滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第69話

四大魔王、オーディン、バラキエルのお義父さんに挨拶も程々したあと、サーゼクスの演説が行われるので、仕事あるオレは護衛依頼のためにシトリー眷属が集まっている場所へと移動する。

 

 

「黒歌、悪いが部長たちのところへ行ってくれるか?」

 

「どうしてにゃん?」

 

「ヴァーリからの密告で、このパーティーにオーディンに反旗を翻した悪神ロキがフェンリルと共に乱入してくる。オレはシトリー眷属の護衛の依頼があるから、もしもの時のために黒歌にはグレモリー眷属の側に居て欲しいんだ。それにお前と小猫の魔法ならあのフェンリルを怯ませるくらいは出来るだろう?」

 

「なるほど、ビーストスレイヤーの初陣って訳ね。任せなさい。白音たちには話すの?」

 

「いや、今の小猫はフェアリーテイルではなくグレモリー眷属として動いてる。だから、ここはオレたちだけで対処する。頼むぞ」

 

「了解にゃん♪」

 

 

オレの頼みを快く受けてくれた黒歌は、エクシードの状態のままでハッピーたちみたいな天使のような羽ではなく悪魔の羽で、なんちゃって《翼の魔法》を再現しながら妹の小猫のところへパタパタと羽を羽ばたかせて行った。

 

そんな黒歌を見た小猫は、突然、目の前に半猫化した黒歌が現れたことに驚くも何とか誤魔化してくれたので下手に巻き込まむことはないだろう。

 

 

「さて、オレもここにいる全員に補助魔法をかけられるくらいに魔力を溜めて置かないとな。幸い、冥界は人間界よりもエーテルナノが豊富で助かる」

 

 

初めて冥界に来た初日は、人間界よりもエーテルナノが豊富で空気が旨いので、いつぞやのライザーが言っていた人間界の空気は汚れているという言葉に共感せざるを得えなかった。

 

なので、他の者たちにはバレないようにしながら空気中のエーテルナノを《天空の滅竜魔法》で飲み物を口にするのと同時に喰らっていく。そして、サーゼクスの演説の終わりを迎えようとしていたのでグラスをテーブルに置いて、いつでも動けるように構える。

 

 

「オーディン殿、異議がなければ条約の碑にご調印を」

 

「うむ」

 

 

オーディンは、サーゼクスに促されてゆっくりとした足取りでパーティー会場のステージの上に設置されているモニュメントの前に行くと、そのモニュメントに手を付けたその瞬間。某裁判ゲームのような台詞が何処から響いてきた。

 

 

『異議あり!』

 

 

「アニメとヴァーリの情報通りだな」

 

 

突然、空中に見たこともない魔法陣が描かれたのでオカルト研究部の皆の近くにいる黒歌へ視線を向けると同じことを考えていてくれたようで頷き合う。

 

頷き合ったあと、魔法陣の方に視線を戻すとその魔法陣は左右に扉のように開かれ、なかから悪神ロキが現れた。

 

 

「我こそは北欧神ロキだ」

 

「これは珍客ですなー」

 

「ロキ殿!北欧の神と云えど、そなたにこの場を荒らす権利はない!!」

 

 

サーゼクスの忠告にロキは大義名分は自分にあるかの如く態度で、オーディンへの不満を口にする。

 

 

「我らが主神殿が、我ら以外の神話体系と接触していくのは耐え難い苦痛でね」

 

「ロキよ。今すぐにヴァルハラへ帰るならば許してやらんでもないが?」

 

 

ロキとオーディン。北欧の二神が睨みになったことで漸くパーティーの正規で警備している憲兵悪魔たちが動きだすが、お前たちではこれから現れるフェンリルを相手にするのは荷が重すぎる。

 

 

「許す? ふざけるな老い耄れ風情が!」

 

「なっ‥…‥…主神に向かって何ていうことを!?」

 

 

オーディンを老い耄れと言ったことに傍付きであるヴァルキリーのロスヴァイセがロキを咎めるが当のロキは、聞く耳持たずと言わんばかりに話を続ける。

 

 

「他の神話体系との和平を結んでは、我らが迎えるべき『神々の黄昏』が成就できないではないか!」

 

「どっかで聞いたような話だな、おい。テメェ、『禍の団』と繋がってやがるな?」

 

「協力関係にあることは認めよう。だが、これは私の意思だ!いでよ、我が愛しき息子よ!!!」

 

 

ロキのその雄叫びと共に新たな魔法陣が描かれ、その中から巨大な狼が一匹、躍り出た。間違いなく、神をも殺せる牙と爪を持つ神獣フェンリルだ。

 

そして、ロキの奴がフィンガースナップを鳴らすと同時にフェンリルが動き出したので、依頼通りにパーティーに招かれざる客への対処をすることにした。

 

 

「行くぞ、黒歌!」

 

「はいにゃ!」

 

「神の王冠、神の騎士!!」

 

 

黒歌と共に身体を雷に変化させて、落雷の速度でフェンリルの目の前に躍り出しながらパーティー会場にいるロキ以外の全員に補助魔法かけたあと、そのまま俺は足に雷の《滅竜魔法》を付与し、黒歌も同様に足に雷の《滅獣魔法》を纏わせた踵落としを駄犬の頭上から叩き込む。

 

 

「雷竜の鉤爪!!!」

 

「雷獣の鋭爪!!!」

 

 

2つのスレイヤー魔法を受けたフェンリルは、体勢を維持出来ずにかなりの勢いで床に叩きつけられた。

 

 

「おいおい、他人を襲い掛かろうとする駄犬を飼ってるとか飼い主としてなってないんじゃないのか?」

 

