*僕はちょっと元気じゃないかな。
*あと少しとはいえ、本気でリセットも考えてる今日この頃だね。
*ま、リセットはいつでも出来るし今はいいかな?
結界まで意気消沈ながらも何とかやって来た僕は再び驚愕の光景を目の当たりにする事となった。
「……っ!」
結界を見つめるパピルスを前に僕は思わず彼の元へ駆け出しそうになったが直ぐに思い止まった。
さっきのは幻覚であって本物の彼が僕をどう思ってるかなんて解らないんだ。
願わくば未だ僕を信じてくれていると嬉しいけどね。
*まだいってるのかお前は。
え……キャラ?いつの間に此処に干渉出来るまで力を取り戻したんだい?
*それを答える義理はない。それよりお前は一度も幻覚など見ていない。
え……いや、何を言ってるんだい?
あんな都合の良い事が起こるはずがないし、それを僕に教えた所で君にメリットはないじゃないか。
それこそ君が僕に伝える義理なんて無いだろう?
*それはどうかな?少なくともお前は今そこの骨を殺せなくなるだろ。
あ…………。
*ふん、私はもう戻る。
彼女のその言葉を最後に辺りに静寂が帰ってきた。
……なるほどねぇ、謁見の間でのパピルスとの会話が現実なら確かに僕は彼を殺せない。少なくとも今回はね。
そうなると僕に残された選択肢は二つ。
果てしない程リセットを繰り返して彼を殺す決意を固められるまでの時間を稼ぐか、パピルスを裏切って世界を崩壊させるか。
どうするかを考えている内に僕の存在に気付いた彼が僕に声を掛けた。
「むっ、やっと来たかニンゲン」
「パピルス……謁見の間での事……」
「その通りだ!俺様はとても怒っている!だがそれは貴様にだけではない!貴様が俺様達を救おうと頑張っているのに気付きすらしなかった自分にも自分達にも怒っている!」
確かにさっきの幻覚だと思っていたパピルスと姿が重なる気がする。
けれど彼が憤慨してる理由も此処にやって来た理由も今ひとつ理解が出来なかった。
「そ、それで……どうしてここへ?」
「ん?そうだった!俺様が貴様を此処まで呼んだ理由はな……」
へ?呼んだ、呼ばれてたっけ?
記憶に……無いけど多分聞き漏らしたのかも知れない。
それよりも彼が此処まで呼んだ理由を聞くとしよう。
「俺様は考えたのだ。どうすれば貴様が反省して俺様に相談してくれるか!そして天才な俺様は遂に気付いたのだ!貴様が俺様を頼りたくなるまでずっと付き纏ってやるぞ!もちろんガスター博士に頼んでどんな世界でも逃がさないからなっ!」
「…………」
ははっ、それはとても困るな……天才の名は伊達じゃないって事かな。
そんな事されたら打つ手が無いじゃないか。
でも……それも良いかも知れない。
パピルスと二人で生きて行けたらどんなに素晴らしい事だろうか。
「まいったね……」
「そうだろう!?だから、その手に持った貴様の
…………だけど、そういう訳には行かない。
「ごめん……やっぱり君とは一緒に生きてはいけないよ」
「何を言ってるんだ!お仕置きだってのを忘れてるだろ!?」
僕は目が飛び出しそうなくらい驚くパピルスへ
「おい、ニンゲン!話を聞いてるのか?」
「ごめんよ……今諦めたらこれまで僕が此処まで殺してきたモンスター達、そして全ての
「んもうっ!全然解ってないじゃないか!俺様でも無いのに一人で何でも解決出来ると思うんじゃない!!」
彼が本気で叱ってくれているのが解る。
もし最初から彼がそうやって叱ってくれていたならこんな事にならなかったのかな?
……いや、僕以外の
僕は有ったかも知れない世界を思い浮かべて薄く笑った。
背中へと伝わる数え切れない罪を感じつつ僕は揺らいでいた決意を強く固め直した。
「パピルス……ありがとう。そして、さよなら」
「ニンゲン……」
優しくて偉大な英雄に感謝と別れを告げて僕は決意を振り下ろした。
「そこまでだジェノサイダー」
その直後、彼女しか知らないはずの名が何処からか聞こえてきたのだ。
*あーあ、びっくりして隠し忘れちゃったよ。
*まあ知ってる人は知ってるだろうし別にいいさ。
*…………
*今日はキャラもフラウィーも来てくれない様だね。
*本当は君達と話せたら良いんだけど……残念、今の僕でもそっちに行く方法は解らないや。また今度ね!