滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第53話

 

 

 

 

 

Vanishing Dragon Power is taken!!!

 

 

そのドライグの声を聞いた瞬間、オレは前世で好きだったシーンを見れたことに、感動のあまり歓喜する。

 

部長やアーシアたちには悪いが『ハイスクールD×D』が好きな男ならば、このシーンは興奮する場面だと思うから勘弁して欲しい。

 

 

「来たぁぁぁあ!!」キラキラ

 

「りゅ、龍呀くん………」

 

「龍呀先輩………」

 

 

またもや、ヒーローに憧れる少年の心丸出しの顔でイッセーを見ていると、普段見せないオレの顔を見た、朱乃と小猫は先ほどの黒歌のように少しばかり困惑していた。

 

そんなことを余所にオレは食い入るようにイッセーとヴァーリの戦いを観察する。

 

 

「………へへへ、『白龍皇の籠手』ってとこか?」

 

 

アルビオンの半減の力を吸収したことにより、右腕の『赤龍帝の籠手』が『白龍皇の籠手』へと変貌した。そんな現象を見たアルビオンは、あり得ないと叫ぶがオレが否定する。

 

 

『あり得ん!こんなことは、あり得ない!』

 

「いんや、あり得ないことはないねぇよ。アルビオン」

 

『なに?』

 

「何故ならイッセーよりも前に、そのあり得ない相反する力を融合させた騎士がオレたちの仲間には居るからな!」

 

 

オレはそう言って、木場を親指で示す。

 

 

 

『……「神器プログラム」の不備について、実現させたというのか? いや、しかし、こんなことは……。思ついたとしても実際に行うのは愚かだ……』

 

『相反する力の融合は、何が起こるか分からないが。それがドラゴンの関わるものだとしたら、死ぬかもしれない?否、死ぬほうが自然だ』

 

 

今だに信じられない様子のアルビオンにドライグが肯定しながらも否定する。

 

 

『ああ、確かに普通ならそうだろう。だが、今の相棒はその普通というのが通用せん。しかし、代償にかなり寿命を縮ませたぞ、相棒。いくら悪魔が永遠に近い時間を生きるとしても────』

 

「一万年も生きるつもりねぇ。やりたいことなら山ほどあるがな」

 

 

やっぱり、兵藤一誠という主人公と赤龍帝ドライグというコンビは最高であるとオレは目の前の二人を見て、改めて思った。

 

 

「ヴァーリ、これでテメェの力を奪ってやったぜ!大人しく────」

 

「フッハッハッハッ!! 面白い!なら、俺も本気をだそう!!」

 

 

そう言って、ヴァーリは高く飛翔し、空中で停止して翼を大きく広げると、アルビオンのある音声がなった。

 

 

Half Dimension!

 

 

その音声と共にまばゆいオーラに包まれたヴァーリは、左手を眼下の先にある新校舎に向け、開いていた掌を少しずつ握り始める。すると、ヴァーリの左手に合わせて、新校舎が収縮をし始めた。

 

 

「何をしやがった!?」

 

「次元を歪めています。非常に危険です!」

 

 

イッセーの問いにミカエルが答え。部長がヴァーリのその力にまともではないと口にする。

 

 

「まともじゃないわ!」

 

「まともじゃねぇのさ。ドラゴンを宿すような奴は、どこかな?」チラリ

 

「おい、アザゼル。何で、オレを見る」

 

「いや、別に」

 

「この野郎………いつか、焼き(がらす)にしてやる」

 

 

アザゼルの話には一理ある。赤龍帝を宿しているイッセーは、部長の乳で成長する。白龍皇の宿すヴァーリは、魔王と人間のハーフ。滅竜魔法を習得したオレにいたっては、転生者。どれも、まともではない。ヴリトラを宿している匙は………何処かあったか?

 

そんなことを考えているとアザゼルがイッセーにヴァーリがやろうとしていることをイッセー用に分かりやすく説明していた。

 

 

「おい、赤龍帝。兵藤一誠」

 

「なんだよ?」

 

「お前にも分かりやすく説明してやる。あの能力は周囲のものを半分にしていく」

 

「半分?」

 

「つまりだ。リアス・グレモリーのバストも半分になっちまうぞ」

 

「はあ?」

 

 

アザゼルによるイッセー用の説明に部長は疑問の声を上げ。アザゼルの説明を聞いたイッセーは、ピタリと止まり。数テンポ、間を置いてからワナワナと震え始めたのちに激昂し、それと共に爆発的にイッセーの龍のオーラが増幅した。

 

 

「ふざけんなァァァァアアアアッッッ!!!!」

 

Boost!!

