異海のいそかぜ    作:内府

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いそかぜ、異海へ

 -太平洋上・護衛艦いそかぜ艦橋ー

見張り員「なんだこの空は?こんなの見たことがないぞ。」

 

航海長「さっきまで、穏やかだったのに急に荒れだしたぞ。」

 

見張り員「あっ、雷が・・・」

 

 

 -ランダース岬沖上空ー

HTBRKONE「無茶いうな、新米の面倒みてんだぜこっちは!」

 

オーシア空軍通信司令室「不明編隊のコース、ランダース岬を基点に278から302。

バートレット大尉サンド島の貴隊しか間に合わない。」

 

HTBRKONE「ヴェイカー、スヴェンソン後ろにつけ。教官のみで侵犯機を出迎える。残りは低空へ避退しろ。」

 

 

 ーランダース岬沖・護衛艦いそかぜCIC-

浅生「各部損害を報せ。」

 

応急長「各部損害なし。」

 

浅生「艦長、どうやら艦は無傷のようです。」

 

宮津「ああ、それはよかった。それにしてもさっきの雷はすごかったな。」

 

 -いそかぜ艦橋ー

見張り員「嘘だろ、あんなに暗い空が一瞬で晴れやがった。」

 

航海長「艦橋、CIC。異常事態発生、空が、空が青いです。」

 

 -いそかぜCIC-

浅生「馬鹿な!・・・・、信じられない本当に晴れている。艦長どういうことでしょう。」

 

宮津「さあな、私にも分からん。」

 

菊政「艦長!大変です、海図がすべて入れ替わっています!」

 

浅生「落ち着け菊政、・・・なんだこれ、見たこともない地形だ。それに日本も見当たらないぞ。」

 

宮津「何が起こっているんだ?」

 

レーダー要員「SPYレーダーに感!方位310度、

高度6000に所属不明の航空機多数出現。

IFF反応しません。」

 

浅生「艦長、どうします?」

 

宮津「何が起こっているのかわからんが、備えをしないわけにはいかない。

 合戦準備、対空戦闘用意!目標は所属不明機群。」

 

浅生「了解!」

 

砲雷長「配置着けます。対空戦闘よーい。」

 

 -いそかぜ艦橋ー

見張り員「演習か?」

 

航海長「何をしている対空戦闘用意!」

 

見張り員「了解!・・・・対空戦闘用意よし。」

 

航海長「艦橋各部、対空戦闘用意よし。」

 

 -いそかぜCIC-

砲雷長「各部用意よし。艦長、配置つきました。」

 

宮津「了解。」

 

レーダー要員「目標群アルファーから3機、離脱。以後目標群デルタと呼称。

目標群アルファー、7機は低空へ避退していきます。」

 

浅生「演習、でしょうか?」

 

宮津「そう断ずるの早計だ。機種はわかるか?」

 

レーダー要員「目標群アルファー及びデルタの機種はF-16、

目標群ブラボー及びチャーリーはSu―27と思われます。」

 

浅生「領空侵犯ですかね?」

 

宮津「その可能性があるな。対空見張りを厳となせ。」

 

砲雷長「対空見張りを厳となせ。」

 

 -いそかぜ艦橋ー

航海長「対空見張りを厳となせ。」

 

見張り員「了解。」

 

 ーいそかぜCIC-

 

菊政「艦長、本艦に通信が入っています。」

 

宮津「通信長、読んでくれ。」

 

菊政「はい、読み上げます。ランダース岬沖航行中の所属不明艦へこちらはオーシア海軍第三艦隊所属対空艦エクスキャリバー。貴艦の所属と艦名を報せ。」

 

浅生「オーシア?オーストラリアじゃないのか?」

 

菊政「いいえ、確かにオーシアと言っています。」

 

浅生「艦長、このまま黙殺してとんずらこきますか?」

 

宮津「いや、副長。せっかく向こうが名乗ったんだ、

   現状こちらはなんの知識もないんだ。

   状況を知る唯一の手がかりになるかもしれん。

   通信長、こちらの所属と艦名を返答しろ。」

 

菊政「了解。エクスキャリバーへこちらは海上自衛隊所属、護衛艦いそかぜ。

繰り返す、こちらは海上自衛隊所属、護衛艦いそかぜ。」

 

レーダー要員「目標群ブラボーミサイル発射!目標群チャーリー1機撃!。」

 

浅生「なんてこった!これは戦闘中じゃないか!」

 

宮津「落ち着け、こちらかは攻撃するな。このままやり過ごす。」

 

浅生「はっ!南西に逃げますか?。」

 

宮津「それでいこう。取り舵、左30度ヨーソロー。第二戦速。」

 

浅生「はっ、CIC艦橋、とーりかーじ、左30度ヨーソロー。第二戦速。」

 

 -いそかぜ艦橋ー

航海長「とーりかーじ、左30度ヨーソロー。第二戦速。」

 

操舵要員「とーりかーじ、左30度ヨーソロー。第二戦速。」

 

 -いそかぜCIC-

宮津「まずいな。」

 

浅生「は?やはり見つかりますか?」

 

宮津「それもあるが、見ろ副長。

   目標群アルファーの避退した先はチャーリーの正面だ。」

 

浅生「それでは、このままだとアルファーは全滅してしまいます。」

 

宮津「だろうな。だがこちらから手は出せない。このまま静観するしかない。」

 

レーダー要員「目標群チャーリーミサイル発射!目標群アルファー5機撃墜!」

 

浅生「アルファーが壊滅してしまいました。

   チャーリーは無傷です。」

 

宮津「・・・。」

 

レーダー要員「目標群チャーリーから2機、本艦に向かってきます!」

 

浅生「くそっ!気づかれたか。」

 

