滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第10話

「私たちは悪魔なの」

 

リアス・グレモリー先輩から、まさかのカミングアウトでイッセーは『は?何言っての、この人?』みたいな顔になってしまった。

オレは臭いで分かるから、この部室にはオレ以外の全員が悪魔だって知ってるから驚かない。

 

 

「…………それはとっても単刀直入ですね?」

 

「昨日の黒い翼の男。アレは堕天使よ」

 

「………ッ!!」

 

「神に仕えし者でありながら、邪な感情を持っていたため冥界に堕ちてしまった者たちよ」

 

「彼らは人間を操りながら私達、悪魔を滅ぼそうとしているの。太古の昔から冥界……人間界で言うところの地獄の覇権を巡ってね」

 

「堕天使以外にも神の命を受けて悪魔を倒しにくる天使もいるわ。つまり三竦みの状態って訳」

 

「…………」

 

 

イッセーはリアス先輩の説明をイチマイ理解していないのか顔が色々と変化していた。

 

 

「ここまでは理解できたかしら?」

 

「えっと……普通の高校生には難易度の高いお話っていうか……なんというか…………あははは」

 

「天野夕麻」

 

「ッ!?」

 

 

リアス先輩から出た、女性の名前を聞いたイッセーは表情を強張らせた。

 

 

「忘れてはいないでしょう?デートまでしたんですものね?」

 

「…………何処でその名前を聞いたか知りませんが、そのことをオカルト云々で話されるのは困るっていうか…………不愉快なんですよね。すみませんけど……」

 

 

イッセーが席を立ち上がり部屋を出て行こうとすると、リアス先輩は懐から一枚の写真をテーブルの上に投げた。

それは、天野夕麻と思わしき女性とイッセーが笑いながら歩いている写真だった。

 

 

「ッ…………夕麻ちゃん!!」

 

「彼女は存在していたわ。確かにね」

 

「…………」

 

「この子よね、天野夕麻ちゃん……って?」

 

「そ、そうです!でも、どうやってこれを……」

 

 

あぁ、話長げぇ…………寝るか。

 

 

「悪い、塔城。あとでお菓子やるから、二人の話が終わったら起こしてくれ」

 

「わかりました」

 

「じゃ、お休み」

 

 

オレは腕の組んで、身体をソファーに預けて仮眠をすることにした。

仮眠といっても警戒は一応しているので何かしらの変化が起きれば直ぐに臨戦体制に移行できる。

 

 

 

「……先輩!狩谷先輩!」

 

「ん?おお、塔城。もう、二人の話は終わったのか?」

 

「はい。今度は狩谷先輩の番です」

 

「そうか」

 

「狩谷くん。貴方のことをこれから龍呀と呼ばせてもらうわ」

 

「構わないですよ」

 

「それじゃ、龍呀。貴方のあの魔法は何?」

 

「あれは滅竜魔法ですよ」

 

「滅竜魔法?」

 

「マジかよ……!」

 

 

イッセーはオレの魔法が滅竜魔法だと聞いて目をキラキラさせていた。

 

 

「イッセー。貴方、滅竜魔法について何か知っているの?」

 

「は、はい」

 

「なら、イッセー。リアス先輩にオレの滅竜魔法を教えてやれ」

 

「マジで、あの滅竜魔法なのか龍呀?」

 

「ああ。マジの滅竜魔法だ」

 

「スゲェ……」キラキラ

 

「二人だけで話して無いで、私たちにも分かる様に説明しなさいよ!」

 

「あ、はい。えっと、龍呀が使う滅竜魔法は字の如く、竜を滅するための魔法でそれを扱う者を通称、ドラゴンスレイヤーって呼ぶんです。元々はアニメ、FAIRY TAILの中だけの話だと思ってたんですけど……」

 

「ドラゴンスレイヤー……」

 

「それで、スレイヤー系魔法を持つ魔導士には同じ属性の魔法がソイツには効かないんです」

 

「魔法が効かない?」

 

「論より証拠だな。姫島先輩、魔法で雷なんか出せますか?」

 

「え、ええ…………出せますが?」

 

「なら、オレに撃ってくれませんか?」

 

「え!?」

 

「朱乃先輩、大丈夫ですよ。ドラゴンスレイヤーは使う属性を食うことができますから」

 

「本当ですの?」

 

「本当です」

 

「で、では少し弱めに行きますわよ?」

 

「全力でも構いませんよ?」

 

「それでは…………ハッ!」

 

 

姫島先輩は人間が痺れる程度の魔力で雷を放ってくるがオレはそれを…………

 

 

「すぅーーー」

 

「「「えぇぇぇぇ!?」」」

 

「オオオオオ!!」キラキラ

 

「どうも、ごちそうさまです。美味かったですよ、姫島先輩」

 

「そ、それは……お粗末様でした」

 

「アレが滅竜魔法の特徴の一つです。でも、やっぱりスゲェな!」

 

「龍呀!お前、滅竜魔法の属性は雷なのか?」

 

「いや、全部だけど?」

 

「全部!?」

 

「龍呀、滅竜魔法には全部で何種類の属性が有るのかしら?」

 

「えっと……火、鉄、天、雷、聖、影、水、氷、毒、風、土。そして、魔だ」

 

「そんなに……それに魔?」

 

「えっと、それは魔竜アクノロギアのことです」

 

「アクノロギア?」

 

「アクノロギアってのは……「イッセー!」…なんだよ、龍呀?」

 

「その先は言わなくていい」

 

「何でだよ!もしかしたら、お前もアクノロギアと同じで……」

 

「アクノロギアと同じ?どういうこと、イッセー?」

 

「滅竜魔法にはデメリットも存在するんですよ。その一つは乗り物酔い。そして二つ目は、滅竜魔法を多様すると人間がドラゴンになってしまうんです」

 

「「「ドラゴンに!?」」」

 

 

イッセーからの滅竜魔法のデメリットを聞いたオカルト研究のみんなは凄く驚いていた。

 

 

「そして、人間からドラゴンになった奴が……」

 

「魔竜、アクノロギアって訳ね……」

 

「龍呀。まだ、聞きたいことがある」

 

「なんだ?」

 

「お前はナツ・ドラグニルと同じで"END"なのか?」

 

「ナツ・ドラグニル……」

 

「いや、オレは……「やっと会えましたわ!」」

 

 

オレが続きを話す前に姫島先輩が涙目で抱きついてきた。

やっぱり、イッセーの所為でバレたか……。

 

 

「やっと、やっと会えました。ナツお兄さん」ポロポロ

 

「えっと、久しぶりで良いのか?朱漓さんは元気か?」

 

「はい!貴方のお陰で今も元気に生きていますわ」

 

「えっと……朱乃?できれば、説明してくれるかしら?」

 

「昨日、話した私と母様の恩人が彼なのよ。リアス」

 

「まさか……でも、10年以上も前よね?なら、何で歳を取ってないの?」

 

「それは…………オレの魔法ってことで」

 

 

その後は、何故かずっと姫…「朱乃」…に腕を抱き締められながら座り。それを見た、イッセーは血の涙を流し、リアス先輩からは『悪魔にならないか?』と勧誘を受けたが今はまだ人間で居ることをオレは選択した。

 

他には、何故かオカルト研究部に入部することになった。

まぁ、塔城こと白音と同じ部活に入るのだから黒歌へお土産話が出来るから結果オーライかな?

 

 

 

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。

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