滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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旧校舎のディアボロスと滅竜魔導士
第6話


「天竜の翼撃!!」

 

「Groooga!?」

 

「雷竜の鉄拳!!」

 

「Gngaaaaa!?」

 

 

神様によって原作の開始日より少し前に転移させてもらったオレと黒歌は、一軒家に住んでいる。

そして、今オレは神様が用意してくれた家の地下にある異空間の中で簡易ラクリマで出した、フェアリーテイルの大魔闘演武に出てきた伏魔殿(パンデモニウム)に挑んでいる。また、伏魔殿(パンデモニウム)には難易度があり、現在はノーマル。

 

 

「左手の炎と右手の炎を合わせて……」

 

「火竜の煌炎!!」

 

 

火竜の煌炎を地面に叩き付けて一気にD~Cまでのクラスモンスターを一掃する。

残りはBが15体、Aが4体、Sが1体のみ。

 

 

「残り20体」

 

 

残りの20体を倒すために伏魔殿(パンデモニウム)の奥へと進んでいく。

奥に進むに連れて、モンスターが四足歩行から二足歩行へと変わっていく。

 

 

「水竜の海刃槍!!」

 

 

水の滅竜魔法で右手に水で形成した三叉槍をBクラスのモンスターに投擲する。けれど、Bクラスとなるとこれだけでは倒せない。

 

 

「コイツを喰らえ!」

 

「雷竜の方天戟!!」

 

 

今度は雷竜の方天戟をさっきの攻撃で濡れたモンスターたちに投擲すると水は電気を通り易いから大ダメージが入る。また、濡れていないモンスターは床が濡れているためダメージを受ける。

 

 

「残り5体」

 

 

残りの5体を倒すために先に進んでいくと、ゲームのボスステージの様な円型状の広い部屋で4体のAクラスモンスターが部屋に入った途端に襲いかかってきた。

 

 

「へぇ、面白しれぇ」

 

「ちょっと、本気を出すか」

 

「モード、雷炎竜」

 

「雷炎竜の撃鉄!!」

 

「Guooooo!?」

 

「雷炎竜の砕爪!!」

 

「Gugaaaa!?」

 

 

雷炎竜の攻撃でAクラスモンスターを瞬殺していくと大魔闘演武とは違い、スタート地点からSクラスモンスターが居る訳でなく最初からSクラスモンスターは最深部に居るため、Sクラスは最初からステータス3倍が確定している。

 

 

「これで最後だな」

 

「UOOOOOO!!」

 

 

Sクラスは椅子の上で魔王の様な姿で俺を待ち構えていたので立ち上がる前に一発入れる。

 

 

「雷炎竜の咆哮!!」

 

 

炎と雷のブレスがSクラスを呑み込みで行き、爆発が起きて煙が上がる。

けれど、そんなの関係ない。もう直ぐ、朝飯の時間になるため、一気に決める。

 

 

「まだまだ!」

 

「滅竜奥義・改 紅蓮爆雷刃!!」

 

 

渾身の滅竜奥義を放つとゲームで良くある勝利のファンファーレが流れる。

そして、ファンファーレが終わると今回の伏魔殿(パンデモニウム)のクリアタイムが表示される。

 

 

「ノーマルでタイムは…………40分45秒か」

 

「まだ、エルザのタイムには勝てないか……」

 

 

大魔闘演武でのエルザのタイムには、やはり初回からモードを使わないと超えられない。

途中からのモードだとなると、この有り様だ。

 

そんなことを思っていると異空間の入り口からエプロン姿の黒歌がやってくる。

 

 

「龍呀、ごはんだにゃ」

 

「了解」

 

 

伏魔殿(パンデモニウム)のラクリマのスイッチを切ってまずは汗を流しに行く。そして、黒歌が作ってくれた朝食を食べる。

 

 

「「いただきます」」

 

 

「龍呀、今日は白音がいる学園に転入するのよね?」

 

「そうだけど?」

 

「なら、白音のことで何か分かったら教えて欲しいの」

 

「分かった。黒歌も猫の姿なら自由に動けるんだから白音のことを見に行けばいいのに」

 

「でも、学園はグレモリーとシトリーの根城なのよねぇ」

 

「なるほどな」

 

 

黒歌が何故、自由に外を歩けるのかは神様がラクリマと一緒に黒歌の悪魔の気配や臭いを消す首輪を用意してくれたのだ。

首輪の輪にはフェアリーテイルのマークがあり、また安定の鈴もついている。

 

初めて、首輪を着けた時に黒歌の奴は、『これで完全に龍呀の飼い猫にゃ』なんて照れながら言うもうですから、鼻血が出るかと思いましたよ。

 