 

「アハハハハハハハ!! やっぱり、このシーンは最高だな!おい!」

 

 

前世アニメで見た時はマジで爆笑したシーンをリアルで目にして腹を抱えて爆笑するしかできなかった。

 

マジで最高!流石は、おっぱいドラゴン。乳龍帝。

 

 

「俺の部長のおっぱいを半分にするだと!? 」

 

「なに?」

 

 

どうやら、ヴァーリはイッセーの言っていることがあまり理解出来ていないようだ。それはそうだろう。普通なら、こんな展開で乳が半分にされることによって強くなる主人公はいない。イッセーが規格外なだけだ。

 

 

「許さない!」

 

Boost!!

 

「てめえだけは────」

 

Boost!!

 

「──許さないぞッッ!ヴァーリィィィィィィッッ!」

 

BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!!

 

 

更に倍加の能力で龍のオーラを増幅していくイッセーのオーラにサーゼクスたちは危険性を感じ、即座に防御結界を展開する。オレ的には、アクノロギアとの特訓でこの程度なら平気。正直、まだ生ぬるい。

 

しかし、流石に黒歌をこのオーラに晒すのは危ないので自作の結界魔法を展開する。

 

 

「アハハハハハハハ!! あー、笑い過ぎて腹痛てぇ!」

 

「リアス・グレモリーの胸だけで、こんなに強くなるなんて。たしか、龍呀の知ってるお伽噺の私も赤龍帝ちんに退けられるのよね?」

 

「ああ。イッセーが部長の乳首を押し込んで、部長が『ぃやんっ!♡』って啼くと完全な禁手化に至って、アニメの黒歌を退く」

 

「はぁ……。お伽噺とはいえ、まさか、私が女の胸で成長する男に退けられるのなんて。屈辱的だにゃ」

 

 

女の黒歌からしたらそうだろうな。女の胸で成長する変態に退けられるのは、相当屈辱的だとオレも敵がそうなら同じことを思う。だけど、観てる側としては爆笑モノです。

 

ある程度、イッセーの龍のオーラの増幅が止まるとかなりの速さでヴァーリとの距離を詰め、イッセーの膝蹴りがヴァーリのボディーに突き刺さる。

 

 

「ぐはっ! なんだ、このスピードは!?」

 

「てめえを野放しにしてたら、部長どころか皆のおっぱいまで半分になっちまう!」

 

 

いやいや、ならんてイッセー。なったら、今頃は世界的なニュースになるから。

 

 

「これは、部長のおっぱいの分!」

 

Divide!!

 

「ぐはっ!」

 

 

イッセーの右拳がヴァーリの腹部を抉り込むと移植したばかりの半減の力でヴァーリのオーラを半減させ、吸収した。それにより、弱まった防御力よりイッセーの拳の方が威力が勝り、ヴァーリは吐血した。

 

しかし、イッセーの猛攻は続く。

 

 

「これは朱乃さんのおっぱいの分!」

 

またもやイッセーは叫び、今度は頭突きをヴァーリに決める。それにより互いに兜が砕け散る。しかし、その叫びがオレを少しイラつかせた。

 

 

「(あとで一発、全力の火竜の鉄拳をイッセーの土手っ腹にブチ込むか)」ブチッ

 

「これは、黒歌さんのおっぱいの分!」

 

「(二発目………)ブチブチッ

 

「これは、成長中のアーシアのおっぱいの分!」

 

 

今度は、アーシアの胸のことを叫びながらヴァーリを蹴り上げる。

 

 

「これは、ゼノヴィアのおっぱいの分!」

 

「うぐぁっ!」

 

「そして、これは───半分にされたら丸っきり無くなっちまう小猫ちゃんのロリおっぱいの分だぁぁぁぁああああッッ!」

 

「ぐああああッ!」

 

「(イッセー、殺す。滅竜奥義、放って、コロス!)」ブチブチブチッ

 

 

イッセーが朱乃や黒歌のみならず。小猫の胸のことまで叫んだことに対して怒りのあまり、オレの竜としてのオーラが膨れ上がる。

 

それによりドラゴンを宿している二人はオレのオーラに気が付いたのか、イッセーとヴァーリは此方を見て驚いていた。

 

 

 

 

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。

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