滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第37話

 

「良くできてるわね」

 

「あらあら。 さすが毎日、部長のお身体を見て、触っているイッセーくんですわね」ウフフフ

 

 

紙粘土の授業が終わり。イッセー作:部長の裸体フィギュアを当の部長本人にもイッセーの力作を見て、部長は嬉しいそうだ。

部長の懐刀である朱乃も、褒めているようだ。

 

因みに、黒歌は小猫のことを再び見に行った。

 

 

「ま、毎日だなんて。 朱乃さん、機会がある時に脳内に焼き付けるんです!」

 

「誇れることじゃないだろう、それ!?」

 

「龍呀くんのは………ドラゴンに幼い龍呀くん、かしら?」

 

「いえ、龍呀が作ったのは炎竜王イグニールに幼い頃の火の滅竜魔導士ナツ・ドラグニルですよ」

 

「これが本当のナツ・ドラグニル…………。髪の毛の色以外は龍呀くんソックリですわね」

 

 

部長と朱乃に見せているのは、美術部の一人が高速でオレの紙粘土作品に塗装したあとの写真である。

 

「でも、何でナツとイグニールなんだ?」

 

「フェアリーテイルの滅竜魔導士って言ったらやっぱり一番に思い付くのはナツだし、 ドラゴンと聞かれたら、アクノロギアかイグニールだろうからな」

 

「なるほどな」

 

 

イッセーにオレが何でナツとイグニールの粘土模型を作ったのかを説明すると、体育館に繋がる渡り廊下をカメラを持った大勢の生徒が体育館に向かって走っていた。

 

 

「魔女っ子の撮影会だと!?」

 

「これは! 元写真部として、レンズを通して余すことなく記録せねば!!」

 

「魔女っ子?」

 

「今の………絶対に元浜と松田だろう」

 

「魔女っ子………まさか!?」

 

「部長、何か知ってるんですか?」

 

「えぇ……一応ね」

 

 

そんな、魔女っ子の正体を確かめるためにオレたちは体育館への向かう。体育館に入るとステージの上で、まさに魔女っ子コスプレをしている美少女がいた。

 

やっぱり、彼女か…………。

 

 

「あれは………魔法少女ミルキースパイラル7オルタナティブのコスプレじゃないか!」

 

「よく、あの長ったらしい名前を覚えてられるな、お前は………」

 

「イッセーさん、お詳しいんですね」

 

「あるお得意様の付き合いで、アニメの全話観賞マラソンをしたことがあってね」

 

 

絶対にそのお得意様とはミルたんのことだよな。

 

 

「コッッラァァァァア!!」

 

「あっ、匙だ」

 

「学校で何にやってんだ? ほら、解散解散!」

 

 

流石は生徒会。学園の騒動が起きれば、呼ばれずとも『颯爽、登場!』するのか……。

そんな匙くんは魔女っ子の写真を撮っていた生徒からクレームを受けるがなんとか解散させる事に成功したようだ。

 

 

「あの、ご家族の方でしょうか?」

 

「うん!」

 

「そんな格好で学校に来られると困るんですが……」

 

「えぇ……?」

 

 

匙から注意を受けた魔女っ子は、何故か知らないが匙に向けて魔女っ子のポーズを取った。

 

 

「ミルミル☆ミルミル☆スパイラルー!」

 

「だから、真面目に人の話を……」

 

「よう、匙。 ちゃんと仕事してんじゃん」

 

「からかうな、兵藤」

 

「匙、一応教えておくが。 その人、人間じゃないぞ」

 

「はぁ?」

 

 

匙はオレの言っている意味が分からないという表情を見せたあと、突然オレたちが入ってきた体育館の入り口とは反対の入り口が開いた。

 

 

「匙? 何事ですか?」

 

 

開いた入り口から現れたのは我らが駒王学園の生徒会長、支取蒼那ことソーナ・シトリーである。

 

 

「それが会長…この方が……」

 

「ソーナちゃん! みーつけた」

 

「………ッ!!」

 

 

支取先輩は魔女っ子を見た途端に体が固まってしまった。

 

 

「もしかして…………」

 

「イッセーに匙、その魔女っ子の人は支取先輩のお姉さんだ。 悪魔の臭いに加えて魔力の波動も似ている」

 

「会長のお姉さん!?」

 

「って、ことは…………」

 

「ええ、龍呀の言う通り。 あの方は、ソーナのお姉様で現四大魔王の一人であせられる。 セラフォルー・レヴィアタン様よ」

 

 

イッセーの問いに部長が答えた。

 

 

「それにしても、やはりドラゴンスレイヤーの鼻は凄いわね」

 

「でも、たまに大変ですけどね。 今の季節の下駄箱から匂う汗臭い靴の臭いとか、ゴミ置き場にある腐った生ゴミの臭いとか……」

 

「そ、それは…………」

 

 

