滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第45話

ミカエルが去ったあと、イッセーは部長に連れられて姫島神社から去っていき。オレだけが神社の中の客間に通され、朱乃が淹れてくれたお茶を飲みながら朱乃を待っていた。

 

 

「失礼します」

 

 

そう言って襖を開けて入ってきたのは、朱乃に朱璃さん。それに、バラキエルのおっさんも入ってきた。

そして、オレの向かい側に朱璃さん、バラキエルのおっさんが座り、誕生日席のような場所に朱乃が座った。

 

 

「私は、バラキエル。堕天使勢力の幹部だ」

 

「知っているでしょうが朱乃の母の朱璃です」

 

「ギルド フェアリーテイルの滅竜魔導士、狩谷龍呀です」

 

「改めて、礼を言わせてほしい。龍呀殿」

 

 

バラキエルのおっさんがそう口にすると、姫島一家三人がオレに頭を下げた。

 

 

「あの時、貴殿がいなければ朱璃だけでなく。朱乃まで私は失っていたかも知れない。そのことを深く感謝を申し上げる」

 

「ありがとうございます」

 

「ありがとうございます」

 

「いえ、そのことに関しては、お二人に話すべきことがあります」

 

「話すべきこと、とは?」

 

 

バラキエルのおっさんが疑問符をあげているが前に朱乃に話したことをバラキエルのおっさんと朱璃さんに話すことにしていた。

 

 

「実は、朱乃と朱璃さんを助けたのは偶然ではなく。襲われることをオレは前から知っていたんです」

 

「前から知っていた?」

 

「ええ。突拍子のない話ですが、オレはこの世界の住人ではない。異世界からの転生者なんですよ」

 

「異世界からの………」

 

「転生者………」

 

「それで、現代に転生する前にオレを転生させる神があなた方、姫島家族を助けて欲しいとの申し出がありまして、あなた方を助けました」

 

「なんと、そんなことが………」

 

「神が私達をお救いするために貴方を………」

 

「そんな訳で、偶然、あるいは神の気紛れといった形であなた方家族を助けました」

 

「仮に神の気紛れだとしても、貴殿が我が妻と娘を救ってくれたことに変わりはない。故に、貴殿は私たち家族の恩人なのだ」

 

「そうです。主人の言葉通りですわ」

 

「龍呀くん、私は貴方に救われたから今があるの。だから、感謝の言葉は受け取ってほしいの」

 

「………わかりました」

 

 

ここで感謝の言葉を受け取らないとエンドレスになる可能性があるので朱乃の言う通りに感謝の言葉を受け取り、朱乃が淹れてくれたお茶を飲む。鼻の中にお茶の香りが広がると同時に、朱漓さんが爆弾発言をする。

 

 

「ところで龍呀さん。貴方、家の朱乃を娶る気はあるかしら?」

 

「ブフーッ!!」

 

「しゅ、朱璃!?」

 

「か、母様!?」

 

「ゴホッ、ゴホッ!な、何故そのようなことをオレに?」

 

「朱乃は、子供の頃から男の子にモテるのよ。でも、誰一人としてお付き合いをしなかったのよ。それで、どうしてお付き合いしないのか聞いてみたの」

 

「そしたら、『大きくなってナツお兄さんと結婚するの!』なんて言うんですよ。でも、いずれはナツお兄さんとは違う男性とお付き合いすると思っていた矢先に」

 

「ナツお兄さん、張本人である龍呀さんに再会したのよ。母としては、初恋の人とお付き合いして、いずれは結婚してほしいものなのよ」

 

「は、はぁ………」チラリ

 

「もう、お嫁に行けない。////////」カアアアア

 

 

朱璃さんのいきなりの発言に戸惑いながら、朱乃の方をチラリと見ると、両手で顔を覆い、耳まで真っ赤に染めていた。

 

 

「だから、お付き合いしてくれるかしら?」

 

「え、えーっと、オレには既に婚約者が………」

 

