リアスやサーゼクスとの邂逅の翌日、早朝特訓を終えたオレは学園に向かっていると学園の正門で生徒たちが何やら騒いでいた。
その原因はイッセーとリアス・グレモリーが並んで登校しているからだ。
「な、何故だ!」
「あんな奴に……ありえねぇ!?」
「よりによって、あんな下品な奴と……!?」
「り、リアスお姉様……」
当の二人だが、リアスの方は何のその。イッセーは鼻の下を伸ばしていた。
「イッセー。その、締まりのない顔を直したらどうだ?」
「りゅ、龍呀!?」
「あら、狩谷くん。ごきげんよう」
「どうも、グレモリー先輩」
「今日、貴方たちに使いを出すわ」
「使い?」
「放課後に、また会いましょう」
「え……ああ……ちょっ、リアス先輩!ちょっと待ってくださいよ!」
リアスはイッセーの呼び止めに応じずに一人で校舎の中へ行ってしまった。
そして、それを見てるだけのイッセーに二人の男が襲いかかってきたので、回避する。
「よっと」
「イッセー!」
「ぐはっ!」
イッセーは坊主頭の奴に殴られて柱に顔面からキスをしてしまう。
「イッセー、貴様!モテない同盟の同士だったはずじゃないのか!?」
「…………。(なんとも、ダサい同盟だこと)」
「まぁ、落ち着け松田」
今度はメガネをかけた男が怒り狂っている坊主頭を止める。
「元浜……!」
「取り敢えず、訳を聞かせてもらおうかイッセー。俺たちと別れてから昨日、何があった!!」
と二人してイッセーに問い詰める中、オレは携帯兼小型ラクリマを見ると時刻がHRに近付いているため放置して自分の教室へ向かう。
そして、放課後…………
「使いが来るとか言ってたけど、結局誰も来なかったな……」
「そうでもないみたいぞ?イッセー」
「え?」
「こっちへ向かってくるグレモリー先輩に似た臭いが来ている」
「マジで……?」
イッセーがオレに聞き返してくると教室の入り口で主に女子たちが騒ぎだす。
その、原因は金髪のイケメンだった。
「やぁ」
「「「木場くん! 」」」
「けっ、イケメン王子か……死ね!」
「オレたちに寄越した使いはあのイケメン王子だぞ」
「なん……だと……」
「ちょっと、失礼するよ」
女子が騒ぐ中、木場は俺たちのところへやってくる。
「やぁ、どうも。リアス・グレモリー先輩の使いで来たんだけど、兵藤くんと狩谷くんで……合ってるかな?」
「ああ、そうだ」
「じゃあ、僕に付いてきて」
「了解だ」
その後、木場の後に付いて行く。途中の廊下で何故か『木場×狩谷』や『狩谷×木場』などの話が聞こえてきた。
マジで止めろよ!オレには黒歌って奥さんがいるんだからよ!!
そして着きました。本校舎から離れた場所にある、木造建築の旧校舎だった。
「な、なんだ、この部屋は?」
「おっ、塔城……」
「狩谷先輩……」
「なんだ、狩谷くんは小猫ちゃんと知り合いだったかい?」
「いや、昨日偶然、昼休みに屋上で弁当食って教室に戻ろうした時にちょっとな」
「そうなんだ。こちらは兵藤一誠くんだよ」
「どうも」
「これはどうも」
イッセーは塔城を見ると朝と同じ締まりのない顔になり、そして、部屋の中に何故かある、シャワー室のシャワーが流れる音を聞くと……
「デヘヘヘヘ」
「部長、御召し物です」
「ありがとう、朱乃」
「リアス先輩!やはりか、なんて素敵な部室なのだ……」
「だから、その締まりのない顔を止めろっての!」
「イヤらしい顔。それに比べて、狩谷先輩は紳士です」
イッセーの馬面を見て塔城はイッセーに毒を吐いた。
「あら、あらあら。フフフフ」
「貴方たちが新しい部員さんですのね。はじめまして、副部長を勤めています。姫島朱乃と申します。どうぞ、以後、お見知り置きを」
「ひょ、兵藤一誠です。こちらこそ、始めまして」
「狩谷龍呀です」
「なんて、素敵な部活なのだ!」
「ダメだこりゃ……」
オレはイッセーの変態顔を何とか止めようとしたが諦めると、シャワー室からリアス先輩が髪を拭きながら出て来た。
「ごめんなさい、貴方の家にお泊まりしたままだったから」
「い、いえ!お気になさらず」
「リアス先輩、髪を乾かすの手伝いますよ。(どうせ、バレてるし)」
オレは天竜の魔法で暖かい風をリアス先輩の髪に優しく流す。
「ありがとう。それじゃ、これで皆揃ったわね」
「私たちオカルト研究部は貴方たちを歓迎するわ」
「は、はあ……」
「でも、オカルト研究は仮の姿。私の趣味みたいな物なの」
「は?それはどういう……?」
「単刀直入に言うわ。私たちは…………悪魔なの」
オリ主の滅神魔法について
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完全習得(永久的)。
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一時的な習得(今章限り)
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今後も使える(条件有り)
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ごめん、使えなかった。