滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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第72話

 

 

 

 

 

《sideイッセー》

 

 

 

 

「喰らえっ、ドラゴン──────」

 

「遅いッ!」

 

「ぐあっ!!」

 

 

左手のドラゴンショットを放つ時の僅かな隙を狙われて、特訓相手であるヴァーリの高速による飛び蹴りが腹部へ深々と刺さる。

 

蹴りの威力と衝撃に耐えきれなくなった身体は、ドライグのサポートがあるのにも関わらず地面へと俺を叩きつけて、意識を奪い去って行こうとするが唇を噛んで、その痛みによって何とか意識を保つ。その代償に口の中は鉄の味が一杯になる。

 

そのまま這いつくばってないで次のヴァーリの攻撃に備えて動こうとするけど、身体が鉄のように重たい。

 

 

『相棒、避けろッ!!』

 

「んンンンンンンッ、おっぱい根性!!!!!!」

 

 

少し先には部長が俺とヴァーリの戦いを眺めている。つまりは、先日、この両手でつついた部長のおっぱいがあるということ。自分の力で動けないなら煩悩の力で身体を動かす。つまり、おっぱい根性だ。

 

煩悩の力で何とか身体を動かして、ヴァーリの攻撃を回避することに成功したところで体力や集中力が切れてしまった為に鎧が解除されてしまった。あとほんのちょっと、足の爪先が地面を蹴ることさえ出来れば届く距離なのに、俺の手は部長のおっぱいに届くことはなかった。

 

 

『よくもまぁ、女の胸だけでヴァーリの攻撃を躱せたものだ……』

 

「ククククッ、やはり君は面白いな兵藤一誠!」

 

『やっぱり、狩谷龍呀が言い残したとおりになるのか!? 嫌だ、俺は誇り高い、赤き龍の帝王なんだ!! 決して、乳龍帝でもおっぱいドラゴンなんかでもなぁああい!! うおおおおおん!!!!』

 

 

俺のおっぱいへの根性が見せた回避に、アルビオンは呆れ、ヴァーリは面白いモノのを見たように笑い、ドライグは龍呀が言い残した言葉と俺の言動に一人で泣いている。

 

そんな俺を部長と今も俺の身体に出来た怪我を治してくれているアーシアは苦笑いをしている。

 

 

「それにしても本気ではないにしろ、白龍皇との特訓を始めてからは目を見張るほどイッセーが成長しているわね。これは二天龍だからなのかしら?」

 

『それは俺たちにもわからん。態々、自分と同じくらいまで鍛えようとする白龍皇など過去にはいなかった』

 

『ドライグの言う通り、我々はお互いに強かろうが弱かろうが本能にしたがって戦ってきた。狩谷龍呀の案に乗ったヴァーリが異例なのだ』

 

「俺は弱い相手には興味はないんだ、アルビオン。やるなら、最高に強くなった相手と戦いたい!! 例えば、滅神魔法を習得して戻ってきた狩谷龍呀とかね」

 

 

ヴァーリとの特訓が始まってから確かに自分でも戦うごとに強くなっているのを実感する。それはタンニーンのおっさんとのサバイバル生活よりも実感できる程だ。

 

 

「はい。これで全部治りましたよイッセーさん」

 

「ありがとう、アーシア。それにして、龍呀の奴はどんな特訓をしてるんだろうなぁ。公式設定だと、滅神魔法を習得した滅神魔導士たちは、魔導書を読んで習得したってあったはずだけど、龍呀の場合はやっぱり食って習得するのか?」

 

「それはヴァルハラから帰ってきた龍呀本人に聞きましょう」

 

「そうですね。それからヴァルハラにいるであろう綺麗なヴァルキリーの皆さんのおっぱいとか色々と聞かないと、どぅふふふ!!」

 

「むぅ……!!」

 

「ちょっ、アーシア? 痛い、痛いよ、アーシアさん!?」

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

《side小猫》

 

 

 

「滅獣奥義・吼御雷(なきみかづち)!!」

 

 

目の前の巨大な岩に向かって、全力の雷の滅獣魔法を纏わせた拳を打ち付ける。けれど、岩が完全に崩壊することなく亀裂が入る程度で収まってしまった。

 

 

「魔力と仙術の練り合わせがが弱いわよ、白音。それだと、『戦車』の力に魔力を乗せてるだけで表面にしか攻撃が伝わないにゃ。見てなさい」

 

 

姉様から私の滅獣奥義の悪かったポイントを教えてもらったあと、姉様の実演を見て更に覚える。

 

 

「滅獣奥義・吼御雷」

 

 

同じ属性の滅獣奥義なのに、姉様は私と違って、ただ触れるように拳を岩に当てると岩は内側から弾け、爆散した。これだけで、姉様と私の滅獣奥義が大きく違うことを理解してしまった。

 

それと同時に、もっと姉様の下で仙術を極めれば今の姉様みたく強くなれると確信が得られた。

 

 

「今のが魔力と仙術を均等に練り合わせた滅獣奥義。これにあなたの『戦車』の特性を加えた拳が合わされば、私よりも強い滅獣奥義が完成するわ」

 

「姉様よりも強い?」

 

「ええ。私の駒は『僧侶』。白音とは正反対の特性と言ってもいいわ。吼御雷はあなたに合っている滅獣奥義。だから、仙術も頑張りなさい」

 

「はい、姉様!」

 

 

今回の戦いで、私と姉様は必須だとアザゼル先生から説明された。駒王協定の時に現れた異世界の神の言葉通りなら、私たちが使える滅獣魔法でフェンリルを撃退できるかもしれない。そうなれば、龍呀先輩と部長たちが悪神ロキの相手に集中できる。

 

私には、龍呀先輩みたいな魔竜と戦えるだけの膨大な魔力はない、部長みたいに反則級の魔法もない、イッセー先輩のような神をも越える神器もない、姉様みたいに上手く仙術や妖術が使える訳でもない。

 

けれど、龍呀先輩が与えくれた力が、滅獣魔法が私にはある。だから、極めてやる。最強の滅獣魔導士に私はなる。これだけは姉様にだって負けてやるものか。

 

 

「それじゃあ、精神統一から始めるにゃん」

 

「はい!」

 

 

深く深呼吸をしてから目を瞑り、身体が一番楽な自然体で仙術と魔力を身体の中で均等になるように練り上げる。けれど、龍呀先輩に出会って、姉様から過去の真実を聞くまで仙術を嫌っていた分のツケで仙術が上手く魔力と均等に練れない。

 

他にも、仙術を練る時に少なからず邪な気が混じってしまう。それを何とか排出するも神経をかなり使うため、粒のような汗が額から垂れる。

 

 






オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。
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