レーダー要員「SPYレーダー目標探知。

     右70度に2機、右対戦、まっすぐ近づく」

 

浅生「艦長、このままでは攻撃されます。」

 

宮津「逃げ切れないか、戦うしかないな。」

 

浅生「本気ですか?」

 

宮津「この艦を沈めるわけにはいかない。奴らを撃墜する。」

 

浅生「了解!第三戦速とします。」

 

宮津「よし。」

 

浅生「CIC、艦橋第三戦速。」

 

 -いそかぜ艦橋ー

航海長「第三戦速。」

 

操舵要員「第三戦速・・・よし。」

 

航海長「まだ、視認できないか?」

 

見張り員「右70度方向、なにも視認できない!」

 

 -いそかぜCIC-

砲雷長「新たな目標、右70度、本艦に近づく航空機2機。

    目標群エコーと呼称する。」

 

宮津「攻撃を許可する。」

 

砲雷長「攻撃します。対空戦闘。」

 

対空戦要員「対空戦闘。」

 

砲雷長「近づく目標。」

 

対空戦要員「近づく目標。」

 

砲雷長「ESSM攻撃はじめ。」

 

対空戦要員「ESSM攻撃はじめ。」

 

ミサイル要員「ESSM、発射用意。・・・ってーー。

       パーズアウェイ。」

 

対空戦要員「ESSM発射。」

 

 

 -いそかぜ艦橋ー

見張り員「ESSM発射、正常飛行。」

 

 -いそかぜCIC-

ミサイル要員「インターセプト10秒前・・・・、

       5、4、3、2、1。

       マーク・インターセプト。」

 

 ーいそかぜ艦橋ー

見張り員「爆破閃光視認!」

 

航海長「爆破閃光視認。」

 

 -いそかぜCIC-

レーダー要員「ターゲット・キル。」

 

対空戦要員「第1目標、撃墜。残り1機。まっすぐ近づく。」

 

砲雷長「第2目標、主砲、CIWS攻撃はじめ。」

 

砲術長「主砲、CIWS攻撃はじめ。」

 

レーダー要員「敵航空機から小型目標分離!高速で本艦に近づく。ミサイルが発射されたもよう!」

 

 -いそかぜ艦橋ー

見張り員「ミサイル視認!」

 

見張り員「右70度まっすぐ近づく。」

 

 ーいそかぜCIC-

砲術長「目標、右70度敵航空機。

    主砲、撃ちー方はじめ。」

 

砲術士「主砲、発砲。」

 

砲雷長「EA攻撃はじめ。」

 

 

 -いそかぜ艦橋ー

見張り員「ミサイル着水!」

 

 -いそかぜCIC-

レーダー要員「ターゲット・キル。」

 

砲術長「主砲、撃ち方やめ。第2目標を撃墜。」

 

砲術士「撃ち方やめ。」

 

 ーいそかぜ艦橋ー

見張り員「爆破閃光視認!」

 

 

 -いそかぜCIC-

対空戦要員「目標群エコー、全機撃墜。近づく目標なし。」

 

砲雷長「目標群エコー全機撃墜、近づく目標ありません。」

 

宮津「空戦はどうなっている?」

 

浅生「目標群ブラボーが全滅しました。

   デルタのパイロットの腕がよかったようです。

   チャーリーは5機で2機を相手してましたが、

   1機だけ撃墜してあとの1機には逃げられまし た。」

 

レーダー要員「目標群デルタに1機合流。目標群チャーリー、デルタ双方反転しました。」

 

浅生「どうやら、互いに撤退していくようです。」

 

宮津「よし、攻撃やめ。」

 

砲雷長「攻撃やめ。

ESSM、主砲、CIWS攻撃やめ。EA攻撃やめ。」

 

砲術長「主砲、CIWS攻撃やめ。」

 

対空戦要員「ESSM攻撃やめ。」

 

砲雷長「対空戦闘用具納めます。」

 

宮津「了解。」

 

砲雷長「各部、対空戦闘用具納め。」

 

 -いそかぜ艦橋ー

航海要員「各部対空戦闘用具納め、よし」

 

航海長「艦橋、各部対空戦闘用具納めよし。」

 

 -いそかぜCIC-

レーダー要員「納めよし。」

 

砲術長「納めよし。」

 

対空戦要員「納めよし。」

 

砲雷長「対空戦闘用具納めよし。艦長、各部対空戦闘用具納めました。」

 

宮津「了解。」

 

菊政「艦長、エクスキャリバーより入電。

本艦に続いて来たれ。

セント・ヒューレット軍港に寄港する。以上です。」

 

浅生「セントヒューレット?いったいどこなんだ。

   艦長、おとなしくついていくんですか?」

 

宮津「今はそうするしかないな。」

 

 

 

 ーいそかぜ烹炊室ー

 

烹炊員「一体、どうなっているんだ。」

 

烹炊長「何をしている。手うごかせや。」

 

烹炊員「ですが、烹炊長。いきなり戦闘が始まったんですよ。」

 

烹炊長「それがどうした。」

 

烹炊員「それがどうしたって、仰いますが…。」

 

烹炊長「艦は動けば燃料がへるし、人間も動けば腹が減る。俺達はいそかぜクルーの腹を満たすだけだ。」

 

烹炊員「はぁ……。」

 

烹炊長「分かったら、手を動かせ。戦闘はいつ起こるか分からんが確実に腹は減る。」

 

烹炊員「はいっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 次回予告(未定)

 セントヒューレット軍港に着いたいそかぜを待ち受けていたのは、武装した港湾警備隊であった。
 オーシア軍から厳しい尋問を受けるなか、空襲でオーシアとユークトバニアの開戦を知る。
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