祭壇の地下に降りると既にアーシアから神器が抜かれていた。
「アーシア!」
「これこそが、私が長年欲していた力!これさえあれば、私は愛を……頂けるわ」
祭儀場の奥にいる堕天使はアーシアから抜き取った神器を自分の体内に取り込み始めた。
「フフフフ、アハハハハ。これが至高の力、これで私は至高の堕天使になれるのよ。私をバカにしてきた者を見返すことができるわ!」
「ざけんじゃ──「天竜の咆哮!!」……龍呀!?」
オレは天竜の咆哮で、はぐれ神父たちから一筋の道を作る。
「行け、イッセー!」
「ここは僕たちが!」
「抑えます」
「サンキュー!」
イッセーはオレたちが広げた道を一直線に進んでいく。
「さぁ~て、主人公がヒロインを助けに行ったんだ。てめぇらはオレたちの相手をしてもらうぜ?」
「なんだ、貴様は?」
「人間のくせに悪魔の味方をするのか?」
「悪魔がどうとかそんなのは関係ねぇ。オレは仲間のために戦う、それがフェアリーテイルの魔導士だ!」
「フェアリーテイルの魔導士?」
「行くぞ、氷竜の翼刃!!」
氷の滅竜魔法で両方の腕から肘にかけてまで氷の刃を作り、神父たちに攻撃していく。
造形魔法ならグレイやジュビア、ラキに教えてもらったからある程度は造れる。
「せらぁぁぁあっ!!」
「ぐあっ……」カチン
「うわあああ、あの氷に切られた奴が氷りついたぞ!?」
「へっ、これが竜を滅する氷の冷たさだ!」
それからはオレたち三人で、神父たちを倒して行く。
粗方片付けると、イッセーは祭儀場の上で堕天使と話しをしていた。
「兵藤くん!ここでは不利だ」
「初めての彼女だったんだ……」
イッセーは自分がどれだけの思いを向けていたのかを話し始めた。堕天使が始めての彼女で、その彼女を大切にしようと思っていたことや彼女のことが本当に好きだったのがよく伝わってきた。
しかし、そんなイッセーを堕天使は嘲笑うかの様に光の槍でイッセーのことを殺そうとする。
「させるか、影竜の暗黒弓!!」
「チッ!」
影の滅竜魔法で弓と矢を形成して、堕天使に向けて放ち、イッセーを助ける。
そして、イッセーはアーシアを抱き抱えて祭儀場から飛び降り、出口へと走る。
「逃がすな!」
「だから、させねぇっての!影竜の足枷!!」
今度は自分の影を神父たちの影に突き刺し、ジャンプのマンガに出て来る、影を操る忍者を真似た技で動きを封じる。
「龍呀……?」
「行け、イッセー」
「兵藤くん、逃げろ!ここは僕たちが道を塞ぐ。
行くんだ! 」
「早く逃げて」
「でも!」
「いいから、行け!」
「木場、小猫ちゃん……無事に帰ったら、俺のことを絶対『イッセー』って呼べよ。絶対だからな!」
「いいか!俺たち、仲間だからなぁぁぁ!」
そう言って、イッセーは泣きながら出口へと走って行った。
イッセーを送り出した、木場と塔城はオレの影から偶然にも逃れた神父たちを押さえていた。
そんな中、塔城に向けて複数の神父が襲いかかる。
オレはアイツと……黒歌と約束したんだ。白音のことを守ると……だから…………
「そいつに触れるんじゃねぇ!」
「ぐあっ!?」
「かはっッ!?」
「ぐぼわっ!?」
「がっ!?」
塔城に攻撃を仕掛けていた、はぐれ神父たちに向けて、影竜のシャドウレイを放つ。
すると無数の影が神父たちを撃退していく。
「狩谷先輩?」
「大丈夫か、塔城?怪我は?」
「え、ええ……ありがとうございます」
「そうか……ならいい」
「呑気に話をするなんて、余裕じゃない!」
祭儀場に居た堕天使はオレと塔城へ向けて光の槍を投げて来たので、オレは塔城の前に出る。
「ハッ!人間が悪魔の身代わりにでもなるつもり?」
「いいや、そんなことはしねぇよ。オレには帰りを待ってる奴が家には居るんだ!」
大きく吸うイメージで吸い込みながら、堕天使からの光の槍を食らう。
「光の槍を食べた!?」
「お前の光は不味い光だな~。お返しだ、鉄竜の咆哮!!」
「きゃあああああ!?」
堕天使を鉄竜の咆哮で吹き飛ばすと壁を貫通する。
そして、少し経つと壁から堕天使が出て来る。
「この、人間風情がぁぁぁぁあ!!」
「その人間風情に吹き飛ばされたお前は、人間以下ってことだな?」
「チッ、覚えてなさい!」
堕天使はそう言って、出口の方へと飛んで行ってしまった。
「あの野郎、イッセーのところへ!?」
「急ぎましょう」
「そうだね」
急ぎ、堕天使の後を追う。
「狩谷くん。君ならもっと早く、イッセーくんのところへ行けるだろう?」
「ああ」
「では、お願いします」
「了解!」
体を雷に変化させてイッセーのところへ一気に向かう。
すると聖堂からイッセーの声が聞こえてきた。
「だから、コイツを…………一発、殴らせてください!」
「う、嘘よ!立ち上がれるはずがない…………体中を光が内側から焦がしてるはずよ!光を緩和する能力を持たない、下級悪魔が耐えられるはず……」
「だから言ったろう?てめぇは人間以下だって」
「この声は!?」
「龍呀!」
「よう、イッセー。酷い有り様だな?」
「うるせえ!」
「手を貸すぜ?」
「いや、コイツは俺の手でぶん殴る」
