滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第2話

天狼島の大きく開けた場所で二人の男が対峙している。

一人は桜色の髪をした男と、もう一人。髪の色が違うが容姿が似ている男。

 

 

「行くぞ、龍呀!」

 

「おう!」

 

 

二人が返答し合うと同時に走りだし、そして…………

 

 

「火竜の鉄拳!!」

 

「水竜の流拳!!」

 

 

炎を帯びた拳と渦巻いた水を纏った拳がぶつかり合う。それにより水が炎で蒸発し、周囲に白い煙が発生する。

 

 

「まだまだ!」

 

「火竜の咆哮!!」

 

「水竜の咆哮!!」

 

 

白い靄の中、男たちは今度は互いに口から勢いよく炎と水のブレスが激突する。

 

 

「ヘヘヘヘッ、やるな」

 

「こんな程度じゃ、負けないぜ。ナツ!」

 

「なら、これでどうだ!」

 

 

ナツは腰を少し落とし、拳に力を入れて身体の奥底にある力を呼び起こす。呼び起した、それは雷を帯びた炎だった。

 

 

「モード、雷炎竜!!」

 

「モード、雷炎竜か…………なら!」

 

「ウオオオオオ!!」

 

 

ナツがモード雷炎竜になったのを見たオレは、それに応えるかの様にナツと同じ様に腰を少し落とし水竜と違う力を呼び起こす。

 

それは…………

 

 

「モード、水嵐竜!!」

 

 

水の滅竜魔法と空気を司る天空の滅竜魔法を織り混ぜた魔法。これにより、嵐の滅竜魔法が使えるようになる。

 

 

「へぇ……今回は水嵐竜なんだな、龍呀」

 

「ああ…………まだ、このモードはナツに試していなかったからな」

 

 

そう、オレはこの5年間の修行でモードを物にした。他にもあるがモード状態だと発動ができない物や一度使うと疲労が激しい物も会得できた。

 

また、普通のモードなら長時間で使用できるまでは成長している。

 

 

「そりゃ、楽しみだ」

 

「まぁ、見てなって!」

 

「まずは手始めに…………水嵐竜の咆哮!!」

 

「雷炎竜の咆哮!!」

 

 

水嵐と雷炎のブレスが激突し、それにより先ほどとは違い、空気を揺らす程だった。

 

 

「次で決める!滅竜奥義・改 嵐竜天翔波!!」

 

「なら、こっちもだ!滅竜奥義・改 紅蓮爆雷刃!!」

 

 

二人の雷と炎の渦と水と風の渦がぶつかり合う。

そして、そのぶつかり合った衝撃は今までの物とは桁違いにデカく、木々を揺らし、島を揺らし、二人が立っていた地面は抉れるほどだった。

 

しかし、これ以上は危険だと思い、ある男が二人を止める。

 

 

「そこまでじゃ!お前ら」

 

「じっちゃん!?」

 

「マスター!?」

 

「お前らは天狼島を吹き飛ばすつもりか!?」

 

「いや………龍呀の卒業テストだから本気でやらないとって思ってさ……」アサアセ

 

「オレもナツとの約束があるから本気でやってました。すみません……」アセアセ

 

「まったく!これだから、ガキは……」

 

「それで、マスター。龍呀の卒業試験の結果は?」

 

 

マスター・マカロフの後ろから銀色で長髪の女性がマスターにオレの卒業試験結果を聞いた。

 

 

「ミラも見てたのか?」

 

「私だけじゃなくてギルドのみんなが貴方たち二人の闘いを見てたわよ」

 

「え?」

 

 

辺りを見渡すとフェアリーテイルのギルドメンバー全員が離れた場所にいた。

 

 

「二人とも凄かったよ!」

 

「まさしく、漢だ!」

 

「なかなか、やるじゃねぇか」ギヒッ

 

「本当に凄かったですよ」

 

「まさか、モードまで物にするとはね」

 

「ルーシィ、エルフマン、カジル、ウェンディ、シャルルまで……」

 

「お前さんはよく、この5年間でここまで成長した。よって、お主に卒業試験合格を言い渡す!」

 

「ありがとうございます!」

 

「それじゃ、卒業の証の授与ね。リサーナ!」

 

「はい」

 

 

リサーナがオレに差し出したのはナツのマフラーと良く似たマフラーとフェアリーテイルのギルドメンバーの印をつける判子だった。

 

そして、マフラーを着けてからリサーナに左肩にギルドマークを刻んでもらう。

 

 

「卒業おめでとう、龍呀」

 

「ありがとう、リサーナ」

 

 

ギルドマークを刻むとギルドマークは何故か分からないが直ぐに透明になり、左肩は何の印もない元の肌へと変わってしまう。

 

 

「これにて、卒業式を終了する」

 

「龍呀、お主はもう我等と同じ、フェアリーテイルの仲間であり、何処へ行っても家族じゃ。それを忘れるでないぞ?」

 

「はい!」

 

「なんとも、丁度いい時間じゃのう。お主の迎えが来たようじゃ」

 

「え?」

 

 

オレは後ろを振り向くと初めて天狼島に来た時と同じ扉があった。

 

 

「行け、龍呀!お主の新たな門出じゃ!」

 

「はい!」

 

 

オレはリサーナからもらったマフラーを首に巻いて、扉へ歩を進める。

そして、扉の前に立つとオレは一度後ろに身体を向けて、フェアリーテイルの皆に…………

 

 

「この5年間、大変お世話になりました!」

 

 

深く頭を下げてから扉の戸を押して扉をくくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく…………門出だと言ったろうにアヤツは親を泣かせおって……」ポロポロ

 

「マスター……」

 

「今日は良き日だ!皆の衆、龍呀の門出を祝って宴じゃあ!」

 

 

 

「「「オオオオオ!!」」」

 

 

 

 

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。

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