滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第66話

「ウラァァァア!!」

 

「がはっ……!?」

 

「バカ野郎! 腹の魔力を弱めてんじゃねぇ!!」

 

「お、おっす!」

 

 

シトリー眷属たちの修行も系統別へと移行して、若手悪魔の会合まで残り5日。その間、皆、オレが組んだ修行メニューを必死にこなして確実に強くなっている。

 

具体的には、支取先輩が『幽鬼の支配者』に居た頃のジュビアくらいまでは強くなり、椿姫先輩は目標通り手加減した火竜の咆哮を神器で跳ね返すことが出来るまでに成長した。他は、二人と比べると少し落ちるが皆も順調に成長していた。

 

そして、匙とオレとタイマンで修行をしている。魔力を纏わせてないただの右ストレートを匙の魔力の膜が薄くなっていた腹へ決めると、魔力の防御が甘く、右ストレートの勢いを殺し切れずもろにボディーに受けて、そのまま数回地面にバウンドしたあと直ぐ受け身を取りながら臨戦態勢を取る。ようやく、吹き飛ばされても直ぐに臨戦態勢が取れるようになったか。

 

最初は、軽く吹き飛ばされたら数分は動かくなったり、気絶してたりしていたのに成長したなぁ………。

 

 

「まだまだ行くぞォォオ!!」

 

「来いやぁぁあ!!」

 

 

これだけの打たれ強さが身に付けば、《禁手化》したイッセー相手でもある程度は正面から戦えるだろう。

 

正直、匙がヴリトラの炎を自由自在に操れるのであれば、ナンチャンって滅竜魔法を伝授しようとも思ったがそう上手くは行かないものだ。

 

 

「オッシャー! ギア上げてくぞ、匙ぃぃい! テイク・オーバー、ドラゴン・ソウル!!」

 

「ちょっ、待って狩谷! それは無理、無理だからァァァァアア!!!?」

 

「行くぜー!!」

 

「ぎやああああああ!!!?」

 

 

 

それから3日後のこと。

 

 

 

「えー、では、修行期間も残すところあと2日になりましたが………明々後日のレーティングゲームのために1日休みとします」

 

「「「「オオオオ!!」」

 

「皆さん、大変よく頑張った思っているので思う存分リラックスしてきてください。そして、最後の修行メニューは………現時点をもって、この場から羽も転移魔法も無しでシトリー邸まで帰ってください!」

 

「「「「は?」」」」

 

 

オレの最後の修行メニューに一同固まってしまった。

 

すると、シトリー眷属の『王』であり、生徒会長の支取先輩ではなく。椿姫先輩が口を開いた。

 

 

「ちょっ、ちょっと待ってください、狩谷くん! いくら何でも羽を使用せずに屋敷へ帰宅するには流石に………」

 

「甘えないでください、椿姫先輩! たかだか1日サバイバルを経験するだけです。前に言いましたがオカルト研究部のイッセーと比べたらまだ序の口です」

 

「それは………」

 

「それにオレは、たかだか1日のサバイバルも出来ないくらいにしか皆さんを弱く鍛えたつもりはありませんよ。何のために基礎鍛練として穴堀をさせたと思っているんですか?」

 

「それに………地形もわからない。相手もわからない。謂わば、レーティングゲームに近い状態ではないですか? 他にも今まで個人的な修行はさせてきましたが連携の修行は皆無。なら、今が一番実戦できる時です」

 

「「「「「はっ!」」」」

 

 

その言葉で皆、オレがなんのために1日サバイバルをやらそうとしていたのかに気付いたようだ。

 

 

「羽と転移魔法以外ならバンバン魔法を使ってでもって構いません。ただし、これからは全て実戦であることを決して忘れないように以上! では、解散!!」

 

 

そうして、オレが見るシトリー眷属の修行は終わりを告げた。

 

あとは、1日のサバイバルでどれだけ自分たちが成長し、どれだけ戦いの視野と選択肢が広くなったのかを確め、自分の力としてモノにするだけだ。

 

 

「さぁて、オレも久しぶりにサバイバルでもやろうかな」

 

「「「「え?」」」」

 

「んじゃあ、お先にシトリー邸に向かってるんで皆さん頑張ってください!」

 

 

魔界という見知らぬ土地でのサバイバルに探求心をワクワクさせながら魔力を使わずに先日飛んで来た方に向かって走り出す。

 

因みに、ここからシトリー邸までどのくらいの距離があるかは知りません。だって、魔力があるなら何とかなると思ってるし、自分の領地なのだから帰り道くらいは支取先輩がどうにかしてくるだろう。

 

 

「久々のサバイバルだ!!!!」

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

《sideソーナ》

 

 

 

狩谷くんから最後の修行メニューということで悪魔としての羽も転移魔法も使わずにシトリー邸に帰えるように言われましたが、少し無謀な気がしてなりません。

 

なにより、ドラゴンスレイヤーのいいえ、水の造形魔導士の弟子として、あーまで言われては必ず自力で帰ってみせます。

 

 

「皆さん、気をしっかり! 我々はこの世界で数少ないドラゴンスレイヤーの弟子です。ならば、師匠からの挑戦状は真面目から受けましょう!」

 

「「「「はい! 会長!」」」」

 

「行きますよ!」

 

 

私の掛け声で眷属たちは付いてきてくれた。けれど、羽や転移魔法が使えないというのはかなり厄介であった。

 

今まで深く入り込んだりしたことがないため、この山に住んでいる魔獣がどういった生態を持ち、地形がどういった状況なのかはも情報が皆無の中、全てがトライ&エラーの繰り返しだった。

 

 

「匙、先攻お願いします!」

 

「わっかりました!!」

 

 

匙は、《黒い龍脈》のラインを周りの木々たちに伸ばし、立体的な起動を用いて所見の魔獣を撹乱。よく観察してからまずは後頭部へ重い一撃を叩き込む。

 

 

「セオラァァアアッ!!」

 

『グガァァァ………!!!?』

 

 

匙の重い一撃が効いたのか魔獣は後頭部を抑えながら絶叫をあげる。しかし、その絶好の隙を私の『戦車』は逃すことなく魔獣の懐に入り込み────

 

 

「ボディーがガラ空きだよ! セイッ!!」

 

 

魔力で強化した正拳付きを放ち、魔獣を木々を凪倒しながら吹き飛ばし、沈黙させた。

 

 

「これが今の私の………眷属たちの実力」

 

 

正直、あの泥臭い修行に何の意味があるのかと自問自答していたが狩谷くんの修行は着実に私達を強くさせていた。

 

 

「彼には感謝しかありませんね」

 

 

今までの修行の手応えを私たちはしっかりと確認しつつ、休憩時には互いの連携を相談し合い、試して行く。

 

そして、何より一番気付いたことは皆が皆のフォローに回っているということ。切り込み隊長の匙が打ち漏らせば、翼沙が仕留め。それでもダメならば、巴柄が首を落としにかかる。

 

空を飛ぶ魔獣であれば、先手必勝と言わんばかりに桃が魔力で攻撃。当たらないのであれば椿姫が『追憶の鏡』を複数配置し、魔獣の背後から何倍にも増幅させた魔法を反射させる。

 

 

「流石ですね。椿姫」

 

「ありがとうございます、会長」

 

「私も負けていられませんね! ウォーター・スライサー!!」

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。
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