「なら、朱乃と一緒に娶ればいいじゃない。朱乃は、私と同じそこらの娘よりも美人だし、料理もできるし、スタイルも良いほうよ。それに、夜の営みだってそれなりに………」

 

「か、母様!? 龍呀くんの前で、私のあられもない話をしないでください!」

 

「あら?でも、最近脱衣場の鏡の前で、『龍呀くんは胸が大きい方が好きかしら?』なんて言っていたじゃないの」

 

「なっ、ななな………!////////」

 

「(仮に朱乃を黒歌たちと一緒に娶ることに悪い気はしないが………。二人にバレた時が怖い)」

 

「だから、娘を娶ってくれるわよね? それともなにかしら? こんなにも辱しめておいて、責任を取らない気かしら?」

 

「朱乃を辱しめたのはアンタだよ!?」

 

「私を辱しめたのは母様です!?」

 

「朱璃、そこまでにしてやらないか?二人のことなんだし、私たちが口を出す必要は………」

 

「貴方はいいの?ここで朱乃を龍呀さんに任せておかないと、何処の馬の骨とも知れないちゃらんぽらんな男に娶られても」

 

「それはダメだ!龍呀殿、是非とも家の朱乃を妻に!!」

 

「お、お父様まで………」

 

「と、取り敢えず、婚約者に聞いてみます」

 

 

取り敢えず、その場凌ぎに客間から出て携帯で黒歌に電話をする。

 

 

『もしもし、龍呀? どうしたにゃん?』

 

「それが、ちょっと面倒なことになってな………」

 

『面倒なこと?』

 

「朱乃のご両親に朱乃を娶る気はないかと問われてな………」

 

『にゃっ!?』

 

「そんな訳で、黒歌に相談したんだが………。どうする?」

 

『………どうするも何も龍呀が決めなさい。私は、龍呀が決めたならそれに従うだけにゃ。白音も、グレモリーの女王なら納得するはずにゃ』

 

「黒歌、お前………」

 

『だから、あとは任せるにゃ~』

 

 

それを最後に、黒歌との通話が切れる。

 

 

「………」

 

「よしっ!」

 

 

腹を括り、朱乃と朱璃さん、バラキエルのおっさんが待っている客間に戻る。すると、朱漓さんが黒歌の返答を聞いてくる。

 

 

「龍呀さん、婚約者方は………」

 

「あー、それなんですが………任せるとのことで………」

 

「あら! なら、朱乃をもらってください!」

 

「………………朱乃。どうする?俺はお前の意思を聞きたい」

 

「………私は、あの夜からナツお兄さんを、龍呀くんをお慕いしています。//////」

 

「………分かった。改めて、三人目の奥さんとしてよろしくな。朱乃」

 

「はい!」

 

 

こうして、黒歌、小猫に続いて、朱乃までもがオレの奥さんとして加わることになった。本当、原作のイッセー、ごめんなさい。

 

そんな風に心のうちで原作のイッセーに謝罪していると、またもや朱漓さんが口を開く。

 

 

「朱乃、婚約おめでとう!」

 

「ありがとう。母様」

 

「無事に龍呀さんと朱乃の婚約が決まったところで、龍呀さんに提案なんだけど。朱乃を貴方の家で住まわせてくれないかしら?」

 

「まぁ、いいですけど」

 

「あら、ありがとう」

 

 

朱漓さんがどんどん朱乃のことを決めていく反面。バラキエルのおっさんはぶつぶつと朱乃と朱漓さんに聞こえないよう呟いているだろうが、この距離だとオレには普通に聞こえるのだが………。

 

 

「朱乃が婚約?朱乃が同居?ってことは………私がお爺ちゃんに?」ブツブツ

 

「………。(おっさん、話が飛躍し過ぎてるぞ)」

 

 

 

とまぁ、トップ会談の前に新しい奥さんの婚約と同居が決まったのである。

 

 

 

 

 

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。

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