アザゼルとの邂逅のあと、ギャスパーの特訓を下校時間まで続け。流石に夕食を摂るために一度、各自の家に戻ることになった。しかし、イッセーだけはギャスパーのところで待つと言った。
なので、イッセーにギャスパーを任せてオレたちは家に帰ることにした。
「ただいま」
「ただいまです」
「お帰りなさい、二人とも」
家に着くと、玄関でエプロン姿の黒歌が出迎えてくれた。
「ああ、ただいま。黒歌」
「ただいまです。姉様」
帰って来た挨拶をしたあと、自室に鞄を置いて、手洗いうがいなどを済ませてからリビングにて夕食を摂りギャスパーのことについて三人で話すことにした。
「なるほどね。血が嫌いで、時を止める力が制御できないハーフヴァンパイアねぇ………」
「ああ。オレや黒歌は、力の影響を受けないとしても。小猫やイッセーたちがな………。それにここのままだと、いくらグレモリーの眷属といえは、最悪の場合は………」
「それは何とか避けたいです。ギャーくんは大切な友達ですから」
「オレも何とかしてやりたいが、こればっかりはギャスパーの心の問題だからな。根気よく特訓して、力を制御できるようになるしかないな」
トップ会談の時のことを頭の中で思い出す。ギャスパーは会談中に魔法使いに強制的に神器を暴走させられてしまうのと、小猫が拘束されてしまう。この二つのうち、一つである小猫の拘束は起きないと思う。
何せアニメと違って、オレと黒歌が小猫を強化してしまっているからだ。本来なら、小猫が仙術を使うのは夏休みの特訓当たりからだ。
どうしたものか………。
「龍呀先輩、このあとはギャーくんの所へ?」
「んー、悩んでる。俺が行ってもやることはイッセーと変わらないしな」
「イッセー先輩と?」
「今頃、イッセーはギャスパーに『赤龍帝』として経験したことを話してるはずだ。『赤龍帝』の力を使えば使うほど自分がどうにかなってしまいそうだ、とかな」
「………」
オレの説明に小猫は少し考え込んでしまった。多分、心の奥底ではまだ仙術の力に対する恐怖心が住み着いたままなのだろう。こればかりはアニメ通り。小猫の心次第だ。
まぁ、そんな我が奥さんにちょっとだけアドバイス。
「小猫、お前もまだ完全に仙術の力に恐怖を拭い去れていない。だから、焦るな。力も求めることは別に悪いことじゃない。その力をどうやって、誰のために扱うかが大事なんだ」
「力をどうやって、誰のために………」
「そうだ。オレでいえば黒歌と小猫のために、イッセーなら部長のために、といった大切な存在のために力を振るう。小猫は、誰のために力を振るいたい?」
「私は、姉様や龍呀先輩。それに、部長たちのために力を使いたい!」
「なら、焦らず。基礎からコツコツと力を伸ばせばいい。オレもそうしてきたからな」ナデナデ
「分かりました。頑張ります」ゴロゴロ
「ああ、頑張れ」
その後、夕食を食べ終わり一息ついてから、オレは学園に戻ることにした。アニメだと今頃、イッセーの奴が男子会を初めている頃だろう。
「それじゃあ、行ってくる」
「気を付けて行ってらっしゃい」
「ギャーくんをお願いします」
「分かってる」
玄関にて、寝間着姿の奥さん二人に見送られながら学園に向かう。途中で、視線を感じたので近く公園によることにした。
「おい、居るんだろう。出てこいよ」
「おやおや、気付かれていたか」
そう言いながら物影から出てきたのは、何処かの学園の制服の上に中国の漢服を着て、槍を持った黒髪の男だった。
「何のようだ?」
「なに、巷で噂になっているドラゴンスレイヤーに挨拶をしに来たのさ」
「なるほど。お前は裏側の人間か」
「いかにも。俺の名前は曹操。名前から分かる通り、曹操の子孫だ」
「んで、その曹操が何のようだ。 挨拶だけなら、そんな槍はいらないよな?」
「出きれば、少しばかり手合わせを願いたくてね」
「手合わせ、ねぇ………」
どうした物かな? こいつの臭いからするにはただの人間だが。槍の方はイッセーの神器と似た臭いがするだよなぁ………。
「いいぜ。ただし、場所はオレが決めるがいいか?」
「構わないよ」
「オーケー」
曹操から了承が得られたので、懐にある小型ラクリマを空へ放り投げる。すると、オレと曹操をFAIRY TAILに出てきた大魔闘演武のスタジアムへと転移させた。
「ほほー、これは転移魔法の一種かな?」
「まー、そんなもんだ。ここなら、遠慮なくやれんだろう?」
「それは此方としても嬉しい限りだ。では、遠慮なく先手を貰うとしようッ!!」
「掛かってこいよ!」
オリ主の滅神魔法について
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完全習得(永久的)。
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一時的な習得(今章限り)
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今後も使える(条件有り)
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ごめん、使えなかった。