ドラゴンスレイヤーの意外なデメリットに部長もコメントに困ってしまった。

 

 

「と、取り敢えず。 セラフォルー様にご挨拶するわよ。 付いてきなさい、イッセー、アーシア」

 

「「は、はい!」」

 

「部長、オレは?」

 

「そうね。 龍呀にも来てもらおうかしら」

 

「わかりました」

 

 

そんなこんなでオレたちは部長の後ろを歩きながらセラフォルー・レヴィアタンに挨拶をすることになった。

 

 

「お久しぶりです。 セラフォルー様」

 

「あら、リアスちゃん、おひさ~。元気してましたか?」

 

「はい、お陰様で。 今日はソーナの公開授業へ?」

 

「うん! でね、ソーナちゃんったら酷いのよ。 今日のこと黙ってたんだがら」

 

「…………」プイッ

 

 

セラフォルーの言葉に支取先輩は目を逸らした。

まぁ、こんなテンションの高い姉は流石に面倒だとは思うだろう。

 

 

「もう、お姉さん。 ショックで天界に攻め込もうとしちゃったんだから」

 

「冗談なのか本気なのか、さっぱり分からん」

 

「まぁ、十中八九冗談だろう。これから、トップ会談をするのに戦争をおっ始めるのはバカかアホくらいだろう」

 

「だ、だよな…………」

 

 

セラフォルーのとんでも発言にイッセーは困惑しているようだ。

すると、セラフォルーは部長の後ろにいるオレたちに気づいたようだ。

 

 

「リアスちゃん。 あの子たちが噂のドライグくんにドラゴンスレイヤーくん?」

 

「はい。イッセー、龍呀。 ご挨拶なさい」

 

「は、はい!」

 

「わかりました」

 

 

部長に呼ばれたのでセラフォルーの前で自己紹介をすることにした。

 

 

「初めまして、兵藤一誠です。 リアス・グレモリー様のポーンをやってます」

 

「ギルド フェアリーテイルの滅竜魔導士、狩谷龍呀です」

 

「初めまして、魔王のセラフォルー・レヴィアタンです。 『レヴィアたん』って呼んでね?」

 

「は、はぁ………」

 

「…………」

 

 

流石のオレでもセラフォルーの呼び方にはノーコメントである。

 

 

「お姉様、私はここの生徒会長を任されているのです。 いくら、身内だとしてもその様な格好はあまりにも…………容認できません!」

 

「そんな、ソーナちゃん! ソーナちゃんに、そんなこと言われたら…………お姉ちゃん悲しい!」

 

「お姉ちゃんが魔法少女に憧れてるって知ってるでしょ?」

 

「どこかで聞いたことがあるセリフだな…………」

 

 

何故かイッセーがセラフォルーの『魔法少女に憧れている』の言葉に反応した。

 

まぁ、イッセーが反応するのは分かるよ。だって、セラフォルーと同じことを言ったのはある意味で最強の『ミルたん☆』だからな。

 

 

「きらめく☆ステッキで天使や堕天使を抹殺なんだから」

 

「お姉さま、ご自重ください。 お姉さまがきらめかれたら小国が数分で滅びます」

 

 

やはり、魔法少女でなく魔王少女なんだな………。

外見では、魔法少女なのに。

 

 

「なぁ、匙」

 

「なんだ、兵藤?」

 

「コカビエルが襲ってきた時、会長はお姉さんを呼ばなかったけど。 仲が悪いからってわけじゃないんだよな?」

 

「イッセーくん、逆ですわ」

 

「え?」

 

 

イッセーの匙への問いに朱乃が答えた。

 

 

「セラフォルー様が妹君である、ソーナ会長を溺愛し過ぎているので、逆に呼ぶと収拾がつかなくなると」

 

「た、確かに妹が堕天使に汚されるとか言って、即戦争になってたかもしれないな」

 

「それを考えてると、やっぱり龍呀がコカビエルを倒してくれて助かったよな」

 

「そうですわね」

 

「いや、オレが居なくてもヴァーリの奴がコカビエルを倒していたはずだ。 アイツの実力は部長よりも格段に上だしな」

 

 

だって、アイツ魔王ルシファーの孫だし。それに『白龍皇の光翼』を使わずともコカビエルクラスなら難なく退けられるだろう。

 

そんなことを考えていると、支取先輩がセラフォルーのことで我慢の限界に達したのか目元を潤ませながら体育館から走り去っていく。

 

 

「もう耐えられません!」

 

「待って、ソーナちゃん!」

 

「来ないでください!」

 

「そんな、ソーナたん。お姉ちゃんを見捨てないでぇぇぇぇっ!」

 

「『たん』を付けないでください!」

 

 

と姉妹による追いかけっこが始まった。

 

 

「じゃあ、俺。会長のフォローをしに行くから」

 

「お、おう。頑張れよ」

 

「支取先輩によろしく言っておいてくれ」

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。

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