を知ってか知らずか堕天使が戦闘態勢に入る。
「おしゃべりはここまでだ。早々に貴様を殺し、残りの蝙蝠を始末しないといかんのでな」
「そうですね。自分もあなたを殺し、残りの烏を駆除しないといけないので」
そうして私たちは戦闘を開始した。
次回は戦闘ですかね。まぁワンサイドゲームになると思いますが
評価・感想お待ちしております。
ここまで読んでいただきありがとうございました。