「獣畜生に何を躾ても無駄にゃん」

 

「貴様らは一体何者だ!?」

 

「魔導士ギルド フェアリーテイルの滅竜魔導士だ!」

 

「同じく、滅獣魔導士にゃん!」

 

「フン、たがだか人間と転生悪魔風情が二匹出てきたところで何ができる」

 

「フェアリーテイルの魔導士を嘗めるんじゃねぇえ!!!!」

 

 

オレと黒歌のことをただの人間と転生悪魔だとロキが油断しているうちに、グレイが動きだけを見せてくれた魔法をオレなりに改良してオリジナルの魔法として編み出した滅竜魔法を構える。

 

腰を落として、両手を突き出しながらクロスさせて、魔力をセカンドオリジンも含めて全開解放させると会場に暴風のような魔力が荒れ狂う。そんな新たな滅竜魔法のオレの動きと構えと暴風のような魔力を少し離れたところで見て、感じていたイッセーと匙が《消滅絶対凍結(ロスト・アイスドシェル)》だと勘違いしたのか静止の叫びをあげる。

 

 

「止めろ、龍呀!! 何もここで消滅絶対凍結(ロスト・アイスドシェル)を使う必要はないはずだ!!!?」

 

「そいつは自分の命や存在した記憶と引き換えに使う魔法だって、フェアリーテイルのお前が知らないはずがねぇだろう!!!!」

 

「「「なっ‥…!!!!」」」

 

 

イッセーと匙のその叫びでオレ以外の全員が驚き、どよめき合う。二人の叫びを聞いて、フェンリルを相手をしていた黒歌と部長の側にいた小猫、朱乃の三人が鬼気迫る表情でオレの魔法を止めようと近づいている。

 

 

「己の全存在をかけた魔法だと!? 人間、貴様は悪魔風情ごときに己の命をかけるのか!!!?」

 

「へっ、バカいうなよ。誰が嫁さんを置いて逝けるか。こいつは、消滅絶対凍結(ロスト・アイスドシェル)をオレなりに改良させた。正真正銘、オリジナルの滅竜魔法だ!!!!」

 

「その魔法を使わせるな、フェンリル!!!」

 

「甘めえよ」

 

 

ロキがこれから放とうとしているオリジナルの滅竜魔法に危機感を感じたのか、フェンリルを使って阻止しようとするがその前にロキとフェンリル。やつらの足元に黄金の時計を模したような魔法陣が描かれる。

 

 

「なっ‥…‥…黄金の時計!!?」

 

「もしかして、絶対凍結(アイスドシェル)じゃないのか!?」

 

「だからそう言ってんだろうが。技名はまだないが、行くぞ。ウオオオオオオ!!!!」

 

 

更に魔力を解放させるとロキとフェンリルの足元の動きいていた時計の針がゆっくりとだが動き止める。そして、それに合わせて奴らの動きにも鈍くなっていき。

 

 

「なんだ、この結晶は!? くそっ、身体の‥‥…動きが‥‥…鈍く‥‥…」

 

「どうだ? 神の動きすら止める魔法を初めて受け感想は?」

 

「人間‥…‥…風情が‥…‥…!!!!」

 

 

ロキが最後まで言い終わる前に黄金の時計の針は動きを止めて、ロキとフェンリルを黄金の光で包み込むと奴らを石化させたように奴らの身体が足元から水色の結晶化が進み始める。やがて完全に結晶の中に封じ込めれた姿を確認するとオレの身体中の力がスーッと抜けて、座り込んでしまう。

 

 

「ふぅー、ぶっつけ本番でやってみたが何とか成功したな」

 

「龍呀!!!」

 

「龍呀先輩!!!」

 

「龍呀くん!!!」

 

「うおっ、お前ら、ちょっ!?」

 

 

力が抜けて身動きが取れないところへ、黒歌、小猫、朱乃の三人の人間ロケットを受け止めることなどできるはずもなく、押し倒されてしまう。

 

 

「心配したにゃ! すごく、すっっごく心配したにゃん!!」

 

「そうですよ。イッセー先輩や生徒会の人の叫びを聞いて‥…‥…」

 

「今回は無事に済ましたが、もう二度とあんな自分の存在と引き換えに使うような魔法を使わないでください!! イッセーくんや匙くんから聞いた時は肝を冷やしました!!!!」

 

「いや、さっきの魔法は消滅絶対凍結(ロスト・アイスドシェル)とは違って、オレの魔力を9割以上使う魔法だから存在が消えるような心配はねぇよ」

 

 

未だに、オレの服を離さずに涙でぐちゃぐちゃになっているであろう顔をオレの腹で三人が隠しているとセラフォルーさんがゆっくりとやってきた。

 

 

「お疲れ様、龍呀くん。君と黒歌のお陰で被害も出さずに穏便に事を済ませそうだよ。ありがとう」

 

「それは良かったですけど、今の魔法で殆ど魔力を使ってしまったので、このあとの護衛依頼は無理そうなんですみません」

 

「ううん、大丈夫だよ。ロキとフェンリルの動きを完全に止めるだなんて大手柄だよ。あっ、因みにロキとフェンリルはどのくらい動きを止められるのかな?」

 

「そうですね。流石に神相手だと滅竜魔法も効果を発揮しないんで、最低で約10日ってところが限界でしょうね。消滅絶対凍結(ロスト・アイスドシェル)なら年単位で行けたんでしょうけど、こいつらを置いて逝けないので」

 

 

セラフォルーさんから現在も腹に顔を隠している三人へ視線を向ける。

 

 

「なるほどね。それじゃあ、またあとで話をすることになると思うからその時はよろしくね」

 

「了解です」




  

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オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。
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