ライザーとのレーティングゲームから翌日。
オレはベッドの上である奴が家に訪ねてくるのを待っている。
「龍呀、お客様にゃ」
「来たか」
黒歌に呼ばれてリビングに降りるとスーツ姿のサーゼクスが椅子に座っていた。
「やぁ、龍呀くん」
「待ってたぜ、サーゼクス」
「待っていた?君は私がここに来ることを読んでいたのかい?」
「まぁ、半分はそうだが。もう半分は違う」
「なら、もう半分を聞かせてもらえるかい?」
「もう半分はオレの所へじゃなくて、イッセーの所へグレイフィアを送り込むと読んでいた」
「まさか、そこまでとは……」
「それで、何の用だ?」
「君に………いや、フェアリーテイルの滅竜魔導士。狩谷龍呀くんへ、私から依頼だ」
「依頼ねぇ……。内容は?」
「明後日に行われる、リアスとライザーくんの婚約パーティーに乗り込んでリアスを拐ってほしい」
「ほう」
「お願いできるかい?」
「良いぜ。ただし、パーティーに乗り込んだ際にオレとライザーを戦わせろ。そして、勝った者には何かしらの報酬を渡す。これが条件だ」
「何かしら報酬?君は何が欲しいんだい?」
「そんなの決まってんだろう、黒歌さ」
「龍呀、貴方まさか!」
「そう、そのパーティーで転生悪魔、黒歌の全権を報酬にして、黒歌をはぐれ悪魔から解除する」
「ハハハハハ!まさか、そんな願いを報酬にするとは」
「分かった。それじゃ、これがパーティー会場へ転移できる魔法陣だ」
「イッセーが目を覚ましたら依頼を遂行しに行く」
「楽しみにしているよ。フェアリーテイルのドラゴンスレイヤーくん」
そう言い残し、サーゼクスは魔法陣で転移し帰って行った。
そして、翌日の夜。
イッセーの家からドラゴンの臭いがしたのでサーゼクスからもらった魔法陣が描かれた紙を使用する。
「それじゃ、黒歌。行ってくる」
「行ってらっしゃいにゃ、龍呀」
魔法陣で転移すると既にイッセーが来ていた。
「待っていてください、部長」
「一人で行くなんて水臭いぞ、イッセー」
「龍呀!?」
「よう」
「なんで!?」
「オレもちょっと用があってな。それより、パーティーに乗り込むぞ」
「お、おう!」
オレたちはパーティー会場に向けて走りだす。
途中、衛兵たちが襲いかかってきたがオレが全てボコボコにする。
そして、パーティー会場の前に大きな扉があるのでそれを…………。
「一丁、派手に行くか」
「ああ!」
「ライザーくん、あ・そ・び・ま・しょっ!」
扉に向けて火竜の鉄拳を扉に向けて放ち。扉を粉砕しながら悪魔たちが集まるパーティー会場へと乗り込む。
「部長!」
「イッセー!?それに龍呀も」
「おい貴様ら、ここを何処だと……」
「俺は駒王学園、オカルト研究部の兵藤一誠!」
「ギルド フェアリーテイルの滅竜魔導士。狩谷龍呀!」
「部長……リアス・グレモリー様の処女は俺の物だ!」
「格好がつかねぇな」
「なっ!?貴様ァァア!」
「何を考えているの!?あの男」
「取り抑えろ!」
ライザーの声で衛兵たちが集まるが、オカルト研究部の皆が足止めをしてくれた。
「二人とも、ここは僕らに任せて」
「遅いです」
「木場、小猫ちゃん!」
「あらあら、やっと来たんですね」
「朱乃さん」
「すまん」
「さぁ、二人とも」
「はい!」
「ああ!」
衛兵たちが倒されて行くのを見た他の悪魔たちは、この事態にざわめきだす。
そんな中、ある男がざわめきを止める。
「これは私が用意した余興ですよ」
「誰?」
「あれがサーゼクス・ルシファー。部長の兄貴だ」
「あの人が魔王……」
「サーゼクス様!余興とはいかが……」
「ライザーくん。レーティングゲーム、興味深く拝見させてもらったよ。しかしながら、ゲーム経験も無く、戦力もそこの人間に劣る妹相手ではいささか」
「あの戦いにご不満でも?」
「いやいや、私が言葉を差し挟めばレーティングゲームそのものが存在意義を失ってしまう」
「まして、今回は事情が事情だ。旧家の顔も立たないだろう?」
「ッ………!」
「可愛い妹のせっかくの婚約パーティーだ。派手な趣向も欲しいものだ」
「そこの二人。君たちが有するドラゴンと滅竜の力。この目で直接見たいと思っていてね」
「…………。(俺のは実際に受けただろうが!)」
「グレイフィアに少々段取ってもらったのだよ」
「なるほど。つまりは……」
「ドラゴン対フェニックス。伝説の力を宿す者たちによって会場を盛り上げる、というのはどうかね?」
「!!」
イッセーはサーゼクスのその提案に驚いた。しかし、直ぐにその提案を俺たちで受ける。
「分かりました」
「オレも構わない」
「それでは、ドラゴン使いくんに滅竜使いくん。君たちは勝利の対価に何を望む?」
「サーゼクス様!下級悪魔と人間などに……」
「下級であろうと上級であろうと、ましてや人間であろうと、こちらから願い出た以上。それ相応の対価を払わねばならいない」
「何を希望する?爵位かい?それとも絶世の美女かな?さぁ、何でも言ってみたまえ!」
「イッセー。お前から先に言えよ」
「サンキュー、龍呀」
「俺は部長、いいえ。リアス・グレモリー様を返してください!」
「分かった。君は?」
「オレはとある悪魔の全権だ」
「ほう、その悪魔とは?」
「勝負に勝ってから決めるさ」
「分かった」
「それではフィールドへ転送する」
オレたちはサーゼクスの転移魔法により、特設バトルフィールドへ転送させられた。
オリ主の滅神魔法について
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完全習得(永久的)。
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一時的な習得(今章限り)
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今後も使える(条件有り)
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ごめん、使えなかった。