滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第21話

ライザーとのレーティングゲームから翌日。

オレはベッドの上である奴が家に訪ねてくるのを待っている。

 

 

「龍呀、お客様にゃ」

 

「来たか」

 

 

黒歌に呼ばれてリビングに降りるとスーツ姿のサーゼクスが椅子に座っていた。

 

 

「やぁ、龍呀くん」

 

「待ってたぜ、サーゼクス」

 

「待っていた?君は私がここに来ることを読んでいたのかい?」

 

「まぁ、半分はそうだが。もう半分は違う」

 

「なら、もう半分を聞かせてもらえるかい?」

 

「もう半分はオレの所へじゃなくて、イッセーの所へグレイフィアを送り込むと読んでいた」

 

「まさか、そこまでとは……」

 

「それで、何の用だ?」

 

「君に………いや、フェアリーテイルの滅竜魔導士。狩谷龍呀くんへ、私から依頼だ」

 

「依頼ねぇ……。内容は?」

 

「明後日に行われる、リアスとライザーくんの婚約パーティーに乗り込んでリアスを拐ってほしい」

 

「ほう」

 

「お願いできるかい?」

 

「良いぜ。ただし、パーティーに乗り込んだ際にオレとライザーを戦わせろ。そして、勝った者には何かしらの報酬を渡す。これが条件だ」

 

「何かしら報酬?君は何が欲しいんだい?」

 

「そんなの決まってんだろう、黒歌さ」

 

「龍呀、貴方まさか!」

 

「そう、そのパーティーで転生悪魔、黒歌の全権を報酬にして、黒歌をはぐれ悪魔から解除する」

 

「ハハハハハ!まさか、そんな願いを報酬にするとは」

 

「分かった。それじゃ、これがパーティー会場へ転移できる魔法陣だ」

 

「イッセーが目を覚ましたら依頼を遂行しに行く」

 

「楽しみにしているよ。フェアリーテイルのドラゴンスレイヤーくん」

 

 

そう言い残し、サーゼクスは魔法陣で転移し帰って行った。

そして、翌日の夜。

イッセーの家からドラゴンの臭いがしたのでサーゼクスからもらった魔法陣が描かれた紙を使用する。

 

 

「それじゃ、黒歌。行ってくる」

 

「行ってらっしゃいにゃ、龍呀」

 

 

 

魔法陣で転移すると既にイッセーが来ていた。

 

 

「待っていてください、部長」

 

「一人で行くなんて水臭いぞ、イッセー」

 

「龍呀!?」

 

「よう」

 

「なんで!?」

 

「オレもちょっと用があってな。それより、パーティーに乗り込むぞ」

 

「お、おう!」

 

 

オレたちはパーティー会場に向けて走りだす。

途中、衛兵たちが襲いかかってきたがオレが全てボコボコにする。

 

そして、パーティー会場の前に大きな扉があるのでそれを…………。

 

 

「一丁、派手に行くか」

 

「ああ!」

 

「ライザーくん、あ・そ・び・ま・しょっ!」

 

 

扉に向けて火竜の鉄拳を扉に向けて放ち。扉を粉砕しながら悪魔たちが集まるパーティー会場へと乗り込む。

 

 

「部長!」

 

「イッセー!?それに龍呀も」

 

「おい貴様ら、ここを何処だと……」

 

「俺は駒王学園、オカルト研究部の兵藤一誠!」

 

「ギルド フェアリーテイルの滅竜魔導士。狩谷龍呀!」

 

「部長……リアス・グレモリー様の処女は俺の物だ!」

 

「格好がつかねぇな」

 

「なっ!?貴様ァァア!」

 

「何を考えているの!?あの男」

 

「取り抑えろ!」

 

 

ライザーの声で衛兵たちが集まるが、オカルト研究部の皆が足止めをしてくれた。

 

 

「二人とも、ここは僕らに任せて」

 

「遅いです」

 

「木場、小猫ちゃん!」

 

「あらあら、やっと来たんですね」

 

「朱乃さん」

 

「すまん」

 

「さぁ、二人とも」

 

「はい!」

 

「ああ!」

 

 

衛兵たちが倒されて行くのを見た他の悪魔たちは、この事態にざわめきだす。

そんな中、ある男がざわめきを止める。

 

 

「これは私が用意した余興ですよ」

 

「誰?」

 

「あれがサーゼクス・ルシファー。部長の兄貴だ」

 

「あの人が魔王……」

 

「サーゼクス様!余興とはいかが……」

 

「ライザーくん。レーティングゲーム、興味深く拝見させてもらったよ。しかしながら、ゲーム経験も無く、戦力もそこの人間に劣る妹相手ではいささか」

 

「あの戦いにご不満でも?」

 

「いやいや、私が言葉を差し挟めばレーティングゲームそのものが存在意義を失ってしまう」

 

「まして、今回は事情が事情だ。旧家の顔も立たないだろう?」

 

「ッ………!」

 

「可愛い妹のせっかくの婚約パーティーだ。派手な趣向も欲しいものだ」

 

「そこの二人。君たちが有するドラゴンと滅竜の力。この目で直接見たいと思っていてね」

 

「…………。(俺のは実際に受けただろうが!)」

 

「グレイフィアに少々段取ってもらったのだよ」

 

「なるほど。つまりは……」

 

「ドラゴン対フェニックス。伝説の力を宿す者たちによって会場を盛り上げる、というのはどうかね?」

 

「!!」

 

イッセーはサーゼクスのその提案に驚いた。しかし、直ぐにその提案を俺たちで受ける。

 

 

「分かりました」

 

「オレも構わない」

 

「それでは、ドラゴン使いくんに滅竜使いくん。君たちは勝利の対価に何を望む?」

 

「サーゼクス様!下級悪魔と人間などに……」

 

「下級であろうと上級であろうと、ましてや人間であろうと、こちらから願い出た以上。それ相応の対価を払わねばならいない」

 

「何を希望する?爵位かい?それとも絶世の美女かな?さぁ、何でも言ってみたまえ!」

 

「イッセー。お前から先に言えよ」

 

「サンキュー、龍呀」

 

「俺は部長、いいえ。リアス・グレモリー様を返してください!」

 

「分かった。君は?」

 

「オレはとある悪魔の全権だ」

 

「ほう、その悪魔とは?」

 

「勝負に勝ってから決めるさ」

 

「分かった」

 

「それではフィールドへ転送する」

 

 

オレたちはサーゼクスの転移魔法により、特設バトルフィールドへ転送させられた。

 

 

 

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。

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