滅竜魔法を持って、悪魔の学園へ   作:黒牙雷真

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お久しぶりです。

一応、この作品は生きていることをご報告させてください。

それと、懐かしいアンケートをゴールデンウィークが終わるまで出します。

なので、投票などをお願いします。






第73話

 

 

 

 

 

《side匙》

 

 

 

 

「いいか、匙。神器の後天的に発現────つまり、移植にはかなりのリスクが伴う。が、成功すれば劇的にお前は強くなる。もしかしたら、二天龍の一角である赤龍帝を宿しているイッセーに迫るくらいな」

 

「俺が兵藤に…………」

 

「あとは、お前さんの気持ち次第だ。神器は、宿主の想いに呼応する。ま、移植に関しては龍呀が俺に進めてきたくらいだ。そんなに心配はいらんだろう」

 

「そっすか、狩谷────いや、あえてここは、師匠が太鼓判を押してくれたんですね」

 

 

今、俺はアザゼル先生の共に堕天使の総本山で『神の子を見張る者』に訪れている。理由は、散り散りになったヴリトラの神器をすべて俺に移植してパワーアップを図るためだ。

 

このことは、狩谷がアザゼル先生に進めたくれたようで、案外あっさりと俺の主である会長も受け入れてくれた。

 

 

「それじゃあ、始めるぞ。覚悟はいいな?」

 

「はい、お願いします!」

 

「よっしゃ!」

 

 

それから始まったのは俺が知っているような医療的な移植とは全くの別物だった。

 

まずは、移植する際の拒絶反応を少しでも抑えるためにアザゼル先生謹製の薬物を点滴で投与されるのに加えて魔法やら何やらをかけられた後に『黒い龍脈』以外のヴリトラの神器を身体のあちこちに移植された。

 

 

「うぐっ………がぁぁぁっ!?」

 

「耐えろ、匙! これで二つ目だ!!」

 

「っあ…………!」

 

 

 

移植される度、無意識に俺の身体がベッドの上で跳ね上がり、高熱に襲われるがアザゼル先生の薬のお陰で翌日には収まりはする。それを何度か繰り返して、最後のヴリトラの神器を移植した途端に今まで保っていた意識がプツリとテレビの電源が切れるかのように真っ暗に染まった。

 

次第に意識がはっきりすると周りは真っ暗で、どこに何があるのか分からないまま、慌てずに修行通りに周囲の警戒しながら一度深く深呼吸をする。呼吸を整えることで、思考をクリアにする。狩谷との修行で散々覚えさせられたことの一つだ。

 

 

「周回は真っ暗で、正確な位置取りは把握できない。だとすると、あれだな!」

 

 

身体の中で一度魔力を練り、それを一気に周囲へと霧状に放出する。これによって、魔力戦闘が苦手な俺でも周囲の索敵ができるようになった。

 

 

「障害物に、生き物の気配無し………」

 

 

本当に何もない真っ暗な空間だということが分かると突然、さっきまでそこにはなかったはずの大きな気配を感じて思わず大きく後方へ飛び退き、臨戦態勢を取る。

 

臨戦態勢のまま、突然現れた気配の正体を確かめるために目を凝らすとそこには大きな黒い蛇のように物が蜷局を巻いていた。

 

 

「なんだよ、これ………」

 

 

大きな黒い蛇に圧倒されてしまい、思わずそう呟いてしまう。

 

 

『ん? ほう、神によって四つに分かたれた我が魂をその身に全て宿すとは、珍しい宿主に出会えたようだ』

 

 

黒い蛇のその言葉で、何となくだが奴が何者なのかを理解した。

 

 

「もしかしなくても、お前がヴリトラか?」

 

『いかにも』

 

「そうか……。なら、頼むがある。ヴリトラ、俺に力を貸して欲しい!」

 

『なに故だ?』

 

「近いうちに、北欧の悪神ロキと戦うことになってるんだ。だから、五大龍王の一角であるお前の力が必要なんだ。会長や生徒会の皆、仲間たちを守るために」

 

『汝の想いは理解した。良かろ、汝を我が分身として認め、我が力を貸してやろう』

 