「なら、サポートだけでもさせてもらう。天竜の息吹」
「なっ………傷が……」
「ついでに、バーニア、アームズ、アーマー、エンチャント!!」
「サンキュー、龍呀。応えてくれ、俺のセイクリッド・ギア!!」
イッセーが神器に向けて叫ぶと腕の甲の部分にしか装備されていなかった神器が腕から指まで完全に覆う様に変化した。それはまさに籠手である。
『Explosion!!』
「この波動は何よ、あり得ないわ!その神器は、ただのトゥワイス・クリティカルじゃないの!?」
「知るかよ、そんなの!ただ、分かることは………てめぇをぶん殴れるってことだけだァァァァ!!」
イッセーは一気に駆け出し、堕天使の懐へ入る。
当の堕天使は、一瞬でイッセーに懐へ入り込まれるとは思っておらず、反応に遅れた。
「ぶっ飛べ、クソ天使ィィィィィ!!」
「ぎゃあああああああ!?」
イッセーに殴り飛ばされた堕天使は教会の窓ガラスを破り、外へぶっ飛んで行った。
「やったな、イッセー」
「まさか、一人で堕天使を倒しちゃうなんて」
「でも、アーシアが…………」
「安心なさい、イッセー」
「部長……」
「少し賭けになるけど、彼女を悪魔に転生させるわ」
「そうか、その手があった!」
アーシアを蘇生する手段が決まると塔城が教会の外から堕天使を引き摺りながら此方へやってきて、放る様に堕天使を離す。
「部長、持ってきました」
「ぐは…………」
「初めまして、堕天使レイナーレ。私はリアス・グレモリー、グレモリー公爵家の次期当主よ」
「グレモリーの娘か!」
「以後お見知り置きを、短い間でしょうけど。それから……」
部長は自分の手から三枚の黒い羽をレイナーレに見えるように落とした。
「訪ねてきてくれた、貴女のお友達は私が消し飛ばしてあげたわ」
「消し飛ば……した?」
「部長は『紅髪のルインプリンセス』、滅殺姫という異名を持つからね」
「滅殺!?そんなスゲー人の眷属になったんだ、俺……」
「グレモリーの娘がよくも!」
「以前、ドーナシークにイッセーが襲われた時からこの街で複数の堕天使が何か企んでいたことは察してたわ」
「私たちに害を及ばさなければ手を出さなかったけれど、人間に手を出しても彼が貴女たちを消し飛ばしていたでしょう」
「じゃあ、部長は俺のために……」
「イッセー?その、セイクリッド・ギアは……」
「あ、ああ……いつの間にか形が変わってて」
「赤い龍……そう、そういうことなのね。堕天使レイナーレ、この子……兵藤一誠のセイクリッド・ギアは単なるトゥワイス・クリティカルでは無いわ」
「なに……?」
「持ち主の力を10秒ごとに倍加させ、魔王や神すら一時的に超えることができる力があると言われている。13種の
「『赤龍帝の籠手』、ブーステッド・ギア!」
リアスから、まさかの真実を聞いたレイナーレは狼狽え始める。
「神をも滅ぼすと伝えられている忌まわしき神器がこんな子供に!?」
「どんなに強力でも、パワーアップには時間を要するから万能ではないわ。今回は龍呀のサポートや相手が油断してたお陰で勝てた様なものよ」
「消えてもらうわ、堕天使さん」
リアスがそう言うとレイナーレの奴が…………
「イッセーくん!」
「「「ッ!?」」」
「助けて……」
レイナーレは堕天使の姿から天野夕麻の姿に変身して、イッセーに助けを乞うてきた。
「あんなことを言ったけど、堕天使としての役目を果たすために仕方なかったの……」
「夕麻……ちゃん……」
「ほら、その証拠にコレ!捨てずに持っていたの、忘れてないわよね?貴方に買ってもらった……」
レイナーレはイッセーとデートした時に買ってもらったであろう、シュシュをイッセーに見せる。
「なんで、そんなもん、まだ……持ってんだよ……」
「どうしても、捨てられなかったの!だって、貴方が……」
「不味い、小猫ちゃん」
「うん」
木場と塔城がイッセーを守ろうと動くが部長がそれを止めた。
「私を助けて、イッセーくん!」
「てめえは何処までイッセーを苦しめるんだ!」
「…………龍呀?」
「消えろ!」
オレはレイナーレの頭を掴み、全力でレイナーレを燃やす。すると、レイナーレは声に鳴らない断末魔をあげながら灰となった。
「サンキュー、龍呀」
「ああ」
この後、部長がアーシアをビショップの駒で転生悪魔として転生させ。イッセーにアーシアを守るように指示を出して、堕天使の事件は終わりを告げた。
氷竜の翼刃はイメージとしては
モンスターハンターのナルガクルガの剛刃翼です。
オリ主の滅神魔法について
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完全習得(永久的)。
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一時的な習得(今章限り)
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今後も使える(条件有り)
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ごめん、使えなかった。