懐かしいことを思い出していると家を出ないといけない時間になった。

 

 

「それじゃ黒歌。学校に行ってくるけど、何にかあったら小型ラクリマで知らせてくれな?」

 

「大丈夫よ。それよりも顔をもっとこっちへ近づけて」

 

 

黒歌の要望で顔を近づけて…………

 

 

「ん……」

「ん……」

 

 

簡単なキスをする。

 

 

「じゃあ、行ってきます」

 

「行ってらっしゃい」

 

 

 

 

家を出て、携帯のマップアプリとオレと同じ制服を着た人をたどりに学園へと向かう。

それから約15分ほどで学園の正門前に着いたけど…………

 

 

「転校なんて、生まれて初めてだし。どうしたら、いいんだ?」

 

初めての転校でアタフタしているとメガネをかけた女子生徒が話かけてきた。

 

 

「そこの貴方」

 

「は、はい!」

 

「見たことがない顔ですが、転校生ですか?」

 

「はい、今日から二年に転入する。狩谷龍呀です」

 

「そうですか。申し遅れました、三年で生徒会長をしている支取蒼那です。以後、お見知り置きを」

 

「こちらこそ、よろしくお願いします。支取先輩」

 

「フフフフ。椿姫、彼を職員室までお願いします」

 

「わかりました、会長」

 

 

椿姫先輩の後を追って駒王学園の職員室へと向かう。

 

 

「ここです。では、私はこれで」

 

「どうも、ありがとうございます」

 

 

椿姫先輩にお礼を言ってから職員室の中に入り、担任の先生と共に教室へ向かう。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

《sideイッセー》

 

 

やぁ、みんな。兵藤一誠だ。

昨日、彼女の天野夕麻ちゃんと、それはそれは楽しいデートしていたんたが、終わりに差し掛かろうとした時に夕麻ちゃんに公園で……まさかの殺される夢を見たんだ。

そして、今日、悪友である。元浜や松田たちに夕麻ちゃんのことを聞いたら知らないって言うんだよ。

まったく、どうなってるんだよ?

 

 

 

そんなことを朝から考えていると担任が来て、HRが始まった。

 

 

「えー、みんな、おはよう」

 

「「「おはようございます」」」

 

「まず、最初に転校生を紹介します」

 

「転校生?」

 

 

担任の口から転校生と出た瞬間に俺以外のクラスの奴らがざわめきだす。

俺は今、そんなことを気にしてられるほど余裕がないのだ。

 

 

「先生、先生!転校生は女子ですか?」

 

「残念、男子だ。それも、一部の人間には嬉しい顔だと思うぞ?」

 

「えー?」

 

「どんな顔なんだろう!」

 

「それでは入ってきてくれ!」

 

 

「はーい!」

 

 

担任が廊下に声をかけて、廊下から一人の男子が入って来たが、その男子の顔がまさかの…………

 

 

「では、自己紹介を頼む」

 

「えぇ……フィオーレ魔導魔術学園から、転校してきました。ナツ・ドラグニルです。よろしく」

 

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

 

「「「えぇぇぇぇぇ!?」」」

 

 

まさか、まさかのFAIRY TAILに出てくる、ナツ・ドラグニルに瓜二つなのだ。けれど、違う点は髪の色が黒な所だけだ。

 

 

「これこれ、冗談はそこまでしなさい」

 

「すみません。えー、狩谷龍呀です。よく、FAIRY TAILのナツ・ドラグニルに似ていると言われますが、よろしく」

 

 

狩谷がそう自己紹介を閉めると、再び、クラスの連中が騒ぎだす。

 

 

「スゲー、マジで、ナツ・ドラグニルに似てんじゃん!」

 

「声もそっくりだし!」

 

「なぁ、狩谷。ナツの決めセリフを言って見てくれよ!」

 

「ああ、良いぜ」

 

「火竜の鉄拳!!」

 

「「「オオオオーッ!!」」」」

 

「滅竜奥義・紅蓮爆炎刃!!」

 

「「「「オオオオオーッ!!」」」」

 

 

狩谷がナツの真似をすると男子たちが歓喜を上げる。けれど、時間が来たのか担任が男子たちを止める。

 

 

「はいはい、そこまでだ。狩谷、席はあそこにいる兵藤の隣だ」

 

「わかりました」

 

「狩谷龍呀だ。よろしく」

 

「兵藤一誠だ。こっちこそ、よろしく」

 

 

こうして、俺は波乱の運命を共にする友と出会ったのである。

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。

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