「本当か!? ありがとうな、ヴリトラ!」

 

 

ヴリトラと邂逅して、友好関係が築けた途端に意識がフワフワと浮いて行くのがわかった。どうやら、ここは俺の精神世界だったみたいだ。

 

朦朧とする意識の中、水滴が落ちる音だけが鮮明に分かるようになってくると自分が目を瞑っていることにも理解ができるようになってきた。

 

 

「ん、んん…………そうか、無事に全部適合できたのか」

 

 

ゆっくりと手のひらを握ったり、開いたりして身体の調子を確かめながら新しく神器を宿すのだから、劇的なパワーアップをしてるいるのではないかという淡い期待をしていたが、それは叶わなかったようだ。

 

それでも、これで今まで以上に会長や生徒会の皆の力に成れるという確信は確かにあった。

 

 

「おや、目が覚めたようですね、匙くん」

 

「シェムハザさん」

 

「お加減はどうですか?」

 

「大丈夫みたいです」

 

「そうですか、それは何よりです」

 

 

赤いベレー帽に銀髪をした堕天使の副総督であるシェムハザさんに、目が覚めてからの体調などを軽く話した。

 

 

「今日は目が覚めたばかりなので様子を見て、明日の昼頃から本格的な神器の特訓を始めましょう。アザゼル総督には、私から伝えて置きます。他に何かありましたら、そちらの端末で連絡してください」

 

「ありがとうございます」

 

「では、私はこれで」

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

《sideアザゼル》

 

 

 

「これじゃねぇ…………どこにやった?」

 

 

総督室に備え付けられている本棚から対ロキ戦に備えて、色々と文献やらを掘り起こしているうちにフェンリル対策用の道具が記載されている書物があったのを思い出したのだ。

 

いかせん、何十年も前に読んだので何処に仕舞っておいたのか思い出せないため、手当たり次第に読み漁っている。すると、総督室の入り口から副総督であるシェムハザがやってきた。

 

 

「アザゼル、匙くんが目を覚ましました」

 

「そうか。おっ、見つけた、これだ!」

 

 

ヴリトラの神器を無事に全て、その身体に宿すことに成功した匙が目を覚ましたとシェムハザが報告を受けた。それに合わせて、お目当ての書物も本棚から見つかった。

 

これで、一番厄介なフェンリルをより確実に抑える道具が解るはずだ。目的の書物を片手に、匙がいる医務室へと向かう。

 

 

「よう、目が覚めたようだな」

 

「アザゼル先生」

 

「で、どうよう。新たに三つのヴリトラ系の神器を取り込んだ感覚は」

 

「正直、凄いですよ。それに精神世界でヴリトラと対話をしました」

 

「ほぅ………それは朗報だな」

 

 

匙の言葉に思わず眉を動かしてしまった。ヴリトラ系の神器を新たに三つ取り込んで早々にヴリトラと対話ができると、龍呀のやつが太鼓判を押すわけだ。

 

ヴリトラ系の神器を宿す存在として、匙元士郎という転生悪魔は歴代の中でもトップクラスだろうと俺は見た。

 

 

「目が覚めて早々で悪いが、お前さんの力を借りたい」

 

「俺の?」

 

「ああ。龍呀が封じ込めているフェンリルに対抗するアイテムを作るために、龍の力がいる。それも龍王クラスの物がな」

 

「なるほど、わかりました。俺でよければ協力します」

 

「それは助かる。あとは、タンニーンと二天龍を宿すイッセーとヴァーリにも手伝ってもらわないとな」

 

「あの二人にもですか?」

 

「ああ。龍王クラス以上が複数いないと空けられない龍門を開くためにな。そのあとは、お前もイッセーたちと合流して、新しく身体に宿したヴリトラ系神器の感覚を確かめておけ」

 

「わかりました」

 

 

このままであれば、龍呀が推薦したメンバーのパワーアップも順調に進むだろう。あとは、オーディンがミョルニルを雷神トールから借りれるかどうかだな。

 

 

オリ主の滅神魔法について

  • 完全習得(永久的)。
  • 一時的な習得(今章限り)
  • 今後も使える(条件有り)
  • ごめん、使えなかった。
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